戦国†恋姫Ⅹ 戦国の独裁者   作:疾風海軍陸戦隊

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視察と不穏な動き

義龍との謁見後、弘樹は城ができるまでの仮の住まいの屋敷にて目が覚める

 

「さてと・・・・」

 

そう呟き、彼は起き上がり、服を着替える。そして部屋を出て歩くと

 

「おはようございます総統」

 

参謀であり親衛隊長官である桔梗が出迎えた

 

「ああ。おはよう・・・・・・はくしょん!!」

 

「大丈夫ですか?」

 

「ああ、いや大丈夫だ。さすがは二月の関ヶ原だ・・・・結構肌寒いもんだな」

 

と笑って返すと桔梗は

 

「確かにこの時期は寒くなりますね」

 

「ああ。(綿とかを手に入れて、布団でも作ろうかな・・・・)」

 

そう思う弘樹。戦国時代には現在のような布団はなく。枕も硬いものでありかけるものと言えば薄い布か羽織をかぶせていた。現在の布団ができたのは明治時代になってからだ

 

「それで桔梗さん。今日の予定は?」

 

「はい。今日は朝食後に領内の視察に政務とございます。それと鍛冶屋で総統の注文した例の物が完成したとのことです」

 

「そうか・・・それじゃあさっそく行くか」

 

「それでは車を用意しますか?私も車の運転の練習をしてできるようにはなっていますよ」

 

「いいや。今日は歩こうか。文明の利器にばかり頼ってたら運動不足になってしまうからな」

 

「私は常日頃から運動してますよ」

 

「うん。知ってる。草は運動神経が命・・・・だったけ?」

 

「はい。今の役職についてもそれは欠かせません」

 

そう話しながら俺と桔梗は鍛冶屋へと向かうのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鍛冶屋

 

「これがスコップという物でありますか総統・・・・」

 

鍛冶士の職人はこの時代にないスコップの性能を見て驚く。実は弘樹が鍛冶士に注文していたものとはスコップや鶴嘴と言った土木作業に使う道具であった

 

「どうかな?使ってみて」

 

「は、はい。鋤や鍬よりも楽に掘り返せます。開墾の速度も速くなるでしょう」

 

「そうか。それで戦車での使用はどうだ?」

 

「は、はい。最初は動かすのに少々時間がかかりましたが今では楽々と動かせています。このスコップと言い鉄の車と言い・・・総統様。まさかこれほどとは・・・・」

 

と、鍛冶職人たちは驚いてそう言う。戦車での使用というのは倉庫にあった数輌のⅡ号戦車に土砂版を付けた簡易的ブルドーザのことであり、戦車兵の訓練兼道路整理や畑を耕すのに使われている。もちろん戦となれば装甲車として使用している

 

「鍛冶の職人の皆さん。よくやってくれました。お礼の褒美は今日中に届けさせます。あなたたちはすぐにこの鶴嘴とスコップの量産を開始してほしい」

 

「畏まりました」

 

そう言い、俺と桔梗はその場を後にし次に訓練場に行った。そしてそこには

 

「……次」

 

ヨウコが射撃場でモーゼル98kライフルの射撃練習をしている国防軍の指導をしていた。そしてその隣には

 

「もっと、力を込めて!それでは自分の故郷を守れないぞ!!!」

 

と、美緒が兵士に槍や剣術の指導をしている。近代兵器を持っているとはいえ、弾切れになった場合はやはり白兵戦をする可能性があるし何より銃火器を作るにしても時間はかかる。そのためやはり槍や刀による戦い方も重要なため、訓練をしているのだ

 

「精が出るね。美緒さん。ヨウコさん」

 

「あ、これは総統」

 

俺の言葉に気づいたのか美緒は俺に右手を上げ挨拶をする

 

「ええ、みんな国を憂い家族を憂う人ばかりです。あ、どうですか総統も一緒に」

 

「あ~俺は今日はいい。桔梗さんではどうかな?」

 

「私を殺す気ですか?」

 

とジト目で言う桔梗。実際、美緒の訓練はとても厳しくまさにスパルタ指導ともいってもいいぐらいだった。だが厳しいだけではなくいろいろアドバイスをしたりなど面倒見のいいところがあるが、正直言って弘樹は彼女の訓練にしごかれるのは少し抵抗があった

 

「そう言えば、桔梗。あなたのところにも国防軍と同じ武装組織を作っていたわよね?」

 

「ええ、でもそれはあくまでも少数精鋭であり有事の際の部隊だから国防軍に比べてまだまだですよ」

 

そう言う桔梗。彼女たちが話す部隊とは親衛隊の中で有事の際に戦場に出る武装部隊であり後に武装親衛隊と呼ばれる部隊である。

しかしながら親衛隊はあくまで弘樹の警護であり、警察組織及び諜報機関でもあるため、戦場に出る戦闘部隊は今現在少ない

 

「・・・・・・」

 

弘樹が桔梗、美緒と話す中、ヨウコは少し浮かない顔をしていた。その様子を見た弘樹は

 

「ヨウコさん。どうしたんですか?」

 

弘樹がそう言うと

 

「さっき、町に行ったとき、近江と尾張からの流民が結構増えている。それにその中に間者と思わしき人たちがいた・・・・」

 

「その情報なら私たち親衛隊の諜報部ショッカーでも聞いているわ」

 

「間者が紛れ込むのは想定内だ。桔梗さん。多少は身元が不明でも。今の那智党には人手が欲しい。ただ怪しい行動を起こさないようにしっかりと監視するようオルテ諜報部に言ってほしい」

 

「畏まりました」

 

「それでヨウコさん。それだけじゃないんだろ?」

 

弘樹がそう訊くと彼女は頷き

 

「那智領内で多数の孤児が見つかった・・・・・・」

 

「「「っ!?」」」

 

その報告に弘樹たちが少し驚くなか、ヨウコは話をつづけた

 

「森の中で狩りしているときに・・・・見つけた」

 

「話しかけたのか?」

 

「する前に逃げた・・・・・それ以来警戒されている」

 

「そうか・・・・この領地に孤児が・・・・・・」

 

弘樹は山の方を見て目を細めると

 

「・・・・・・桔梗さん」

 

「・・・・・はっ!」

 

「直ちにこの件について徹底的に調べてくれ。俺の領地にたくさんの孤児がいるのは不自然だ。何者かが関わっている可能性がある。すまないが調べてくれ」

 

「畏まりました・・・・直ちに」

 

そう言うと桔梗は煙のごとくあっという間に消える

 

「弘樹殿・・・・・」

 

美緒が弘樹を見る。彼女は孤児のことが心配なのだ。そしてもしその孤児を食い物にしようとする輩がいたら彼女はきっとそいつらに制裁をするだろう

 

「美緒さん。気持ちはわかるけど、今は桔梗さんの報告を待とう。だけどすぐに出られるように準備してくれ」

 

「分かりました」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数時間後、屋敷内で

 

「寺の坊主たちが孤児を操っているだと?」

 

数時間後屋敷内にて弘樹、美緒、ヨウコ、そして鶫は桔梗の報告を聞いていた

 

「はい。調べた結果。孤児に鳥獣や山菜、川魚を獲らせ売らせているようです。またいくつかの寺には野盗、山賊の隠れ家にもなっており寺の坊主と結託して孤児の人攫いもしている模様です」

 

たったの数時間でここまでの情報をかき集めた桔梗に弘樹は驚き感心した。もっと時間が掛かると思っていたが、予定にも早かったので

弘樹は改めて桔梗こと加藤段蔵の有能さを知った

 

「はぁ・・・・延暦寺の僧兵もそうだが、今のご時世の寺社が腐っているのは薄々わかっていたが、ここまでとはな」

 

弘樹は呆れたようにため息をつくと

 

「それで総統。はどうするつもりですか?」

 

鶫がそう訊くと

 

「野盗と寺を叩き子供たちを救出する。野盗と僧侶だが殺さずに罪人として生かして捕らえ今後の発展のため強制労働させる」

 

「生け捕りと言いますと、それなりの人数が必要です」

 

「最も多い一味は30名以上だったな?こちらの国防軍とそして桔梗さんらのssの共同でやれば各個撃破できる戦力差だ」

 

弘樹は戦力なら国防軍やssでも十分対抗できると確信していた。何より今の状況も僧が野盗と結託していることにも呆れたがこれはチャンスだと思っていた。寺が持つ座の権利を奪うチャンスであり、悪事を働いている寺は無論、これに乗じて他の寺社からも座の権利を取り上げられる。

この状況に弘樹は

 

「桔梗さん、美緒さん。明日の夜、国防軍と親衛隊から精鋭を選び、武装を整えて集まるよう号令してくれ。仏門でありながら仏の道を踏み外し悪行をする寺の坊主や野盗に鉄槌をくわえてあげなさい」

 

どこぞの宇宙の帝王のような口調でそう言うと

 

「「ハイル!フューラー」」

 

と、弘樹たちは孤児をさらい利用する悪徳坊主に制裁を加えるための準備を始めるのであった

 

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