Ghost in the Doll   作:恵美押勝

10 / 57
ど~も、恵美押勝です。最近GWで暇なもんでアマプラにあったドリフターズを一気見したあげく原作全巻買ってしまいにはヘルシングまで手を出してもう絶賛ヒラコー信者になりつつあります。
さて、長話もアレなんで本編をどうぞ。


Mission03落し物~回収~

素子がこの事態を推測し終え階段を駆け足で降りた時、何やら胸騒ぎがした。

「鉄血兵らがこっちに来ている」

「本当に?奴らは私達が来ていることは知らないはずじゃ」

「確証はない、だがそんな気がするんだ」

「…オッケイ、なら変に降りるよりここで狙い撃ちするのが安全ね」

「あぁ、でもその前に」

素子は視覚野を衛星に同期させる前に発砲をさせた、乾いた音がビルの中に微かに響き渡る。そして同期が終わり衛星の視覚に移るとそこにはVspidが1体倒れていた

(…やっぱり!こっちに来てたのね!)

彼女は視覚を自身に戻し銃を構えた

「Zas、渡り廊下の窓をぶっ壊せ!弾丸の雨を降らせるぞ!」

「了解!」

Zasが走り出しグリップを使い窓を壊していく、その間に素子は電脳通信を開始する。

『スコーピオン、MDR、G36、9A91!よく聞け!この辺に鉄血兵らが迫ってきてる、上手くいけばお前らで奴らの後ろを取ることが出来るかもしれない。だから私が合図したらいつでも工場から飛び出せるように準備をしておいてくれ!』

『『『『『『了解!』』』』』

「Zas、敵の位置は!?」

「あと5秒ほどで工場の入り口に到着するわ」

「数は!?」

「Vspid3体、Ripper4体!」

「ちっ、自動モードは役に立たないか!」

「少佐、そろそろ」

素子らは銃口を窓の外に出し下に向ける

「奴らの左、かすめるような感じで撃つぞ」

「そうすれば敵は攻撃から逃れようと工場の入り口からずれる」

「やがて砲位置を特定しようと工場から背を向けて立ち止まる」

「そこを彼女らが突く」

「来たぞ」

トリガーを引き、弾丸が発射される。狙い通り鉄血兵らを掠め視線を音がした方に向いた後急いで目標地点に移動しそこで立ち止まって探している

「それもう一発」

次に発砲しすぐさま座り込む。この攻撃は敵に釣り糸を垂らすことを目的にした攻撃だ、音の位置を完全に特定した鉄血兵らが素子らに向かって発砲する、大多数の弾は外れるが4~5発程は筒抜けになった窓に入り跳弾する

発砲音は止まない、敵がそこに立ち止まり続けている証拠だ

「…だけどそろそろ合図しないと奴らが入り込むわよ」

『分かってる…突撃!』

その言葉を待ってたといわんばかりに扉が勢いよく開かれ背後を取った人形達が一斉に発砲する、完全に虚を突かれた鉄血兵らは抵抗する間もなく1体、また1体とハチの巣にされていく辛うじて生き残って背後を振り向けた兵は頭上から素子の射撃によって脳天を貫かれる。

僅か10秒で7体の人形が破壊された

『状況終了、各員そこで待機。一旦集合する』

ビルから降りると人形達が鉄血兵の残骸を漁っているのが目に入った

「何やってんだお前ら」

「あ、少佐。いやね、こいつらがね私達の回収しようとしてるブツを持ってないか確かめてたんだよ」

「たぶんそれはないだろう、もし本当に回収してるならわざわざ私達と交戦する必要がないんだからな」

「なるほど」

「でも少佐、気になったんだけどそもそも資料ってどういう媒体なの?アナログ?デジタル?」

「MDRと同じく私もそう思ってたんです、そこが分からないと回収のしようがないような…」

「そこは大丈夫だと思う。なにせ回収物があるポイントは機密中の機密、そんな場所にそう沢山資料が置き去りにされてるはずがないからな」

「それもそうですね、でも資料って本当に何なんでしょうね?」

「それを確かめるためにも早いこと行くぞ」

素子はそう言いながら自身の衛星をこちらに呼び出した。が、やってきたのは煙を出しながらフラフラと飛行する衛星であった

「あっちゃ~ズタボロじゃん。どうする少佐?」

「どうするもなにもここまでズタボロになっちゃ回収しても爆発しそうだし…G36、こいつは廃棄処分だ。始末を頼んだぞ」

「了解しました。少々お待ちを」

G36は地面に降ろした衛星のど真ん中を撃ち抜き活動を停止させた

「終わりました」

「よし、それじゃ行くぞ」

視覚端子に映る地図を頼りに目的地へと移動すると一つの小屋が目に映った

「これが…目的地?」

「この小さな小屋があの16labの施設なの!?」

「現にここが目的地の座標と一致してるんだ。信じ難いがここがそうなんだろ」

「ほんじゃ早速お邪魔しようじゃないの」

スコーピオンがドアノブに手をかけ開けようとするが

「あれ、開かないや。鍵がかかってるのか…ん?鍵穴がない?」

「見てよスコーピオン、これ」

MDRが指をさした箇所には銃痕らしき穴が多数ある数字が書かれたパネルがあった

「ははぁ~ん、電子ロック式なんだなこの扉、でもこれじゃ解除出来ないなぁ。どうする少佐?」

「どうするもなにも開かない時にはこれしかないな」

言い終わらないうちに素子は足を上げドアを勢い良く蹴破った。破れたドアが低い音を立てて倒れた

「こ、この扉厚さ5cm近くあるよ…もうこれゴリラじゃん….」

「メスゴリラってか?」

「スコーピオン、MDR。何か言った?」

セブロm5をスライドさせながらいつもより高い声を出してそう話すと2人は急いで否定した

「ったく、ふざけてる場合じゃないってのに…」

 

中へ入り暗い室内をライトで照らすとそこには沢山のコンピューターや研究のために使われてたであろう機材が見えた

「こいつは全部最新のだな、今日にでもここを再稼働させることが…いや、全部ご丁寧に銃で物理的破壊をしてるな。連中め、ここを去る前にこうしたってわけか」

「てことは資料っていうのはデジタルじゃなくアナログってわけか」

「戸棚や引き出しをくまなく探せ!天井裏も探せ!隠し金庫があるかもしれんからな」

各々が素子の指示に従い探す中彼女は一人思考に耽っていた

(そもそも資料はM4A1と言う人形が残した代物…ならそいつは何故ここに入れた?私と同じようにドアを蹴破った?違う、ドアは最初からあの状態で蹴破った後なんて無かった。なら奴は正規の手段を用いてここに入って資料を残した。いつか来る同胞のために…ならばややこし過ぎる箇所には隠さないはず。いや仮にそんな場所に隠したとしてもなんらかのヒントがあるはずだ…)

「少佐!」

「っ…」

「少佐、どうしました?」

「いや、何でもない。どうした9A91」

「はい、少佐に言われた箇所をすべて探してみたのですが何処も空でして天井裏には金庫などなかったそうです….」

「…」

「少佐?」

彼女の耳に9A91の声は入らなかった、何故なら彼女は目の前にあるテレビとその下にあるビデオデッキに目を奪われていたからだ

「…そこか、そこにあったのか!」

ビデオデッキに駆け寄りその取り出しボタンを押した。電気が通ってないこの場所でこの代物が動くはずが無い。そんなことは百も承知だ、だが彼女にはこのビデオデッキだけは動くと言う確信があった。そしてボタンを押してから数秒後、取り出し口が開きお目当ての代物が顔をのぞかせライトの光を浴びた

「ビンゴ、このビデオテープが資料よ」

「この時代遅れな媒体が資料…?」

「そうだ。見てみろ他のありとあらゆる電子機器が破壊されてる中こいつを入れてたビデオデッキとテレビだけが無傷だ。そして….」

素子はテレビの上に置かれていた薬莢を見せた

「こいつはこの間の廃村での任務の時に落ちてた奴と同種類の代物だ、こんなものがこれ見よがしに置かれてるってことはこの弾を使う持ち主がここの物を破壊したという無言のメッセージと読み取れる。つまりこの弾を使った…M4A1は我々にヒントを残すためこんな状況を起こしたってわけだ」

「なるほど…確かにほかのところ探しても資料が出てない以上こいつが資料とみて間違いなさそうね」

Zasは素子から手渡されたビデオテープを眺めながらそう言ったのを横目に素子は通信機を手に取りヘリの要請をしていた

「よし、これで回収成功。帰りのヘリは10分後に来るからそれまでにランディングゾーンに行くわよ」

全員が返事をしたのを確認しこの施設から退出しようとしたとき突然ビデオデッキから火花が散った。どうやらこのテープが取り出されると自壊するようにM4A1が細工を施したのだろう

「きめ細かいことで…」

今度こそ施設から退出して周りを見渡す。影も気配せずこの場にいるのは彼女らだけな事が読み取れた。そして警戒しながらランディングゾーンへ向かう途中、素子の衛星によって倒されたVspidの残骸が見えた、しかしその残骸よく見ると何かしらの既視感を感じた。

「…?」

「どーしたの少佐?」

「スコーピオン、この鉄血兵の残骸持って帰るぞ」

「え!?何で!?」

「ちょっと気になるところがあってね…何処かで見たことがある感じなのよこのボディ…持って帰って調べなきゃいけない気がするのよ」

「ふ~ん、まぁ少佐の勘って結構頼りになるらしいし、んまぁいいか.」

「でしたら私がヘリまで運びましょう」

G36がVspidに近寄り背負った。その後、何事もなくランディングゾーンまで到達でき彼女らは無事帰還することが出来た…

 

作戦完了、グリフィン本社__

先に基地に戻るG36達にVspidを一旦データベースに保管するように命じ別れた後、彼女はヘリアンがいる士官室へと入室した。既に部屋にはヘリアンだけでなくホログラム状ではあるがペルシカも居た

「少佐か、どうやら任務が終わったようだな。それで?収穫は如何ほどだ?」

「こんなの出てきたわ」

素子は手に持ったビデオテープをひらひらと振った、その瞬間いつも死んだ魚のような眼をしてるペルシカの眼が見開いた

「そ、そのビデオテープ…!再生出来る少佐!?」

「ヘリアン、再生機器は?」

「あるぞ、ちょっと待て」

ヘリアンがビデオデッキとテレビを用意し、ビデオテープがデッキに吸い込まれピー音が鳴った後映像が映し出された…

テレビに映ったのはロングヘアーに黄緑のエクステが特徴的な銃を構えた少女だった

『…19時25分、逃亡70日目。進展なし…いえ、寧ろ前より厳しい状況に陥ってます…』

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。