ゾフィーに転生をしましたがウルトラ戦士たちが女性でした 作:桐野 ユウ
宇宙警備隊本部がSOSを受信をした。場所は惑星アルカノーという星で、突如として謎のロボット軍団の襲撃を受けたという。ゾフィーはジャックとエースと共に惑星アルカノーへと向かう。
「惑星アルカノーといえばエネルギーが豊富な星だ。ロボットの狙いはエネルギーなのかもしれない」
「急ぎましょう、ゾフィーお兄ちゃん」
「あぁ!!」
三人は惑星アルカノーへと急行して暴れているロボットに光線を放ち撃破して着地をする。ゾフィー達はロボットを見て驚いた。
「あれってレギオノイド!?」
「そんな!!あの時、完全に破壊したはずなのに!!」
暴れていたのは、ウルトラウーマンベリアルがかつてカイザーベリアルだった頃に、アナザースペースで作りあげた量産型メカ「帝国機兵レギオノイド」であった。両手にドリルを装備した陸戦型のα、両手をキャノンアタッチメントにした宇宙戦型のβ……その双方が機動していたのだ。レギオノイドβは、ゾフィー達に気づいて、両手のガンポッドからレギオノイドガンビームを三人に向けて放った。
「「「シュワ!!」」」
回避をした後、ジャックはウルトラブレスレットをウルトラランスに変えてレギオノイドに投げつけた。次々に貫通をするウルトラランスがジャックの手元に戻ると、彼女は接近して、レギオノイドに攻撃する。
エースは着地して構える。
「バーチカルギロチン!!」
バーチカルギロチンがレギオノイドを真っ二つにして爆発させる。次々に襲い掛かるレギオノイドにエースは次の切断技を構える。
「ウルトラギロチン!!」
変身超獣ブロッケンに対して使用したウルトラギロチンが放たれて次々にレギオノイド達を斬り裂いていき爆発させる。エースはエースブレードを生成して、襲い掛かるレギオノイドを斬っていく。
一方でゾフィーは、姉妹達とは離れた場所でレギオノイドと交戦していた。レギオノイドαが放つドリルを後ろへバク転して躱してから、ゼット光線の構えでゾフィーカッターを放ち、レギオノイドαの右手を斬り裂いた。そのままゾフィーキックをお見舞いさせて頭部を吹き飛ばして撃破する。β型がキャノン砲をゾフィーに放つが、彼は素手でキャノン砲の弾をはじかせてブレスレットを投げつけた。
レギオノイドβを斬り裂いて飛んで行ったウルトラスパークがブレスレットとしてゾフィーの手に戻った後、ゾフィーはジャックとエースが苦戦をしているのを見てレギオノイドの数が想定以上だと把握する。
「ゼットン、バードン、頼む!!」
ゾフィーがカプセルを投げると怪獣娘の姿をしたゼットンとバードンが現れて着地する。
「・・・・・・倒す。」
「ご主人様!!バードンにお任せを!!」
「頼んだぞ、二人とも!!」
ゾフィーは、妹達の援護を二人に任せて、襲い掛かってきたレギオノイドに対処をするために構えようとしたが、突然周りの景色が変わったのに驚いていた。
「な!?」
それは外で戦っているジャック達も気づいた。
「ご主人様!!」
「・・・・・・ご主人!」
「ゾフィーお兄ちゃん!!」
「これはいったい・・・・・・結界?」
四人は結界が張られたので中の様子を見ることができない。一方でゾフィーは結界を壊そうとしたがあまりの堅さに手を痛めていた。
「なんて硬さだ・・・・・・なら!!」
M87光線の構えをしようとした時に後ろから攻撃を受けて吹き飛ばされる。
「ぐあ!!一体何が・・・・・・あれは!?ベリアル融合獣!?」
ゾフィーに攻撃をしたのはゴモラ,レッドキングのカプセルを使って変身をしたベリアル融合獣「スカルゴモラ」であった。スカルゴモラは地面を叩くと炎のボール「ショッキングヘルボール」を発生させてゾフィーに放つ。
「まずい!!」
すぐにウルトラバリアーを張り、スカルゴモラが放ったショッキングヘルボールをガードして、彼はすぐに反撃するために接近してスカルゴモラに蹴りを入れる。蹴りを入れられたスカルゴモラは後ろへと退がり、ゾフィーは止めを刺すためにM87光線を放とうとしたがカラータイマーが赤く点滅を始めた。
(どういうことだ!?いくらなんでも早すぎる・・・・・・まさか!!)
『ようやく気づいたな、ゾフィー』
スカルゴモラが喋ったので、ゾフィーは構えようとしたが、エネルギーをいつも以上に消耗しているので構えることができない。
『無駄ですよ。このフィールドはマイナスエネルギーで作られている結界ですからね』
「お前はストルム星人、だがお前は・・・・・・ストルム器官をとられて消滅をしたはずだ」
『あぁそのとおりだ!!だが私はこうして生き返った!!すべてはあの方の為に!!だからこそ宇宙警備隊隊長ゾフィー!!貴様の命をベリアル様のために死ねええええええええええええええええええ!!』
スカルゴモラは接近し、ゾフィーを攻撃しようと前進をする。外では結界を壊そうと四人が必死になって攻撃していたが、思っていた以上に壊せないのでジャックとエースは舌打ちをする。
「く!!なんて堅さ・・・・・・エース!!」
「わかってます、ジャック姉さん!!でもこれ、思っていた以上に堅くて!!」
ゼットンとバードンも結界を壊そうと奮闘しているが、あまりの堅さにバードンは尻餅をついた。
「堅すぎる。ゼットンは?」
彼女は一兆度火球を放っていたが、バードンの問いかけでそれを止めて、近くにテレポートして首を横に振る。
「駄目、堅すぎて私の火球でも壊せない」
「やっぱり?私も高熱火炎を吐いたけど無理……」
四人が困っていると、光が発生した。振り返るとウルトラウーマンベルが立っていた。だが彼女はオーラを纏っており、エースとジャックはお互いに抱き合った。
「べ、ベルさん?」
「ジャック、エース・・・・・・ゾフィーはこの中ね?」
「「は、はい・・・・・・」」
「そうかそうか」
彼女はそのまま歩いていき結界をじーっと見てから右手にエネルギーを込めて殴った。一方、中でもその衝撃が発生しており、ゾフィーとスカルゴモラは驚いていた。
『な、なんだ!?』
マイナスエネルギーの結界に罅が入っていき、ゾフィーも一体誰がと思い、後ろを振り返るとそこにはオーラを纏ったウルトラウーマンベルが立っていたので彼は震えていた。
(べ、ベリアルさんがオーラを纏っている。あかんこれは完全にブチ切れてますやん!!)
「ゾフィー?」
「は、はい!!」
「お前をボコボコにしたのはあいつか?」
「えっと……はい」
『べ、ベリアルさま!?』
「ストルム星人・・・・・・今度は娘だけではなく義息子まで手をかけるか・・・・・・その行い、万死に値する」
ベルのオーラはさらに強まっていく。彼女は両手にエネルギーをためていき、それを十字にして放つデスシウム光線がスカルゴモラに命中をして爆散した。全員が改めてベリアルことベルが味方でよかったと思っていると、ストルム星人は、伏井出 ケイの姿となり地面にいた。
「な、なぜですかベリアルさま!!あなたはかつて宇宙を壊そうとした方!!それなのになぜ今は!!」
「言ったはずだストルム星人、今の私はウルトラウーマンベリアルではないと、私の名前はウルトラウーマンベル。宇宙を守る宇宙警備隊大隊長補佐として、本当の意味で終わらせる」
ベルは右手にエネルギーを纏わせて伏井出 ケイに対してベリアルリッパーを放つと、彼は爆散した。
「ベリアルさまあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
ゾフィーは立ちあがり、ベルの近くに立つ。彼女が顔を俯かせていたので、声をかけると彼女は話し始める。
「元をたどれば全部私のせいね。彼が狂信的になったのも、私が彼の中にあるストルム器官を狙って、ストルム星を破壊なんかしなければあんなことにはならなかった」
「ベリアル…いえ、ベルさん・・・・・・」
「「・・・・・・・・・・・・」」
「ですが、そのおかげでジードという娘ができたのではないのですか?」
「ゾフィー・・・・・・」
「あの子も色々とありました。ですが、それでもあの子は、あなたがいたからこそウルトラ戦士として戦うことができる。母親として見てそう思ったのじゃないのですか?」
「そうね。私はあの子の母親、それは変わらない・・・・・・自分で産んではいないけど・・・・・・それでも私はこの罪を償いながら戦う。ウルトラウーマンベルとして」
こうして復活をした伏井出 ケイはウルトラウーマンベルによって倒された。だがゾフィーは考えていたのは、「誰が彼を蘇らせたか」であった。ストルム星人の目的は自分を倒すことといっていたが、ベリアルの復活とも言っていた。
(また新たな戦いが始まろうとしているのか?いずれにしてもまだ確信を得ていない。正確に命令を出すことができないが、警戒をしておいた方がいいね)
ゾフィーは、バードンとゼットンをカプセルに戻すと、仲間たちと共に惑星アルカノーを後にして光の国へと帰還した。
次回 惑星アルカノーの戦いでゾフィーはウルトラクリニックへ入院となった。彼は退屈だったので仕事がしたいなと思っていたがウルトラ母に駄目といわれたので大人しくすることにした。
次回「ゾフィー入院」