「この洞窟の中に、その新しくできた『ダイマックスアドベンチャー』ってものがあるんですよね?」
「聞いた話だとそのようね。あくまでの研究の一環として、そのお手伝い兼アトラクションとしてつくられた設備みたいだけど……」
「研究のお手伝い……?」
もめる声に導かれて洞窟の中に入って言ったボクたちは、この場所についての話をしながら進んで行く。
ボクの確認するような言葉に返してくるシロナさんに対して、ユウリが更に質問を重ねていく。確かに、『アドベンチャー』といういかにもアトラクションじみた言葉がついているのに、その真の意図が研究施設というのは少し疑問が残る言葉だ。その言葉に対して、シロナさんがそのまま言葉を続けて説明する。
「ええそうよ。この洞窟から行けるダイマックス巣穴はどうやら今まで見てきた巣穴以上に入り組んでいるみたいなのよ」
「それって、ズガドーンやデンジュモクと出会った時の巣穴よりも……ですか?」
「ええ、どうもあの洞窟の何倍も広く複雑みたい」
「うへぇ……」
シロナさんからの言葉で思わず変な声を出してしまうヒカリ。
ボクたちの記憶にも新しいズガドーンとデンジュモクがいたあの洞窟は、くねり具合や深さからしても今までボクたちが経験したどの巣穴よりも複雑だった。だからこそマスタードさんが元凶である2人を見つけるのに時間がかかったわけだし、実際に歩いてなおその複雑さを感じることが出来た。けど、あの時歩いた洞窟よりもさらに複雑で、更に深いと言われると、ヒカリの反応も納得できるものがある。実際に顔には出していないけど、ユウリとボクも同じような感想を抱いていると思う。
「ただ、その分ダイマックスできる広い空間もたくさんあるみたいでね。ダイマックスポケモンが今までの巣穴と違って、絶対に存在する上に、複数体同時で発見されるみたいなのよ」
「複数体同時に……それは凄いですね……」
ダイマックスポケモンというのは何も毎回現れるわけではない。ダイマックス巣穴と言われる場所はワイルドエリアや、ヨロイ島、そしてボクたちが今いるカンムリ雪原にもたくさんあるんだけど、その中にダイマックスポケモンがいるのは、巣穴の中にダイマックスエネルギーがたくさんたまり、巣穴から赤い光か紫の光が伸びている時だけだ。だからこそ、ボクが初めてワイルドエリアを訪れて、ラルトス相手に初めてのレイドバトルをした時や、そのあとユウリやホップがレイドバトルの感触を確かめる戦いをするのに光を探し回って歩いたわけだしね。なのでレイドバトルというのは、実際にしようと思ったら実はちょっと大変だったりする。
しかし、どうやらこの巣穴は、他のダイマックス巣穴とは違って、常にダイマックスエネルギーがあふれているらしく、この洞窟の奥にはダイマックスポケモンが数えきれないくらい生息しているんだとか。なんだか映画の中の話みたいだ。
「本来なら一度ダイマックスを終えたらしばらく消えてしまうそのエネルギーがどうしてここでは滞留しているのか。その謎を研究するのが一番の目的みたい。けど、そのためにはたくさんレイドバトルをして、たくさんのダイマックスポケモンと戦って、たくさんのデータを取る必要があるのよ。でもそれだけの数レイドバトルをするのは時間もかかるし人の手も沢山かかってしまう。当然、いくら気になることと言っても、ここに人手を割き続けるわけにもいかない」
「そこで一般人の手を借りる……」
「そういう事」
シロナさんの説明を聞いて大体の事情を理解したユウリがボソッと呟いた言葉に、嬉しそうに返答をする。右手で丸を作りながらそんな表情を浮かべるシロナさんは本当に楽しそうに洞窟内を歩いていた。もしかしたら考古学者としての一面が刺激されているのかもしれない。……いや、ここが古い場所というわけではなさそうだけどね?
「アトラクションとして一般公開することによって、研究の手伝いを増やすのと同時に、人の訪れが少ないこのカンムリ雪原に人をたくさん呼ぶのが大きな目的なみたいね。実際に、わずかとはいえ効果はあるみたいだし……」
そういうシロナさんの言葉につられて周りを見渡してみると、確かに人数は少ないけど、このダイマックスアドベンチャーを目的に訪れているらしき人たちがちらほらと見受けられる。
「列車に乗っている時は他の人なんて見かけなかったのに、こうしてみると意外と人がいるんですね」
「他の車両に乗ってたんじゃないかな?さっきの様子だと、ピオニーさんたちも私たちと同じ列車で来たみたいだし……」
「恐らくそうでしょうね。……さて、お喋りはこの辺りにして、そろそろ取り掛かるとしましょうか」
そんな周りの人たちは、せっかくのアトラクションを楽しみに来ていたのに、楽しそうな表情は誰一人として浮かべておらず、みんなしてとある一点を見つめていた。その視線の先には2人の人物がおり、現在進行形で言い合いをしていた。
「だ・か・ら!オレもアドベンチャーするんだって!今する!すぐするぞ!」
「ですから!許可できません!!」
言い合いをしていた2人のうちの片方は、やっぱりと言うか予想通りというか、さっき洞窟の外で戦ったばかりのピオニーさんだった。話の内容からして、多分洞窟の外まで聞こえていた話からひとつも進んでいないのだろう。そんな不毛な言い争いに辟易としているのか、ピオニーさんと言い合っているもう片方の人……白衣に身を包んだ、おそらく研究員兼この施設の責任者と思われる女性が、疲れと怒りをないまぜにしたかのような表情を浮かべていた。
「こんにちは。どうかされましたか?」
一向に収まる気配のない両者の言い合いに、周りの人たちは呆れと戸惑いの表情を浮かべながら場を見つめる。誰しもどうすればいいのかが分からないという気持ちと、面倒くさそうだから巻き込まれたくないという気持ちが半々といった感じで、少し離れた位置に陣取って、会話を止めようとする気配はひとつもない。
(気持ちすごいわかる……巻き込まれたくないもんね……)
ボクたちだって出来れば巻き込まれたくないけど、知り合いが関係するのだとしたら放っておけない。さっき出会ったばかりの、言ってしまえばまだまだ薄い繋がりだけど、それでもエルレイドの件もあり、少なくない恩のある相手だ。ここは少し巻き込まれに行こう。そんな気持ちを抱きながら、誰も行かなかった2人の言い争い現場に勇気を持って声をかけてみる。すると、急に声をかけてきたことに驚いたのか、2人とも少し驚いたような声を上げながらこちらを見てきて、声をかけていたのがボクたちだとわかった瞬間、2人揃ってその表情を明るくした。
「お!さっきの坊主じゃねぇか!!ちょうどいいところに来てくれたぜ!!」
「あ、あなたはフリア選手にユウリ選手ですか!?それにシンオウチャンピオンのシロナさんにグランドフェスティバル準優勝者のヒカリさんまで!!ちょうど良かったです!!」
ピオニーさんは純粋に知った顔が来てくれたことに。研究員さんは自分を助けてくれそうな人が来てくれたことに。それぞれがこの不毛な時間を終わらせてくれる人が現れたことに嬉しそうな表情を浮かべながらこちらに近づいてくる。
……正直その時の圧力がちょっと強くて怖い。特に研究員さん、シンオウ地方の事情まで詳しいなんて、余程の情報通の人なのでは?嬉しいことではあるんだけどね?
「坊主の方からも言ってくれよ!このド・うるせぇ研究員、オレの言葉をちっとも通してくれねぇんだ!!」
「話を聞かないのはどっちですか!!あとうるさくありません!!」
「なら通してくれてもいいじゃねぇか!!」
「ですから!!さっきから私の説明をちゃんと聞いてくれれば通してあげられると言ってるでは無いですか!!」
「だぁーっ!!そういうまどろっこしいのは苦手なんだよ!!」
「こういう平行線で進まないわけね……」
「そうなんです……」
2人の決して交わらない会話に、頭に手を当てながらボソッと呟くシロナさん。凡そ予想していたこととはいえ、こうやって実際に目の当たりにするとなると、なかなか破壊力があると言うかなんというか……
「ですが、シロナさんたちが来てくれて助かりました!それにどうやらこの方とお知り合いのようですし、おかげでようやく話がまとまります!!」
そんな疲れたような表情から一転。ボクたちの方に向けて晴れやかな表情を浮かべる研究員さんは、ようやくこの平行線から抜け出せると、意気揚々と言葉を並べていく。
「この人と一緒に、あなた方が一緒に話を聞いてくだされば、一応この方も中に入ることを許可できますので!!」
「な、なるほど……」
ピオニーさんとの会話の決着がよっぽど嬉しいのか、かなり前傾姿勢で喋る研究員さんに思わずたじろぐシロナさん。……気迫だけでおされているシロナさんを見るのは初めてだ。何気にこの人は凄い人なのかもしれない。
「では、改めてしっかりと説明させていただきますね?」
「おう!よろしく頼むぜ!!」
晴れやかな顔で言葉を続ける研究員さんは、ピオニーさんのことを最初からいない人のような雰囲気を醸し出しながら説明をする。それに気づかず普通に返事をしているピオニーさんを見ていると、若干かわいそうに見えて来るけど……うん、今は研究員さんの話を優先させよう。
「この洞窟がつながっている場所は、皆さんが今まで見てきたダイマックス巣穴とはちょっと変わった構造となっています。通常の巣穴と比べて、まるで迷宮のような作りと、その広大さから、他の巣穴と区別するために『マックスダイ巣穴』と呼んでいます」
「うんうん」
((((この人もう聞いてなさそう……))))
ボクたち4人で真剣に研究員さんの方に耳を傾ける中、ピオニーさんは後頭部に腕を回し、目を閉じながら相槌を打つ。そんな彼に対して、ボクたちの気持ちがまた1つになったことを感じながら、再び視線を研究員さんへ。
「このマックスダイ巣穴では、基本的に皆様の手持ちのポケモンは使うことが出来ません。というのも、この巣穴の中ではガラル粒子の濃さや、ガラル粒子そのものの構造がわずかに違うみたいだからです」
「違う結果、もしこの巣穴の中で自分のポケモンを使うとどうなるんですか?」
「最悪、暴走して敵味方関係なく攻撃をしてしまう状態になってしまいます。実際に、私たち研究員のうちの何人かが、手持ちを連れて入ってそのような状態になったことが確認されています」
「「「「……」」」」
ヒカリの質問に対して真っすぐ答える研究員さんの言葉に思わず息をのむボクたち。成程、暴走して参加者に危険が及ぶ可能性があるのなら、このアトラクションの参加条件に『しっかり人の話を聞くこと』が入るのは納得だ。何も知らずに手持ちの子を連れて行ってしまえば、暴走したポケモンとそのトレーナーは勿論、レイドを組む他の味方まで巻き込みかねない。迷宮と揶揄されるほどの道中なら、途中で棄権や撤退と言った、帰る対応を取ることも難しいため、このような危険は1つでもなくしておかなければならないという事だろう。
「では一体どうやってこのマックスダイ巣穴を進んで行くのかというと、元々この巣穴に住んでいた子たちの力を借りることになります」
「成程、現地調達という事ね」
「そうなりますね」
外から連れてきた子たちで暴走するのならどうすればいいのか。答えは単純で、『元々この巣穴に適応していた子たちを連れて来る』というわけだ。これなら暴走する必要はない。なんせここのちょっと特殊なガラル粒子にすでに慣れている個体だから。
「また、途中で使うポケモンを変えたいときは、途中で倒したダイマックスポケモンを捕まえて交換するか、途中に待っている他の研究員の人に話をかけて交換してもらってくださいね。いつ、どの子を交換するかは、疲れたポケモンや、巣穴の先の状況を見て、適宜、参加者であるみなさまが判断してあげてください。迷宮の奥まで進み、ぜひ、珍しいポケモンと戦いましょう!」
ここまで長い言葉を話し続けた研究員さんがほっと一息つく。この説明をする前にピオニーさんとの言い合いもあったことを考えるとちょっと喉が心配になるけど、そう感じさせない笑顔を見せる研究員さんを見ていると、もはや研究員よりもどこかの遊園地の案内人の方が向いているのではないかと思ってしまうほど。心配はする必要はなさそうだ。
「以上がダイマックスアドベンチャーの基本的な流れになります。ご理解いただけたでしょうか?」
「「「はい!」」」
「ええ、よくわかったわ」
「ああ、ばっちりだぜ!!マックスレイドが危険で手持ちが暴走して頭を交換して最奥でパーンってやつだな!!」
「一番頭がパーンなのはあなたですよ!!」
「「けほっ、けほっ!?」」
研究員さんの説明を受けて頷くボクたち。しかし、最後に頷いたピオニーさんの意味の分からない返答によって、再びその表情を般若へと変えていった。けど、傍から見た2人のそのやり取りはどう見ても漫才のそれでしかなく、ユウリとヒカリは合えなく吹き出してしまっていた。ふと横を見れば、シロナさんも目を閉じて心を落ち着けることに集中してしまっているあたり、限界が近いのかもしれない。かく言うボクも、絶賛太ももつねり中だ。もしかしたらこの2人は意外といい組み合わせなのかもしれない。
「本当に危険な場所ではあるんです!!だからちゃんとルールを守って……」
「とにかく!!頭がパーンするから気をつけろって事だろ!!任せておけ!!俺にはこまけぇことわかんねぇからあれだけど、とにかく行くぜ!!待ってろよシャクちゃぁぁぁぁぁん!!!!」
「あ、ちょっと!!本当に危ないんですって!!……ああもう!!なんなんですかあの人!!きっちり自分のボールはちゃんと収納場所において、この巣穴の子たちを借りているのが余計に腹立ちます!!」
急に見せられる漫才に耐えている間に、いつの間にか進んで行くピオニーさんと研究員さんの会話。止めようにも2人の会話ペースが速すぎて、そのうえで内容が面白いものだから挟み込むスペースが存在しない。正直笑いをこらえるので精一杯で、それどころではなく、そうこうしているうちにピオニーさんは洞窟の奥に駆けだしてしまい、あっという間にその姿を洞窟の闇の中に持って行ってしまう。
「本当にあの人何なんですか……顔はローズ委員長にすごく似ているのに、性格は真反対じゃないですか……」
「すいません、悪い人ではないんですけど……」
「私にとっては迷惑な方でしかありませんよ……まぁ、自分のポケモンをちゃんと預けて、この巣穴で使うことが出来るポケモンを使ってくれていることはありがたいですけど……」
心底疲れたといった表情を浮かべながら愚痴をこぼす研究員さんに頭を下げながら、何とか笑いを飲み込んだボクたちは改めてダイマックスアドベンチャーへと意識を向ける。
「あなたたちはちゃんと聞いてましたよね……?」
「大丈夫です。安心してください」
「ですよね……本当に大丈夫ですよね?」
「本当に大丈夫ですからね!?」
ピオニーさんがあんな感じだったせいで、その知り合いであるボクたちまで疑われるのは大変遺憾ではあるけど、それだけインパクトが強かったことなので仕方ないと割り切ってしまおう。言葉で信用してもらうよりも、態度で信用してもらわなきゃね。
「では準備が出来次第、また戻ってきますね」
そう告げてボクたちから1度距離を取り、他の参加者に対して同じように説明をしていく研究員さん。その行動を見送ったのち、ボクたちもそれぞれ準備に取り掛かる。
「申し訳ないけど、少し待っててね?」
腰のホルダーに着いているボールたちに一言謝ってから外し、ポケモンを預かってもらえる場所に控えている別の研究員さんに渡しておく。ボクに続いてユウリたちも自分の手持ちを預けたことを確認したら、次はダイマックスアドベンチャーを行うために一時的に使わせてもらうポケモンの選定だ。と言っても、それほどポケモンの種類が豊富という訳では無い。しかし、それでもこの巣穴が特別ということを象徴するかのようなポケモンが1部見受けられた。
「ジュカインにバシャーモ、ラグラージ……ホウエン地方のポケモンだ……」
本来ならここガラル地方に出現するはずのないポケモン。それがレンタルポケモンとして今ボクたちの目の前に並べられていた。この巣穴ではこういったガラル地方にいないポケモンも確認されている。もしかしたら、こういったポケモンが外に出てガラル地方の生態系を崩してしまうことを恐れて、この研究所を一種の防波堤代わりにしている可能性もあるかもしれないね。
「せっかくだから、私はバシャーモ選んでみようかな……」
「じゃあわたしはラグラージ!」
「ボクはジュカインで行こうかな?」
そんなことを考えている間にユウリとヒカリがポケモンを選び始めてしまっていたので、ボクも彼女たちに続いてポケモンを選ぶ。
「出ておいで〜」
「ジュカッ!!」
手に取ったボールからジュカインを出し、軽くポケリフレ。短い時間と言えども、一緒に戦うこととなるこの子とちょっとしたコミュニケーションを取ってみる。
特殊なガラル粒子に適応した姿ということもあって、最初こそは『なにか他のポケモンと違うところがあるんじゃないのか?』なんて警戒しては見たものの、実際には頭を撫でてあげたら気持ち良さそうな声で鳴いてくれるし、ボクの指示もちゃんと聞いてくれる物凄く素直な子だった。どうやらその辺は他のポケモンと違いはあまり無いようで、これならこの先もちゃんと戦うことができるだろうとホッと一息。横に視線を向けたら、ユウリとヒカリも、それぞれが選んだポケモンといい関係が築けていそうだった。
「みんな準備は良さそうね」
そうして少しの間、自分たちが選んだポケモンと最低限の連携が取れるくらいには信頼関係を築けた辺りでシロナさんから声をかけられる。
傍らにドレディアを控えさせたシロナさんも、ボクたちと同じくしっかりと関係を築きあげたみたいで、初めて出会っているはずなのにまるで昔から手持ちにいたのでは無いかと錯覚してしまうほど様になっていた。
「さすがフリア。それにヒカリとユウリも。出会ってすぐの子とそれだけ仲良くなれるなんて、やっぱりあなたたちは物凄い才能の持ち主ね」
「ありがとうございます。シロナさんにはまだまだ及びませんけどね……」
「歴が違うもの。むしろ、もう超えられてたら私の方が落ち込んでしまうわよ」
「その点で言えば、1番トレーナーになりたてのユウリが同じくらい手懐けていることに驚きね。もしかしたら1番の才能ウーマンだったり?」
「そんなことないよヒカリ。私はただフリアに『こうした方がいいよ』って教えてもらったことをしてるだけだから……そういう意味では、やっぱりフリアが1番凄いと思うよ?」
「ほ〜ん。ふ〜ん。へぇ〜」
「だから!そのやけにイラってくる顔やめてってば!!」
相も変わらずこちらを向いてからかってくるヒカリに心を乱されていると、その様子を見て微笑むシロナさんから声をかけられる。
「はいはい。仲が良いのは認めるけど、今はそれよりもやらなくちゃいけないことするわよ」
「はーい!」
「全くもう……」
「ぁぅ……」
シロナさんの言葉に元気よく返事をするヒカリとその様子にため息を零すボク。そして、何故か赤くなっているユウリという、はたから見たらおかしな集まりに、一通り周りに説明を終えて戻ってきた研究員さんも思わず苦笑い。しかし、すぐに表情を戻して、説明の続きを始める。
「ここで捕まえたポケモンたちはこちらで預かることとなっています。なのでこの洞窟から出る前に、私たち研究員の誰かに返却するようにお願いします。そして最後の注意点……」
1度ためを作り、ボクたちの視線を集めることによって、これから言うことが本当に大事なんだということをいやでも意識させてくる。そんな中、ゆっくり紡がれる研究員さんの言葉は、やけに心に残るものとなった。
「最奥にて待つポケモンが、たまにとても強力なポケモンになる可能性が、ここ最近になってわずかですが見受けられます。その時は、無理をしないでくださいね?」
「強力なポケモン……ええ、気をつけておくわ」
強力なポケモンの正体が気になったけど、そのことを言わないということは、自分の目で確かめろということなのだろう。少なくとも、『これで説明を終えた』という顔をしているこの研究員さんからは、もう何も聞くことは出来なさそうだ。
「それでは、ダイマックスアドベンチャー。及び、人の話を聞かない迷惑な方の救出、頑張ってくださいね!!」
「……行くわよ。3人とも」
「「「はい!!」」」
これから向かう巣穴にて待つ、珍しく、そして強力なポケモンたち。
彼らとの出会いを前に、ボクたちは鼓動を速くさせながら、1歩を踏み出した。
マックスダイ巣穴
ダイマックス巣穴の前後を入れ替えただけ……と思いきや、実はワイルドエリアなどの巣穴は『巣穴』としか呼ばれてなかったり。ここでは一応このように分けておきます。
研究
元々はガラル粒子を研究する施設です。アドベンチャー化した理由はあくまでも私の考察……というか、ただの理由付けですね。もしかしたらどこかに詳しい設定があるのかもしれないです。
ピオニー
実機でもここでは意味のわからない言葉を述べていましたね。本当に話を聞くのが苦手なんだなぁと。
珍しいポケモン
実機では持って帰れますが、ここでは預かる仕様に。でないと、フリアさんが手持ち制限の意味が無いですからね。……自然現象(?)と人為的なものを混合するのは良くないかもですが……
強力なポケモン
イッタイナニガマッテルンデショウ……
この当たりのポケモンも、最近になって目撃されたらしいですね。原因はとあるポケモンが見かけられるようになったかららしいですけど……誰のことでしょう?
楽しい楽しいアドベンチャーの始まりですね。色違い求めて何回も回っていたのを意味でも覚えています。そしてあいつに一撃でポケモンを4人全員滅ぼされたことも……さすがにあれは固まってしまいました……。