ネタを考えるのが難しい……
基本深夜テンションで書いてます
俺と澪が見つめあうこと10秒。先に目線を逸らしたのは俺だった。
「えーと。お前は柊澪……俺の妹ってので間違いないんだよな?」
「え、なんでそんなこと聞くのホワイ」
「うちの妹は変な語尾つけないザウルス」
口調こそふざけているか頭にハテナマークが浮かんでいるようだ。本気で分かってないのか。
俺はスマホを取り出すと澪の写真を撮る。
「これ見てみ」
「うぇっ!? 何これ何これ何これぇぇ!!」
澪が茶髪になった髪を何度も触る。そしてスマホのカメラを反転させ、自分の顔を確認する。
初めて妹が取り乱している姿を見たがこんな感じなんだ。
他人が焦っている姿を見ると自分は落ち着くものだ。あるプロゲーマーはコンビで大会に出場した際、相方が緊張で体がこわばっているのを見て自分が冷静になるのを感じたらしい。結果として普段通りの実力を出して勝利した。
「取り敢えずこのデータをなんとかして復旧させることが出来ないか……」
俺はパソコンでデータ復旧に関するサイトを巡回する。うーん、中々見つからない。困ったな。
「あの、兄ちゃん」
「何だ?」
「さっきの女の人に多分、変われると思うけど……変わってみようか? 何か分かるかもしれない」
「そうだな。やってみてくれないか」
「うん」
小さく頷くと澪はその場で5回転する。そして澪が立っていた場所が明るく光った。
目を開けると先ほど見た長髪の赤髪の女が澪がいた位置に立っていた。
「ふにゃあ」
赤髪の女は可愛らしい声を出しながらフラフラと窓に顔をぶつける。
「おい、大丈夫か? というかアンタの名前は?」
「ふぃふへぇ」
「なんて?」
「にゃー」
「これ俺のゲームデータを触媒にヤバめの生物を召喚してしまった説あるな。ほら、起きろ」
俺は半ば無理やり彼女の腕を引っ張る。
「澪はあんまり酔わないタイプだったはずだが……。取り敢えず今のコイツじゃどうにもならないから澪に戻ってきてもらうか。というか友達帰らせないと」
「あばばばばばばば」
俺は何とか立った彼女の両肩を掴むとその場で回転させる。きっちり5回回ったところでまた体が光った。
「兄ちゃん何か分かった?」
「何も分かってない」
「だよねー」
「だよねって、記憶あるのか?」
「うん」
「なるほど。取り敢えず友達帰らせてくれ。話はそれからだ」
「やっぱり帰らせなきゃだめ?」
「じゃなきゃゆっくり話せないだろ。俺のデータが絡んでるんだ。早めがいい」
「分かった。でも梨鉄一回終わってからでいい?」
「あれ1時間以上かかるからだめ」
「えー」
澪は渋々と自室へ向かう。
「あれ、みーおちゃん髪色変わってない? 一瞬で染めちゃったの?」
「いや、これはその」
「もしかして……お兄さんに無理やり変な事された?」
「違うけど……違わないとも言えない、のかなぁ?」
妹よ。そこはちゃんと否定してくれ。
それとお喋りが長い。向こうに行ってから既に10分が経過している。女子ってそういうものなのか? そして澪が質問に答える度俺の株が下がっている気がする。取り敢えず肯定しちゃ次々に俺の冤罪が増えるよ。
「まだ話続きそうだしもう少し頑張ってみるか」
チュートリアルをこなす。ようやく本編開始だ。これで色んな機能を見ることが出来るようになる。
「あれ? お知らせに何か来てる」
公式からのお知らせや対戦相手等からのフレンド申請が届くとゲームの基本画面の右上にある封筒のアイコンに赤い印がつく。これはさっき始めたばかりのはずなので公式からのお知らせだろうか。
『ダウンロードコンテンツ追加!!』
「は?」
何を言ってるんだねちみぃ。もしかして昔購入したキャラがここでまた追加されるってことか? この手のゲームの初期化をしたことがないから分からねえ。そもそもゲームの初期化をするくらいだったら新しいのを買う。これゲーマーの基本。因みに特典版と通常版は違うので大体のゲームは複数所持してます。比較的自給の高いバイトで助かった。
ボタンを連打していると急に画面が停止して動かなくなった。ただの屍のようだ。
「いや、マジで動かないじゃん。なんなのこれ、そもそもゲーム自体が壊れているのか?」
埒が明かないので俺は一度デバイスの電源を切る。しょうがない、新しくまた始めないといけないようだ。
俺は予備のゲームパックを棚から取り出しディスクを機械に差し込んだ。
「俺の戦いはここからだ! ……とか元気よく言ってみるけどさあ。やっぱり萎えるよなあ」
原因は詳しくは分かってないけどアイツは殴っておこう。我が妹も殴ることになるのだがしょうがない。思い出の中で死んでくれ。
「思い出にはならないわよ!」
バン! と勢いよく扉が開かれて赤髪の女が現れた。ようやく友達を家から出したらしい。
「遅くなったけど自己紹介をしましょう!」
「興味ないね」
「ええ!?」
「取り敢えずこっちに来てくれ、間違っても澪に変わるんじゃないぞ?」
「う、うん。あのさ、やっぱり怒ってる?」
「怒ってないよ」
HIT! 俺の昇竜拳は不意をついて女の顎にクリーンヒットした。体は後ろに吹っ飛び、俺のフィギュアが飾ってある台に激突する。……あぶねえ、しっかり固定してなかったら落ちて壊れるところだった。
「いたたた……。何するのさ兄ちゃん!」
「ってお前ずりい! 着地の瞬間切り替わりやがったな!」
「そうしないと二段階のダメージ貰っちゃうじゃない」
「罪状が増えたな。器物損害に加えて傷害罪だ。これは許せない。よって罰を与える」
「ちょっと!?」
どうしてやろうか。何かしようにも澪に変身されるとそっちにダメージがいっちまう。難儀なものだな。
「兄ちゃん取り敢えず話だけでも聞いてあげて!」
「よし分かった。」
「あなた単純すぎない!?」
「うわあ。コロコロ切り替わるからやりづれぇ。で、話はなんだよ」
俺は座って女を睨みつける。威圧のつもりだったが全く聞いてないようで、ごほんと咳払いをすると女は語り始めた。
「私はコロネ。ゲームの世界から来た冒険者だモミ」
「なんだその語尾ザウルス」
「それで、あなたの名前はなんて呼んだらいい?」
「本当だったら何も言わずに追い出したいところだが澪と身体を共にしてるならそうもいかないか」
「そうね。この身体がどうなってもいいの?」
「何で君強気なの?」
「てか本当にコロネって名前なのか? 確かに日本人っぽくない容姿してるけど。外国にしても苗字はあるだろ。教えてくれよ」
「佐倉コロネよ。コロネは本名。名前で呼んでもらっても構わないわ」
「分かった佐倉。以下甲とする」
「裁判始まってない!? というか名前で呼んでって言ったじゃない」
「分かったよ佐倉。えーと、俺の名前だな」
「コロネって呼んで」
「甲ロネ」
「いやいや混ざってるわよ」
「めんどくせえ。もういいだろほら。一体お前は何者なんだ?」
「あなたの名前まだ聞いてないんですけど」
うーん、めんどくさい。よりによってこんなのがやってくるとは。我が家に参戦するなら参戦するでもうちょとマシな奴来いよ。頭CCコングレベルじゃねえか。てかコロネってなんだ。チョコ詰まってそう。その点トッポってすごいよな。中までチョコたっぷりだもん。
「俺の名前は柊貞夫だよ」
「柊柊貞夫?」
「そうじゃない。柊が苗字だ」
「???」
「だめだこいつ早くなんとかしないと。取り敢えずまあ、こっちに来いよ。近くで話そう」
「嫌よ柊貞夫君。いやさっちん」
「なんだその呼び方は。ほら良いからさ、なんで嫌がるんだ」
「だって殴りそうだもの。前科持ちだし」
「しないよ」
はよ来いや。その距離だとてめーをぶちのめせねえからな!
「……わかった、、わぁ!?!?」
俺が手招きをすると立ち上がろうとしたコロネが勢いよく俺の元へ突撃してきた。何これデジャヴ!
「いてぇ! 何するんだお前! また殴るぞ」
「ち、違うわよ! 身体が勝手にあなたの元に吸い寄せられたのよ」
「そんなわけあるか!」
「あるのよ! じゃなかったら私は直前で澪に変わってるわ! ……はっ!」
「懲りねえようだなお前……」
「やめて! 本当にお願い! 今何故か変われないの!」
「この期に及んでまだ身代わりにしようとするか!」
「いや、だってあなた……」
俺は右手の指を一本ずつ握っていく。歯を食いしばれよ俺の最弱はちっとばかし響くぞ。
「力使いこなせてないじゃない!」
「は?」
その時、俺の拳が緑がかった色に光る。その輝き様はまるでこいつの最初の変身の時のようだ。あれ、てことは俺も誰かに変身してしまうのか!?
「うわっ!」
俺は慌てて手を引っ込める。左手で右手の拳を被せた。しかし、光は指の隙間から漏れていく。それはどんどん強さをまして―――
「なんだこれ!」
「ちょっと無理に力を抑え込んだらダメじゃな―――」
「そういうことは先に言えーーーーーーーー!!」
部屋が吹き飛んだ。
ネタ募集してます
キャラはどんどん増える予定です