戦国†恋姫Ⅹ 戦国の独裁者   作:疾風海軍陸戦隊

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那智城の完成

その後、不正を行う寺を討伐した那智党。その寺では坊主とは名ばかりの野盗が大半で神社の方は罰するほどの不正はなかった。

こうしてナチスは領内の寺を二日も経たずにすべて改革し、悪性をした坊主や野盗らはすべて逮捕された。

そしてこの事件はナチス基、弘樹が作った新聞社によって堂々と民衆に広げるため、寺の坊主やそう兵たちが民衆に対しどんな不正をしているか細かくそして簡潔に書き、町へと広めた、民衆は寺の坊主たちがいかにあくどいことをしているのか知ることとなり、悪正をする坊主に対し憎悪を向け、そしてその不正を取り締まった那智党を英雄視するようになった。

 

そして農地改革も順調で見る見るうちにナチス領土は見違えていき、たとえて言うのなら明治時代初期のような風景となってきた。

治水工事は農地開拓の伸びに追いつくため、罪人や逮捕した僧侶を強制労働に回し、順調に進んでいた

そして軍の方でも、倉庫で発見したドイツ軍武器や弘樹の発案に開発されたドライゼ銃や連弩、三間半槍を手にどんどん力を強めていき、他国とも戦えるほどに練度や士気も上がっていった

 

そしてそれから数日後、ついに城が完成したとの報告を受けた。大工曰く、『元になる砦があったので作業が楽だった』との事。

俺は自分が住む城を楽しみにしながら早速、桔梗や美緒さんたちを連れて

向かった。

城に着くと、予想以上の立派な城が建っていた。あまりの迫力に唖然とする。すると、築城を命じていた高虎こと鶫さんが走りながら向かってきた。

 

「殿・・・・じゃなかった総統閣下! どうですか? 自分が発想した物をすべてつぎ込んで見ました」

 

「お、おお・・・どう思う?桔梗さん?」

 

「唖然、と言うしか無いです。総統・・・」

 

 

二重の堀に、鉄砲が撃てる穴の開いた狭間、部隊が出撃できる入り口、そして五稜郭並みの死角のない五芒星型の堡塁。どうやら鶫さんに築城を命じたのは正解だったようだ。特に面白かったのは、この城は入り口から天守まで螺旋で作られている事だった。

 

「素晴らしい・・・・・素晴らしいよ鶫さん!」

 

「お褒めの預かり。もったいないお言葉。恐悦至極でございます総統!」

 

俺の言葉に鶫さんは嬉しそうに言った。その日は、城が完成したお祝いで那智党党員や村の人も呼び宴をした

美緒はこの城を作った鶫さんを凄く褒めていて、鶫さんも顔を赤らめながらうつむいていた

 

 

 

翌朝、俺は起床した後、いつものように桔梗さんらとともに政務をし、その仕事が終わった後、収入の計算をしたり、村人の問題を解決したり、家臣同士のトラブルを解決したりと結構大変な仕事をした。

そしてお茶を飲み休憩をしていると、そこへ

突然美緒と、先程見聞に行かせた鶫さんが浮かない表情で聞いてきた。

 

「総統・・・・いいえ、弘樹様、これからナチスはどうなるのでしょう?」

 

彼女の言葉に俺は『わからない』とそう言うと、すると、鶫さんが突然泣き出した。俺が『どうした?』と聞くと、『私は、今奉公している那智党が一番です』と泣きじゃくりながら答えた。

 

「そうか・・・ここが好きか」

 

「私もです弘樹総統。民を見れば分かります。総統は民に好かれていらっしゃる。民には善政を敷き、家臣や自分達にも公平に処罰を下す。そんな総統だからこそ、我がナチスがあるのだと私は思います」

 

「お前ら・・・」

 

「だからこそ。私は少し気になるのです。もし斎藤家に潰されるようなことがあるのだとしたら・・・・」

 

そう言う美緒に鶫さんは不安そうな顔をしながら、外の景色を見ていた。

城の天守から見える景色は絶景で、先程見聞していた村々が一覧でき、村々の間に川が流れ、まるで巨大なキャンバスに描かれた風景画を見ているようだった。そんな中、俺は振り返り

 

「それは問題ないだろう」

 

そう言い俺は懐から一枚の書状を出す

 

「それは?」

 

「斎藤義龍殿からの美濃譲り状だ。義龍亡き後、竜興に領主としての資格無ければこの美濃は我がナチスに譲ると書いてある。向こうとしては先代当主斎藤利政公が織田に美濃を譲ることが面白くないのだろう。だが課義龍殿は織田に渡すくらいならと俺に美濃譲り状をくれた」

 

「それを信じるつもりで?」

 

「5割程な・・・・もし斎藤家がこちらに攻めたとしても、簡単にやられるつもりはない。美緒さん。国防軍の練度はどうだ?斎藤軍に負けると?」

 

「それは絶対あり得ません。兵士一人一人の練度や士気は高く、美濃武士に負けるほど弱くはありません」

 

「ならば問題はない。浅井の方はどうだ?」

 

「何度も兵を送ってきてはいますがすべて返り討ちにしています」

 

「それは良い・・・と、言うより、いい加減に浅井の方も諦めてくれない者かな?六角のこともあるのに無駄に兵を失うだけだ」

 

呆れ交じりに言う俺、そうこうしている間も浅井の軍はこっちの領土に侵攻してきては、我がナチスに返り討ちにあって逃げていくの繰り返しだ。

 

「予想だと・・・今度は同盟国の朝倉と連合でも組んで進行してきそうだな」

 

「それは未来の知識という物ですか?」

 

『お前らその事誰から聞いたの?』と聞くと、二人とも『桔梗』と茶を啜りながら答える。

まあ、別に秘密にしているわけではないし問題はない

 

「いいや。ただの俺の予想だ」

 

すると、噂をすれば・・・・

 

「総統。失礼します」

 

「おお、桔梗さん」

 

そこへ桔梗さんがサッと現れた

 

「で、どうだ?浅井の動きは?」

 

「はい。今現在浅井は久政を中心とした、武装集団が国境沿いに集まっています。そして潜入した調査部隊の報告によりますと久政軍は朝倉郡と連合を組んでこちらに攻める準備をしておりますが・・・・」

 

「ますが?」

 

「朝倉軍は我々と戦をする気がなく、参戦しないという連絡がありました。そして浅井軍にしても久政の娘、長政も美濃侵攻には反対のようです。近々、近江の実権も久政から長政に移る可能性があります」

 

「内部分裂の可能性がある…と?」

 

「はい。その可能性は大きくあると思います・・・・」

 

「そうか・・・・・桔梗さん。調査部隊には引き続き浅井の監視を頼む。特に浅井長政について頼む。もしかしたら長政を通じて解決できる可能性が出てくる」

 

「畏まりました。それと総統・・・・」

 

「ん?」

 

「以前逮捕した僧侶たちの寺から接収した、あれはどうするつもりですか?」

 

「あれ・・・・・あ~あれか・・・・」

 

桔梗の言うあれとは、逮捕した坊主たちが別の商売で売ろうとしていたインチキ経本のことだ。内容はすごいでたらめであり、事件とは無関係の真面目な寺の住職もカンカンに怒るほどの内容だった

正直接収したはいいものをどうするか悩んでいた

 

「・・・・・・・・・あ!」

 

「何か思いついたんですか?」

 

「ああ・・・・・あれ、今夜みんなで盛大に燃やそうか?」

 

「「「・・・・・・・・・・はい?」」」

 

俺の言葉に三人は首をかしげるのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、国境付近に布陣している浅井久政軍はというと・・・・

 

天幕の中で浅井長政の母久政が美濃侵攻についての報告を聞いていた

 

「敵は防御線を固めています・・・・南部では小さいながらも堅固な砦があります。北部では部隊が進行しましたが鉄の火を吐く(いくさ)車の猛攻に手撤退。東部では敵に包囲されて複数の部隊が散り散りに・・・・」

 

家臣の一人がそう報告すると久政は

 

「朝倉軍が来れば、大丈夫。何も問題はない」

 

朝倉の援軍が来れば状況を打開できるという久政だったが部下の一人が気まずそうにその報告した家臣をちらっと見るとその家臣は

 

「大お館様・・・・・・朝倉義景殿は・・・・」

 

「義景殿は戦をする気がなく、越前を動きません」

 

と、そう言うと報告を聞いた。久政は手を震えさせてかけていた眼鏡をはずし

 

「・・・・・四人だけ残れ。磯野員正、野村定元、大野木国重、三田村秀俊・・・」

 

側近であり重臣である浅井四翼の4人の名を上げると他の者は天幕を出ていく。そして4人だけが残されると

 

「・・・・・・・通達したはずだ!朝倉義景に援軍を要請した!同盟手である私の!!私の頼みを聞かないとはどういうことなの!!これは朝倉にとっても大事なことだ!」

 

と、四人を怒鳴り、天幕の外では家臣たちがその話を聞き、一部の女性武士が泣いている姿もあった

 

「その結果がこれだ。ますますあの素浪人集団の力が増す!娘までも戦に参加しない!みんな腰抜けだ!無能な連中ばかりだ!」

 

「大殿。それはあまりにも侮辱・・・・」

 

「黙れ腰抜けども!裏切り者どもめ!」

 

「大殿。いくら何でも言いすぎです」

 

家臣の三田村がそう言うが

 

「朝倉も他の連中も武士の風上にも置けん奴らだ!ちくしょーめ!!」

 

そう言い持っていた軍配を机の上に思いっきり叩きつける。

 

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・・」

 

荒い息を立て、再び座る久政

 

「くそっ・・・・他の奴らはまだ気づかないあの連中の恐ろしさを

、あの小僧はいずれ他の国に害することを・・・私はどうすればいいというのだ」

 

そう小さく言う久政に誰も答えるものはいなかった。

結局、朝倉の援軍がないまま浅井軍はこれ以上は戦うことはできないと判断し、撤退をしなくてはならなかったのである

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