【完結】ポケットモンスター 約束のためにもう一度   作:犬鼬

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182話

「バドレックス……今名前を……」

『うむ。久方ぶりに聞いたが、今の声でようやくヨの頭が覚めた。間違いない、あの声の主こそがレイスポスとブリザポスである!!』

 

 ボクの思わず口から漏れたか細い言葉に、バドレックスが自信満々に答えを返してくれた。

 

 ようやく判明した愛馬の名前。その名前を聞いたボクたちは、それを口々に唱えながら周りを見渡していく。

 

「けど、肝心の姿が見えないな……どこにいるんだ?って言うか、そもそもなんで今姿を現したんだ?」

『おそらく、好物のにんじんの匂いを感じ取ったからであろう。あヤツらは嗅覚はかなり鋭い故な。……ただ、未だにここに姿を現していないところを見るに、おそらくあヤツらも、久しぶりに匂う好物のそれなためか完全には匂いの元を把握しきれてはいないのであろう。となると、ヨたちも鳴き声が聞こえる位置から予想するしかないのであるが……』

 

 声は聞こえるけど、未だに姿を表さない愛馬についての思考を回していくバドレックス。その答えに納得すると同時に、それに対する対抗策をボクたちは顔を見合わせることで示していく。

 

「ようはその愛馬たちの姿を直接視認すればいいんだろ?」

「だったらもっとシンプルに行こう」

「だな!!やっぱりこういうのが1番分かりやすくて楽だぜ!!」

 

 ホップ、ボク、ジュンの順番で、モンスターボールを構えながらバドレックスに返答。ここまで聞いてバドレックスもボクたちが何をしようとしているのかわかったみたいで、ボクたちの動きを見守る姿勢を取り始める。

 

「頼むぞ、アーマーガア!!」

「お願い、メガヤンマ!!グライオン!!」

「来い!!ムクホーク!!」

「じゃあわたしもついでに……トゲキッス!!」

 

 最初に話していたボクたちにプラスして、ヒカリも繰り出すことによって編成されたひこう部隊。ボクたちの作戦は至ってシンプル。空を自由に駆けることの出来る彼らに、上から探してもらおうという寸法だ。声が聞こえた以上、近くにいることはわかっているので、発見するのにそんなに時間もかからないだろうし、疲弊しているバドレックスをいたずらに動かすこともないので、体力的にも効率的だと思う。残念ながら、上空を素早く動けるポケモンを持っていないユウリとマリィは、若干申し訳なさそうな表情を浮かべているものの、こればかりはどうしようもないので気にせず任せて欲しい。強いて言えば、アブリボンがユウリの手持ちの中では飛べる方ではあるんだけど、アブリボンは高所まで飛べる羽では無いからね。

 

「グァ?……グアァッ!!」

「ホークッ!!ホークッ!!」

「どうしたアーマーガア?」

「なにか見つけたのか!!ムクホーク!!」

 

 程なくして聞こえてくるのは、アーマーガアとムクホークからの呼び声。その両者に対してホップとジュンが返答すると、ある方向を向きながら続けて吠え始める。どうやらあの方向に、バドレックスの愛馬たちがいるらしい。

 

「あっちのほうでよかとね」

「鳴き声的にもっと北の方かと思ったけど……西の方だったんだね」

「山岳地帯だから、声が山に反響して場所がちょっと分かりづらいのよ。みんなに捜索を任せたのは正解だったわね」

「西からの声が山に反射してこっちに飛んできてたとね……」

 

 思った方向とは違う方向に愛馬がいたことに、少なくない驚きを覚えたユウリとマリィにアンサーするのはヒカリ。このあたりはテンガン山付近を冒険していた時の経験が役に立っている形だ。こういうときって方向感覚凄く狂わせて来るからわかりづらいよね。

 

「方向もわかったのなら早速行こうぜ」

「まあ、立ち止まっておく理由は確かにないけど……バドレックス、体調はどう?」

『まだ少し身体は重いが……大丈夫である。それに、例えヨが回復していなかったとしても、急がなくてはならぬ』

「そうだね。バドレックスのためにも速く愛馬の下へ……」

『そうではない』

「え?」

 

 相変わらずジュンが急かしてくるので、バドレックスの体調を気遣いながら追いかけるかどうかを判断しようとすると、バドレックスが少し焦ったような表情を浮かべながら身体を持ち上げていく。その様子に疑問を持ったボクは、変な声をあげながら聞き返すと、ムクホークたちが声をあげている方向を見ながらバドレックスが続きを話す。

 

『今しがたムクホークたちが差し示しているあの方向……あれはフリーズ村の方向である。もしかしたら、にんじんのありそうなところを片っ端から荒らしていくつもりやも知れぬ』

「「「「「「!?」」」」」」

 

 バドレックスの言葉に反応して、反射的に西の方向を向くボクたち。成程、道理でムクホークたちが焦っているわけだ。嘶きを響かせる2人の愛馬が、村に向かってまっすぐ走っているのだとすれば、確かに報告に力を入れているのもうなずける。

 

「確か、バドレックスの愛馬って元々暴れん坊だったんだよね?」

「バドレックスとの出会いによって丸くなったとしても、長く会っていない時間があったから、今はもう昔の性格に戻っているかもしれなかと!!」

「もしそうならフリーズ村が危ないわよ!!」

 

 女性陣の声を聞いて、ボクたちの足はすぐさまフリーズ村へと向かっていく。フリーズ村にはカトレアさんにコクランさん。それにシロナさんがいる。だから最悪なことにはならないとは思うけど、だからと言ってゆっくり行っていい理由にはならない。カトレアさんたちだって、予想は出来ていても準備はできていないだろうから、急に愛馬たちが暴れることに対しての対応はどうしても遅れてしまう。そうなってしまえば、少なからず村へ被害が出てしまうだろう。シロナさんだって、まだ研究に手が離せない可能性だってあるしね。だから、それだけは何としてでも止めなくてはいけない。

 

「メガヤンマ!!先にフリーズ村に行って、カトレアさんたちにこのことを伝えに行って!!」

「シシィ!!」

 

 せめてもの対抗策として、この中で一番素早さに自身のあるメガヤンマを先行させて、この危機を伝えに行ってもらう。本来なら、メガヤンマだけ送られても何も伝わらない可能性があるけど、ポケモンの心を読み取ることの出来るカトレアさんと、鋭い推理力を持つコクランさんなら、これだけで何となくは伝わってくれるはずだ。後はボクたちが出来る限り早く辿り着くだけだ。

 

「お願い……間に合って……!!」

 

 伝言役として飛んでいったメガヤンマを見送ったボクたち。一方で、ジュンたちは役目を終えたムクホークたちにお礼を言いながらボールに戻し、ボクたちはフリーズ村への道を走っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「バクロォース!!」

「バシロォース!!」

 

 

「聞こえた!!あの声!!」

「この感じ、もう村の中に入っているわよ!!」

「急ごう!!」

 

 フリーズ村近くまで戻ってきたところで聞こえてくる、愛馬たちの嘶きにさらに足を速める。ヒカリとユウリの声を聞くよりも速く足を動かしたボクは、フリーズ村に飛び込んで、すぐ近くで固まっているおばあさんたちを通り過ぎて、村の中心部にある畑群を見る。

 

「いた……!!」

 

 そこにいた愛馬の姿は、本に書いてある通り真逆の見た目をしていた。

 

 片方はその身体を真っ黒に染めており、頭部は長く紫色をした髪に包まれている。特に顔の右側は、その長すぎる髪のせいで完全に目がふさがっている。最も、確認できる左目も閉じられているため、おそらく視力に頼った行動はしていないみたいだけど……。そしてもう一つ特徴的なのは、よくよく見ていると分かる、繋がっていない球節部分。そのため、脚と蹄が完全に分離しており、足音も重量のあるものではなく、シャラシャラと鈴が鳴っているような音が響きわたる。名前の通り、まさしく幽霊のポケモンと言った風貌をしていた。

 

 もう片方は身体を真っ白に染めており、顔、脚、そして尻尾を、薄く水色に輝く氷で覆われた姿をしていた。全体的に身体の線が太く、がっしりとした印象を受けるその四肢は、全体的に細い印象を受ける黒い愛馬とは、身体つきからしても真反対だ。固まっている氷と、地面を踏みしめるたびに響く重い音から、かなりの重量感を感じる。あの足で攻撃を受けたら、さぞかしい大きなダメージを貰うことになるだろう。

 

 何もかもが真逆に見える2人の愛馬。そんな彼らが、今ボクたちの目の前で、まるで畑の野菜を取り合うかのように睨み合っていた。

 

「あれがレイスポスとブリザポス……」

「見てるだけで不思議な圧があるぞ」

 

 ジュンが呟くように言葉を落とし、両者を見たホップが思わず足を止めながら呟く。それほどまでに、畑群の中心でにらみ合っている2人の愛馬は、並々ならぬ圧を発していた。それほどまでに、久しぶりにいただく好物を手に入れたいのだろう。

 

「皆様!!慌てずにこちらへ!!」

「あたくしたちの後ろへ……あまり離れないように……」

「カトレアさん!!コクランさん!!」

 

 そんな両者を見ていると、少し離れたところから聞き覚えのある声が聞こえた。そちらに視線を向けると、村の住人たちの避難をして、その人たちを守るように対塞がっているカトレアさんとコクランさんの姿があった。何かしらのアクションはしてくれているだろうとは思っていたけど、やっぱり村の人たちを守るために動いてくれていた。

 

「フリア様、それに皆様も……ご無事でしたか」

「はい!」

「あなたのメガヤンマが飛び込んできたときは何事かと思ったけど……成程こういう事なのね……あなたのメガヤンマがいなかったら……もっと反応が遅れていた可能性があるわ……」

 

 メガヤンマのおかげで対策を迅速に行うことが出来たので、まだ被害はそんなに大きくなっていないようだ。このあたりはメガヤンマの足の速さのおかげだろう。この様子だったら、レイスポスたちよりも速くこの村に到達した可能性もあるね。流石の速さだ。

 

「役に立てたのならよかったです。メガヤンマもありがとね?」

「シシィ!!」

 

 大活躍のメガヤンマにお礼を言いながら、休ませてあげるためにボールに戻しておく。この寒空、あの速さで飛んだのなら、間違いなく消耗は大きそうだからね。本当にお疲れさまだ。

 

「フリア様のおかげで大体の避難誘導は終わりましたが、まだ完全にできているとは言えません。愛馬たちの激突が本格化する前に、全員の避難を終えましょう」

「「「「「「了解!!」」」」」」

 

 コクランさんの指示の下、ここにいる全員で残りのフリーズ村の住人たちの避難に取り掛かる。ほとんど終えているとはいえ、今避難している人を守りながら避難を続けるとなるとさらなる人数と時間、そして正確性が求められる。だからこそ、コクランさんたちもなかなか手が伸びなかったんだろうからね。今からボクたちがやる部分はそこだ。そのことをみんな理解しているため、避難場所の護衛をする人と、まだ避難していない人たちの誘導をする人とで別れて行動をする。内訳としては、ボク、ユウリ、ジュン、カトレアさんが護衛係。マリィ、ヒカリ、ホップ、コクランさんが避難係となっている。

 

 内訳を決めるのもさして時間をかけることなく、誰かが何かを言う前に自然と別れており、素早く行動開始。このあたりはこれまでの冒険の経験が生きている故の迅速さだと思う。

 

(まぁ、一番の問題は避難を終えてから……なんだけどね……)

 

「フリア……」

 

 避難を終えた後のことを少し考えようとしたときにかけられる声。そちらに視線を向けると、レイスポスたちを気にしながらも何かを探しているようなそぶりを見せるカトレアさんがいた。

 

「バドレックスはどこなのかしら……?見当たらないようだけど……」

 

 どうやらカトレアさんの探しものはバドレックスらしい。確かに、にんじんのタネを植える時は一緒に出ていったはずなのに、返ってきた今一緒にいないのはカトレアさんからしたら当然疑問の残るところだろう。ボクが逆の立場でも同じような質問をすると思うので、特に何か思うこともなく答えを返す。

 

「タネを成長させるのに豊穣の力をたくさん使ったみたいで、今少し疲弊してます。一応こっちには来ているみたいですけど……速く動くのはまだ辛いみたいで、遅れたらだめだからということでボクたちを先に行かせてくれました。今もバドレックスが出せる最高速度でこっちに来てくれているとは思うので、じきに来ると思います」

「そう……確かにあなたたちを先にここに来させたのはいい判断ね……ってコトはついでにピオニーも……?」

「はい、バドレックスと共にゆっくりと……」

 

 本来ならこの村の戦力としてはピオニーさんもカウントすることが出来るのだけど、残念ながら現在はバドレックスの通訳役として身体を使われているため期待することが出来ない。勿論このメンバーで不備があるとは思わないのだけど、こういう役割は一人でも多い方が確実だからね。

 

「となると……あの子たちを止めるのはバドレックスが合流してからの方がいいかしら……?」

「かもしれないですね」

 

 そんな話をしていると、カトレアさんも避難を終えた後の話に移り始める。確かに、現状だと人は安全だけど村の財産である家や畑、そしてバドレックスの像が壊されかねない。カトレアさんも、このままこの村の畑が荒らされるのはちょっと思うところがあるようだ。特にバドレックスの像は、今のバドレックスにとっては生命線のようなもの。今はまだ睨み合っているだけだけど、ここでバトルが起きて流れ弾があの像に当たろうものなら……

 

「バクロォース!!」

「バシロォース!!」

 

「「!?」」

 

 避難した後のことを考えていたら、いきなり愛馬2人の嘶きが鳴り響いた。いつか来るとは思っていたけど、まだ避難が完全に終わっていないのに動き出した両者に、ボクとカトレアさんの……いや、ボクたち全員の緊張度が一気に上がる。

 

「皆様慌てずに!!」

「あたしたちが守るから大丈夫と!!」

「押さないようにゆっくり歩くんだぞ」

「落ち着いて、安心して、わたしたちがしっかり守るわ」

 

 愛馬たちが暴れそうなことを察知したコクランさんたちは、落ち着けるために声をかけながらも避難のスピードをほんのりと速める。このままでは戦いに巻き込まれる可能性が出て来るからだ。その様子を横目で確認しながら、もう一度愛馬たちの方に視線を向ける。すると、レイスポスとブリザポス、それぞれが口元に技を構えた。

 

「クロォー!」

「シロォー!」

 

 レイスポスが構えたのはシャドーボール。ブリザポスが構えたのはつららおとし。霊と氷、それぞれが得意とする技を構えた両者は、向かい合った状態から同時にその技を放つ。同じ速度で放たれたその技は、両者の真ん中でぶつかり合い、激しい音とともに雪を巻き上げ、周りに爆風と衝撃をまき散らしていく。その破壊力に、思わず悲鳴を上げてしまうフリーズ村の住民たちだけど、そんな住民たちを守るように護衛組が前に出る。そんな防衛線が繰り広げられていることなんて全く知らない愛馬たちは、周りの状況を無視して攻撃をぶつけ合う。

 

 巻き上がる雪を貫通して更に飛び交う攻撃達は、はじけ、炸裂し、相殺し合い、次々と繰り出されていく。その様は嵐のようで、少しでも巻き込まれようものなら間違いなく大怪我ではすまない状況となっていた。

 

「なんて破壊力……これが伝説の愛馬……!!」

「おいおい……これはさすがに止めないと、このままだと村がむちゃくちゃになっちまうぞ!!」

「わかってるけど……」

 

 隣に来たジュンが焦ったように喋るので、ついついこちらも焦りながら返すけど、正直下手に刺激するよりかは、みんなが乱入できる準備を整えてから一斉にとびかかった方が確実性が高い気がする。そんな考えがボクの手を少しだけとどめた。その間にも、愛馬たちは動き続ける。というのも、レイスポスとブリザポスの攻撃がぶつかり合う戦場の様子が少し変わり始めた。

 

 技の振り方が力任せのぶつかり合いから、相手本体を狙うための変わった軌道をする攻撃にシフトし始めていた。それによって何が変わるかというと、今までは真正面からぶつかり合っていた攻撃が、横殴りだったり、掠り合う形になるという事。そうなると、今度はレイスポストブリザポスに到達する攻撃の数も増えるので、これに対してレイスポスは軽やかなステップで回避を行い、ブリザポスは屈強な身体を氷で覆うことで盾として使い、攻撃を受けきっていた。

 

 攻撃がお互いの下に到達する状況。それだけならまだよかったのだが、一番の問題は、こうなってしまうと相殺もされず、両者にも当たらなかった流れ弾が増えるという事だ。レイスポスが避けたものは勿論、弾と弾が掠って逸れた攻撃もあらぬ方向に飛んでいくため、村への被害が増えてくる可能性が高くなってくる。

 

「これは……まずいわね……」

「どうしよう、流れ弾が増えているから避難組も動けなくなってるよ……」

 

 その状況に苦言を零すカトレアさんとユウリ。その言葉通り、避難組の4人は村人の盾になるように前に出て、飛んでくる攻撃を弾いていた。勿論ボクたちもポケモンの力を借りて攻撃を弾いていたけど、こちらはカトレアさんも含めた4人だったので、まだ余裕がある方ではあった。問題は避難組の方で、避難組はそれぞれバラバラにいるせいで、個人で戦わないといけないから、移動する余裕がなくなってきている。今はかろうじて守れているけど、愛馬たちのスタミナがどれくらいあるかわからないので、このまま耐え続ける選択を取ると、一気に苦しくなりそうだ。

 

 そんな中、レイスポスの放ったシャドーボールが、つららおとしに掠って軌道を逸れて、バドレックスの棒に向かって飛んでいくのが視界に入った。

 

 フリーズ村に建てられている、バドレックスの存在を証明する唯一の物。

 

 あれが壊されてしまうと、バドレックスが存在を保てなくなる。

 

「「ッ!!」」

 

 攻撃を確認したと同時に像に向かって走り出すボクとジュン。何かを考える前に、自然と身体が走り出してしまっていた。同時に、懐からボールを1つ取り出す。

 

「ヨノワール!!」

「エンペルト!!」

 

 いつもよりも鋭く投げられたボールは、バドレックスの像まで物凄いスピードで飛んでいって展開。ボクとジュンの切り札が、像絵おまもるように立ちふさがる。

 

「『いわなだれ』!!」

「『アクアブレイク』!!」

 

 すぐさま技を発動して飛んでくる攻撃を弾ききり、何とかバドレックスの像を守ることに成功。これでバドレックスが消えることはないだろう。けど、この場を離れるわけにもいかなくなったのでヨノワールとエンペルトには引き続きここに残ってもらうことになる。そして……

 

「クロ……」

「シロ……」

 

 今の行動によって、レイスポスとブリザポスがボクたち2人を視認してしまったため、もう引くこともできなくなってしまった。

 

「ジュン……」

「ああ、分かってるぜ……」

 

 隣にいるジュンに声をかけながら、ボクはボールを1つ構える。これはジュンも同じ。

 

「こうなったら止めるよ!!」

「おう!!相手が伝説なら不足無しだぜ!!」

「バクロォース!!」

「バシロォース!!」

 

 賽は投げられた。ボクたちが戦闘態勢に入ったことで、レイスポスとブリザポスもより力を入れ始めた。

 

 ここから始まるのは村を掛けた三つ巴バトル。

 

「お願い、インテレオン!!」

「頼むぜヘラクロス!!」

「レオッ!!」

「ヘラクロッ!!」

 

 此方から飛び出すはヘラクロスとインテレオン。

 

「とりあえず、バドレックスが戻ってくるまでは時間を稼ぐこと!!」

「んなこというけどよ、別にあいつらを倒しても問題ないんだろ?」

「全く、相変わらず調子がいいんだから……」

 

 愛馬からのプレッシャーを感じながらも、ジュンのおかげでいつも通りの空気感でいられることに感謝しながら、ボクはぐっと拳を握り締める。

 

「バクロォース!!」

「バシロォース!!」

「インテレオン、『ねらいうち』!!」

「ヘラクロス!『メガホーン』!!」

 

 インテレオンとヘラクロスが場に出たことで、いよいよこちらに狙いを定めた愛馬たちが、こちらに向けてシャドーボールとつららおとしを繰り出してきた。それに対し、こちらはねらいうちとメガホーンにて対抗。お互いの技がぶつかり合い、周囲に爆風を撒きおこす。

 

 舞い上がる雪。それを合図に、4人のポケモンが走り出す。

 

「伝説の愛馬……いざ、勝負!!」

「ちゃっちゃと倒してやるぜ!!」

 

 フリーズ村での、負けられない戦いが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




愛馬たち

村を襲っていたということは、こちらも少なくない記憶障害を受けている可能性があると思ったのでこの展開に。何もかもが真逆な2人なので、ここの間の対立もありそうだなと思いました。

バドレックスの像

像が完成したことで力を取り戻したらのなら、今この像が壊れたらいよいよ存在が保てなくなりそうですよね。愛馬の記憶に引き続き、こちらも私の主観的考察が入ってます。

シロナ

メガヤンマから報告を受けて、すぐさま外に飛び出したので何も知らされていません。音も聞こえていない模様。ちょっとダメなところが出てき始めました()

ピオニー

引き続き絶賛てょわってる状態。




四災が解禁されましたね。ゴースト統一がさらにきつくなりました。……あの子のあの耐久どうしよう……。




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