「フォーチュネイター」彼はそう呼ばれている。
本名はジョン・D・バートン。アメリカ生まれ。年齢は36歳と3ヶ月。
彼は生まれた時に母を失い、父親はそれにより発狂し、彼を殺そうとするが祖父母がそれを阻止しようとした。父親が我に帰った代わりに祖父母は死亡。父親はそのことに罪悪感を感じ自殺した。
なので、彼は天涯孤独である。
これだけ聞けばなぜ「フォーチュネイター」と呼ばれている理由がわからないだろう。どちらかと言えば「アンフォーチュネイター」の方が適切に感じるかもしれない。
しかし、「フォーチュネイター」と呼ばれるにはそれだけの理由がある。
彼は「運だけ」で世界を実質的に救ったのである。
この物語はそんな彼の世界を実質的に救うまでの過程を【サイコロを振って決めてゆく】物語である。
3/24 7:30 起床
いつも通り目覚ましを消し、いつも通り顔を洗い、いつも通り朝飯を作りながらテレビをつけて今日の天気予報を確認する。
いつも通りの素晴らしい朝だ。
ただ一ついつもと違うとすれば、
人類が未確認飛行物体に襲われたことぐらいだろうか。
ニュースをつけてまず目に飛び込んできたのがこの情報だった。
「……おいおい冗談キツイぜ。まだエイプリルフールには早いぞ?A○Cは早漏クソ野郎に堕ちたのか?つーか、エイプリルフールでもこんな嘘通用するかっての」
バカバカしくってチャンネルを変えたんだが、どこのチャンネルもおんなじこと言ってやんの。
ネットニュース見てもおんなじ。すごいね、ここまで根回ししたんだね。まだエイプリルフールでも無いのに。
そのニュースの内容だいたいの内容は、西アジアあたりに突然未確認飛行物体が飛来して、西アジア全土と中国の半分を焼き払ったんだと。
……ハァ?マジ?本気で言ってる?いや未確認飛行物体て。西アジア全土焼き払われたって。……ハァ?ちょ待て。……ハァ⁈こんな嘘誰が信じるか。あーもう寝よ寝よ。最悪の朝だよもうクソが。
「……石油王になるためにサウジアラビアに行ったバカがそういや居たなぁ。ちょっと電話してみるか」
1コール、2コール、3コール……ついにそのバカに電話が繋がらなかった。
嘘だと思っていたが、それが疑念に変わろうとしていた。
しかし、まだ嘘っぽい。てかやっぱ嘘やろこれ。きっとその馬鹿はスマホの充電切らしてんだよきっと。つーか、そいつとそんな仲良くなかったし。きっとそうだよ、うんそうだ。
「つーか、もう8時すぎそうなんだが。こんなしょうもない嘘のせいで、ゆっくり朝飯食う時間も無くなっちまったよクソが○ね」
ちょっと冷えた朝飯を口に放り込んで、ささっとシャワーを浴びて、コーヒーを口に含ませ、部屋を出て仕事に出る。
「いつもより忙しくなったが、どうにかいつものペースに戻れそうだな」
いつもはこの時間は人で混雑しているエレベーターも今日はガラガラだ。みんなあのバカバカしい嘘を信じているのだろうか。だとしたら相当なバカなんじゃなかろうか。アメリカ人はみんなこんなだったか?世も末だぜほんと。
颯爽とエレベーターを降りて早足てロビーを通過し、外に出た。うん、良い日の光だ……日の光にしては明るすぎないか?
そうやってビルに振り返ると未確認飛行物体がビルを吸い上げていた。よくあるようなテンプレな感じで。
俺はギャグ漫画みたいに口に含んで居たコーヒーを吹き出していた。
サイコロ何回降ったか忘れました。次からここに記載します。