戦国†恋姫Ⅹ 戦国の独裁者   作:疾風海軍陸戦隊

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弘樹とデート?今孔明のナチス見学

食事を終えた後、俺は詩乃を連れてこの那智城やその領地を案内することにした。彼女がここに来てからまだ何も案内とかできなかったからね

まずは城の内部の案内から始まった

 

「なるほど・・・・この角度の城壁なら全体を見渡せて死角を無くすことができますね・・・・」

 

詩乃は那智城の城壁を見てそう言う。那智城の城壁は函館の五稜郭をモデルにした五芒星の形で死角のない作りとなっている。すると

 

「弘樹様…この城壁に使われているのは土壁ではありませんね?」

 

詩乃が壁を軽くたたいてそう訊くと

 

「ああ。これはコンクリートでできているんだよ」

 

「こんく・・・・なんですか?」

 

「まあ、いうなれば石灰石と粘土と石膏と微量の鉄の混合物、砂利、砂、水、空気で、それらをとある混合比で混ぜた土壁よりも強力な防御力を持つ人工的に作った石だよ」

 

そう。この那智城で使用されている城郭の素材はこの時代にはないコンクリートである。この時代では土や瓦なんかを混ぜてできた土壁が主流だが

俺の城では竹を骨組に用いたコンクリート。すなわち竹筋コンクリートを使用し、この時代の日本の城郭の中ではまずトップレベルの防御力を持っている

 

「人工的に・・・・・」

 

詩乃は少し驚いた顔でその壁を触る。確かに今触っている者は自然にできたものではなく人工的に作られたものだと感じた詩乃。

この城の作りもそうだがその素材もナチスの技術力を知るには十分だった。だが、彼女が知ったのはそれだけじゃなかった

 

「弘樹様・・・あれは」

 

詩乃が指さした方に城の壁に大きな砲が置かれていた。鉄砲狭間の間に設置されそれは詩乃が見た中でははるかに大きな大砲だった

 

「ああ。あれは要塞砲として置いた88ミリ砲だよ・・・まあ、大砲だな」

 

俺がそう説明する。城を守るため城壁には鉄砲狭間の他に大きな大砲を撃つための空間があった。そして設置されたのがドイツが誇る名砲。「アハト・アハト」の名で知られる88ミリ高射砲だった

高射砲として作られたのにもかかわらず、発射速度が速いため対戦車兵器としても使え、のちのティーガー1の主砲のもととなった大砲だ

この大砲は例の倉庫の奥にあったのを発見し要塞砲として数基設置している。他には10センチ榴弾砲や75ミリ対戦車砲も要塞砲として改造し設置してあった

 

「弘樹様たちが連発式の鉄砲を持っていることは聞きましたがまさかこんなものまであったなんて・・・・・・」

 

詩乃は驚いて88ミリ砲を見る。ナチスが単発式の火縄銃とは違う恐ろしいほどの連射をする鉄砲を持っていることはナチスの浅井戦で知っていたし、ここにきて歩兵たちがMG42やKar98ライフル銃の射撃訓練をしているところや、別の場所では初めて見た戦車を見て戦車が遠い的に砲弾を命中させるのを見たことがあった。だが他にもこのような兵器を持っていたことにさらに驚愕したのだった

これほどの超兵器を持っていれば、その気になればナチスは斎藤家をいとも簡単に滅ぼすことができる。だが、なぜそうしないのかが詩乃は不思議だった

 

「詩乃。大丈夫か?」

 

俺は詩乃が若干、具合が悪そうなのを感じた。もしかしたら気分でも悪いのかと思って俺は彼女に聞いたが、詩乃は首を横に振り

 

「い、いえ。なんでもありません」

 

「あんまり無理しないでね・・・・気分が悪かったら言って」

 

と優しい笑みでそう言うと、詩乃は少しそっぽを向いた。若干顔が赤いけど気のせいだろうか?

 

「それじゃあ、次はそうだな・・・・・街にでも行ってくるか」

 

そう言い俺は詩乃を連れて町に行った

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・」

 

「し、詩乃。大丈夫か?」

 

弘樹の言葉に詩乃は軽く頷く。だが正直言って城でも驚いたが町に来ても驚かされてばかりだった

明らかに自分の知る街並みではなかったからだ。建物はさほど変わらないが詩乃は地面に気が付いた

 

「弘樹様・・・・この道は?地面に石を敷き詰めていますが・・・?」

 

「ああ、これは南蛮の技法。マカダム舗装というんだ」

 

彼の言うマカダム舗装というのは18世紀にスコットランドで考案された砕石を地面に敷き詰める舗装法であり、雨が降っても水はけがよく、道路の側溝を使って水が排出され土の道に比べ耐久性がいい

 

「本場に比べれば固め方が少し甘いが、それでもまあ、うまくできているかな」

 

「はぁ・・・・」

 

詩乃は少し驚いた顔をして答える。その後、弘樹は詩乃の街の案内をした。町の人々には活気に満ちていて

弘樹を見るや否や

 

「総統様!!」

 

「那智様!」

 

とみんなが弘樹の名を呼びローマ式敬礼をする。詩乃は民が弘樹のことを慕っていることをよく知ることになった。

そして数々の店や職人たちを弘樹は紹介したり見学したりした。

 

「確かに那智領が小さな堺町と呼ばれるのも頷けますね」

 

「小さな堺?」

 

「知らないのですか?弘樹様の納める町には堺からの商人や職人が多く来て、そしてその活気はさながら堺の町並みのよう。そして治安の良さから那智領は戸を開けたままでも安心して眠れると言われているのですよ」

 

「そうか…そんな風に言われていたのか。確かに商人の人が良く来るのは知っていたが・・・なるほど堺の街か・・・・行ったことはないがきっと賑やかなところなんだろうな」

 

弘樹は笑って詩乃にそう言う

 

「さて…あと残っているのは田んぼや畑はこの前一緒に見たし、あとはシイタケの栽培所か・・・・」

 

「っ!?弘樹様…今何て?」

 

「え?シイタケの栽培所って言ったけど?」

 

驚いた詩乃は弘樹に訊くと弘樹は再びシイタケの栽培所と答えた。そして詩乃はさらに驚く

 

「シ、シイタケって栽培が可能なのですか!?」

 

詩乃は驚いてそう言う。当時の椎茸は二十世紀に人工栽培の方法が確立するまで高級品だった。

古くから日本で産していたが人工栽培の方法が確立しておらず、自生したものを採取する以外に方法がなかったからだ。

その一方で精進料理において出汁を取るための必須品であった。

道元という鎌倉時代初期の禅僧が、中国の王朝の一つである南宋に渡った際、現地の僧に干し椎茸を持ってないかと問われた逸話があるぐらいだ。

歴史に残る椎茸料理もあるほど高級品なきのこだ。

なにより56キロほどのシイタケがあれば城が買えるというほどの超超高級品でもあったのだ

 

「ああ。できるよ。じゃあ、そこに行ってみようか」

 

「は・・・はい・・・」

 

半信半疑ながらも詩乃は弘樹の後についてくる。そしてシイタケを栽培しているところに到着すると・・・・・

 

「まさか・・・・本当に栽培されていただなんて・・・・」

 

詩乃が目にしたのは無数のシイタケであった

 

「あ…あの。弘樹様。このシイタケをどうするつもりですか?」

 

「まあ、食べたり、お吸い物にするときは乾燥して干しシイタケにするかな?まあ、まだ領主になる前の時は桔梗さんたちと一緒にそれ売ってお金にも代えて党の運営費用にもしたしな~いや~懐かしい」

 

と懐かしそうに言う。弘樹。そう弘樹はまだ領主になる前。まだ那智がほんの少数の集団組織だったころ。桔梗や美緒とヨウコたち三人と一緒に畑を作る際、弘樹がシイタケが食べたいがためにシイタケを栽培しようと言い出した時の三人の驚いた顔を思い出す。あの時はシイタケがこの時代高級品だったことはその時は知らなかった。逆に松茸が高級品じゃなくそこら辺にある品物で、味ならシメジの方がいいと言われたのが驚きだった

 

「さて・・・・・そろそろ帰らないと日が暮れそうだな」

 

「……そうですね。ところで弘樹様、城と言いあの街並みと言いきのこについて見識をお持ちのようですが、その様な知識はどこで覚えたのですか?」

 

日が少し落ちてきた空を見た弘樹が詩乃にそう言うと、詩乃はそう質問をした

 

「ん? あぁ、俺の親友にな、結構そういうことを知っているお姉さん達がいてな。その人たちに教えてもらったのを俺なりに考えてやったんだよ。まあ少し本で覚えたものも使ったんだけどな」

 

「そう・・・・ですか・・・」

 

詩乃はそう言う。正直、弘樹が住んでいたところについて興味があった。噂では、遥か先の時代の人間だということを聞いたことがあったが。

正直今現在の常識外れの知識を考えれば納得がいった

 

「そ、それじゃ…帰ろう・・・詩乃の大丈夫か?」

 

弘樹は詩乃が少し元気がないのを見ると詩乃は

 

「意…いいえ。大丈夫です。今日は驚くことが多かったので若干疲れてしまって」

 

「そうか。それはいけないな」

 

そう言うと弘樹は詩乃の前に立ちそして後ろ向きにしゃがむ

 

「え?弘樹様?」

 

「おんぶするよ。城まで俺が運ぶから」

 

「い、いえ!?弘樹様の手を煩わせるわけには・・・・・」

 

「大丈夫だって」

 

とニコッと笑ってそう言う弘樹に詩乃は

 

「(婚約したとはいえ・・・私のような変人に・・・・・この方は本当に不思議なお方)」

 

そう彼女は思っていた。だが断るのも失礼だと思った詩乃は弘樹の背中に乗る。そして弘樹は詩乃をおんぶしながら山を降りる

 

「申し訳ございません弘樹様・・・・」

 

「いいよ。いいよ。それに婚約したとはいえ、もう夫婦みたいなもんだからさ」

 

「弘樹様は・・・・本当に私のようなので良かったのですか?」

 

「ん?なんで?詩乃はものすごく可愛いよ?」

 

と振り返りニコッと笑う弘樹に対し詩乃は顔をカァーと赤くさせ

 

「か・・・揶揄わないでください///」

 

と顔を真っ赤に染め恥ずかしさを隠すかのように彼の肩に顔をうずめてしまう詩乃であった

山を降りる中、俺は詩乃に話しかけた

 

「それで詩乃。ここでの暮らしには慣れた?」

 

俺は詩乃に話しかけるが、緊張しているのか少し黙っていた。婚約が結ばれここに来てからまだ一週間も経っていないからな。無理もない

 

「桔梗さんたちの方はどう?良くしてくれる」

 

「はい・・・・・新参者の私にも気軽に話しかけてくれますし、何より桔梗さんは私のことを気を使ってくれています・・・・もしかして弘樹様が説得してくれたのですか?」

 

「説得?何を?」

 

「普通ならば斎藤家から来た間者かもしれない私を弘樹様が説得してくれたのではないかと・・・・・」

 

と、心配そうにそう言う・・・・・もしかして先ほど緊張していたのはそのせいかな?だとしたら問題はないと思うけど

 

「だれも詩乃のことを間者だなんて疑っていないよ」

 

「それは私のことを調べた結果ですか?ナチスには優れた諜報機関がいると聞きましたから」

 

「いや。そんなことしなくてもみんな。君が間者だと疑っている奴は一人もいないよ」

 

「・・・・え?」

 

俺の言葉に詩乃は驚いた顔をする。やっぱり自分がスパイじゃないか疑われていることに不安を抱いていたんだろう。だから俺は彼女にこう言った

 

「大丈夫。誰も君を疑ったりはしないよ・・・・斎藤家では違ったのか?」

 

「・・・・はい。もともとわが竹中家は長良川の合戦で利政側につき現当主の義龍様の敵でした。ですが利政様が討たれた後は竹中家は義龍様に仕えることになったのですが、義龍様を除いて竜興様や飛騨やほかの家臣からは邪魔者扱いだったので・・・・」

 

「そうか・・・・大変だったんだな詩乃・・・・だが大丈夫だ。詩乃。詩乃にはみんながいる・・もう不安な思いはさせない。君に怖い思いはさせない・・・・だから詩乃」

 

そう言い俺は彼女に振り返り

 

「俺の傍にいてください・・・・・」

 

「っ!?」

 

俺の言葉に彼女は赤くなりそして・・・・・

 

「・・・・・はい。旦那様」

 

そう笑顔で答えるのだった。俺はこの笑顔を大切にしたい・・・そう思った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、詩乃はナチスのみんなと打ち解けあい。仲良く暮らしていた。そして俺と詩乃は正式に夫婦になった

そしてナチスの納める地は平和そのものだった

だが時代の波は止まらなかった。

数日後、美濃斎藤家当主の斎藤義龍が亡くなり、その訃報が届いたのは詩乃と夫婦になってわずか五日後のことだった

義龍の死に俺たちナチスは大きく動くことになる。それは日ノ本の出来事を大きく変える出来事に・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時代がまた…流れ始めた…

留まることはもう、許されない…

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