どうも、なぁくどはるです。
とうとうお気に入りが90突破しました。100人までもうちょっと・・・!
とりあえず、ひとつの指標として100人を目指します。
これからも、よろしくお願いします。
それからの俺は、いたって落ち着いた日々を過ごしていた。『CiRCLE』でバイトしたり、『Afterglow』のみんなに指導をしたり。急にリサから連絡がきた時なんか驚きで携帯を落としそうになった。なんでも、春物の洋服を見てみたかったらしく、いいものがあれば購入も考えていたそうな。よく考えれば、デートでは?と思わなくもなかったが、リサにその気はなさそうだったので、俺も気にしないように努めた。そんなある日のことだった。ひまりからあの電話がかかってきたのは。
ちなみに、『Afterglow』のみんなは何度か練習にお邪魔するうちに名前で呼ぶようになった。
「ん、ひまりからか。どしたー?「良哉さん!つ、つぐが──────────」
俺はすぐに靴を履き替え、家を飛び出した。
ひまりから電話を受けた俺は、病院に来ていた。なんでも、つぐみが倒れてしまったらしいのだ。
「ひまり!巴!」
「「良哉さん!」」
病院内なので、声が大きくなりすぎないように気を配る。
「・・・なにがあったんだ?」
「それが・・・」
「なるほど・・・つまり、過労ってわけか」
「そうみたいです・・・」
つぐみがこんなになるまで、気づけなかった自分自身に腹が立つ。確かに、練習の時も頑張り過ぎるきらいがあった。
(くそっ・・・!なんでもっと気を配ってやれなかった!)
みんなから褒められて、内心舞い上がっていた部分があったのだろう。頼りにされて嬉しかったのだろう。
(そんなのただの自己満足じゃないか・・・!!!)
思わず、拳を握りしめる。だが、今はそんなことを気にするより先にやるべきことがある。
「その、大丈夫か?ふたりとも」
「アタシはなんとか・・・。でも・・・」
「・・・・・・」
ひまりは事情を説明してから一向に顔をあげようとしない。なにかを言わなければ、と思ったところでふいにひまりが口を開く。
「・・・私はつぐが倒れたとき、頭が真っ白になってなにもできませんでした。巴が大声で呼びかけてくれるまで、大切な友達が大変な目に遭ってるのに、なにも・・・・・・できなかったんです」
無理もない・・・。普通ならそうなって当然だろう。むしろ、その状況で救急車を呼ぶ、という選択肢を取れた巴がすごいと思う。だが、それをそのまま伝えたところで、『Afterglowのリーダー』としてメンバーの中でも人一倍責任感が強く、仲間思いのひまりは納得しないだろう。
「・・・ひまり」
「・・・・・・」
「確かに、つぐみが大変なときに助けてあげられなかったかもしれない。巴の方が落ち着いていて、つぐみを助けてあげられたかもしれない」
「──────────っ!」
「りょ、良哉さん・・・!」
「でも」
「──────────?」
ようやく、ひまりの薄青色の瞳と俺の瞳が交わる。
「・・・でも、それで終わっていいのか?このままずっとあの時、つぐみを助けてあげられなかった、って暗い顔しながら生きるのか?つぐみはそれを望むと思うのか?」
「──────────!」
「俺はそうは思わない。つぐみは優しい子だ。辛い顔をしてるひまりを見ると、つぐみも辛くなると思う。・・・ひまりは一生つぐみにそんな顔をさせて生きていかせるのか?」
顔を覆いながら、大きく首を横に振るひまり。
「・・・だったら、答えは簡単だ。つぐみが少しも不安に思わないくらい、笑顔でいなきゃダメだ。そして、今度は必ず力になってみせる、と自分に誓うんだ。もう二度と同じ思いをしないために・・・」
「はい・・・!はい・・・!!・・・・・・あの、良哉さん。お願いを聞いてくれませんか?」
「・・・俺でよければいくらでも聞くよ」
「・・・少しだけ動かないでくださいね」
そう言ったひまりは、俺にもたれかかるような形で静かに涙を流した。
「・・・落ち着いたか?」
あれから数分後、ようやく嗚咽がおさまってきたひまりに問いかけると、首を縦に振ってくれるがなぜか離れようとしない。
「あの、ひまりさん・・・?そろそろ離れていただけると・・・」
「だ、ダメです・・・!今泣き顔で顔くしゃくしゃになってるし・・・!」
「え、えぇ・・・」
巴、笑ってないで助けてくれ。ぶっちゃけた話、そろそろ限界だ。いろいろ柔らかいし、いい匂いもするし。・・・ちょ、ホントにやばいんですけど、ひまりさん?
あれからさらに数分を要し、ひまりは落ち着いてくれたのかようやく離れてくれた。初めて自分の忍耐力に感謝したくなった。
「・・・で、これからどうするんだ?」
「とりあえず、蘭たちに連絡しないと・・・」
「・・・そうだね。蘭たちも私たちが来ないこと心配してるだろうし・・・」
いまだ目元が赤いひまりが、巴に同意する。にしても、まだ顔まで赤いな・・・。よっぽど、キツかったんだな・・・。
「・・・これでよし。・・・とりあえず、今日のところは解散しましょうか。ひまりもそれでいいか?」
「うん、大丈夫だよ」
「俺も。近くまで送っていこうか?」
「・・・いえ、今日は大丈夫です」
俺がそう聞くと、まだ少しぎこちないが笑顔でひまりが答えてくれた。
「そっか・・・」
じゃあ、と病院前で2人と別れる。・・・雨、か。
この降り出した雨がまだ終わりじゃない、と告げているような気がした。
今回は短めです。すいません!
まだキャラ出し切ってませんし、なんならめちゃめちゃカットしながらバンドストーリーに入っていく、という暴挙。正直、このままダラダラいくのはよろしくないかな、と思った次第です。かと言って、別にシリアスを書きたいわけではないんですけどね。まあ、良哉くんが頑張ってくれると思うので、多分シリアスは短めになる・・・と思います・・・。
それでは、次回までしばしお待ちを。