転校生とバンド少女たち   作:なぁくどはる

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どうも、なぁくどはるです。
前書き、特に書くことないので本編どうぞ。


突然の来客

 

 

あのよく分からん作戦会議とやらの日から、数日が経過していた。現在はアルバイトのため、『CiRCLE』でレジを担当していた。

 

(お客さん来ないな〜・・・)

あいかわらず、『CiRCLE』は暇だった。いや、従業員がこんなこと思っちゃいけないんだろうけど・・・。何か集客力アップにつながるアイデアはないものだろうか、と考えていると、とある集団が来店する。

 

「いらっしゃ──────────え?」

「ここがライブハウスなのね!・・・あら、良哉じゃない!」

「え、なんでこころたちが・・・」

まさかのこころのバンドメンバー勢揃いだった。

 

「なんで、ってもちろん練習しに来たにきまってるじゃないっ」

「こころの言う通りだよ、良哉・・・。ああ!ついに私たちのバンドの門出だ・・・!」

「そんな大げさな・・・・・・いや、元からか」

「ん?何か言ったかい、良哉?」

「いーえ、なんにも」

危なかった。薫は変なとこで鋭いからな・・・。

 

「まあ、とりあえず用件はわかった。ほい、これスタジオのカギ」

「ありがとうございます、神崎さん」

奥沢さんのお礼に、頷きをもって返事をする。ちなみに奥沢さんの名前や薫の呼び方は、あの作戦会議の日にこうなった。

 

「・・・・・・頑張ってね」

「・・・・・・ありがとうございます」

彼女はこれから、3バカの面倒を見なければならないのだ。・・・できることなら手伝ってあげたいけど、ごめん奥沢さん。俺は今バイト中なんだ・・・。無力な俺を許してくれ。

 

「さあ、行くわよっ」

こころが先頭に立って、歩き出す。それを見た奥沢さんも慌ててあとを追いかける。こころ、スタジオの場所分かってるんだろうか・・・?

 

「り、良哉くん・・・!」

「ん?どうしたんだ、花音」

「あの・・・その・・・が、頑張ってね・・・!」

両手を胸の前で握り拳にし、応援してくれる花音。・・・可愛い。

 

「・・・ありがと、花音。花音も練習頑張ってな」

「うんっ」

そう言って走っていく花音の後ろ姿を見送った。

 

「さあ、もうひと頑張りしましょうか」

 

まりなさんに聞かれていたようで、クスクスと笑われてしまう。・・・いたんだったら、声かけてくださいよ・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(はぐみはあいかわらず、大変そうだったな。若干暗い顔してたのが気になるが・・・・・・ん?なんだなんだなんだ!?)

レジで、はぐみが遅れて来店したのを思い出していると、突如黒い服の人たちが入ってきてロビーでバリスタがコーヒーを煎れ始める。そんな突然の状況に困惑していると、スタジオがある廊下の方から奥沢さんが歩いてきて自販機の前で停止する。

 

「ふぁ・・・ねむ・・・。え、コーヒー売り切れ!?って、なにこれ!?ロビーでバリスタがコーヒー煎れてる!?・・・神崎さん!これどういう状況なんですか!?」

「いや、俺にも分かんないんだよ!急に入ってきたと思ったら、コーヒー煎れだして・・・」

2人して意味不明な状況に頭を抱えてしまう。すると、黒服の女性たちがこちらに歩いてくる。

 

「奥沢さま。コーヒーでしたらただ今煎れさせておりますので、少しお待ちいただけますか。そして・・・」

黒服さんたちの仕業だと判明したのはいいが、続いて取りだしたものにまたもや驚いてしまう。

 

「こちらをお受け取りください」

「え!?『ミッシェル』!?」

「これからこころさまが『ミッシェル』を呼ばれた際には、こちらにお着替えください。私どももお手伝いいたしますので」

「いや、そんなことより、これ・・・!商店街のやつじゃ・・・!」

奥沢さんの言う通り、確か商店街のマスコットキャラとかだった気がするが・・・。

 

「買い取らせていただきました。バンドとして見栄えするようこちらでアレンジを加えることも可能です」

(買い取った!?・・・あ!そういえばあの時・・・)

商店街で初めてミッシェルを見たとき、黒服の人たちがミッシェルの近くにいた人と話してたような・・・

 

「また、ライブについては私どものほうで調整を行っております。決定の際には、ミッシェルとして、それをこころさまに伝えていただけますか?」

(ライブの調整までやってくれてるのか・・・すげーな、黒服の人たち・・・)

しかし、奥沢さんの表情は晴れやかではなかった。

 

「いや、いいです・・・ライブは。それはなんか・・・ちょっと違う気がするので、あたしの方で調べてみます。ミッシェルだけ、お願いします」

少し表情や声音から苛立ちみたいなものを感じたが、何かあったのだろうか。そして、口にした本人が不思議そうな顔をしていたことが印象に残っていた。

 

 


 

 

「というわけで、あれから1週間!奥沢美咲、ライブに出られるようにしてまいりました!」

あの『CiRCLE』での出来事から1週間、現在は再びこころの自宅にお邪魔している。なんと奥沢さんがライブ出演を勝ち取ってきたのだという。俺はこの1週間、AfterglowやRoselia、バイトにかかりきりでなんにもできなかったからな・・・。・・・にしても奥沢さんすげーな。

 

(そんなことより、ミッシェル・・・声がでてる。どういう仕組みなんだ・・・?)

ミッシェルの不思議に迫っていると、3バカが声をあげる。

 

「「「さすが、ミッシェルー!!」」」

(あれから時間も経ったしもしかしたら、って思ったけど・・・あいかわらずミッシェルはミッシェル、奥沢さんは奥沢さん認識なんだな・・・)

「み、美咲ちゃん・・・ど、どうやって・・・?」

確かに花音の言う通り、それは気になるところではある。詳しいことは分からないが、結成したてのバンドがライブ出演を獲得するのって難しいもんじゃないのか?・・・前々から若干思ってたけど、奥沢さんって実はすげー人なんじゃ・・・。

 

「まあ、その・・・いろんな友達に結成したてのバンドでも出られるイベントないかって訊きまくって、って感じですね」

奥沢さんマジスゲー。ぱねぇな。

 

「ありがとう!!・・・そうだ。美咲ちゃんってライブで私たちと何するのっ?」

・・・・・・それは俺も気になる。なんてったってクマだしな。演奏は・・・まあ、無理だろう。じゃあ、まさかのボーカルとか?・・・クマが?絵面がヤバいな・・・。

 

「えっ、いや、あたしは・・・」

「ミッシェルはクマだよ?その手で楽器弾けるの?」

「あっ、分かったわ!DJよ!!パーティで見たことあるわ!あれなら、クマでもできるんじゃないかしらっ」

(え、DJ?)

「・・・・・・DJ?」

 

まあ、そういう反応になるよね。俺もなったもん。

 




今回はいつもに比べてかなり短いです。申し訳ありません・・・。そして、恐らく次の投稿はまたしても週末になりそうです・・・。楽しみにしてくださっている方はそれまでお待ちいただけると、ありがたいです。

それでは、次回までしばしお待ちを。
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