転校生とバンド少女たち   作:なぁくどはる

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どうも、なぁくどはるです。
なんか、日間ランキングなんですけど19位でした・・・。過去一、フリーズしました。いや、ホントキャパオーバーでなんて言ったらいいのか分からないですけど、とりあえず超嬉しいです。これも読んでくださっている皆様のおかげなので、これからもお付き合いいただけると幸いです。


白鷺千聖の本音

 

 

その後、なにか大切なものと引き換えにお昼を食べ終えた俺たちは教室へ戻り、現在は放課後となっていた。自席の俺は、昼休みの出来事に頭を抱えていた。

 

(もう周りの目がすごくて、正直針のむしろだった・・・花音はずっと笑ったまんまだし、彩はなんか挙動不審だったし・・・)

ちなみに、彩を名前で呼んでいるのはあの話し合いのあとに、良哉くんって呼んでいいかな・・・?私のことは彩、でいいから!と言われたからだ。女の子を名前で呼ぶというのは個人的にハードルが高いのだが、不安げな顔でそう言われてしまうと、どうにも弱かった。

 

(なにより、ずっと笑顔だった花音だよなぁ・・・。途中から、笑顔の種類が変わってたような気がするし・・・)

最初は温かい笑顔でことの成り行きを見守ってくれていた花音なのだが、彩が抱きついてきたあたりから笑顔に凄みが増した気がしたのだ。

 

(怒ってないって言ってたけど、絶対怒ってたよなぁ・・・)

思わず、ため息をついてしまう。その花音は現在はバイトに向かってしまい、いない。一応謝って、お詫びに今度水族館に行く約束をした。

 

よくよく考えればデートなんじゃ・・・と思ったが、花音はただ水族館に行きたかっただけかもしれないので、深くは考えないことにした。

 

 


 

 

翌日、白鷺さんが登校してきたので、お昼休みにもう一度話をしてみようと決めた。親友の花音には気を遣うだろうから、花音には、俺一人に任せてくれないか、とお願いしたところ、了承の旨が返ってきた。・・・頼りにしてくれるのはありがたいけど、プレッシャーすごいなぁ。まあ、できる限りの事はしよう。

 

「白鷺さん」

「・・・なにかしら」

「今日のお昼なんだけど・・・俺と2人で食べない?」

「2人で・・・?花音は・・・」

花音の方に目をやった白鷺さんは何かを悟ったのか、頷きを返してくれた。

 

「・・・わかったわ。場所はどうするの?」

「なるべく人がいないとこの方がいいんだけど・・・」

「それなら、屋上がいいわね。本当は立ち入り禁止なのだけど、鍵の調子がよくないのか、簡単に開くのよ」

それって大丈夫なのか・・・と思わなくもなかったが、了承の意を返した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・で、いったいどういうことなのかしら?」

お昼休みを告げる鐘の音を聞いた俺たちは、屋上に移動していた。手近な場所に腰をおろすと、早速白鷺さんが訊いてくる。

 

「まずはごめん。急にこんなところに呼びだす形になって・・・」

「それは構わないわ。私が訊きたいのは、なぜそんなことをする必要があったのか、ということだけよ」

今は人との関わりを避けたいのか、いつも周りに気を配っている白鷺さんにしては、珍しく不機嫌な雰囲気を隠せていない。まあ、ここには2人だけしかいない、ということもあるのだろうが・・・

 

「・・・白鷺さん、なにか悩んでることとかない?」

「・・・・・・いいえ、特にないけれど」

なにかあるのは間違いないが、頑なにそれを表に出さない白鷺さん。

 

「・・・花音も心配してたよ?」

「──────────っ。そう・・・あの子にも心配をかけてしまっていたのね。でも、本当に大丈夫。悩んでることなんて──────────」

「嘘だ。そんなに辛そうな顔して、何も悩んでることがないなんてあるわけがない」

「辛そうな顔なんて・・・」

「いいや、もうずっとそうだよ。白鷺さんと知り合って間もない俺でも気づけたんだ。花音なんて俺よりずっと早くに気づいてたと思うよ」

「──────────っ!」

目に見えて、表情が強ばる白鷺さん。

 

「・・・花音は優しいから、白鷺さんが話してくれるまで待ちたい、って言ってた」

「そう・・・だったのね・・・」

「・・・でも、それで花音が辛い顔をするのは耐えられない。俺は白鷺さん、君を許せない」

「・・・っ!・・・なぜあなたに、そこまで言われなければならないのかしら?」

「花音は俺にとって大事な友達だから、だよ」

白鷺さんは目を見開く。・・・いいぞ、徐々に感情を見せるようになってきた。

 

「・・・でも、私は・・・」

「いつまでそうやって1人で抱え込むんだ?親友が辛い顔をしてる時に、力になれない花音の想いが君に分かるか?」

「わ、私は・・・」

「花音の顔、本当に辛そうだった。花音はずっと笑顔を作ってるつもりだったんだろうけど、その笑顔は──────────」

「あなたに何が分かるのよ!!!!!」

白鷺さんの突然の大声に内心驚いてしまうが、表面上は平静を装う。

 

「私だって誰かに弱音を吐きたい時だってあるわよ!!!でも、私にはそんな弱音を吐けるような友人はいないし・・・・・・花音は初めて私を『私』として見てくれた大事な親友・・・・・・。そんな花音に迷惑をかけるわけには・・・」

「・・・ようやく、本音を話してくれたね」

「──────────!」

さあ、本番はここからだ。

 

「まったく、白鷺さんは真面目すぎるんだよ。確かに、大事な友達に迷惑をかけたくないって気持ちは分かる。俺も似たような思いは経験したし・・・。でも、それは相手のことを考えているようで、自分のことしか考えていない」

「そんなこと・・・!」

「だったら、なんで花音はあんなに辛そうな顔をしてると思う?」

「──────────っ」

「花音はずっと待ってたんだ。君が相談してくれるのを、悩みを打ち明けてくれるのを。・・・花音は君のことを親友だと思っているから。もちろん俺だって白鷺さんのことは大事な友達だと思ってる。白鷺さんが困ってたり、悩んでたら力になってあげたいと思う」

「ど、どうしてそこまで・・・」

花音ならともかく、なぜ知り合って間もない俺までそんなに自分のことを気にかけてくれるのか不思議なようだ。

 

「・・・さっきも言っただろ?大事な友達だって」

「──────────!」

「休み時間もおしゃべりしたし、お昼も一緒に食べたし、みんなで一緒に笑いあったりもした。・・・確かに、知り合ってからの時間は長くない。でも、その間にそれだけのことをしてれば俺は十分大事な友達だって思うし、困ってることがあったら力になってあげたいと思う」

「か、神崎・・・くん・・・!」

「・・・だから、1人で抱え込まなくていいんだ。今までは1人だったかもしれない。でも今は俺も、花音だっている。もう白鷺さんは1人じゃないんだ」

「・・・・・・少し、いいかしら?」

答えるよりも早く、白鷺さんが俺の腕を指でつまんで肩に頭をのせる。

 

その指は震えていたし泣いている姿ではあったが、そこにいたのはいつもの芸能人然とした『白鷺千聖』ではなく、か弱い一人の女の子であるありのままの『白鷺千聖』ような気がした。

 




シリアスゥ・・・。ホントに心が重い・・・。とりあえず、次回本格的に千聖さんの悩みに突撃、ということで・・・。早くシリアス終わらせたいよ・・・(切実)

それでは、次回までしばしお待ちを。
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