さて、恐らくこれが年内最後の更新になると思います。不定期の更新ではありましたが今年も私の小説にお付き合いいただきありがとうございました
では、本編をどうぞ!
素子指揮官が突入した後、私は正面の入り口から部下たちを入り口から少し離れた位置に待機させ万が一にでも敵が逃げ出すようなことがあればいつでも対応できるように準備させていた。だがそんな気配が1mmも感じられないほど静かだった、まだ彼女はデストロイヤーを発見できていないのだろうか。欠伸を嚙み殺すほど暇だ、だが私とは違って隣にいる副官、ネケヴは表情一つも変えずに辺りを警戒していた。流石は初対面の時に自身のことをスペシャリストと呼ぶ人形だ。
…だがいかにスペシャリストと雖もあれは予測することは不可能であっただろう。私は今、病院のベッドでそう考えている
転がった体を起こして素子は辺りを見渡す。あの爆発音は何だ、基地内に爆弾でも仕掛けられていたのか?素子は部屋の外にいるM4に連絡を取ろうと傍に転がっていた無線機とインカムを未だに伸びているデストロイヤーを横目に拾い上げた
『少佐!今の爆発音は何ですか!?』
『お前も知らないのか、私も分からん。だがお前達が無事だとすると外がまずいかもしれんM4、外にいる奴らに連絡を取ってくれないか。これでもまだ戦闘中でな』
『了解、少佐。最後に一つだけいいですか?』
『手短に頼む。』
電脳錠を取り出し、デストロイヤーに近づきながら話を聞く
『AR15が…逃走したそうです』
『…何だと』
『先ほど緊急通信が入りました…発見次第、発砲を許可するそうです』
『…了解、だがM4そのことは後だ。今は状況確認が最優先だ。頼むぞ』
『…了解しました』
通信を切り素子はデストロイヤーをうつ伏せにさせ、電脳錠をかけるためうなじにある端子カバーを外そうとしたところ再びインカムに電子音が鳴った
「どうした」
「少佐!今、俺のいる場所が爆発しました!」
「…!トグサ、お前はどうだ!?」
「とっさに人形がかばってくれましたから俺自身に怪我らしい怪我はありませんが…人形達がやられました。5体の人形、それに3体ずつダミー人形、計15体の人形の内7体が大破、内2体は本体もやられました…」
「…トグサ、今すぐ撤退しろ。」
「了解、…っ!少佐!後ろから増援だ!だが何故!?敵は全滅したはずだ!」
「トグサ!その敵の相手はお前じゃない!無視して逃げろ!」
「了解!…少佐、爆発音は複数回あった。恐らく川崎指揮官や李指揮官の方も」
「…分かった」
通信を切ると同時に素子はカバーをナイフで抉る作業を終えていた。
チェックメイト寸前でこれとはな…ジュピターによる攻撃か?いや、あの兵器は私のいる場所を外してその周辺だけに被害を与えるほどの器用な攻撃は出来ないはず。では基地周辺に爆弾が仕掛けられていたというのか?しかしトグサの報告を聞く限りそれだけの爆発力のある爆弾であれば見つけることはそう難しくはないだろう。一斉に爆発したのだから地雷という線も薄い。そうであればやはりジュピターによる攻撃と考えるべきなのだろうか?
考えながらも素子は電脳錠をデストロイヤーの端子に差し込んだ。だがかかったことを知らせる緑のランプが点灯しない。並みの電脳ならばすぐにかかるだろうが演算力が強いハイエンドモデルだから時間がかかるのだろう
それを待っているとまたしても通信が入った
「少佐、M4です」
「報告しろ」
「ギソーニ指揮官、川崎指揮官、李指揮官の部隊は共に爆発による大きな被害を受けています。特に李指揮官は衝撃によって頭を強く打ち気絶しているそうです」
「全ての部隊に撤退を命じろ、私たちも撤退する。」
「了解」
「恐らく敵の狙いは私たちをここに封じ込めることなのだろう。周辺の敵を殲滅した上でこの基地に戦力を導入しM4、お前を捕獲するつもりだ。急いで突入口から撤退するんだ」
「…了解、ただちに撤退します」
「安心しろ、すぐに合流する」
通信を切ると同時に電脳錠のランプが緑に光った。これでデストロイヤーは自分の意思で動くことは出来なくなった。後はこの人形を担ぎ、ヘリに乗れば任務は完了だ
『デストロイヤーとの通信が途切れた、ということは私の予想は当たったみたいね』
突然、この部屋にいる者ではない声が聞こえた
「少佐、前見て!」
SOPに言われ前を見るとそこにはモニターがありそれには白髪の女が映っていた
『ビンゴ、初めまして素子指揮官。私の名前は…言わなくても分かるでしょう?』
『ドリーマーか…』
『ご名答』
『ドリーマーよ、来るのが遅かったな。確かにあのタイミングでのジュピターによる攻撃は驚かされたがやるならもっと早めにしておくんだったな』
『いいえ、素子指揮官。このタイミングでなければダメなのよ。貴方がこの狭い部屋にいるこの時でないと。もっとも、おまけが2つもついてくるとは思わなかったけど』
『悪いな、お前と話をしたいのはやまやまだがもう帰らなくちゃいけない』
『そうね…最後に一つだけ。私は欲張りなの、M4も欲しいし貴方も欲しい。だけどね、“私”が一番欲しいのはAR15なのよ。…そろそろ時間か、じゃあね私のプレゼント貴方ならきっと気に入ってくると思うわ』
モニターから映像が消えた。同時に素子はドリーマーが言った『時間』
という言葉の意味を知った
「バトー!SOP!伏せろ!!」
素子がデストロイヤーを抱き伏せた瞬間、彼女の体から光が見えた
そう思った時、2人の聴覚端子が爆音によって激しく揺れた
「少佐!!」
「素子!!」
「ギソーニ指揮官、敵の数が一体増えた、私たちより50m程後ろ、それもいきなりよ。無から急に表れたみたい…あの黄色いロボット、装甲兵じゃないかしら」
後ろを見ながら走っていたTunderがトグサに告げる
「Aegisか…本当なら厄介だな」
「嘘をついたって仕方ないわ。どうするの指揮官?敵は今起動したみたいよ」
「前回のような空中から投下された兵かもしれないな」
…どうする、少佐からは戦闘せずに撤退することを命じられた。しかし敵は俺たちに向かって攻撃してこない、それどころか追いかけてすら来ない。やはり少佐の言う通り敵の狙いは少佐の部隊なのだろう。であれば少佐が危ない!あの装甲兵はARで破壊するのは困難だ。RFのような人形でなければ…少佐の部隊はライフル持ちの人形がいたはずだがここで一つでも脅威を排除しておくべきではないか?しかし自分の部隊にはRF持ちの人形が…
「指揮官、こういう時こそ私の出番です。」
「Thunder、そうか君の12.7mm弾なら!よし、頼むぞ」
「了解」
「いいか、無理に頭を狙わなくていい、君の弾の大きさならど真ん中に当たれば致命傷だ」
「了解…指揮官、鼓膜が破れるので私に近づかない方がいいと思うわ」
Thunderが銃を構えて引き金を引く、ロマンの塊から放たれた弾はノイズキャンセリング付きのヘッドホンを付けていても聞こえるほどの音と共にAegisに命中した
「…可笑しい、手ごたえがないわ」
「マズいな、タイミングが悪かった。撃った瞬間奴が振り向いた…」
彼女が撃った弾は山頂へ向かうと振り向いたAegisの盾に当たったのだ、12.7mm弾は敵の盾を貫いたがその勢いは大幅に減衰されAegis自体を貫くのに至らなかった。
「奴の顔にある赤いライトがまだ消えていない、完全に破壊できていないということね…」
「いや、減衰したとはいえどてっ腹に食らったんだ。見ろよ、膝をついている。もうまともに動けんさ」
「もう一発撃ちます?」
「いや、もうやめた方がいいだろう。逃げる時に巻いたとはいえ、敵の増援がまだ俺たちを追っているかもしれん。立ち止まって撃つのはこれっきりにしておきたい」
「了解、ヘリまでの距離はまだまだあるわ。このペースでいけばあと15分というところね」
そう言うとThunderは他の人形と一緒に走り出した、それと一緒にトグサも走り出す
「先は長いぜちくしょう、もう俺だって若くはねぇんだぞ」
「じゃあ私がおぶってあげましょうか?おじいちゃん?」
「あのなぁ、若くはないといったがそこまでは…」
瞬間、彼らの背後で爆発音が聞こえその衝撃と熱風が彼らの背中を押し出した。衝撃に耐えきれずトグサは勢い良く前に倒れてしまった。
「…っ!敵の攻撃か」
トグサは起き上がりとっさに振り向くが炎以外には何も見えなかった
(さっきの爆発といいどうなっているんだ…やはりジュピターとかいう兵器の攻撃なのか?しかしどうしてこの付近を攻撃出来たんだ…偶然か?)
「指揮官、思いっきり倒れたけど大丈夫?」
「あぁ…なんとかな」
「危なかった…あの場所で攻撃を続けていたら今度こそ全滅してたわ」
「とにかく再びあの攻撃が来たんだ、少佐に報告しておくべきだろうな」
トグサは部隊を引き連れながら無線機の周波数を素子のに合わせてコールするが耳元でノイズ音すら聞こえない。通信機の故障を疑ったトグサは次に禁止はされているが電脳による通信を試みたがこれも一行に応答しない。
通信機も電脳通信も交信が不可能、これが意味することは一つしかない
「…少佐が危ない!」
M4は部隊の人形と共に撤退するためにLZ(着陸地点)まで急いでいたが未だ素子が合流しないのが気になっていたが「撤退しろ」と命令を受けた以上足を止めるわけにはいかなかった。そしてしばらく進むと通信機が鳴った。無線の周波数はバトーからだ
『どうしましたか』
『落ち着いて聞けよ』
『…何かあったんですね』
『少佐が敵の自爆に巻き込まれた』
瞬間、電脳に衝撃が走りM4は思わず足を止めた
『…少佐は!少佐は無事ですか!?』
『落ち着け。生きてはいる、が全身に鋭い釘のようなものが刺さっていてゆっくりとしか運び出すことが出来ねぇ』
『バトーさんとSOPはどうなんですか!?』
『とっさに少佐がデストロイヤーを抱えたから俺たちは無傷だ…畜生!』
『バトーさん…』
『とにかく俺たちは何とか少佐を運び…』
急にバトーの声が聞えなくなりM4は再び電脳に衝撃が走った。
『バトーさん!?バトーさん!?応答してください!』
『だから落ち着け、M4。少佐はまだ死んじゃいない。だから落ち着くんだ…少佐がお前に話したいことがあるそうだ』
イヤホン越しに通信機のマイクを動かしている音が聞え、それが無くなったかと思うと今度は荒い息使いが聞えるようになった
『…M4』
『少佐!』
『いいか、よく聞け…私は今、全部隊の指揮はおろかお前達の指揮を執ることも出来ない状況だ…』
『…』
『そこでだ…現時点をもってこの作戦の指揮権をお前に譲渡する』
『…!私が指揮を執るということですか!?』
『李指揮官は意識不明、ギソーニ指揮官とは通信がつながらない、川崎指揮官も負傷している、そしてバトーは…私を運ぼうとしている…だが慎重に運びながら指揮を執るのは無理だ…』
『しかし…!』
『お前は全員を助けたいと言っていたな…ならばお前の指揮モジュールを今、そのために使うべきだ…』
『っ!…分かりました!少佐!やります!』
『悪いがこの場は任せたぞM4…』
現状、指揮が出来る人間はトグサしかいなかった。しかしその彼とも通信が繋がらないのでは実質指揮が出来る人間がおらず現状それが可能なのは指揮モジュールを搭載しているM4しかいないことを彼女は理解していた。だが今なすべきことは何か?彼女は電脳を最速で動かし思考に入る
(まず目的は全員の撤退…つまり全員をヘリまで移動させることしかし少佐を運ぶのには時間がかかる…それだけ危険に晒される。ではどうする?)
M4は電脳内にマップを表示させこの区域の地形を調べる
(この場所の近くに平地がある…今のLZよりも短距離で到着できる。それにこの指令基地の屋上はヘリが着陸できる分だけの広さがある。私たちの部隊のヘリは屋上に、他の2機は平地に…対空兵器はこの基地にはない、そして鉄血兵はヘリを落とせるだけの武装を持っていない…ならヘリが撃墜される心配は)
いや、存在する。M4の思考は一瞬中断される
(例の“ジュピター”という兵器がこちらを狙っている以上ヘリを移動させるのは危険でしかない…しかし少佐が重体、李指揮官も意識不明であるのならば一刻も早く戦場を離れる必要がある!LZの変更は必須!そうであれば!)
この間、僅か3秒の思考を終えてM4の意識は現実に帰る。そして全員に呼びかけるために通信機を操作する
『全部隊、こちらは戦術人形M4A1です。現在、本作戦の指揮官である草薙素子指揮官が重体です。私は彼女から指揮権を受け継ぐように命令されました。そこで現時刻をもって本作戦の指揮を私が執ります。各部隊、現在位置と状況報告を』
『D‐5、こちらは李部隊のスオミです現在、李指揮官が負傷し意識不明の重体。そして部隊の10%が損失しました』
『C‐3、こちらは川崎です…部隊は15%損失、そして破片が足に当たって恐らく骨折したので私の移動が困難な状況です。』
『F‐4、ギソーニだ。今は部下の無線を借りて連絡している。こっちは10%損失したが俺自身は怪我はしていない』
『了解、我々は撤退の最中ではありますが指揮官の内3人が負傷という現状にあります。その内2人は重体、1人は移動が困難という状況を考え作戦を変更します。皆さん、マップを開いてください』
『よろしいですか、座標D‐8に開けた場所があります。ここは従来のLZよりも近い場所にあることから移動が困難な川崎指揮官、李指揮官のヘリをこちらに移動させます』
『素子指揮官はどうするんだ?』
『基地の屋上をヘリポートとして使います』
『しかし、敵からの砲撃を受ける可能性がありますよね?』
『スオミ、これしか作戦がないの。一刻を争う重傷者が多く従来のLZでは治療が遅れる可能性が高い。』
『…やるしかない、か。俺はどうするんだ?M4』
『ギソーニ指揮官の座標は現在のLZに近い距離にいますのでそちらはそのままLZに向かってください』
『了解』
『…皆さん、ありがとうございます。生きてこの場所から帰りましょう。各員の武運を祈ります』
通信を切るとまずM4は自分達の仲間を集合させた
「まずはバトーさんと合流しましょう。SOPもいるとはいえ戦闘要員が1人しかいないというのは危険すぎます」
「M4、今引き返すと私たちを探している鉄血兵と交戦する可能性が高い。注意していくぞ」
「了解です。では皆さん、基地まで戻りましょう」
それぞれが武器のチェックを手早く済ませM4率いる小隊は敵指令基地へと向かう。その間、歩きながら通信機の周波数をバトーのものに合わせてボタンを押そうとした時、突如として呼び出し音がインカムに聞こえた。素早く応答すると甲高い声で自分の事を呼ぶ声が聞こえた
『M4!今何処にいるの!?』
『貴方達がいる指令基地に戻って合流しようとしているところ、距離は2kmと言ったところよ』
『M4、今基地の周辺を探しているんだけど…まずいよM4、敵が来ているよ!』
『…落ち着いて、数と距離は?』
『…10体、500mってところ』
『…っ!』
(この距離では走っても間に合わない!)
『…すぐそっちに向かう!貴方達は今何処に!?』
『私たちは今基地の中だよ!バトーさんは今、籠城しようとトラップをしかけている!』
『分かった!すぐそっちに向かうから何とか持ちこたえて!』
『頼むよM4!』
しかしいくら籠城とは言うが簡易的なトラップと通常の戦術人形よりも強力を持っているとはいえ2人だけであれば10体が押し寄せれば5分持つか分からない。戦場において数は絶対ではないが無碍に出来る要素では決してない。
「走りましょう皆さん!2km、走ればなんとか間に合うかもしれません!」
無論、いくら戦術人形の足が速いと言っても500m先の敵よりも早く到着できるわけではない。しかしその現実を認めてしまえば少佐やバトー、SOPを助けられないと認めてしまうようなものだ。故に彼女は「間に合うかもしれない」と嘘をついた、その思考はまるで人間と同じようである
それぞれのメンバーはM4の指示に従い走り出した、だがそれによって騒がしくなったのがまずかったのだろう。走り出して1分ほどすると突然銃声が聞こえた
「敵か!この近くから聞こえたぞ!このタイミングで厄介だな…!」
(どうする!?応戦しないまま基地に向かえば敵に案内しているようなもの…!しかし応戦している時間はない!かといってこいつらをまた撒く時間もない!)
M4は考えた。だが最善の答えが見つからない。“詰み”になってしまった、彼女はその言葉が浮かび上がった
「M4、お前達は先に行け!」
「姉さん!?」
「銃声からして敵の数は多くない、一人でやれる!」
「ダメです!残していくわけには!」
確かにM16の言う通り敵の数は少ないだろう、しかし敵の種類が分からない以上M16を一人だけ残すのは危険だ。仮に装甲兵ならば彼女の装備では苦戦を強いられるだろう
「行け!M4!議論している時間はない!全員が助かるにはこれしかない!」
「…しかし!」
「行くんだ!M4A1!」
「…了解!」
彼女は決意した、それが最善の手であることを指揮モジュールは導き出してした。しかし彼女の足は動かなかった。主人の電脳は足に動けと命令したはずにもかかわらず足をセメントで固められたように固定されて動かなくなった。
(何で動かないの!?まさか、ウイルスの汚染…!?いやこれを引き起こしているのは…私…!?)
動かない足、制御できない自分に彼女は電脳が凍り付きそうな冷たさを感じた。その時、通信機に呼び出し音が鳴った。その音にハッとすると足に感覚が戻っていくのを感じた
いつの間にかM16は彼女の前から姿を消していた。それを見ると彼女は再び走ることが出来るようになっていた
走りながら応じると今まで聞いたことない男の声が聞こえた
『…こちらは“ホーク・アイ”、そちらはAR小隊所属の人形か?』
『誰ですか!?』
『自己紹介をする暇はない、強いて言えば我々はグリフィンに味方をするものだ』
であれば援軍であろうか、こちらの通信にコンタクト出来たということはそういうことなのだろう。彼女はホークアイと名乗る男の声を無視することが出来なかった
『…こちらはM4A1です』
『よしM4A1、今から援護を行う』
『援護といっても貴方達は何処に』
『君たちの“上”さ』
『何を言って…まさか』
『基地の方にいる敵も俺の仲間がやってくれる、安心してそこから動かないで待っているんだ』
『…待ってください、貴方が攻撃しようとしている地点には私の仲間がいます』
『承知している。既に俺の仲間が連絡を済ませた。…これより支援攻撃を行う』
そう言い終わると通信が一方的に切断された。それを確認すると急いでM4はM16へ連絡を取る
『姉さん“ホーク・アイ”と名乗る者から支援を行うと連絡が』
『そっちはホーク・アイか。私は“バンシー1”と名乗る男から連絡が来たよ。』
『彼らは“上”にいるといいました』
『お前の予想通りだろう。“鷹”に“妖精”を名乗るんだ。伏せておけ、間違いない、奴らは…』
彼女が答えを言い終わるよりも早くその答えが爆音によって示された
『銃声が止んだ、目の前が煙で真っ黒だ』
『…姉さん、基地の方を見てください』
二人が基地の方を見るとそこには煙が上がっていた。そして彼女らの目の前には1機の戦闘機が飛んでいた。