155話
「『カンムリ雪原。雪が降り積もり、白銀の景色が広がる神秘的な場所』……いくら検索してみてもこれしか文がない……う〜ん、やっぱりそんなに情報がないなぁ……」
「おいおい、こういうものは前情報がない方が面白いだろ?気持ちはわかるけど、そういう無粋なことはせずに純粋に楽しもうぜ!」
「無粋って……まぁ、ジュンの言いたいことはわかるけどさぁ?」
「ジュンはジュンで警戒心が無さすぎるのよ。振り回されるわたしたちの身にもなって頂戴よ」
「そうそう……でもヒカリも人のこと言えない気が……」
「何か言った?」
「いえ、なんでもありません……」
ガタンゴトンと、どこか眠くなりそうな独特のリズムと音を奏でながら進んでいく列車に揺られながら、これから向かうところについてのんびりと会話をするボク、ヒカリ、ジュンの3人。ふと視線を横の方向に向ければ、通路を挟んで反対側にはユウリ、ホップ、マリィが座っており、ボクの目の前に座るジュンのさらに後ろに目を向ければ、シロナさん、カトレアさん、コクランさんの座る姿が少し見える。3:3:3の組み合わせで別れてボックス席に座っているボクたちは、各々のグループで小さく盛りあがっていた。
シロナさんの本来の目的を知ったボクはダンデさんから貰ったもうひとつのチケットを使うべく、シロナさんの旅について行くことを決意した。腰のボールに入っていたエルレイドもうずうずしていたし、この選択に間違いは無いと思っている。そうと決まったらそこからの話は早くて、ひとまずここまでお世話になったマスタードさんにお礼を言って、しばらく道場を離れる旨を伝える。と同時に、カンムリ雪原へのチケットを持っていないクララさんともひとまずにお別れとなるので軽く挨拶を済ませ、手早く準備を済ませたボクたちはカンムリ雪原へと向けて出発した。
道場をでたボクたちはまず一礼野原の駅に向かい、飛行船に乗ってブラッシータウンへと戻っていく。久しぶりにガラル本島に帰ってきたことにちょっとした懐かしさを感じはしたけど、今回の目的は新しい場所への旅なので、感傷に浸るのはひとまず置いておき、防寒具の準備をしてからブラッシータウン駅の駅員さんにカンムリ雪原行きのチケットを見せ、カンムリ雪原駅へ行く列車へと乗り込んだ。
乗り込んだ列車は豪快な汽笛を鳴らしながら、程なくして出発。その行先は南西方向。
まずは西側に真っ直ぐ走り出した列車は、まどろみの森やハロンタウンがある場所よりもさらに西側にそびえる山の方に走っていき、その山に空いている洞窟へと走り出す。ここからはしばらく洞窟内を走り続けるため、窓の景色も真っ黒のまま。せっかくの新しい場所なのに、景色が見れないのがもったいなく、その上ちょっとつまらないから、スマホを用いていろいろ検索してみているという状態だ。
しかし、これから行くカンムリ雪原に関しては、どれだけ検索してみてもほとんどの情報が出てこなかった。わかったことといえば、白銀の世界が広がっているということと村が1つあることのみ。何があって、どんなことがされているのかということについてはまるで情報がなく、本当に謎が多い場所となっている。だからこそ、シロナさんの求めているものが隠されている可能性が高いというのは納得はできるけどね。あと、強いて言うのなら、最近新しい研究が始まった影響で、何やらあるアトラクションのようなものができたとか。そちらに関しては設立が新しすぎて別の意味で情報がなかったので、どちらにせよこの目で見て判断するしかないみたいだ。
「だけどジュンの言う通り、新しい場所での探検って、やっぱり何も知らない方がワクワクするぞ!」
「ヨロイ島も新しい場所だったけど、探検って感じじゃなかったしね」
「あの島自体、マスタードさんが買った島だから仕方なかと」
「ほらほら!やっぱりホップは分かってくれると思ったぜ!!」
ボクたちの会話を聞いていたっぽいホップたちの言葉に嬉しそうに声を上げるジュン。その姿に『はいはい』と呆れたような声を上げるボクとヒカリは、その奥から聞こえる微笑んだような声を聞き、そちらに視線を向ける。
「元気なのはいい事よ。私も、こういった知らない場所の探索は久しぶりだから少し楽しみだしね。あなたたちもそうなのでは無いかしら?」
「まぁ、そうですね……」
シロナさんに指摘されて、改めて今ボクが検索していたページに視線を落とす。こうやって調べるということはその場所に興味があることの証明でもある。それにボク自身も冒険は大好きだ。ただ、いつもの冒険と比べてちょっと情報が少ないことに、いつの間にか不安な気持ちが少し積もってしまってたみたいだ。
「安心して……何かあればあたくしたちが守るから……」
「ええ。そのためにわたくしたちが控えておりますので」
そんなボクの不安な気持ちを察してか、カトレアさんとコクランさんから頼もしい言葉を頂く。その言葉に気持ちが少し軽くなったボクは、『ありがとうございます』とお礼を言って、再びカンムリ雪原へと思考を伸ばす。
「でも、本当にどんなところなんだろ……?キッサキシティみたいな感じなのかな?」
「雪原って言うくらいだからそうなんじゃないか?兎にも角にも、着いてみれば分かるだろ」
「それもそうだけど、そう言われたからって想像しないのも変な話じゃない?フリアの性格なら余計ね」
「それもそうだな」
「だって楽しいもん……想像するのも」
「「はいはい」」
2人の素っ気ない態度にちょっと不満を感じながらも、それでも考えることはやめない。それだけ未知の場所にちょっとした憧れを抱いているというわけだ。
「それにしても……本当に誰も乗ってないぞ」
「ちょっとした貸切と」
「そこはちょっと不安だよね……もしかして、結構寂れちゃってるのかな……」
そんな時に聞こえてくるホップたちの声に引っ張られるように周りを見てみると、彼らの言っている通りボクたち以外の人影は一切確認することが出来ない。それも、今ボクたちが乗っている車両だけではなく、両隣の車両も、少なくとも今いる場所から見える範囲には誰も座っていない。マリィの言う通りちょっとした貸切状態になっており、村が存在するにしては利用者があまりにも少ない。ヨロイ島に行く飛行船にも乗っている人は多いとはいえなかったけど、こちらはその比では無さそうだ。もしかしたら、カンムリ雪原にある唯一の村も、人がどんどん都会に旅立つことによって過疎化が進み始めている場所だったりするのかもしれない。となると、これから行く場所には人がかなり少なそうだし、同時に自然がものすごく多そうだから情報が少ないのもちょっと納得かもしれない。
「どっちでもいいぜ!オレはどんなやつが待っているのか楽しみにするだけだからな!!」
「結局はさっき言った通り、『見ればわかる』だからね」
「それもそうだね……あ!!」
雑談を繰り広げている間にも列車は進み続け、ボクたちを目的地まで運んでいく。いい加減真っ黒な外の風景に飽きてきたなぁと思ったところで、その風景についに変化が訪れる。
真っ暗な風景から一転。急に真っ白へと変わる景色に、黒に慣れてしまった目がついて行くことが出来ずに眩しさから目を閉じる。その目を徐々に慣らしていき、少しずつ変わっているであろう窓の外へと視線を向ける。
長い長い、真っ暗なトンネルを抜けた先。そこでボクたちを待っていたのは……
「「「「「「おお〜……!!真っ白!!」」」」」」
視界いっぱいに広がる白銀の世界……そう、雪国であった。
別に雪景色自体を見てこなかった訳では無い。キルクスタウン近くやホワイトヒル駅、10番道路などはそれこそずっと雪が積もっていたためその時に目で見て感じている。ボクとユウリに至っては、ワイルドエリアでも吹雪に晒されているしね。けど、ここで目に入った雪景色は、このガラル地方で見てきた雪景色たちを遥かに凌ぐ勢いで綺麗だった。
枯れ木に積もる雪が重さに耐えきれず落ちていく様は、さながら刹那の滝のようでその動きすらどこか美しく、その時に舞う雪がここに積もっている雪の柔らかさを象徴しており、触ったら冷たいというのは分かっていても、目で見ているだけでは、寝転がったら布団のようなのでは?と錯覚してしまうほど。また、その雪が陽の光を反射してキラキラ輝いている姿はこれだけでひとつの舞台となっており、今この瞬間を撮影するだけでひとつの芸術と言っても過言では無い程の景色となっていた。
ただただ綺麗。それしか感想が思い浮かばないその景色に、ボクたちはもちろんのこと、シロナさんたちまでもが言葉を失う。ついさっきまでヨロイ島という比較的暖かい場所から急にここに来たというギャップも手伝ってか、この景色に見とれてしまっていた。
(この景色を目に入れられただけで、来てよかったって思っちゃえるほど綺麗だなぁ……)
腰の方に視線を向ければモスノウが入っているボールが物凄くカタカタ動いていた。そういえばモスノウにとっては本当に久しぶりの新雪だ。外に出たらまずこの子を外に出してあげよう。
「いよいよ、カンムリ雪原だ……!!」
本当に外が楽しみなモスノウのボールを握りしめ、少し落ち着かせながらも、ボクも同じように早くなっている鼓動に身を任せ、テンションを上げながらそう呟いた。
『まもなく、カンムリ雪原駅。カンムリ雪原駅です。お出口は━━』
汽笛を響かせながら徐々に落ちていく列車のスピード。その時に起きる揺れなんてなんのその、我先にとジュンとホップが出口に走り出し、それについて行く形でマリィ、ユウリ、ヒカリ、そしてボクと歩き出す。そしてボクたちの後ろからはシロナさんたちの着いてくる気配。それを感じながらも、待つことの出来ないボクたちはいよいよ到着した列車のドアが開かれると同時に飛び出した。
(さぁ、新しい冒険の始まりだ!!)
新しい寄り道の第1歩。それは、ボクの身体に冷気と新鮮な風を運んできた。
☆
カンムリ雪原駅。
カンムリ雪原にある唯一の駅で、ここに来る時はまずこの駅に足を運ぶことになるだろう。駅の構造自体はヨロイ島と特に変わることはなく、発着場に止まっているのが列車か飛行船かの違いだけだ。
新しい場所に来たというのに、まず目に入ったものが既に見なれているものだったため、そこに関してはちょっとした退屈感を感じてしまうものの、いざ駅から外に出れば、そこはもうヨロイ島とは天と地ほどの差がある雪国だ。
滑り出し雪原。
ヨロイ島で言う一礼野原のようなポジションの地域で、カンムリ雪原の玄関口を担うエリアだ。駅で貰ったカンムリ雪原全体の地図を見る限り、どうやらカンムリ雪原の西側に位置するらしいこの場所は、南以外を山に囲まれた場所となっており、特にこの場所から北東を見上げればとても大きな山が視界に入る。
天を貫かんばかりにそびえたつその山は、見ているとどこかテンガン山を思い起こさせてくる見た目をしており、『あの頂上には何があるんだろう』と思わずにはいられない。もしかしたらあの子たちみたいな何かがいたり……
(なんて、そんな凄い存在とまた出会うってなかなかないよね)
さすがにあのクラスの体験をすることはそうない……とは言いつつも、今シロナさんが追いかけているものも1つの伝説だし、ナックルシティの宝物庫のタペストリーなどを確認する当たり、この地方でもあの子たちに近しい存在がいた可能性はあるから、この場所にもいる可能性は全然あると言えばあるんだけどね。
「しかし、改めて見てみるけどここまで白銀って言葉が似合う場所もなかなかないよね……」
元々知ってはいたし、列車の窓からだって確認したけど、外に出てみるとやっぱり白銀の世界。地面を踏みしめるたびに聞こえてくる『サクッ』という足音が、より今いる自分の環境を教えてくれる。肌にちょっと刺さるようなこの寒さも、足を踏み込む度に聞こえる雪の音と柔らかさも、どこかシンオウ地方のキッサキシティ周りを思い出して懐かしい。
「っと、そろそろ出してあげないとね。出てきて!モスノウ!!」
「フィフィィィ!!」
感傷に浸っているときに腰から鳴ったカタカタという音によって現実に引き戻されたボクは、約束通り腰のホルダーからボールを取り出してモスノウを呼び出す。久しぶりの雪景色にテンションの上がったモスノウは、そのまま宙を羽ばたきながらくるくると回り、楽しさを全身で表していた。こおりのりんぷんを撒きながら舞うその姿は、この景色と相まってこれまた映える姿となっている。
「ふふ、楽しそうでよかった」
マフラーをぎゅっと握りながらその様子を眺めていると、こちらも少し心が温かくなった気がする。
「綺麗ね。そして楽しそう」
「これは思わず見とれてしまいますね」
「これを見られただけでも……ここに来た価値はあるかもしれないわね……」
そんなモスノウを見つめている間に防寒着をしっかりと着込んだシロナさん、コクランさん、カトレアさんが合流する。3人ともボクのモスノウに見とれているようで、ボクとしてもちょっと誇らしい。
ちなみにユウリたちもしっかりと防寒具を着込んでおり、ユウリ、ホップ、マリィは、今はちょっと離れたところでこのカンムリ雪原ならではのポケモンと触れ合っている。特に、ガラル地方本島では見られない、ルージュラやタブンネ、ブビィなんかにテンションが上がっている。一方でジュンとヒカリはポケモンにはもちろん興味をしめしているが、同時に周りの景色にも目を向けており、シンオウ地方との違いを見つけては楽しんでいた。
各々がこのカンムリ雪原にきて最初の一歩を楽しんでいる。そんな中でシロナさんが何やら気になるものを見つけたらしく、顎に手を添えながら言葉を紡ぐ。
「しかし不思議な場所ね……野生のアマルスがいるなんて……」
「え?」
シロナさんの言葉につられてそちらに視線を向けてみると、確かに野生のポケモンと思われるアマルスの姿がある。アマルス自体は、その進化系であるアマルルガをマクワさんが持っているあたり、この地方でも存在が……というよりは、この地方の地層からアマルスの化石は見つかっているみたいだけど、そもそもアマルスのような化石ポケモンはかなり昔に絶滅したと言われているポケモンで、野生で存在することは本来ありえない。しかし、今ボクたちの目の前では、実際にこうして野生で生きている。
「これが何かの特別な現象によって起きたものなのか。はたまた、育てきれなかったトレーナーが捨てたことによって野生化してしまったのか……気になるところではあるわね」
「シロナ……興味を惹かれるのはいいけど……あたくしは巨神伝説しか手伝わないわよ……あとは知らないわ……流石にちょっと寒すぎるもの……」
「確かに……いくら対策を取ったとはいえ、雪原というだけあってやっぱり寒いのは寒いですね……」
そうした本来ならありえない現象に思わず興味を惹かれてしまったシロナさんに対して釘を刺すように意見を出すカトレアさんと、今の環境について言葉を零すコクランさん。ここまで言われて改めてこの地域の寒さを実感する。
着いてすぐの時は防寒着を着てすぐだったことや、体が温まっていたこと、それにテンションが高かったこともあって、寒さを忘れてはしゃぐことが出来たけど、いざこうして冷静になってみると、今まで来たどの場所よりも寒いのではないかと感じるほど厳しい環境だ。この寒さを改めて自覚したユウリたちも、いつの間にかこちらに戻ってきていた。
「防寒着があると言っても、さすがに長時間は厳しそうとね」
「まぁ分かっていたことだけどな。防寒着のおかげでまだまだ活動自体はできそうだ」
「けど、ひとまずは村に行った方がいいんじゃないかな?荷物もあるし、宿の位置は確認しておきたいかも……」
「ユウリの意見に賛成ね。わたしもとりあえず荷物は置きたいかも」
けど、こちらも寒さ対策は万全にしていたので、寒さが得意ではないユウリもまだ平気そうな顔をしている。そのことに安心感を感じながらも、確かにまずは拠点に行くことを優先するべきだ。そのことを進言したユウリとヒカリの言葉に特に反対する人もおらず、まずはここ滑り出し雪原から南に行ったところにあるらしい『フリーズ村』というところを目指す。どうやらこの村にある民宿を1つ、シロナさんの名義で借りているらしく、ここにいる間はそこを拠点とするらしい。となれば、ボクたちの最初の目的地はそこだ。体が冷え切ってしまう前に、まずはそこに行くとしよう。
モスノウに一声かけてボクの傍らに寄り添ってきたのを確認したら、そのままボールには戻さずに一緒に歩いて行く。その道中もユウリたちは新しいポケモンに目を輝かせ、シロナさんたちは先ほどのアマルスについて意見交換をしたりし、ボクはモスノウとスキンシップを取ったりしていた。
そんな時にボクたちのもとにふと誰かの話声が聞こえた。
「ああもう!!ほんとしつこいし!アタシはそんな伝説よりもダイマックスアドベンチャーをしたいんだってば〜!!」
「ダーッハッハッハ!!その言葉もパパと冒険に出たらあっという間に意見が変わっちまうからよ!!だから一緒に遊ぼうな!!」
「チョ~ありがた迷惑なんですけど!?」
そちらに視線を向けてみると、なにやら言い合いをしている親子らしい2人を発見した。
フリーズ村への道のど真ん中で行われるそのいい合いは本来なら通行人の邪魔になるように見えるものの、人通りの少ないここでは肝心の通る人がボクたち意外おらず、結果としてあの2人を止めるものが何も無かった。そういう理由から2人の言い合いは少しずつ熱くなって……
(いや、娘さんと思われる人が一方的に毛嫌いというか反抗というか、そういうことをしてるっぽいだけ……?)
そう考えるとどこかじゃれあっているだけのような気がし始め、シロナさんたちもそう判断したらしく、ここはスルーして先に進むことを選択する。2人の口論を邪魔しないように端を歩いていき……
「あのー!もしもーし!そこの方たちー!!誰でもいいから助けてくれませんかー!!」
「ええぇ……」
見事に巻き込まれてしまった。さすがにこうなっては無視するにもあれなので仕方なく巻き込まれに行く。
「おい坊主!……いや、嬢ちゃんか?」
「男です!!」
「ぶっ」
「おおそうかい!そいつあすまねぇ!!」
なんだか久しぶりにこのやり取りをした気がする。最近めっきり間違えられることがなかったのに……特にガラル地方で間違えられた覚えはないのに、ここに来てこのやり取りをするとは思わなかった。とりあえず吹き出したヒカリは後でお仕置する。
「だがこれとそれとは話が別だ!親子水入らずの会話に、事情も知らずに首を突っ込むのはいただけねぇな!!」
「いえ、巻き込まれただけなんですけど……」
今の会話の流れからどうすればそういう解釈になるのだろうか……。
「ただまぁ、お前さんを倒してシャクちゃんが納得するのなら、やってやるぜ!!」
「あの!話を!聞いて!くれません!?……ってユウリたちも何か言って!?」
「え!?えっと……頑張って?」
「フリアなら行けるぞ!!」
「頑張ると〜」
「味方いないの!?」
いきなりモンスターボールを構えるお父さんと思われる人。何が何でも娘の前でいいところを見せて納得させる気満々だ。しかしなぜだろう、どこかでこの人を見かけたような気がする……。
「まあいっか……それよりなんでこんなことに……」
「まあまあ。少なくとも、あなたにとって無駄な戦いにはならないと思うわよ」
「え?」
が、そんな疑問もすぐにどっかへ飛んでいき、理不尽をふっかけられたことに対して思わずため息をこぼしてしまうボク。そんなボクに対して、どこか意味深な言葉を残すシロナさん。その意図が理解できずに首をかしげていると、腰のボールがカタカタと揺れだし、中から勝手にポケモンが飛び出してくる。
「エルレイド!?」
「エルッ!」
飛び出してきたのはエルレイド。しかも、なぜか物凄くやる気に満ち溢れていた。
「お、坊主のポケモンはやる気満々みたいだな!!」
「戦いたいの……?」
「エルッ!」
ボクの質問に対して元気に答えるエルレイド。よくわからないけど、この子がそういうならここは任せてみよう。
「じゃあ……お願いね?」
「エル!!」
「おっし!じゃあ始めっぞ!!オレの名前はピオニー!!ちいとばっかし強ぇから覚悟しろい!!」
「フリアです。よろしくねがいします!」
ピオニーと名乗る、どこかで見たことある見た目のおじいさんとのバトルが始まった。
カンムリ雪原
始まりましたカンムリ編。カセキポケモンが普通に歩いているのに驚いた覚えがあります。凄い環境ですよね。
ピオニー
みんな大好き(?)ピオニーさんです。……いえ、実際には好き嫌い別れそうなキャラですが、少なくとも私は好きですね。とても面白いお父さんだと思います。誰かと似ているらしいですけど、誰に似ているんでしょうか……(今更)
シャクヤ
立てばこの名前で呼ばれるらしい名前が元ネタの方。ただ、この名前でギャルっぽい見た目はちょっとだけ意外だなぁと、個人的には思ってしまいました。
意外と書くのが難しいカンムリ編。ヨロイ編と違って道が沢山あるのが悩ましい点ですね。