「お願い!モスノウ!!」
「頼みますよ!!ツボツボ!!」
ボクとマクワさんの言葉とともに投げられたモンスターボールとハイパーボール。その2つは空中で軽快な音を立てながら開き、中から宣言通りのポケモンが現れる。
「フィー!!」
「ツボ!」
方や真っ白の翅を広げ、一瞬にしてスタジアムの気温を下げる冷気のむしポケモン。
方や赤い甲羅に身を隠し、全てを弾かんとする鉄壁を構えるむしポケモン。
お互いむしタイプを持っていながら、もう一つのタイプの兼ね合いで明確な差が出来ているポケモンがお互いの初手となった。
ツボツボ。
穴の開いた赤色の甲羅から、黄色の触手と顔を伸ばす、少し変わった姿をしているポケモン。その見た目通り、防御に高い定評があるポケモンで、大体の攻撃ならその自慢の甲羅で弾くことを可能としている。一方で、足の速さと攻撃方面に関してはお世辞にもいいとは言えず、むしろ全部のポケモンの中でも下から数えてすぐに名前が上がるであろうポケモンでもある。
そんな尖ったポケモンであるツボツボが何をするのか。
耐久力があるポケモンであるため、その役割は大体場を整える起点づくりだ。これが6VS6のフルバトルであるのなら尚更その行動の従事することだろう。そんなツボツボに対する、ボクの取れる回答なんて1つしかない。
(ガン攻めのみ!!)
『第1試合、開始!!』
「モスノウ!!『ふぶき』!!」
「ツボツボ!!『スト―ンエッジ』!!」
審判の合図とともに飛び出すモスノウが、ツボツボに向けて先制攻撃を叩き込むために氷の嵐を発生させる。これに対してツボツボは自身を囲うように岩の柱を立てて壁を形成し、ふぶきをすべて防いでいく。これに対してモスノウは、この壁を飛び越えるように飛翔。中心にて守りの態勢を取っていたツボツボに対して、今度は真上からふぶきを叩きつける。
「『ねばねばネット』です!!」
それに対してツボツボは、先ほど立てたストーンエッジの先端に糸を飛ばし、ねばねばネットによる屋根を作成。今度はこの屋根で氷の嵐を受け止める。けど、岩と違って強度のないネットは一瞬で凍り付く。
「そのまま突っ込んで!!『アクロバット』!!」
凍ったネットごと突き破って、中にいるツボツボに向かって飛び込むモスノウ。凍ったネットはモスノウの突撃で簡単に砕け散り、中に隠れているツボツボに今度こそ攻撃を与えるために懐まで潜り込む。
ツボツボ側は攻撃が間に合わない。まずは一撃。
「フィー!!」
「ツボッ!?」
懐まで潜ったモスノウの一撃によって吹き飛ばされるツボツボ。だけど、この場所はストーンエッジの壁によって囲まれている。だから例えモスノウの攻撃によって飛ばされても、モスノウとの距離はあまり離れないはずだから、場合によっては追撃が出来る。しかしその予想は外れ、ツボツボは岩と岩の隙間を縫って外に飛び出してしまう。
ふとマクワさんの方に目を向けると、浮かべているのは笑み。
(誘われた!?)
「今です!!『ねばねばネット』!!」
外に飛び出したツボツボは、この隙に自身が飛び出した隙間をねばねばネットで封鎖。さらに、ストーンエッジの屋根に再びネットをかぶせることによって、モスノウをストーンエッジの檻の中に隔離される。
「ツボツボ!!今のうちに『ステルスロック』です!!」
モスノウが隔離されているうちに仕事を終えるため、すかさずステルスロックを撒き始めるツボツボ。これでここから先、この岩を除去しない限りボクのポケモンたちは場に出てたり、激しく動くたびに少量のダメージを負ってしまうことになるだろう。
「続いて『パワートリック』!!」
岩を撒き終えたツボツボは、続いて自身の攻撃力を手に入れるために、自身の攻撃力と防御力を入れ替えるパワートリックを行う。これで絶大な防御力を誇るツボツボの盾が、無敵の矛となってこちらに襲い掛かる。
「『ストーンエッジ』!!」
その矛が早速モスノウを閉じ込めている岩の檻を、檻破壊するべく襲い掛かる。こおり、むしタイプであるモスノウにとって、当然この技は一撃で落とされる技だ。こんなものを受けるわけにはいかない。だからこちらも
「モスノウ!!『ふぶき』!!」
岩の檻から立ち上る氷の嵐。ねばねばネットも一瞬で凍るその冷気は、このスタジアム全体の気温を更に引き下げる。幸い、このバトルスタジアムの観客席はバリアに守られているため、この寒さが視聴者に届くことは無いが、バトルフィールドにいるボクたちは別で、その温度を直に感じる。
そんな嵐の中から、ストーンエッジから逃れるために飛び出したモスノウは、自慢のこおりのりんぷんを、さらに美しく輝かせながら撒き散らしていた。
「『ちょうのまい』……完了!」
ツボツボが外でステルスロックとパワートリックをしている間、こちらも何もしてなかったわけじゃない。モスノウが岩の中に閉じ込められた時点で、ステルスロックに関して諦めたボクは、すぐに次のプランへ移行。ツボツボが攻撃に出るまでの間にできる限りちょうのまいを行うことによって、この先の展開に対する準備を行った。
切り替える時は素早く。さもないと、一瞬で持っていかれる。
「『ふぶき』!!」
「『ストーンエッジ』!!」
準備を終えた両者はすぐに攻撃を行う。
ちょうのまいで素早さと火力を手に入れたモスノウによるふぶきをきっかけに、ふぶきごと切り裂く岩の刃がモスノウに向かって飛んでいく。この岩の雨を、隙間を縫うようにアクロバットで飛んでいくモスノウ。これに対してツボツボは、今度はタイミングを見計らって、接近してくるモスノウに対してちょうど当たるように計算して地面から岩の刃を突き出させる。けど、この技も予想していたモスノウはアクロバットを途中でとめ、地面に向かってふぶきを行う。地面からせりあがってきた岩の刃は、ちょうのまいによって強化されたふぶきによって相殺されて砕かれる。
「『ぼうふう』!!」
「『ねばねばネット』!!」
砕けた岩は嵐に巻かれ、岩の弾丸となってツボツボへと返される。これをツボツボはねばねばネットを広げて回収。岩の弾丸を余すことなく受け止めたツボツボは、ネットを手繰り寄せて一つの大きなハンマーとし、これをモスノウに投擲。返したと思ったものを更に返されてしまう形になったものの、これに対してもモスノウは特に焦ることなく、すぐさまふぶきを発動。
ネットと岩による塊と、氷の嵐がぶつかり合うことでお互いの技が相殺し合い破裂。岩は砂になり、ネットは氷の破片となって空を舞う。太陽に光を反射しながら両者の間を漂う技の残りは、記念すべき初戦を照らすライトのようになっていた。
『『『『わあああああああああ!!!!』』』』
モスノウとツボツボ。スピードに関してあまり強くないこの両者によって行われたこの打ち合いは、しかしまだ時間にして2分程度しか経ってないのに、既に両者の放った技の数が合計して10を余裕で越えていた。
場を整えるだなんてとんでもない。開幕からフルスロットルで行われる攻防に、観客席のボルテージはさらに上がる。
(観客の声が心地いい……うん。この声を聞くとやっぱり、実感する!!)
そんな観客の声に比例するようにボクの心も盛り上がっていく。サングラスを指で持ち上げながら、相変わらずニヒルな笑みを浮かべているマクワさんも同じ気持ちだと信じたい。
だからこそ、少しだけモスノウに申し訳なさが出て来る。
(ほんと、自分の力不足が嫌になって来るね……)
☆
「さっそく白熱してるな!フリアのモスノウもいい感じだぜ」
「そうねぇ……」
周りから湧き上がる歓声に負けないように、少しだけ声を上げながら隣で盛り上がっているジュンと話をする。その間にもモスノウとツボツボは互角の戦いを繰り広げているけど、わたしにはとてもじゃないけどこの状況が互角には見えなかった。
「なんか、あまり嬉しそうじゃなさそうだな?」
「ここはまだまだ序盤だし、そもそもモスノウの限界が近いから、かしらね。っていうか、あんたも気づいているでしょ?」
「まぁ……さすがにな」
一件互角のバトルをしているようだけど、モスノウとツボツボのバトルは互角ではない。というのも、モスノウは現状自分が出来ることをフルで出し切っているけど、ツボツボはまだまだ自分にできる手札を隠している状態で闘っている。しかもタイプ相性上、例え体力が両者満タンだったとしても、モスノウは一度たりとも攻撃を受けることが出来ないのに対して、ツボツボはまだ何回か攻撃を受けることが出来る。それは、パワートリックの性質が理由でもあった。
パワートリックは攻撃と防御を入れ替える技。そのため、今のツボツボは強力な攻撃力を手に入れたかわりに、防御力がかなり貧弱になっている。ツボツボは防御力は強いと言っても、体力はかなり少ない。そのため、パワートリックを行った後は著しく耐久は下がる。だから、ツボツボのパワートリックはまさにもろはの刃というべき技だ。
けど、それはあくまでも物理面の話。
入れ替えているのは攻撃と防御だけだから、特防に関しては一切変わっていない。そして、モスノウの主力技は全部特殊技だ。一応物理技もアクロバットはあるものの、モスノウは物理攻撃が得意ではない。あれは近距離をごまかすために覚えさあせているだけであって、主力技じゃないからツボツボに対してのダメージは期待できない。
どれだけ頑張っても、相手の技に一度でも掠れば一撃でおじゃん。そんな緊張感がずっと続くわけもなく……
『フィッ!?』
『モスノウ!!』
話をしているうちに少しずつ綻びが生まれ始める。
「こういうところはマルチタイプ使いの辛い所よね」
マルチタイプ使いはタイプ統一と違って、いろいろな場面に対処することの出来るバランスの良さが強みだ。だけどデメリットとして、こういった統一タイプと戦う時に役割が極端に偏ってしまうというものが挙げられる。フリアの手持ちだと、弱点を突けるインテレオンとエルレイドにはたくさんの役割が課せられ、逆にモスノウのように完全に不利なポケモンは役割がかなり少なくなってしまう。これがジムチャレンジ中のように3VS3や4VS4ならそもそも選出しなければいい。けど今回はフルバトルだから絶対に選出しなきゃいけない。そのうえ、相手はステルスロックを絶対に使ってくるいわタイプが相手。そうなると、一番活躍が難しいモスノウが一番輝けるのは最初しかない。そしてそんなことは、ここまで勝ち進んだトレーナーなら簡単に読み切れる。だからマクワ選手も、一番特殊に強く出れ、そしてモスノウを一番起点にして場を作ることの出来るツボツボから入っているのだろう。そして数的有利を最初に作って、苦手な相手であるインテレオンとエルレイドに対しては、数の暴力で押し切る作戦のはずだ。
当然、フリアだってこの作戦は読めているはず。それでも最初にモスノウを出さざるを得ない。じゃないと本当にモスノウがタダの捨て駒になってしまうから。だからきっとこの選出はフリアにとってもかなり悔しい選択のはずだ。
現状は相手の掌の上。さぁ、ここからどう頑張るのか。
「気張りなさいよフリア。相手はしっかりとあんたの対策を練って、本気で勝ちに来ているんだから」
「頑張れフリアー!!負けたら罰金5000万円だぞー!!」
想像以上に不利状況から始まっている2人の戦いをみながら、わたしとジュンは声を出して応援をした。
☆
「全く、簡単に言ってくれるね……」
後ろからかすかに聞こえるジュンとヒカリの声に軽口を叩きながらも、戦況からは一切目をそらさない。
相も変わらず岩の刃と氷の嵐が荒れ狂っている戦場は、けど徐々にモスノウが押され始めていた。理由はごくごく単純に、タイプ相性が悪すぎる。そのうえ、空中にステルスロックがばらまかれているせいで、下手に動き回ろうものならこの岩の礫がよりモスノウを苦しめてしまう事となる。
(やっぱり『ステルスロック』がうっとうしい……!!)
「モスノウ!!『ぼうふう』!!」
此方の動きを阻害するステルスロックを少しでも軽減するためにたまらずぼうふうを選択。モスノウを中心に起きる竜巻が、空中に舞っている岩の礫を巻き上げていく。
(これでちょっとはましに……)
「『ねばねばネット』です!!」
「そうはうまくいかないよね!!」
巻き上げられた岩はもれなくすべてネットで回収。そして最初の時と同じようにモスノウへと塊を投げ返される。これに対してこちらもふぶきで応戦し、塊を一瞬で凍らせて、そのまますぐに砕くことでこれを防ぐ。が、凍ったネットとステルスロックの塊が砕けると同時に、真正面から追加で岩の刃が飛んでくる。
どうやらネットの塊の陰に、ストーンエッジが隠れていたみたいだ。
「モスノウ!!『アクロバット』で避けて!!」
「フィッ!!」
この攻撃をよけるために慌ててアクロバットを指示。これを聞いたモスノウは、声を上げて気合を入れながら翅を広げた。けど、モスノウがその翅を羽ばたかせることはなかった。
「今です!!ツボツボ!!」
「ツボッ!!」
モスノウが前から飛んでくる岩の刃に気を取られた一瞬の隙をついて、モスノウの真下から岩の柱が突きあがり、モスノウの右翅を打ち抜いた。
「フィッ!?」
「モスノウ!?」
それでも何とか致命傷を避けようと身体をひねったモスノウは、ギリギリのところで瀕死を免れた。しかしその代償は大きく、制御を失ったモスノウはそのまま地面に落ちていく。
当然こんなチャンスを見逃すマクワさんではない。
「まずは一本!!ツボツボ、『ストーンエッジ』!!」
「モスノウ!!『ふぶき』!!」
それでもなんとか抵抗しようと、地面に落ちたモスノウが最後の力を振り絞ってふぶきを放つ。けど、どうやらマクワさんはここで確実にモスノウを落としたかったらしく、技をぶつけ合うのではなく、ふぶきを受けてでもモスノウへとストーンエッジを当てるように軌道を修正。モスノウの最後の攻撃は、ツボツボに当たったものの、ツボツボを落とすには至らず、逆にこちらは身体の真ん中にストーンエッジを受けてしまい、そのままモスノウは目を回しながらこちらまで飛んできた。
「モスノウ、戦闘不能!!」
「モスノウ!!」
「フィ……」
飛んできたモスノウを抱きしめながら、モスノウの様子を確認する。すると、とても悲しそうな声で鳴いてきた。
「ごめんね。ボクが不甲斐ないばかりに……よく頑張ってくれた。ありがとう、モスノウ……あとは任せて……」
「フィ……」
ボクが頭を撫でてあげると、そのままモスノウはゆっくり目を閉じる。やはり苦手ないわ技をあれだけもらったのがこたえたのだろう。すぐにボールに戻しながら、改めて心の中でモスノウに謝る。
「よくやりましたよ。ツボツボ」
「ツボ!……ッ!?」
「……ツボツボ?」
一方でマクワさんは、先手を取ったことをツボツボと一緒に喜んでいた。けどどこか様子がおかしい。マクワさんもその違和感に気づいたみたいで、慌ててツボツボに声をかけるものの、答えには辿り着いていないみたいだ。最も、ボクもまだわかってはいないんだけど……
(ツボツボの顔がゆがんだ……ってことは、少なくとも、何かしらのスリップダメージが入っている……?でもそんな技なんて……いや、あれは!?)
そこまで思考を回したところで、ツボツボの足の先がうっすらと赤くはれているのが目に入る。その様子を見て、ある答えに辿り着いたボクは、すぐさま次のボールに手をかける。
「ありがとうモスノウ!!君からもらったバトンは絶対繋ぐ!!お願いインテレオン!!」
ボクの2番手はインテレオン。いわタイプに弱点をつけるポケモンの1人であり、今回のバトルの重要な役割を持つポケモンだ。予定よりも登板が早いけど、ツボツボの身体に起きている状態異常と、モスノウのおかげで現状ステルスロックが無くなっている今のうちに、インテレオンを出してリードを取り返す作戦にチェンジする。特に、まだマクワさんはツボツボが貰っている状態異常の正体に気づいていない。だから、今ここでツボツボを落とし切る。
「インテレオン!!『アクアブレイク』!!」
両手に水の刃を構えたインテレオンが、ツボツボに向かって猛進。素早さに大きな自信を持つ彼は、一瞬にしてその距離を0にしようと駆け抜ける。
「ツボツボ!!『ねばねばネット』です!!」
「ツボ……ッ!?」
「ツボツボ!?あなたまさか!?」
そんなインテレオンに対して、ねばねばネットで機動力を落とそうと試みるツボツボだけど、技を放とうとしたところでツボツボの表情がまた歪む。ここでようやくマクワさんも何が起こったのか気付いたみたいだ。
けど、もう遅い。
その一瞬で懐に飛び込んだインテレオンが、右手のアクアブレイクによるアッパーでツボツボを空中に打ち上げて、トドメの一撃を構える。
「『ねらいうち』!!」
「……すいません、ツボツボ。『ステルスロック』です」
インテレオンの構えを見て、ツボツボはもう戦えないことを悟ったマクワさんは、ツボツボに対して謝罪をすると同時に、最後のお仕事としてモスノウに除去されたステルスロックをまき直し、ねらいうちを貰ってそのまま地面に落ちていった。
「ツボツボ、戦闘不能!!」
「お疲れ様です。ツボツボ、ゆっくり休んでください」
労いながらボールに戻すマクワさんは、そのまま次のボールに手をかけながらこちらに話しかけてくる。
「『しもやけ』……気付くのが遅れてしまいましたね。これは後で母さんに怒られそうです」
「あ、あはは。それは……頑張ってください」
マクワさんの少しそれた言葉に思わず苦笑いがこぼれる。
状態異常、しもやけ。
こおりタイプの技を受けた際に低確率で発症する状態異常で、継続的なダメージを受け、且つその痛みで力を上手く込めることが出来ずに、特殊技の威力が下がってしまうというものだ。基本的にこおりタイプの追加効果は、受けたポケモンの動きを止めるこおり状態なので、そもそもあまり発生するものでは無いけど、1度発生したらその効果はかなり厄介なものとして付きまとってくる。
モスノウが最後に放ったふぶきが、ボクたちにバトンを繋ぐために引き起こしてくれた確かなだった。
「モスノウ……本当にありがとう」
「母さんのモスノウと言い、あなたのモスノウと言い、本当に不利を意地でも跳ね返してきますね……全く、自信がなくなりそうですよ」
「こうでもしないと、勝てないですからね……!!」
「本当に……やはりあなたとは決勝で当たりたかったですね」
そう言いながら、マクワさんは2体目のポケモンを繰り出す。
「頼みますよ、アマルルガ!!」
現れたのはアマルルガ。
ボクのインテレオンと同じく、マクワさんも切り札のうちの1人を早くも登板させる形となった。間違いなく、ボクのインテレオンを重く見ての選出だろう。
「インテレオン……当たり前ですけど、僕のパーティはあなたが重いです。だから、ここでこのカードを切ってでも、インテレオンを倒させてもらいます!!『でんじは』!!」
「あれは受けちゃダメ!!避けて!!」
繰り出すや否やいきなり打ってきたでんじは。相手をまひさせ、機動力を一気に奪うその技は、素早さを売りにしているインテレオンにとっては致命傷だ。絶対に受けてはならない。大きく動けば、新しく漂い始めたステルスロックによって傷を負ってしまうけど、そんなことはまひに比べれば100倍マシだ。
こちらの動きを阻害させることを目的とした微弱な電気を軽やかなステップで避けたインテレオンは、そのまま指先をアマルルガに向ける。
「『ねらいうち』!!」
「レオッ!!」
「『ラスターカノン』です!!」
「ルオッ!!」
ボクの言葉と同時に発射される水の弾丸は、アマルルガから放たれる鈍色の弾丸とぶつかり合い、爆音を奏でながら消滅していく。
「走って!!」
「構えてください!!」
その爆風をかき消すように走り出すインテレオン。
対する待ちのアマルルガ。
岩と水の舞う少し幻想的なフィールドで、まだ序盤でありながらも、お互いの主軸となるポケモンの一角がぶつかり合う。
モスノウ
やっぱり岩相手には厳しいですね。振るバトルという兼ね合い上、どうしても活躍が難しい子が出てくるのはつらい所ですね。
しもやけ
アルセウスにて登場した状態異常。毎ターン最大HPの1/12を失い、特殊技で与えるダメージが0.5倍になる状態異常ですね。言ってしまえば、やけどの特殊版です。個人的には、こおり状態よりも嫌われないのでは?と思っているのですが、実際のところどうなんでしょうね?てっきりSVに実装されると思っていたものの1つだったりします。
フルバトル祭りの幕開けですね。