ズバンッ!
『ストライク!バッターアウト!!』
5回、6回と猪狩さんは連続三振。最早止まる事を知らないレベルのピッチングをしている。
「うへぇ。高校時代とは比べ物にならないレベルの成長してるじゃないですか……」
「そうだね。去年の大会でも好成績を残してたし、大学生の投手としても4強って呼ばれるレベルに到達してるよ」
私や武田さんも猪狩さんには負けてないと思うんだけど、如何せん大学の先輩に神童さんと大豪月さんがいるからね……。私達はあの2人に埋もれちゃってるんだよ。
(だから4年生の引退後……秋からが本当のエース争いになりそうだね)
その競争には私や武田さんはもちろん、この試合で投げてる小浪君も食い込んでくるだろう。
「次の7回でもう1点くらい取っとかないとヤバいですよねぇ。真深先輩は泊先輩の球は打てそうですか?」
「そうね……。打席に立たない事にはなんとも言えないけれど、少なくともこの試合で私や朱里ちゃんが出る事はないわね」
「そういえばそんな縛りをしてましたね……。じゃあ現状頼れるのは詩織ちゃんと小浪先輩になるじゃないですか……」
初野はげんなりした様子で言う。一見それ以外の打者に失礼な発言になるけど、猪狩さんの球を初見で打てる打者は大学生でいないんじゃないかと言われている。だから失礼にならないというね……。
(実際三船さんが打つのは難しそうだし、初野は言わずもがな……。そうなると1度猪狩さんの球を見ている小浪君と渡邉さん頼りになるのは仕方がない……か)
「実際小浪君と渡邉さんどう?猪狩さんの球は打てそう?」
私の問い掛けに対して、2人は難しそうな顔をして答えた。
「どうだろうな……。狙い球を絞れば、打てなくはないと思うが……」
「……私も同じです。瑞希先輩譲りの観察眼でなんとか食らい付きたい所存ですね」
決して不可能と言わない辺り、1度打席に立ってるだけはある。この試合の行方を握るのは、間違いなくこの2人だ。
なお渡邉さんの発言の後半はスルーしておく事に。二宮譲りの観察眼とか怖いんだけど!?
そして7回表。
ズバンッ!
『ストライク!バッターアウト!!』
1番の三船さん。
ズバンッ!
『ストライク!バッターアウト!!』
2番の初野が3球三振。あっという間にツーアウトだ。
「申し訳ありません……」
三船さんは深々と謝罪していた。三船さんは何も悪くないから、気にしなくても良いんだよ!
「……っていうか泊先輩、様子見や遊びなしのガチじゃないですか。高校時代でももっと球数費やしてましたよ!」
初野が言うように高校時代……なんなら去年の大会でも結構球数投げてたと思うんだよね。
(もしかして私達が相手だから、一切の手加減なしで投げてるのかな?)
だから序盤は外野で温存していたのかも知れない。だから最初から全力投球なのかも知れない。だから捕手の木虎共々本気で私達に挑んでいるのかも知れない……。
(0)アンケート埋まらなかったので、投稿延期……。次回の投稿3月15日予定(少し投稿頻度を上げるかも?))は……?締め切りは投稿予定日の3日前
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