前話を読み直してるうちに「あ、これ俺じゃまとめきれねぇわ」と思ってカーラの5女設定を次女設定にしました。
すいませんm(_ _)m
「断る」
「まだ何も言ってない」
自己紹介にキッチリ自分は貴族の娘って入れてくる辺り面倒臭い感じしかしない。
「まぁまぁレイグ様、話だけでも聞いても良いんじゃ無いですか?」
「·········」
宥めるような笑みで言うダリア。
速攻で絡みに言ったダリアには言われたくないんだよなぁ。····取り敢えず話は聞こう。
カーラの話を要約すると、カーラは昔から冒険者に憧れていたらしく、逆に昔から勉強な貴族社会での作法、お茶会等と言った事が嫌いで、仕方なかったらしい。
ほん
流石に見かねた、両親やお付きのメイド、姉等が説教したらしい。普段は温厚で優しい両親や姉が凄まじい勢いだったらしい。
ほん
その時に既に、地元の町にて冒険者登録を済ましており。良く、というか頻繁にクエストを受けていた事実が発覚して母親とメイドが卒倒
ほん
カーラの熱意にたじろいだ父親と姉が相談して、出した案が。「今から3ヶ月の期間で冒険者ランクBに上がることが出来れば、安心も出来るし許可もする」とのこと
つまりは。
「只の我が儘じゃねぇか」
「自覚はある」
質悪いな!
「第一、ランクはどうなんだよ?」
「D」
「期日は?」
「2か月」
「別を当たってくれ」
「速答!?」
俺の速答に顔を僅かに強張らせるカーラ。
驚くダリアだが、言葉とは裏腹に「それは···」と言う顔をしている。実際な話Cランクへの昇格が最年少最速記録を持つダリアでさえ、3ヶ月と一週間だ。
冒険者のランクは大体の奴らがCで躓く。
その原因は只単純に、ギルドの査定が厳しいからだ。実力は当然、本人の人柄、迅速さ、正確さ、全てにおいて跳ね上がる。
Bランク冒険者となると段々とギルドのホールにある掲示板に貼られていないようなクエストを任せられる事もある。
今Dでは、幾ら速くても後、5ヶ月は必要だろう。
「······大丈夫、ランク適正外クエストを受けて、クリアする、あなた達もランクが上がる」
確かに、その方法がうまく行けばかなりショートカットされるわな。
冒険者ランクが幾ら高くても、低くても受けられるランクに制限は無い、全て自己責任だからだ。だからリデア村のクエストを受ける際あのおかん受け付け嬢があそこまで怒ったのだ。
現にそれをやってある程度速くランクを上げられたという冒険者も何人か知っている。ランクは上がって報酬も上がり良いことばかりだ、でも
「俺達に死ねってか」
「──っ」
そういう話になってしまう、確かに俺達の旅が長丁場になると俺自身覚悟はしてる。だが、貴族の我が儘に付き合っていられる程暇では無いんだ。
確かに、俺達だったら正直Aランクぐらいでも少し無理すれば行ける·····と思う。でもカーラはそれを知らない、つまりCランク冒険者とEランク冒険者と言う俺達に「危険なクエスト一緒に来てくれ」って言ってるんだカーラは。
そんな奴に背中は任せたくない。
「·····レイグ様·····」
「──ごめんなさい、あなた達の迷惑を考えてなかった」
カーラは一瞬悲痛そうに顔を歪めたが、そう言って俺達の前から走り去って行った。
「レイグ様····」
「ちょっとキツイ言い方したな·····」
「···でも間違った事は言ってませんでしたよね」
ダリアもカーラの事が気になるのだろう、同性で同年代、更には同業者だからな。
今はダリアの励ましが辛かった。
··········阿保みたいな我が儘とは別に何か事情あったのかもしれないな。
「·······ギルドで報告したら、カーラ探してみるか」
「っはい!」
ーーーーーーーー
「貴方大丈夫なの!?怪我はしてない!?」
「だ、大丈夫だからちかいちかいちかい!!!!!」
中に入ると、早速受け付けカウンターに向かった俺達は昨日担当してくれた受け付け嬢にいきなり抱き付かれた。
何言ってるか分からない?俺も分からないよ·····
あちこちベタベタ触ってくる受け付け嬢に引きながらも「大丈夫ですから」と言って落ち着いて貰う。
「依頼達成と達成確認のサインはリデア村の村長に貰ったんで、確認お願いします」
そう言ってレイグはポーチから依頼用紙を取り出して渡した。
受け付け嬢は用紙を見るとびっくりしていた。
「あのクエスト、クリアしたの?」
「えぇ、少々張り切っちゃいました」
そう返すと、受け付け嬢はどこか動揺したまま「そ、そう」と言って依頼用紙を持ったまま、奥で書類作業をしている職員に一言離すと俺達に「お、おつかれさま、今日はゆっくり休みなさい」と言って二回に上がっていった。
「な、何だ?」
「多分、Cランククエストの塩漬け状態で難易度の跳ね上がったクエストをクリアしたから····ですかね?」
「あー」と納得して項垂れるレイグに先程引き継ぎされていた職員が巾着袋を持ってきた。
「アンナさんね、最初あなた達を見送ってからは出来る女って感じでキリッてしてたんだけど、昨日仕事が終わる頃にはあんな感じだったわよ?」
思わず、ダリアと揃って愛想笑いで返してしまった。
「それはそうとはいこれ、フォレストウルフ討伐依頼お疲れさまでした」
そう言って渡された巾着袋に入っていたのは金貨10枚に大銀貨8枚、銀貨8枚だった。
ーーーーーーー
「さ、レイグ様行きましょ!」
「わ、分かったから」
ギルドから出るや否や、レイグの腕を掴み引っ張るダリア
先程俺達がカーラと一緒にいた喫茶店まで戻ってきた。
「何処に行っちゃったんですかね····」
「ギルドに行ってから、報酬受けとるだけだったからそんな経ってない筈なんだよな。」
10分も居なかったから、もしかしてどこかで再びスカウトしていたりするかもしれないと思ったレイグは隣でダリアが深く息を吸うのが見えた。
「え?だ」
「カーラちゃああぁぁぁん!!どこお!?!?」
少なくとも周囲の通行人や冒険者達が腰を抜かしてひっくり返るくらいには大きい声だった。
「ダリアちゃん!?」
「いたら返事してえェェェェえ!!!」
「落ち着こう!な!?向こうもそんな大」
「カーラちゃあああああああああん!!」
「ま、まってダリア!?」
遂には走り出した、ダリアを顔を真っ赤にしたレイグが追いかけていく。
「───(何だあいつ?)」
視界の端で此方をどこか警戒したような視線を寄越した男が、静かに家の中に入ってくのを見ながら。
「私はここですよぉ!!!」
「お前は一回落ち着け!」
アリス、お前からも何か言ってくれ
心の中のアリスにそう言うと、何故か大声で歌い始めた、何だよ『ひゃくのかぁぜぇにぃ』って。
大型デパート等に一人は欲しいダリアちゃん