オリジナルキャラクターが主人公のため苦手な方はご注意ください。
また自分は原作STGをほぼ未プレイのため登場キャラクターの性格、口調等異なっている点が多々あるかと思います。ご了承ください
ジャンルは「幻想入り」です。
稚拙な文章では御座いますが、お気に召していただければ幸いです。
初夢 夢に入る
目を覚ませばそこは職場の地下にある仮眠室のはずだった。
爽やかな風に交じる土のにおいに違和感を感じ、ベットではない板の間の硬さに不快感を感じ、
そして焦燥感に心臓が鼓動を速く打つ。
身なりを見れば、寝具に着替えたはずなのに制服に身を包んでいた。
制帽も転がっている。
爽やかな朝という感じだ。
時計も9時を指している。
制服のため携帯電話は持っていないので、連絡は取れない。
持ち物は電車のドアをあけるカギと手笛、業務用の手帳のみ。
どれも今の状況を打破してくれる物はない。
記憶をたどる
ドアを開ける、閉める、放送する。
そんないつも通りの車掌としての職務を全うし乗務所に帰所。
同僚と煙草を吸いつつ歓談。
明日の乗務に備え、昼間とっ捕まえた痴漢に不幸を願いつつ仮眠室で眠りについた。
「・・・まだ、夢なのかな?」
そういえば明晰夢という単語を友人との会話で耳にした。
イライラした時など憎い人を思い浮かべ眠ると、夢の中で俺はそいつに罰を与えられる。
それをオカルトマニアの友人は明晰夢だと分析したのだった。
本来なら今頃痴漢を懲らしめている夢を見ているはずだが。
もしかしたらこれもその類なのだろうか?
辺りを見回せば、そこは日本昔話に出てきそうな小屋の中みたいだ。
囲炉裏が真ん中にあるが、それ以外には何もない寂しい室内だった。
庭に面した縁側でお茶でも啜れば、さぞ素敵な朝を過ごせそうだ。
残念ながら急須や湯飲みは無い。
夢か現実かでいえば夢としか考えられない状況だが、時折頬を撫でる風は現実のそれだった。
「あら、やっとお目覚めの様ね?」
「うぉえ!」
前触れもない突如聞こえた女性の声に、我ながら情けない叫びをあげた。
しかし、これは仕方ないことだと思う。
声は天井に開いた裂け目から発せられていた。
しかも、紫の裂け目からは無数の目玉がこちらを見ている。
気持ち悪い
「時間が無いの、単刀直入に言うわ。これからここで大人しく暮らしなさい。この小屋はあげるわ。何もないけど好きに使って」
「えっ、その・・いや・・仕事が・・・」
何が仕事だろう。
他に聞くことはあるだろう。ここは何処だ、おまえは誰だ?
もしかして襲うのだろうか、
もしかして殺すのか?死ぬのは嫌だ。
「仕事の心配?外の人間は仕事が大事だと言うけど、今聞くことなのかしら?」
それはそうだ、仕事なんか今はどうでもいい
頭はどんどん混乱していく、怖い。
そもそも目の前の現象が理解できない。
どうか命だけは助けてほしいが、命乞いが通用するだろうか?
「仕事なら安心していいわ。貴方は元々居ないようなものだし、今日も定時運転よ!」
隙間から発する綺麗な女性の声は律義に仕事に対する質問を返してきた。
会話は成立するらしい。
とにかくまだ死にたくない
「質問はそれだけ?ちょっと大事を抱えてるからそろそろ失礼したいのだけれども・・・」
「おっ、お願いです助けて下さい!!殺さないでください・・・元の所へ帰して下さい」
「・・・一体私の話の何を聞いてたの?貴方を殺したりはしないし元の世界にも帰さない」
今の質問は声の主を怒らせてしまったらしい。
しかし帰さない?
どうすればいい?聞きたいことは山ほどある。
「ここは何処ですか?くっ、暮せってどういうことなんですか?」
「ここは幻想郷。とにかく今は貴方にかまってる時間が無いの。想定外なんてレベルじゃないわよ全k・・・
全てを言い切る前にその隙間は閉じていた。
過ぎ去った驚異に対する安堵に腰が抜ける。立っていられない。
幻想郷?何県だよ!聞いたことないぞ。それに元の世界に帰さないと言ったか?
なにより俺は元々居ないって・・・何だよそれ?
頭から血の気が引いていく。
背中を汗が伝う、視点が定まらない。
独りになった静寂の後にやってきたのは、先の現象に対する恐怖心。
俺は這いつくばり叫びながら小屋を飛び出していた。
仕方のないことだと思う。
目を覚ませば見たことない場所。
突然の声に怪奇現象。
普通怖いよね。
1000字って意外と少ないぞ!