先生の触手が飛ばされた後その後はほぼ一方的だった。我妻さんは1本、また1本と次々先生の触手を斬り落としていく。
だけど我妻さんは途中で剣を鞘に収め暗殺を中止する。
「はぁはぁはぁ……何故止めるのですか?このまま行けば貴方は先生を殺せるかもしれないんですよ?」
「いえ。恐らくこのまま行っても決め手にかける。
正直殺せんせーを殺せるかと言われれば怪しい。なら時間はたっぷりある。ならばこれからじっくり時間をかけて殺せんせーの弱点を探り俺の技を磨く事にする。という理由にしておきます。」
「にゅや?と言いますと?」
「本当は折角の、はじめての学生生活なんです。こんなにすぐに終わらせてしまうのはすごくもったいない……鬼殺隊の柱としてこんな考えはダメなのかもしれない。だけどやはり俺もまだまだ未熟ですね。こんな甘い考えを持ちそして選んでしまうなんて……」
我妻さんの少し落ち込んだように話すと殺せんせーが近づいて励ましにいく。
暗殺者を励ますターゲットこれもまた僕らの暗殺教室ならではだ。
「いえそんな事はありませんよ。君はまだ17歳、本来なら青春を送り人並みの幸せを味わっている年頃です。だけど君は、そんな青春を捨て世のため人のために人知れず鬼を殺す血みどろの世界で生きていた。そしてこれからもその運命は続くでしょう。ならばこの1年間だけ、少しだけその青春を満喫しても誰も君を咎めたりなどしません。そしてその間はよく学び、よく遊び、そしてよく殺しなさい。」
「ははは。なら改めてよろしくお願いします。殺せんせー!」
「ヌルフフフ!お任せ下さい!」
我妻さんは殺せんせーの言葉を聞き安心したのか笑顔を浮かべる。
そしてその笑顔はとても綺麗で、それを女子たちは顔を赤らめ、同性の僕達ですら見惚れてしまうような綺麗な笑顔だった。
◆都内 某所
「申し訳ありません。お館様」
「いいや構わないよ。君でも、殺しきれない程だ。噂どうりの怪物なようだね。」
「はい。噂どうりの凄い怪物でした。あの先生は……」
雷牙は少し微笑み嬉しいそうに答える。
「その割には少し嬉しそうだね?」
「え?そ、そうでしょうか?申し訳ありません。お館様」
雷牙は自分でも笑っていた事に気づかなかったのか、お館様に指摘されると慌てて自分の顔を触り確かめる。
「いや構わないよ。君が嬉しそうで私は何よりだよ…………あ!そうだ。雷牙こちらへおいで」
お館様は雷牙にむかって手招きをする。
そして雷牙が目の前に来ると自分の胸に雷牙の顔が埋まるように抱きしめると、頭をなではじめる。
「え、あ、あのお館様?」
突然のお館様の行動に困惑する。
「今は2人きり。昔のようにくし姉と言って?」
「え?いやですから……」
「ならこれは命令だよ?」
「うぐっ!…………く、くし姉」
流石の雷牙も命令と言われれば逆らえず、羞恥心で頬を赤らめる。
「ふふふ。相変わらず可愛いね。雷牙は」
そうして雷牙はされるがままそれからしばらくお館様に撫でられ続けたそうな。
お館様な本名 産屋敷 くしな
両親は男の子を産めず仕方なく長女であったくしなが当主となる。昔は雷牙ともう1人と一緒に遊んでおり、雷牙の事は赤ん坊の頃からずっと知っている。