言い訳をするならパソコン周りの整備をこの連休中にしていたため時間が取れませんでした……本当に申し訳ないです……
あとはポケモンスナップがかわいすぎて……
あのゲームはやっぱり神ですね……私もポケモンの写真撮りたい……
「手持ちよし、作戦よし……うん。ヤローさんと戦うイメージはできた」
ジムミッションを無事突破した次の日。
あの後ユウリのジムミッションをクリアしたところも無事見届けて、昼からはみんなでまたご飯を食べ、次のジム戦に向けての作戦を練ったり、手持ちのみんなの最終調整をしたりして過ごしていた。
次の日がボクとユウリのジム戦ということもあり、早めに解散して睡眠も多めに取ったうえ朝もかなりゆっくりと動いていたため体力はあり余っている。午前中はいっそ逆にまったくバトルのこと考えずにのんびりしていたから程よくリラックスもできている。
「一つ目のジムだからね。景気よくスパッと勝ちたいよね」
ぐっと握りこぶしを作り気合を入れる。ここで流れをつかめたらきっとこの先のジムに対する姿勢にだってプラスに働くことだろう。
「よろしくね、みんな」
腰のホルダーに取り付けられたモンスターボールを軽くなでながら呟く。カタカタっと揺れているあたりみんなもやる気満々みたいだ。これは頼もしい。
ふと視線をあげてみると上から聞こえるのは昨日にもまして大きな歓声。
現在、ボクの一個前の順番の人がジム戦に挑んでいる。
すぐ近くにある自動ドアを抜けると今まさにヤローさんが挑戦者と戦っていることだろう。もっともこの歓声の大きさからちょうどいま戦いが終わったところだと思われるけど……いかんせんここにはモニターがないためどっちが勝ったかよくわからないうえ、退場するときはここじゃない控室を通るためすぐに知るすべがなかったりする。まあ、どっちが勝とうが正直どっちでもいいというのが感想ではあるんだけどね。これが知り合いの挑戦とかだったら気にはなるんだけど流石に見ず知らずの人の結果まで気にする余裕はなかったりする。
「う~ん……けど、少しだけ落ち着かないというかなんというか」
周りを見渡すと誰もいない空っぽな控室。ジム戦が一人ずつである以上控室で待機する人は一人しかいないんだけど……そうなるとジムミッションのころと違いこの広い控室にポツンと一人いることとなる。外は騒がしいのに控室の中はシンとしているからギャップがひどい。そんな激しい高低差を感じているところにドアの開く音が一つ。そのドアの方に視線を向けるとちょうどガチャリと開く瞬間だったみたいで、入ってきたのはユニフォームに着替えたユウリだった。
「あ、フリア。準備はどう?って聞くまでもないよね」
「勿論。みんなのコンディションも悪くないよ。ユウリの方こそどうなの?ボクの次でしょ?」
「それ大丈夫なの知ってて聞いているの?誰と一緒に対策練ってたと思ってるの?」
「冗談冗談」
若干頬を膨らませながら近くのベンチに座りに来るユウリ。さっきも言った通りユウリはボクの次にジム戦の予定が入っている。ボクの挑戦が終わり次第ユウリが入場する手はずだ。寂しかった控室がちょっとにぎやかになったのは嬉しい誤算だ。
「もう……でも、少し心配なのはほんと。フリアの手持ちって、ここのジムにちょっと向いてない気がするから」
「それはそうなんだけど、そういう事って何回も経験しているしまだまだ一つ目のジムだからね。これくらいのことで躓くわけにはいかないよね」
「タイプ相性の差をこのくらいって言いきれる人そんなにいないと思うけどね……」
「まあまあ、何とかなるよ。しっかり勝つからユウリもちゃんと続いてよ?」
「い、いわれなくても!!」
「フリア選手、時間が来ましたので準備の方お願いします」
「はい!」
バトルコート側の自動ドアが開き、ジムトレーナーの人からの呼び出しがかかる。やっぱりさっきに大きな歓声は決着がついたところの歓声で、今まではヤローさんの休憩時間だったってところだろうか。とにもかくにもボクの出番だ。頬を軽く叩き気合を入れてスタジアムコートへの道を歩き出す。ただ自動ドアをくぐる寸前で後ろから視線を感じたので振り返り、視線の主であるユウリに一言言っておく。
「じゃあ行ってくるね~」
「フリア!」
割と軽く返して空気を重くしないようにしたもののユウリからの叫びが真面目にボクを心配しているからこそのもので少し裏目に出てしまった。
「……絶対に勝ってね?」
「勿論!」
なので次はちゃんと答えて手を上げ、ユウリに向ける。一方ユウリは最初この行動の意味が分かっていないのか少しおろおろしながら、それでも途中で理解したのかゆっくりと手を上げる。
「え、えっと……こう?」
「うんうんオッケー、じゃあ……」
ユウリが挙げてくれた手のひらをめがけて自分の手のひらを勢いよくぶつける。パァンという景気のいい音と手のひらに感じる若干の痺れに心地よさを覚えながら今度こそバトルコートの方へ。
「ボクがしっかり勝って会場の温めと勢いづけちゃんとしておくから、ユウリもちゃんと勝ってよ!!」
「……うん!!」
背中越しにそういいながら芝生のコートへ足を入れる。
(これで負けると恥ずかしいなぁ……)
変なプレッシャーを背負いながら歩いていたボクは、それでも笑顔で、そのプレッシャーをどこか気持ちよく感じながら最初のジムに挑んでいった。
☆
天気は快晴。観客は満員。今日もここ、ターフスタジアムはジム戦を一目見ようと訪れた人たちの熱気で大盛り上がり。サッカースタジアムを彷彿とさせるようなとても広いバトルコートのど真ん中に立つ二人のトレーナー。ボクとヤローさんだ。
「さて、いよいよ来ましたねぇ。あなたが来るの、楽しみに待っていましたよ」
「そんな楽しみにしてもらえるほどすごいトレーナーの自覚はないんですけどね……」
「何言うんですか。シンオウ地方のチャンピオンと言えば、こっちの地方でも話を聞くすごいトレーナー。そんな人からの推薦と言われたらこちらも気になるというのがトレーナーの本能というもの。現にここのジムチャレンジをあんなに楽しそうに突破しとるんですから、その実力は折り紙付きでしょう?」
「楽しそうというか、ウールーとワンパチたちがただ可愛かっただけだと思うんですけど……」
「それが凄いんですよ」
腕を組みながら満足げに言うヤローさんに首をかしげるボク。そんなに特別な意味を持つジムチャレンジだったりするのだろうか?
「ここのジムミッションは最初のジムってこともあって挑戦者がよく来るんですよ。そんなこともあって他のところよりも少しむずかしめに作っとるんです。トレーナーになりたてだったり、少し厳しそうな人は観察をするということをしないもんですからウールーの動きやワンパチの性格なんて考慮せずに動いてよく失敗するんですよ。観察と理解っていうのはバトルでも大切ですからね」
「ああ……だから単純なバトルじゃなくてウールー追い……」
「それとぼくがどうしても初心者たちに本気を出せないっていうのがあるんでせめてもの代わりということでこっちの難易度を上げとるんです」
「成程、確かに最初のジムだからとんでもない数の人が来ますし、その全員と戦っているとヤローさんの体力も持ちませんもんね。お疲れ様です……」
「はっはっは、そんな心配されるのは初めてです。体力に関しては心配せんでください。農作業は体力仕事なんでね。その辺は大丈夫なんですよ。仕事時間に支障が出るのはいかんですけどね」
見た目通り豪胆な人だなぁという感想から苦笑いが止まらない。苦労人だけどそれ以上に優しい人という空気が溢れ出ているせいかあまり言うことがないというのが正直な感想だ。
「さて、こうして話しているのも楽しいんですが、あまり何もしないと観客も冷めちゃいますんで……そろそろやりますか!!」
「っ!?……はい!」
空気ががらりと変わる。
さっきまでの優しい雰囲気ではなくこちらを威圧してくる圧倒的存在感。これがジムリーダー。
『さあ皆様、お待たせしました!!今日の試合の中で目玉の一つとなりますでしょうこの試合を楽しみにされた方は多いのではないでしょうか!?シンオウ地方より来た期待の選手、フリア選手!!』
「わあああああああああ!!!!」
実況のジムトレーナーの声により今まで以上に大きな歓声にいつもなら眩暈を起こしそうなものだけど目の前のトレーナーが放つプレッシャーがそれを許さない。
「さあ始めるぞ!ここがフリア君の……ガラルでの最初の関門じゃ!!」
ジムリーダーの ヤローが
勝負を しかけてきた!
「行け!ヒメンカ!!」
「行くよ!メッソン!!」
バトルコートに現れる二匹のポケモン。
相手のヒメンカは戦う前に調べてはいたから何となくはわかる。勿論次のポケモンもわかってはいるけど……はてさて、どこまでいけるか……
「ふむ……メッソン。それは余裕か?水タイプのポケモン……」
「まあ、いろいろ考えているんで楽しみにしててくださいよ!」
「じゃあお手並み拝見と行きましょうか!!ヒメンカ!『りんしょ━━』」
「メッソン、『ふいうち』!!そしてすぐ戻る!!」
「むっ!?」
りんしょうを放とうと息を吸い込んでいるところにメッソンが持ち前の速さで高速で懐に飛び込んでふいうちを放つ。予期してない速攻で思いもよらないダメージを受けてしまい行動を中断してしまうヒメンカ。その間にメッソンを下がらせる。りんしょうはその間にあらぬ方向へ飛んでいき外れる。まずはファーストヒット。
「なかなかな攻撃をするようで?」
「いろいろ仕込んできましたからね……次、メッソン、走り回りながら水をまき垂らして!!」
「また奇怪な行動を……」
湿度が上がっていき周りに霧のカーテンが敷かれる。ほんの少し幻想的な光景に周りの観客も感激したような声を上げる。
さて、ここで少し脱線するんだけどくさタイプについてのお話をしよう。
くさタイプ。
攻撃をするにおいて抜群を取れるタイプはみず、いわ、じめん。いまひとつはほのお、くさ、どく、ひこう、むし、ドラゴン、はがね。受ける場合はみず、でんき、くさ、じめんに強く、ほのお、こおり、どく、ひこう、むしに弱い。
見ての通り技の通りがいいかと言われたら決していい方ではなくむしろ悪い方で、では受けた場合はどうかと言われるとこちらも決していいとはいえず、むしろ弱点五つは全体で見れば多い方だ。
どちらかと言えば不遇と言われるようなタイプと言ってもいいだろう。ではくさタイプのポケモンの特徴はどうかと言われるとメッソンのように足の速いポケモンというのはそんなに多くなく、どちらかというと鈍足より。そのため戦う場合は敵の攻撃をよけて戦うというよりも敵の攻撃を耐えて行動する形になってしまう。決して受け耐性が強いわけでもないのにだ。そしてたとえ耐えても技の通りが悪いから決定打になりにくい。
ここまで言うとくさタイプの強みなんて何もないように聞こえるんだけど……くさタイプには他にはない強みがある。それは何か。
相手を状態異常にすることの容易さ。
しびれごな、どくのこな、ねむりごなをはじめ、相手の特性を変えるなやみのたねや体力を奪うやどりぎのたねといった相手の自由を奪い、こちらの土俵に引き込む力というのが他のタイプよりも格段に優れている。そしてその強みはジムリーダーであるヤローさんは誰よりも理解している。さて、ここで話はバトルに戻るんだけど……くさタイプを理解しているヤローさん。ここが最初の関門になるためにあるなら当然その強みを生かさないわけなんてなく……
「ヒメンカ、足を奪うぞ、『しびれごな』!」
素早く動くメッソンの足を奪いに来る。けど……
「……なるほど、そういう事ですか。
「メッソン、高く飛んで『みずのはどう』!!」
「ヒメンカ、『はっぱカッター』!!」
打ち下ろされる水と吹き上がる葉っぱの嵐。湿度の上がったフィールドでは葉っぱがうまく吹き上がらずに威力が落ちるもののみずとくさで相性が悪くこちらの攻撃がかなり消される。それでも何とかヒメンカには当たるもののそのころにはほとんど威力が落ちている。いまひとつということもあってほとんどダメージはないが……
「どんどん湿度が上がっていく……う~ん、ルリナさんに雨ふらされた時も感じたんですが湿気や雨っていうのは花粉や粉が飛ばなくて結構つらいもんですなぁ」
「対策に見させてもらいましたから」
「勉強熱心ですねぇ。やはり強敵だ。ヒメンカ、まずは水をはじくぞ、『こうそくスピン』!!」
「メッソン、『ふいうち』!!」
回転して周囲の水分をはじこうとするところを再びふいうちで攻撃しようと懐に入り込むメッソン。
「待ってたぞ!メッソンじゃ防御は低い!ヒメンカ、『はっぱカッター』じゃ!!」
完全に誘い込まれたみたいだ。メッソンの近くで葉っぱが荒れ狂う。
(
腰のホルダーからモンスターボールを二個取り出しながら覚えた秘策を一つ切る。
「メッソン、今!!」
「何!?」
「メソッ!!」
合図を出した瞬間体をひねり回転しだすメッソン。そのまま回転の勢いをつけた蹴りをヒメンカにぶつけ勢いよく左手に構えた
「ラルトス、『サイケこうせん』で
「ラ~ルッ!!」
「は……?」
飛び出したラルトスはそのまま右手に虹色のいびつな輝きをまとったままヒメンカを殴り抜けた。
「そのままの勢いで行くよ!『かげぶんしん』!!」
「ほんとに……まったく動きが読めないですねぇ……『はっぱカッター』!!」
「走って!!」
三度荒れ狂う葉っぱの嵐を駆け抜けていくラルトス。かげぶんしんの数が少しずつ消えていくもののものすごい速さで肉薄していくラルトスは、しかし向こうのはっぱカッターの威力と精度もかなり良く、ラルトスが懐にもぐりこんだ時にはすでにかげぶんしんはすべて消え、ラルトス自身にもいくつか攻撃が当たっていて傷を負っていた。
(ほんとはサイケこうせんにしたかったけどここは後のことを考えてこっち!)
「ラルトス、『ドレインキッス』!!」
「ラルッ!」
「ヒメッ!?」
左手にそっと口づけを落とすラルトスは、口づけした瞬間に淡くピンクに光る左手でまたヒメンカを殴っていく。そのままドレインキッスの効果で与えたダメージの少しを回復する。そして両者距離を離し仕切り直し。しかしその差は大きく致命傷を負ったヒメンカとほぼ体力全開のラルトス。周りの観客は今までの攻防に盛り上がり、さらに歓声を上げていた。
(……どうでもいいけどこれは実質ドレインパンチでは?)
「その技のどこがドレインキッスなんですかね?」
「ボクも全く同じことを思いました」
「ほんとに手札が豊富な人ですね……まさかメッソンにとんぼがえりを仕込んでいるとは……いえ、確かに覚える個体がいるのは知っとるんですけどここまで使いこなせるとは……これは確かにぼく相手にメッソンを出すに足りますわ。一本取られました。しかし……そのラルトスはいったい……」
「企業秘密ですね」
とんぼがえりはむしタイプの技。くさタイプに対して効果抜群な攻撃だ。マホミルがどうしても調整が間に合わなかった以上メッソンに技を仕込むしかなかったのでこうなった。すばやさの高いメッソンとシナジーはすごくいいしね。
そして問題児のラルトス。
前も言った通りラルトスは出力自体は高いんだけどラルトス自身から離れると他のエスパーポケモンと比べて明らかに大きく威力が落ちていた。出力自体は強いはずなのに肝心のダメージが相手に当たるまでに落ちてしまっては意味がない。しかもさらにもったいないことにこのラルトス、ほかの同族に比べてものすごく足が速い。つまりメッソンのように走り回って隙をついて高火力のエスパー、フェアリーの技を叩き込むということを可能にしていた。んだけど距離を取ったらそもそもダメージが入らないので結局相手の攻撃をかいくぐって近づく必要が出てきてしまうという辛さが出てきた。ただここで少し逆転の発想。少し荒療治だけど思いついた考えが
「これはシンオウチャンピオンが認めるだけはありますわ。ヒメンカ、つらいかもしれんが頑張ろう!」
「ラルトス、押し切るよ!!『かげぶんしん』!!構えて!!」
無数に増えるかげぶんしんがヒメンカを囲んでいき、そのすべてが右手、ないし左手に虹色、または淡いピンク色の光を携えて臨戦態勢。
「そのまま一気に突撃!!」
囲んでいた影のすべてが一気にヒメンカに突撃していく。ラルトス族とは本当に思えないそのアグレッシブな行動に再び観客や当事者であるヒメンカは驚きの表情を浮かべるがヤローさんは焦らない。
「このまま好き勝手させるわけにもいかんので、こちらもジムリーダーの意地見せますよ!!ヒメンカ、『こうそくスピン』をしながら『はっぱカッター』!!」
指示を受けて驚いた表情からきりっとした表情に変わり高速回転をし始めるヒメンカの周りを大量の葉っぱが竜巻のように荒れ狂う。
「ヒメンカ、もう少し気張るんじゃ!!」
「くっ、疑似『グラスミキサー』みたいだ……しかも火力が高い」
荒れ狂った葉っぱがどんどんかげぶんしんを消し去り、その圧倒的攻撃範囲で本体のラルトスまでもが上空に打ち上げられる。
「ラルトス!!」
「逃すなヒメンカ!!自分の力を乗せて『はっぱカッター』で追い打ちじゃあ!!」
こうそくスピンとはっぱカッターの合わせ技が終わり、回転に目を回しそうなヒメンカだが、ヤローさんのかけ声にしっかりと己を保ち、真上にいるラルトスに向かって死力を尽くしはっぱカッターを放ちまくる。
「ラルトス、両手に『サイケこうせん』!!サイコパワーでそらして!!」
「本当に芸達者なポケモンじゃ!!」
一方両手にサイコパワーを携えたラルトスはヒメンカに向かって自由落下しながら迫りくるはっぱカッター一枚一枚に対して丁寧に拳を添えて的確に攻撃をそらしていく。まるではっぱカッターがラルトスをよけているようにも見えるその光景に周りの観客は釘づけになりボクもヤローさんもここは見守るしかできなかった。
(頑張って、ラルトス!!)
勿論すべての攻撃をそらすことはできないため一つ、また一つとかすり傷を増やしていくラルトスはそれでも必死に耐え続ける。そしてラルトスとヒメンカの距離がいよいよ後数メートルとなったところで……
「……ヒメッ!?」
「ヒメンカ!?」
体力の限界が来たのか態勢が少し崩れてしまいはっぱカッターが途切れる。
「ラルトス、いっけえええ!!」
「ラアアア、ルーーーーッ!!」
ついにヒメンカまで到達したラルトスは全力で右こぶしをたたきつけてヒメンカにとどめを刺す。
『ヒメンカ戦闘不能!!勝者、ラルトス!!』
「っし!!」
『わああああああああ!!』
ヒメンカがダウンすると同時に湧き上がる大歓声。その声にボクも少し安心感を覚えとりあえず一呼吸。そばにふらふらしながらもちゃんと着地したラルトスをしっかり労う。
「ナイスだよラルトス!!」
「ラ、ラル!!」
少しつらそうにしながらもそれでもしっかりガッツポーズを取るラルトス。その姿はまるでまだ戦わせてくれと言っているようで、そんなラルトスの意思を尊重するためにボクもうなずく。
「もう少し、頑張ろうか!!」
「ラル!!」
「ヒ……メ……」
「お疲れじゃ、ヒメンカ。よくやった」
一方ヒメンカにリターンレーザーを当てて戻すヤローさん。
ぽんぽんと優しくモンスターボールをなでた後腰に戻し、新たなモンスターボールをとり出しながらこちらに視線を向ける。
「いやぁほんまに一本取られましたわ……油断していたつもりはなかったんですがこれは予想以上……」
「ご期待に応えられたようで何よりです。このまま一つ目のバッジ、いただきますね」
「はっはっは、個人的にはあげてもいいくらい十分実力は見せてもらっているんですけどねえ……それじゃあ観客が満足せんのですよ。それに……もう勝ったつもりでいるんでしたら、その慢心をしっかり咎めんといかんので!!さあ行くぞワタシラガ!!ここから挽回じゃあ!!」
そういって繰り出されるのはヤローさんの二体目であるワタシラガ。先ほど戦ったヒメンカの進化系で名前の通り体のほぼすべてが綿毛のふわふわしたポケモンだ。ヒメンカの進化系というのだから当然ヒメンカよりも強い。先ほどよりも厳しい戦いになるのは必然だ。しかもさらにきついのが……
「それじゃあいきなり、いくとするか!!」
掛け声と同時に出したばかりのワタシラガを
『さあ行くぞ!!農業は粘り腰。ぼくたちも粘って粘って、最後に勝つんじゃああ!!』
右手に持った巨大なモンスターボールを天高く放り投げる。
『ワタシラガ、ダイマックスじゃああああ!!』
『フワアアアアアアアアアア!!!!!!』
遥か高く、見上げて見上げてようやく全貌が見えるようになったその姿。
先ほどと比べるまでもなく超巨大なワタシラガの姿。
「ついに来たか、ダイマックス……」
ボクの目の前に、ガラルの洗礼が立ちふさがる。
「さあ、後半戦……やるぞ!!」
この壁を乗り越えるために、後に控えるユウリにバトンをつなげるために。
「ターフジム、攻略させてもらう!!」
さらに気を引き締めて、挑戦させていただこう。
控室
こういったところでの掛け合い本当に大好きです。
熱いですよね。
湿度
花粉症の私が数少ない幸せな天候。
そこからインスピレーションされて考えた戦法です。
さしずめフィールド、過湿度と言ったところでしょうか。
効果は粉系の技の命中率が下がる、くらいかなと。
ラルトス
問題児です。
まさかの脳筋仕様。
手持ちが全員特殊よりなのでこうなっています……ほかにも理由はありますが。
さて、次回後半戦です。
もしよろしければ楽しみにしていただけたら幸いです。
※今現在、なぜか一部文字がでかくなっていません。
できる限り早急に対処するのでお見苦しいかもですがしばしお待ちを……
たびたび申し訳ありません。
2021/05/03
23:24
無事修正完了しました。
ご確認のほど、お願いします。