ゾフィーに転生をしましたがウルトラ戦士たちが女性でした   作:桐野 ユウ

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ゾフィーとアナタシア

ゾフィーside

 

アナタシアのことを話すとしよう。彼女との出会いは私がまだ一般隊員の頃だ。隊長であったケンさんに連れられて私はある星へとやってきた。

 

その星が後の惑星アースラだ。ケンさんが国王と謁見するということで、私は自由時間を与えられた。そこで、歩いていると一人の女の子が私を見ていたのだ。

 

「こ、こんにちは・・・・・・」

 

「こんにちは」

 

「あ、あなたは?」

 

「私はゾフィーと申します」

 

「私はアナタシアといいます」

 

それが彼女との出会いだ。それからしばらく彼女と話をした後、この星で泊まることとなり、私は外で自分の技の練習をしていた。

 

「M87光線!!」

 

被害がないように上空には放ったM87光線を見ている時、背後の気配を察知した。振り返ると、そこにはアナタシアがいた。

 

「ご、ごめんなさい・・・・・・」

 

「いいえ、起こしてしまいましたか?」

 

彼女は首を横に振り、私の横に座る。そして、私が放ったM87光線を綺麗だと言ってくれた。私達の光線は普段は悪い奴らを倒す為に使っている。それを綺麗と言ってくれたのは彼女が初めてだった。

 

「……ありがとうございます、アナタシア様」

 

「やめてください、私はそんなに偉い人じゃありませんから」

 

「わかりました。ではどうお呼びをすれば?」

 

「普通にアナタシアとお呼びください、ゾフィー様」

 

それから私はアナタシアと地球の遊びをしたりして、楽しく過ごしたんだ。やがて私が宇宙警備隊隊長を務めるようになってからは彼女の星に行くことがなくなってしまった。それが今は・・・・・・

 

「ゾフィー叔父さま、ゾフィー叔父さまーーーーゾフィー叔父さまーーーー」

 

「どうしてこうなった?」

 

そして、話を現在に戻そう。仮眠室で寝ていた私に彼女が抱き付いていた。もう一度言おう、仮眠室で寝ていた私に抱き付いて彼女はすりすりしている。おかしいなーーー確か仮眠室にはカギがついていたはずなのだが?よく見ると外されていた・・・・・・アナタシア、恐ろしい子!

 

「アナタシア、おはよう。」

 

「おはようございます、ゾフィー叔父さま❤」

 

しかもこの子、目の中にハートが見えているのは、ゾフィー叔父さんの気のせいなのだろうか?・・・・・・うん気のせいだおじさんは疲れているんだきっと。

 

ゾフィーside終了

 

とりあえずゾフィーは起き上がり彼女と一緒に仮眠室を出た。彼女はウルトラの父からもらったバッジをつけているので、ディファレーター光線の影響を受けない。そのため、ゾフィーの手に乗りながら光の国を観光できるのだ。

 

「美しいですね、光の国は・・・・・・アースラに勝るとも劣らない光の街です」

 

「ありがとうございます。「あーまた敬語をつけていますよ、ゾフィー叔父さま!!」ですが今のあなたは女王様です。隊長の私がしっかりしないと。」

 

「駄目です!!私に対して敬語は禁止です!!これは女王命令です!!」

 

「はい、わかりまし「むううううううううううううううううう!!」わっ、わかった」

 

彼女が頬を膨らませていたのでゾフィーは困りながらも普段話している口調でウルトラの国を案内をする。

 

「ここがウルトラコロセウム。ここはウルトラ戦士たちが鍛える場所でもあるんだ」

 

「ゾフィー叔父さま、見学をしてもよろしいですか?」

 

「あぁ構わないよ。だけど私の手から落ちないようにね?」

 

「はい!!」

 

ゾフィーがウルトラコロセウムの中に入ると、丁度ゼロがジャックと模擬戦をしていた。二人はそれぞれのウルトラランスを装備をしており、まずゼロが放つ突きをジャックが弾いている。

 

「あの人は確か星に来ていたウルトラ兄妹の方…」

 

「彼女はウルトラウーマンジャック、私の妹になります。彼女はブレスレットを使えばウルトラ兄妹の中で一番強いんですよ?」

 

「それはゾフィー叔父さまよりもですか?」

 

「あぁ」

 

「あの方はウルトラウーマンゼロですね?」

 

「はい、様々な次元を超えて宇宙の平和を守るために戦っているんだ。それが私達、宇宙警備隊の使命でもあるからね」

 

「流石ゾフィー叔父さまですわ!!」

 

ジャックとゼロは模擬戦をしながらもじーっと二人の様子を見ていた。

 

(何よあの女王!!ゾフィーお兄ちゃんに引っ付いて!!)

 

(んだよ!!こっちが模擬戦をしているのに女王って暇人かよ!?)

 

二人はだんだんとゾフィーとアナタシアを見てイライラが募ってきていた。それはタロウも同じで生徒たちに教えながらもだんだんとイライラをしていた。

 

(ッチ、女王なんか知らないけどさ!!ゾフィー兄さんに引っ付き過ぎだよ!!しかも手に乗せてもらって羨ましいんだよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!)

 

「「「「あの教官?次は何をすれば?」」」」

 

「ふふふふふそうだねーーー」

 

((((え!?なんで教官不機嫌になってんですか!?))))

 

タロウが不機嫌になっている理由を知らない生徒たちは、そのあとタロウから模擬戦という名の八つ当たりされたのであった。完

 

「「「「終わらされたあああああああああああああ!?」」」」

 

次に、ゾフィーが向かったのは「「「「助けてえええええええええええええええ!!」」」」」ウルトラクリニック78である。

 

「ゾフィー叔父さま、ここは何をするところですか?」

 

「ここは怪我をしたウルトラ戦士たちの治療をする場所……アナタシア達アースラ人で言えば『病院』と言った方がいいね」

 

「病院ですか」

 

「あらゾフィー。それにアナタシア様、ようこそウルトラクリニックへ」

 

「女王陛下、こちらは、銀十字軍隊長を務めるウルトラの母ことマリー隊長です」

 

「初めまして、アースラ女王のアナタシアです」

 

「ご紹介にあずかりました、マリーと申します。どうぞゆっくりと見学なさってください」

 

ウルトラの母がウルトラクリニックの中を案内をしている間、ゾフィーは外の方へ出て、声をかける。

 

「セブン21」

 

「はい、こちらに」

 

「見つけたか?」

 

「申し訳ございません。まだ見つかっていません。現在ネオス、スコット、べス、チャックたちにも協力してもらって探しておりますが・・・・・・」

 

「そうか、彼女を狙って光の国に入りこんでいる可能性がある……気を付けてくれ」

 

「御意」

 

21が再び消えたので、ゾフィーは中へ入り、アナタシアは彼の手に戻る。実はアナタシアを殺すために何者かが暗殺宇宙人を送りこんだと連絡を受けていたゾフィーは21に頼んで暗殺者を探してもらっているのだ。

 

彼らが歩いていると、突然光波手裏剣が飛んできた。察したゾフィーは後ろの方へと退がる。

 

「ぞ、ゾフィー叔父さま・・・・・!」

 

「出て来いアサシン星人!!貴様の狙いが彼女だってことはわかっている!!」

 

現れたのは、「地獄の使者」と名高い忍者暗殺星人アサシン星人だ。ゾフィーは彼女を降ろして、バリアーを張り、アサシン星人に構える。

 

「ゾフィー、俺の任務はそいつを殺すことだ。邪魔をするなら貴様も殺す!!」

 

アサシン星人は再び光波手裏剣を投げてきた。ゾフィーはスラッシュ光線を放ちアサシン星人が投げた手裏剣を相殺する。

 

アナタシアは戦うゾフィーを見ていた。後ろからナックル星人が銃を構えて彼女を殺そうとしていたが・・・・・・

 

「ぐああああああああああああ!!」

 

「え?」

 

「ご無事ですか、女王様」

 

現れたセブン21は、投げたヴェルザードを戻し、ナックル星人に蹴りを入れて気絶させる。一方でアサシン星人は刀でゾフィーを殺そうとしたが、ウルトラブレスレットを変形させたウルトラソードで、振るった刀をはじかせるとそのままキャッチしてアサシン星人の胴体に突き刺した。

 

「ぐあああああああああああああああああ!!」

 

彼が振り返ると、アナタシアはセブン21の手に乗っており、彼女は涙を流しながらゾフィーの手に乗る。

 

「ゾフィー叔父さまああああああああああ、ご無事でよかったですううううううううううううう!!」

 

「大丈夫だよアナタシア、だが誰が君に暗殺依頼を・・・・・・」

 

「首謀者は大臣でした」

 

「「!!」」」

 

「大臣は、アサシン星人を当時の国王陛下へけしかけて、自分が王様になろうとしましたが・・・・・・」

 

「私が父の後を継いだのがそれほど気に食わなかったのですね・・・・・・ゾフィー叔父さま、ご迷惑をおかけしました。」

 

「気にすることはない。本当に強く成長したね、アナタシア」

 

「はい!!」

 

彼女の笑顔を見てゾフィーは喜んだ。やがてアナタシアはアースラへと帰る日となり彼らは見送る。

 

「ゾフィー叔父さま、本当に楽しかったですよ」

 

「君が喜んでくれて嬉しいよ。今度は私が行くからね?」

 

「あ、後・・・・・・これは私からのお礼です」

 

彼女はゾフィーに近づいていき彼の口にキスをする。

 

「「「「「「あアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」」」」」」」」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

「では、皆さま、ごきげんよう」

 

アナタシアは船に乗ると、護衛をするネオスたちと共に惑星アースラの方へと飛んで行った。ゾフィーは自分の口の方を押さえていた。キスをするとは思ってもいなかったので、放心状態になりかかったが、光線が飛んできたので躱した。

 

「シュワ!?」

 

彼が振り返ると、プルプルと震えながらウルトラウーマンがスぺシウム光線を放った。そこからセブン、ジャック、エースはアイスラッガー、ウルトラランス、エースブレードを構えて全員が彼に襲い掛かる。

 

「ひええええええええええええええええええええええええええええ!!」

 

ベルは「やれやれ」と、回避しているゾフィーを眺めるのであった。




次回 それから一週間が経ち、ゾフィーは家にやってきたウーマンに押し倒されてしまう。彼女の目が濁っているのを見て彼は嫌な予感をした。彼はウーマンから脱出をするがほかの戦士たちに狙われる!!

次回「ヤンデレ」

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