ゾフィーに転生をしましたがウルトラ戦士たちが女性でした 作:桐野 ユウ
ヤンデレ事件から数週間が経ったある日、ゾフィーは休暇をとり、ある惑星を訪れた。彼は辺りを見回した後、座って休んでいたが、突然左手のウルトラブレスレットを変形させてウルトラランスを構える。すると鎧武者のような人物が腰から刀を抜いて構えていた。
「宇宙警備隊隊長ゾフィー殿、いざ尋常に勝負!!」
彼は立ちあがり、ウルトラランスを構え直す。武者の様な宇宙人は走りだしてゾフィーに斬りかかる。ゾフィーはウルトラランスで振り下ろした刀を受け止めてから蹴りを入れようとしたが、武者の宇宙人は後ろへと躱し、再び走りだす。そして、再度ゾフィーへと斬りかかるもウルトラランスで放つ斬撃で動きを止められた。戦士たちはお互いに力を入れてから一度離れる。
するとゾフィーの方がランスをブレスレットに戻したので、武者の宇宙人も刀を鞘へと納める。
「また強くなったな、“ガーラ”」
「いえいえ!師匠に比べましたら拙者などまだまだ未熟でございます!」
ゾフィーが“ガーラ”と呼ぶ者と和やかに話している間に、説明せねばなるまい。彼の名前は武者星人ガーラ、光の国と友好関係を結んでいる星の出身である。ガーラは武者修行の身であり、ゾフィーに弟子入りしている。彼のことを「師匠」と呼んでいるのもその為だ。この星は彼と修行をするための星であり、休暇をとったのも彼を鍛えるためなのだ。
挨拶と稽古が終わった後、彼らは座り、休憩をしている。その間もガーラは鎧を脱がずにいるので、「そういえば彼らの脱いだ姿を見たことはなかったな」とゾフィーは思ったが、あまり気にしないようにしていた。
一方で宇宙空間、ウルトラウーマンゼロは宇宙船を追っていた。
「待ちやがれ!!」
「くそ!!まさかウルトラウーマンゼロと遭遇するとは!!逃げろ逃げろ!!」
「逃がすかよ!!エメリウムスラッシュ!!」
「「「どあああああああああああああああああああああああああ!!」」」
彼女が追いかけていたのは、かつてウルトラウーマンダイナが交戦した宇宙人…知略宇宙人ミジー星人達である。偶然にも、彼らが乗る宇宙船を墜落させた場所はゾフィー達がいる星だった。ゼロはそのままミジー星人を追いかけて星に向かう。
墜落する宇宙船がこの星に不時着したので、ゾフィーとガーラが何事かと見ていると、追いかけているゼロの姿が目に映った。そのため、宇宙船の乗組員が宇宙犯罪者であると判断した二人も急いで現場へと向かう。
「どうするどうする!?」
「ガラオンマークⅡだ!!」
「よし!!」
ミジー星人トリオは三面ロボ頭獣ガラオンの新型に搭乗して起動させる。着地したゼロが様子を窺っていると、宇宙船が爆発して中からガラオンマークⅡが現れた。その姿は、初代と違い、完全体のロボットの姿である。しかし初代ガラオンが本来は身長400mの巨大ロボットを予定していたのに対し、ガラオンマークⅡは量産しやすいように、身長を50mに抑えている。
「なんだこいつ・・・・・・!?」
ゼロは初めて見るガラオンマークⅡに構えると、頭部の顔が泣き顔に変わり、青い光線が放たれ、彼女のボディに当たる。
「どあ!!」
「よしいいぞ!!いけええええええええ!!」
ガラオンマークⅡは歩きだしてゼロに向かって歩きだした。ゼロは態勢を正してエメリウムスラッシュを放った。
「光線吸収装置作動!!」
ガラオンマークⅡの胸部が開いてエメリウムスラッシュが吸収された。
「な!?」
「それっ!返してやれ!!」
「御意!!」
胸部から先ほど吸収されたエメリウムスラッシュが返ってきたのでゼロは横にかわす。
「それロケットパンチ!!」
ロケットパンチがゼロに向かって飛んでいく。ゼロは回避してゼロツインソードを作り一気にガラオンマークⅡに接近しようとした。
「でああああああああああああ!!」
「分離だ!!」
ガラオンマークⅡはパーツが三つに分かれた。ちなみに、頭部はガラオンα、胴体部分はガラオンβ、脚部はガラオンγと呼称される。
「分離だと!?が!!」
戻ってきたロケットパンチがゼロに当たり彼女は吹き飛ばされてしまう。ガラオンマークⅡは再び合体した後、ゼロにとどめを刺そうと歩きだしたが、脚部に攻撃が当たり膝をついた。
「なんだなんだ!?」
「大丈夫か、ゼロ!!」
「ゾフィー隊長!?なんでここに!!」
「休暇でこの星に来ていたのだが・・・・・・あのロボットは、ミジー星人か・・・・・・!」
彼は、ガラオンマークⅡを見て相手がミジー星人とわかり、ガーラと共に構える。
「ゼロ!!ルナミラクルゼロになり分身するんだ!!」
「わかった!!ルナミラクルゼロ!!ウルトラゼロマジック!!」
三人に分身をしたゼロにミジー星人たちは驚いている。ガラオンマークⅡは光線を放つも素早く動くルナミラクルゼロに攻撃が当たらない。そこにガーラが接近して自慢の刀でガラオンマークⅡの首部分に突き刺した。
そして、動きが止まった。ガラオンマークⅡは故障したようだ。
「今だ隊長!!」
「ストリウム光線!!」
ゾフィーが放ったストリウム光線がガラオンマークⅡに命中をした。爆発する中、ガラオンαだけが分離した。
「逃がさないぜ!!ストロングコロナゼロ!!」
ゼロはストロングコロナゼロへと変わって、上空に飛びあがり、ガラオンαを地面に叩きつけた。
「「「あばばばばばばばばばばばばばばば」」」
叩きつけられた彼らは地上にいたゾフィーとガーラに睨まれ、降参する。ミジー星人達の企みはゼロと休暇をしていたゾフィー達によって解決をしたのであった。
次回 休暇を終えたゾフィーは宇宙警備隊隊長としての仕事をしているとSOSサインが飛んできた。彼は現場の方へと飛ぶ。
次回「SOS」