今回はちゃんと間に合いました。
感想や評価ってやはりもらうだけでモチベ一気に上がったりしますね。
ちょっと頬がゆるんだのを感じました。
UAもなんだかんだ4000超えててびっくりです。
さて、ターフジム戦後半です。
「さぁフリア君。これからどうする!?」
目の前に立ち塞がる巨大なワタシラガ。
ラルトスが米粒にも見えるその体格差はワイルドエリアにて何回も体験しておきながらそれでも圧巻と言わざるを得ない程の一種の絶望感を感じる。
ダイマックス。
もちろんここで戦う前に予習もしたしワイルドエリアでの練習もちゃんとしてきた。だからこそ基本的なことはちゃんと抑えている。
1つ、ダイマックスは一試合中に一回。
これは単純にダイマックスに必要なエネルギー、ダイマックスパワーが多すぎて一回が限度のため。またダイマックスを行おうとするにはこの腕のダイマックスバンドにエネルギーをためなおす必要がある。
2つ、ダイマックスできる期間は短い間だけ。
野生のポケモンと違い手持ちから任意で出すのは自然からのエネルギー供給がないせいか永続効果にはならず時間経過、もしくは数発技を放つとダイマックスを維持できずに解かれてしまう。建築物内であるここでは特に自然エネルギーは供給を望めないのでもしかしたらワイルドエリアでの使用時間よりも少ない可能性もなくはないのかなと思う。
3つ、ダイマックスは一度モンスターボールに戻すと解ける。
これは2つ目の条件よりも優先される。どういうことかというといくらダイマックスを継続できるエネルギーがあろうがモンスターボールに戻した時点で解除したとみなされこちらのダイマックス権を使い切った扱いになる。また、これはダイマックスしているポケモンが戦闘不能になってモンスターボールに戻った時も適応される。これはヤローさんに関係あるというよりもボクに関係がある話だ。ヤローさんは最後の一体なので関係ないがボクはまだ2体とも健在。どっちにダイマックスを切るかで選択が迫られる。
(とはいってもラルトスにはもう切れないよね……流石にさっきの攻撃で体力が削れ過ぎている……けど正直理想は弱点を突かれないラルトスだったんだよなぁ)
まあこの展開は最善ではないものの予想通りではある。そのためにしこんだとんぼがえりだしね。なんせダイマックスすれば技はタイプごとの技でひとくくりにし、かつ強化されたものになるからとんぼがえりも強化される。タイプ不一致というのが引っかかるけど……ただいくらダイマックスしているとはいえしていない状態の攻撃だってちゃんと通るのはワイルドエリアで確認済みだ。
(ラルトスでおそらく倒し切るのは不可能だろうけどしっかり削っていくことはできるはず……)
「ラルトス、『サイケこうせん』!!」
右手にサイケこうせんをまとわせながら懐にはいって殴ってみる。けど……
「そんな攻撃じゃあぼくのワタシラガの粘り腰は崩せんぞ!!」
「ぐっ、ダメージはゼロじゃないはずだけど想像以上に攻撃が通らない……」
ラルトスの攻撃は決して低くはないはずなのに思いのほか通っていない。このワタシラガもくさタイプの例にもれず防御……いや、ラルトスの戦い方的に特防がかなり高いポケモンという事なのだろう。
これはまずい誤算。
なんせメッソンだって主な攻撃は特殊なのだから……ただ体が大きくなっている分動きが弛緩してゆっくりなところは付け込めるはずだ。それに……
「削らなきゃ勝つ未来がない!!ラルトス、『かげぶんしん』!!」
「ラ……ッ!?」
かげぶんしんからの攪乱、そして速攻を決めてとにかく体力を削ろうとしたときに異変が起きる。急に膝をつき始めるラルトス。確かにさっきのはっぱカッターでかなりの体力を削られたのは事実だし、そのダメージが足に来たというのも考えられる。さらに言えばワタシラガには『わたげ』という特性があり、相手に攻撃した時わたげが宙にまい、攻撃したもののすばやさを下げる効果がある。思いのほか動きの遅い体に戸惑い膝をついていることも考えられる。けどそれにしたって少し違和感を感じる膝のつき方。というより誰がどう見ても
「ラルトス!?」
「ラル……ッ」
「やっと効果が出たか……」
「まひ!?でもなんで……『しびれごな』はこの湿度で……いや違う、あのはっぱカッター!!」
「手札が多いだけでなく観察力も高いとなるとほんとに手強くてたまらんなぁ」
思い出されるのはあの時のセリフ、『自分の力を乗せて『はっぱカッター』で追い打ちじゃあ!!』の部分。
ヤローさんの発言からして間違いなくあの自分の力というのはしびれごなを乗せてという意味ではないだろうか?はっぱカッター一枚一枚全部にしびれごなを乗せて飛ばしていたのなら湿度に落とされてしびれごなが当たらないなんて結果にはならない。だとすればあの時ラルトスが体に散々つけた傷にはいたるところにしびれごなが……
(ごめんラルトス。ボクの不注意だ!!)
むしろ今ここまでまひにならずに堪えていたラルトスにほんとに感謝しかない。
「さあて、ここまでラルトスに苦しめられたのは初めてじゃ……そのことに敬意を表してこれで退場願おう」
「ラルトス!あとほんの少しだけ動ける!?」
「ラ、ラル~……!!」
痺れる体に鞭打って頑張るラルトスに自然と拳に力が入ってしまう。本当に申し訳ないと思っているのはいる。けどここで動かないと多分メッソンが動けない。おそらく来るのはあの技。だとしたらメッソンがかなり危ない!!
「驚けよ、たまげろよ!!これが……ダイマックス技じゃああああ!!ワタシラガ、根こそぎ刈りとれ!!『ダイソウゲン』!!」
『フワアアアアアア!!!』
(やっぱり来た!!)
この技はどうやったってラルトスには受けきれないし逸らすこともまず不可能。避けることだってまひで阻害されているし、かげぶんしんで攪乱してもその攻撃範囲ですべてを消される。けどやばいのはラルトスを倒されることではなくその先。ダイマックス技を受けてしまうと必ず何かしらの追加効果が起きてしまう。そして肝心のダイソウゲンの追加効果がグラスフィールドの展開。つまり……
(ただでさえメッソンはくさタイプに弱いのにさらに不利なステージが出来上がってしまう!!)
グラスフィールド展開中は地面に足をつけているポケモンの体力を少しずつ回復させ、さらにじしんのダメージの減少と、くさタイプの技を底上げする効果がある。そんなフィールドがある場所になんの対策もせずにメッソンをダイマックスさせても一撃で刈り取られかねない。
そんなことを考えている間にワタシラガから緑色の巨大な種の形をしたエネルギー弾が飛んでいきラルトスの目前に迫ってくる。
「ラ、ラアアア!!」
「ラルトス!!お願い!!」
ボクの言葉に答えて何とか立ち上がりきり、両手に光をため込むラルトス。耐えられないのをわかって自ら死に出しの役目を買って出てくれるラルトスに本当に感謝しながらラルトスの最後のあがきを見届ける。
ラルトスの光が飛んできた種とぶつかった瞬間起きる大爆発。それと時を同じくして広がる緑色の光によって展開されるくさタイプのくさタイプによるくさタイプのためのフィールド。
グラスフィールド展開。
青々と茂っているそのフィールドを見下ろすダイマックスワタシラガとその視線の先に倒れるラルトス。その周りには
「ラ……ル……」
草原のど真ん中にて、その体を芝生に沈めた……。
『ラルトス戦闘不能!!勝者、ワタシラガ!!』
『わあああああああああ!!』
「……本当にとんだ曲者だった……最後の最後に置き土産されるとは」
「本当にありがとう……ラルトス。君には感謝しかない……」
「最後の技、攻撃技とふんだんですがそちらでしたか。いやはや、本当に君は何度私を驚かせたら気が済むのか……」
「これがないと、メッソンが戦えないので……むしろこんな作戦をラルトスにお願いしてしまい少し悔しいくらいですね」
リターンレーザーをラルトスにあて、ラルトスを休ませる。ボクのしてほしいことに全力をもって答えてくれたこの子のおかげで最高の状態でメッソンにバトンタッチができた。
(セットアップは完璧だ。これなら勝てる!!)
「お願いメッソン!!ラルトスのバトンをつないで!!」
「メソッ!!」
再び地面に足をつけるメッソン。同時にメッソンの周りに展開されていく
「ひかりのかべ……確かに厄介ですが、ぼくたちの前では関係ない!!」
ヤローさんが気合を入れて吠える。確かにそうだ。まだ少しだけ不安はある。だから……!!
「ワタシラガ、もういっぺん『ダイソウ━━』」
「もう一手!!メッソン、『なみだめ』!!」
「なっ!?」
『フワワッ!?』
なみだめ。
相手の攻撃と特攻を下げる技。いきなりの予想外の攻撃にまたメッソンに意表を突かれるワタシラガ。先程より少し動きが緩かったワタシラガに上手く刺さる。能力が下がり、さらに驚きのあまり技が中断され……
「メッソン、『とんぼがえり』!!」
「まずい!!」
ヤローさんが慌てるがもう遅い。ボクがいきなりダイマックスを切らなかった時点で警戒するべきだった手だ。とんぼがえりで効果抜群の一撃を加えながら手元のモンスターボールへ帰ってくるメッソン。
本来ならワタシラガの特性、わたげによりすばやさを落とされる危険があったものの、とんぼがえりで帰ってきたのでその効果も避けることができる。そのままダイマックスバンドに祈りを込め、その祈りに答えるように赤い光がモンスターボールへと吸い込まれる。巨大化し、重くなるモンスターボールを抱えて一息。
ひかりのかべは展開した。なみだめも入れて能力も下げた。少しずつ、詰みへと進んでいる。勿論まだ勝っていない。むしろここから……
「ボクの祈りと、ラルトスのバトンをつないで……」
ぎゅっと抱きしめ、天高く放り投げる。
『君に託す!!メッソン、ダイマックス!!!』
『メソオオオオオオオオ!!!!』
ズシンと地面を響かせるメッソン。
ダイマックスしたメッソンとワタシラガ。まるで怪獣大戦争にも見えるその構図に会場の観客のボルテージは最高潮になった。あちらこちらから聞こえる大歓声。しかし、そんな中でも不思議とヤローさんの声ははっきりと聞こえた。
「はっはっは、これは本当に……チャレンジャー相手に楽しいと思ってしまったのはいつぶりですかねぇ」
「ボクも……すごく楽しいです!!」
「それはそれは……ジムリーダー冥利につきますわ」
豪快に笑いながら言ってくるヤローさんに思わずこちらも笑顔になる。辛いけど、本当に楽しいバトルだ。だからこそ……
(勝ちたい!!)
気持ちが昂る。けど落ち着いて、こんな時こそクレバーに!!
「ワタシラガ、『ダイソウゲン』!!」
「メッソン、『ダイウォール』!!」
再び放たれる種のエネルギーをしっかり防ぎきるメッソン。ここまでうまくいけば攻めてしまいたくなるところだけどまだ我慢!!先ほども言った通りダイマックスには時間制限がある。そしてヤローさんが先にダイマックスを切った以上、当然先にダイマックスの効果が切れるのはヤローさんの方が先。
ならここは時間をかけるのが最善!!
「調子にも乗らんし油断もしないか!」
「当然です!!」
「だが、それなら何度も打つまで!!次はどうやっても受けるしかあるまい!!もう一度『ダイソウゲン』!!」
三度飛んでくる草のエネルギー。ダイウォールは連続で展開しようとすると失敗してしまうという性質がある。ヤローさんの言う通りここまで上手く避けてきたメッソンに初めて致命打が入る場面だけど……
「受けきらなくても、威力を削りさえすれば今なら耐えられる!!メッソン、『ダイワーム』!!」
メッソンの尻尾に唐草模様のような光が浮かび上がり、そこに貯めたむしエネルギーを思い切り相手のダイソウゲンに叩きつける。ひかりのかべで抑え、なみだめで弱らせ、ダイワームで打ち消し、かなりの威力を削ぐことに成功する。しかしそれでも……
『メソッ!?』
「メッソン!?」
威力を殺しきれずにダメージを貰うメッソン。
(ここまでやってまだ殺しきれないのか!?そのままのものを食らっていたらやばかった!!)
やっぱりタイプ一致、効果抜群、グラスフィールドの相乗効果はかなりのものだった。決して少なくないダメージをその身に受けて思わずたたらを踏んでしまう。しかし、ここまでして得たものは確かに大きくて……
『フワアアアア……』
とうとうワタシラガのダイマックスが解除される。
元のサイズに戻ったワタシラガを見るこちらは未だにダイマックスしたままのメッソン。先程と立場が入れ替わる。
「耐え切られてしまったか……これはきつい」
「よし……よしっ!!関門は超えた!!あと少し……っ!!」
こちらは恐らくあと一回、ダイマックス技を打てる。ならここは迷わずこの技を選択するべきだ。
「メッソン、『ダイストリーム』!!」
「さすがにこれはいまひとつとはいえシャレにならん。ワタシラガ、『マジカルリーフ』で少しでもおさえこめ!!」
「メェェェ、ソォォォォ!!」
「フワッ!?」
「ワタシラガ!!」
メッソンが繰り出す激流を押し留めんと虹色に光るはっぱが飛び交うが殺しきれずにワタシラガに直撃。いまひとつながらクリーンヒットした技は体重の軽いワタシラガを簡単に吹き飛ばす。ワタシラガの特性、わたげによりわたげがメッソンのすばやさを落とさんと空中を漂い始める。これに触れたらメッソンのすばやさが下がるため是非とも避けたい特性だが……もう
ダイストリームの効果によりしとしとと降り出す雨。その雨がわたげを撃ち落としていく。これでわたげもその効果を存分に発揮できない。フィールドは相手に有利を取られている。けど天候はこちらが奪い取った。これでこちらの攻撃も通りが少し良くなる。
生い茂るグラスフィールドに降り注ぐ雨のなか、こちらのメッソンもダイマックスがきれて元の大きさに戻る。
お互いダイマックスは切れた。
体力はメッソンの方が多いだろうけど耐久力とタイプ相性、フィールドの相乗効果を加味してみてもお互いあと一撃で倒れるだろう。
長く感じたこの戦いもいよいよ最終局面。
先の条件に加え雨も降らした。さぁ、ここが2つ目の秘策の切りどころ!!
「メッソン!!」
「メソオオォォ!!」
「……え?」
「……まさか」
メッソンに指示を出そうとした時に高らかに叫び出すメッソンの体がいきなり光り出す。いきなりの光景にボクも、ヤローさんも、観客までもが呆然としてしまう。バトルコート全体を照らし出すその青白い光はさらにその強さをしていき、最終的には直視できないほど眩いものとなる。光り続けること数秒。けどボクにとっては何十分にも感じたその時間。ようやく光が弾け、視界が広がった時、ボクの目に映ったのは……
「ジメェェェェ!!!」
「進化……した……」
『ジメレオン。みずとかげポケモン。メッソンの進化系。みずタイプ。
手のひらから出る水分をまるめて作った水の玉を使い 頭脳戦を繰り広げる』
メッソンが今目の前で進化した。そのことをロトム図鑑が解説付きで教えてくれる。目の前で起きた神秘に思わず放心してしまい……
「ジメ!!!」
「はっ!?」
「進化は素晴らしいけど敵を目の前にそれは悪手!!ワタシラガ、『りんしょう』!!」
ジメレオンの一言で現実に意識が戻される。
進化は確かに嬉しいしいきなりの出来事に硬直してしまったけど今はそれが致命的。現に今反応が遅れてしまった。けど、まだ間に合う!!進化のせいで忘れかけていたけどホップと戦う前から思いついていた2つ目の秘策を今きる!!
「ジメレオン、
「ジメ……」
ボクの指示に応え、風景に溶け込みジメレオンの姿が一切見えなくなる。りんしょうはそのままジメレオンがいた場所を通り抜けて不発に終わる。
メッソン族の特徴。
皮膚が濡れると周囲に溶け込むように姿を消すことができる。
正確には濡れた皮膚の色を変えることができる。これはメッソンの図鑑の説明に書いてあることでもしかしたらジメレオンになってできない可能性もあったけどジメレオンの自信のある返事を聞いてすぐにその考えは消し飛んだ。事実、雨に打たれ、体を塗らせたジメレオンはその皮膚の色を変え芝生に溶け込み、ボクの視界の中にすら映らない。
「ここに来て姿が見えない……攻めさせない……相手を焦らせる術をよう知っとる!」
「もうヤローさんに流れは渡しません!!この一連の流れで攻めきります!!」
「やって見せい!ぼくらの粘り腰を超えてみせい!!」
「『みずのはどう』!!」
「『わたほうし』!!」
ワタシラガの死角から飛んでくるみずのはどうをわたを自分の周りに展開し雨に流される前にぶつけて防ぎ切る。本来ならすばやさを下げる技をこんなふうに使う人を初めて見た。やっぱり甘くない。けど相手の狙いはわかった。
(ここに来て受けの体勢。それもマジカルリーフじゃなくてわたほうしを選んでいるあたり、雨がきれるのを待っているはず)
グラスフィールドはもう消えかかり、あと数分もすれば雨も上がる。そこまで耐えてしまえばジメレオンが姿を隠せなくなる。だからここで勝つには……
(雨があるうちにトドメを刺す!!)
「ジメレオン、もう1回『みずのはどう』!!」
「『わたほうし』」
再び繰り返される技。しかし先程とはみずのはどうの飛ぶ方向が違う。
「ジメレオン、下!!」
先程よりも下側に軌道がズレたみずのはどうがワタシラガの足元で爆発。わたほうしが吹き飛ばされて無防備が晒させれる。狙うなら今しかない!!
「ジメレオン、『とんぼがえり』!!」
死角から忍び寄りゼロ距離へ。姿は未だに見えないけどきっと今ジメレオンはワタシラガの懐に潜っているはずだ。むしタイプの抜群の技を叩き込まんと思いっきりジメレオンが振りかぶった気配を感じ……
「なっ!?」
「やはり最後は抜群技で落としに来たな!!この時を待っていた!!ワタシラガ、『マジカルリーフ』でトドメじゃあ!!」
地面に広がる虹色のはっぱが動き出し上に向かって葉を立てていく。ジメレオンの姿は見えないがとんぼがえりが直接殴る技である以上あのはっぱの剣山の上には必ずいる。あの葉っぱが全部上に射出された瞬間、ジメレオンは効果抜群の技をその全身に受けることになる。そうなれば……
「……」
「フリア君。これで詰みだ」
「そうですね……」
ワタシラガのマジカルリーフが動き出し……
「マジカルリーフが!?」
何事かとワタシラガを確認するとワタシラガが苦しそうな顔をして動けないでいた。正確には、
「ワタシラガ!?」
「チェックメイトです。ヤローさん!!」
動けないでいるワタシラガに対してとんぼがえりが直撃し、抜群のダメージを与えながらジメレオンがその場から距離を取り空中へ。
「ジメレオン、『みずのはどう』!!」
「ジィ、メエェェェェッ!!!」
空中から水の塊が降り注ぎ、ワタシラガを水の爆発に巻き込み吹き飛ばす。水の爆発音を最後に黙り込む観客。やがてみずのはどうによって生まれた水しぶきがはれ、グラスフィールドが完全に枯れ、雨が上がり日がさしたフィールドのど真ん中にたっていたのは……
「……ジメッ」
目を回し、ダウンしたワタシラガに背を向け、こちらにゆっくりと歩いてくるジメレオンの姿があった。
『ワタシラガ戦闘不能!!勝者、ジメレオン!!よってこの戦い、フリア選手の勝利!!』
「っし!!やったよジメレオン!!」
「ジメッ!!」
『わあああああああああああ!!!』
鼓膜が破れそうな大歓声の中それも気にならないほどの嬉しさからジメレオンの元に駆け寄り抱きしめる。
苦手なくさタイプとの戦いだったのに危ないところこそあったものの、蓋を開けてみたらダイソウゲンを受けたくらいしかダメージのない快勝っぷり。もちろんこの戦いの裏では正直に言うとジメレオンよりも活躍したラルトスがいるからなのだけど……後でラルトスも思いっきり褒めてあげよう。
一通りジメレオンを褒めたあとさすがに疲れたのか倒れそうになるジメレオンを支えてモンスターボールに戻してあげる。
モンスターボールを改めて撫でて腰のホルダーに戻し、周りを見渡すとボクを賞賛する声の嵐。今更ながらその事に少し恥ずかしさを覚えてしまうものの、ホップとマリィを見かけてしまったのでさすがに2人には反応を返したいと思い手を振る。そんなファンサービス紛いなことを行っている間にヤローさんが近づいてきた。
「いやぁ、ぼくらの草の力、みんな枯れてしまいました。素晴らしい力じゃった」
「ボクも、考えた作戦を出し切りました……本当にギリギリでした。でも、楽しかったです!!」
「ぼくも、楽しませて貰いました……しかし最後ぼくのワタシラガがまひしたように見えたんですが……あれは?フリア君のポケモンにまひさせる技を持つポケモンはいなかったと記憶しとるんですが……」
「はい、いませんよ……まぁ、あれに関しては実はボクの想定外ではあったんですよね」
「想定外……?」
タオルで雨と汗で濡れた顔を拭きながら聞いてくるヤローさんだけどさっきも言った通り元々の作戦に組み込んではなかった。けどあれはラルトスが頑張って残した最高のバトン。
「ラルトスがやってくれたんです。今回のバトル、もしかしたら進化したジメレオンの方が注目されるかもですけど……正直今回はラルトスじゃなかったら負けてたなって思ってます」
「ラルトス……そういうことじゃったか……シンクロ……」
「はい!!」
ヒメンカからもらったまひをひんしになる直前にワタシラガにシンクロでうつした。これが先程のワタシラガのまひの正体。ラルトスが倒れる寸前ににらんで倒れたことに違和感は感じていた。そしてその後、なみだめを当てた時ワタシラガの動きが想像以上に緩くなっていた時に確信した。
シンクロ。
自分の状態異常を相手にもうつす特性。
ラルトスが倒れながら、それでもなおボクのために頑張ってくれた最高のおきみやげ。
(うん、やっぱり今日のMVPはラルトスだ。ジムミッションでもお世話になったしね)
これは本当に本腰入れて褒めてあげなきゃね。
「さて、感想戦もほどほどに……フリア君の実力とポケモンたちの絆。確かに見させてもらった。勝負にも負けた。これを渡すに十分たると判断した。ここを突破した証、しかと受け取って欲しい」
「はい!!」
ヤローさんから差し出される一欠片のバッジ。表にターフジムの模様が描かれたくさバッジを開会式が終わったあとに貰ったまるい枠にしっかりと収め……
「……くさバッジ、ゲット!!」
『わあああああああああ!!!』
高らかに掲げて見せた。
「おめでとうフリア君。次の活躍も、楽しみにしてますわ」
笑顔を浮かべながら右手を差し出すヤローさん。
「はい!!ありがとうございました!!」
その右手にボクの右手を合わせがっしりと握手をする。大歓声の中お互いの健闘をたたえて握りしめたヤローさんの手は、とても暖かく、大きく、たくましく感じた。それはまるで、ボクの背中を押して応援してくれているようだった。
ラルトス
今回の試合のMVPです。
ヒメンカを倒し、ひかりのかべでメッソンのサポート。そしていつの間にかまひにされていてもなおシンクロで相手の動きを縛っていく。
仕事しすぎてやばいです。
書いていくうちにこんなこともできそうとか考えてしまい過労枠に。
問題児だけどいないといけない大事な仲間。
ジメレオン
進化しました。
というより冷静に考えたらヤローさんの手持ち最高20レベルなので実機でむしろ進化してない人の方が少なそうですね。
とんぼがえりからのダイマックスはできたらかっこいいなぁと思ってついつい入れました。
原理的にはむしろ理にかなってるかなと。
そして皮膚がぬれると消える設定。
アニメでも現役ですよね。最初からここで使う予定でした。
ターフジム
これで一つ目って本気です??
あとこれが七つあるって本気で言ってますか??()
正直結構詰め込みまくった感があって今から先にジム戦で息切れ起こさないか不安は合ったりします()
それでも考えてるところはちゃんとありますけどね。
お楽しみにです。
あと一応今回の四匹の構成をあげておきますね。
メッソン→ジメレオン
みずのはどう
とんぼがえり
ふいうち
なみだめ
ラルトス
サイケこうせん
かげぶんしん
ドレインキッス
ひかりのかべ
ヒメンカ
りんしょう
はっぱカッター
こうそくスピン
しびれごな
ワタシラガ
わたほうし
マジカルリーフ
しびれごな
りんしょう
となっています。
実機とはいくつか違いますけどこの方が書くにあたって盛り上がるかなと。
それでも実際にプレイしていておかしさは出ないようにはしているつもりです。
レベルから見ても覚えていておかしくないかなという技で固めています。
マジカルリーフはここでもらえる技マシンなのでマストで入れました。
ひかりのかべはエンジンシティで買えるのでここで覚えててもおかしくはないはず……
しびれごなを擦りすぎた気もしなくはないですけどくさタイプなら状態異常は外せないと思い少し大げさに。
またジメレオンにダイウォールがほしいと思ったのでついでに活躍できそうななみだめを追加。
技選択の理由はこんなところです。
技4構成を再現するか否かはずっと悩んだのですがやっぱり再現した方が読み手がうれしいかなと。
アニメも技4構成で感動している自分がいたので。
一応全部の技を活躍させたつもりです。
しいて不安を上げるとすれば前日のミッションでラルトスがねんりきを使って次の日にサイケこうせんに変わってるところかなと。
この1日で進化したと思ってください(ご都合主義)。
一応今回戦いが激しかったのはヤローさん、
フリア君、自己評価が少し低いだけで普通に弱くはないですからね。
さて、少し長くなってしまいましたね。
ジム戦回は今回のようにあとがきが長くなる可能性があるのでご了承くださいませ。