ミラクルホッパーズ2軍選手の選手風景。
カキーン!!カキーン!!カキーン!!
打撃練習で快音を放つ雷轟遥と……。
ズバンッ!ズバンッ!ズバンッ!
投球練習でキレのある変化球を投げる鋼香菜の2人は2軍選手達の中でも頭1つ抜けていた。
(どちらも女子選手ながらもドラフトで上位指名、全国大会で活躍を残して、一昨年にあった県対抗総力戦でも重宝されていた……か。2人には練習前にああ言ったけど、俺は別に2人にあんな偉そうに物事を語れる立場にないんだよな……)
2人の練習風景を見て、鈴木一真はどこか羨ましそうに呟いた。
「あれー?君ってひょっとして私達の同期の子!?」
「!?」
一真は突然声を掛けられて驚いてしまう。声の主は金髪の女子選手で、一真や遥達と同い年のようだ。隣にはもう1人、同い年っぽい男もいた。
「あっ、驚かせてごめんごめん!愛さんは宮下愛!ヨロシクねっ♪そして愛さんの隣にいるのが……」
(滅茶苦茶テンション高いな……。こんな金髪ギャルもドラフト指名されたのか。もう1人の男は普通っぽいけど……?)
「佐藤昴だ!まぁ雷轟や鋼とは違って全国大会にも行けなかったし、宮下みたいに県対抗総力戦の代表メンバーにも選ばれなかったけどな……」
(宮下さんはともかく、佐藤君は俺と同じ立場っぽいな……)
「いやいや、愛さんも全国大会には出場出来なかったよ?」
「でも宮下は県対抗総力戦の代表メンバーに選ばれてたろ?それに宮下がいた虹ヶ咲……というか東東京はかなり激戦区だったし、仕方ない部分もある。ここ3年は藤和がずっと全国大会の出場を決めてたみたいだが……」
「な、何にせよこうして同じ球団に所属したんだし、お互い切磋琢磨していこう」
「だね♪」
「……ああ」
一真と佐藤、宮下が話していると、先程まで練習していた遥と香菜が3人のいる所に集まってきた。
「何々?何の話してるの!?」
「ん?雷轟や鋼、宮下がスゲー選手だって話をしてたんだよ!」
「ええっ!?」
(調子の良い奴……。でも悪い奴じゃないんだよな?)
「……だがこうして入団したからには、あとは実力の世界!あっという間におまえ達を追い越してみせるさ!!」
「おおっ!?私も負けないよ!」
「わ、私も!」
「愛さんだって!!」
「元気だなこいつ等……」
一真以外の4人はプロ入りして元気いっぱいのようだ。
「そうだ!こうして5人が集まったのも何かの縁だと思うし、この5人でグループを作らない?こう……同期組みたいな!」
「良いねぇ!愛さん賛成!!」
「私も良いよ。皆がいれば、心強いなぁ……」
「賛成賛成!」
「まぁ……皆が良いなら、俺も構わない」
「決まりだね!」
「よーし!愛さん燃えてきたー!!」
こうして5人は同期組なるものを結成した。
「ふむ……。仲が良いのは良い事ですね」
「あっ、芦沼選手!」
「ええっ!?あのベテランの!?」
そんな5人に声を掛けたのはプロの世界に入って13年のベテラン選手、芦沼大喜だ。
「うんうん。高卒入団の5人で切磋琢磨……良いですね。その関係を大切に、後悔のない野球人生を過ごしてくださいね。決してボクのような人間にはならないように」
「………?」
芦沼はそう言って、去って行った。
「ベテラン選手からのエールをもらったし、益々やる気が出て来たよ!」
「だな!早く1軍に昇格しようぜ!!」
「不安だけど、女子選手だってやれるってところを見せないと……!」
「女子の意地を見せるよっ!!」
宮下、佐藤、鋼、遥は芦沼の助言に更にやる気を高めていった……のだが……。
(……芦沼さんのあの台詞、どういう意味だ?)
その中で一真だけが芦沼の発言に引っ掛かりを覚えていた。その引っ掛かりが明らかになるのはまだ先の話になる……。
(0)アンケート埋まらなかったので、投稿延期……。次回の投稿3月15日予定(少し投稿頻度を上げるかも?))は……?締め切りは投稿予定日の3日前
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