【完結】ポケットモンスター 約束のためにもう一度   作:犬鼬

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221話

「チャボ~ッ!!」

 

 バトルフィールドの中心で拳を突き上げ、声を上げて自分を鼓舞するルチャブル。その姿に答えるように観客も叫び声をあげるこのやり取りはプロレスのそれに近い。会場の空気もまるっと自分のものにして、さらに流れを引き込むという作戦なのだろう。

 

「チャボチャボ~ッ!」

「……」

 

(いや、これルチャブルが調子に乗っているだけかも……)

 

 と思ったけど、全く目が笑っておらず、未だにハイライトのない瞳で見つめてくるサイトウさんとあまりにもギャップがあるので、おそらくルチャブル本人の性格からの行動だろう。よくよく考えたら、サイトウさんはそういう周りの空気とかあまりに気にしなさそうな人だ。

 

 けど、どちらにしたって今会場の声援はルチャブルとサイトウさんに向けられているという事実は変わらないし、割とこの空気感はアウェー感が出て少し戦いづらさは感じてしまう。そういう言う意味では狙ってるにしろ狙ってないにしろ、こちらの心揺さぶることは出来ているので、私としては対処したい出来事のひとつだ。

 

(この空気感に流されずに、且つルチャブルに有利に立ち回れる子……うん、あなたしかいない!!)

 

 現状を分析し、次に出すべきポケモンを決めた私は勢いよく2つ目のボールを放り投げた。

 

「お願い!!ストリンダー!!」

「リンダーッ!!」

 

 私の2番手はストリンダー。胸の6つの発電器官を激しく揺らすことで、電気とともに音も鳴らすその姿は、ミュージシャンが激しくエレキギターを演奏するような姿にも見える。実際バトルフィールドの真ん中で胸元を掻きむしり、激しい音を振りまくその姿は、ロッカーによるパフォーマンスのそれにしか見えない。

 

 そして、そんな派手なパフォーマンスを見せられれば、ノリと空気をとても好むガラルの住民が見逃すなんて絶対しないわけで……

 

「リンダーーーーッ!!」

 

 

『『『うおおおぉぉぉッ!!』』』

 

 

「チャボッ!?」

「……なるほど、とても興味深い」

 

 ストリンダーの声と共に、サイトウさんの応援ムードだった場が一気にひっくり返る。そのあまりにもな周りの空気に変化に、ルチャブルは若干驚きのあまり動きが縮こまり、サイトウさんも戦わずしてこの場の空気を一転させたこの行動に、素直な賞賛の言葉をこぼしていた。まさかこんな方法でひっくり返されるとは思わなかったのだろう。

 

「ですが、それだけで勝てるほどわたしは甘いつもりはありません!!ルチャブル!!『つばめがえし』!!」

「チャブ……!!」

 

 しかしそこは流石の冷静さ。感情を灯さない灰色の瞳は空気に飲まれることなく、状況自体は変わっていないことをすぐに思い直し、ルチャブルに向かって冷静に指示を下す。いつも通りの様子のサイトウさんの姿に、ルチャブルもすぐさま落ち着きを取り戻して、両手両足を白く光らせながら突っ込んできた。

 

(やっぱり切り替えの速さはさすがだ……でも、()()()()()()()()()()()()()みたいだね!!)

 

 持ち前の素早さから一気に距離を詰めたルチャブルは、懐に一瞬で飛び込んで、アッパーカットのような形で拳を振り上げる。これをストリンダーは、()()()()()()()()()()受け止める。

 

「チャブ……?」

「それは!?ルチャブル!!下がって下さ━━」

「もう遅いです!!ストリンダー!!『オーバードライブ』!!」

「リ……ッダァァァ!!」

 

 渾身の一撃を不思議な感覚で止められたルチャブルは、その感覚に思わず首を傾げて止まってしまう。その事にサイトウさんはすぐに危険を感じて撤退を促すけどもう遅い。すぐさま胸元の発電器官を激しく揺らしたストリンダーは、そこから大きな音と振動を電撃と共に飛ばし、ルチャブルにゼロ距離で叩きつける。

 

「チャボッ!?」

 

 ルチャブルにとってこうかばつぐんで入るこの攻撃は、まだ余裕があったはずのルチャブルの体力を一瞬で消し去っていく。

 

(サイトウさんが犯したのは2つのミス。1つは、空気を一瞬でイーブンに戻されたことで焦って、ルチャブルで突っ張ったこと。ルチャブルの技は『フライングプレス』、『つばめがえし』、そして『どくづき』……全部ストリンダーには半減以下でしか入らない。ばつぐんも簡単に取られるんだから、ここの正解は交代……のはず)

 

 心を落ちつけて、冷静な判断をしているように見えるけど、やっぱりサイトウさんにもしっかりと隙はある。それを実感できたいい場面だ。

 

(そしてもう1つは……こういった注目を集めた時、私のストリンダーはとても凄い力を発揮できるってこと……!!)

 

 観客の声を力に変え、胸を手で弾くストリンダ―。そのたびに周りにあふれ出る電撃と音波は、ただでさえばつぐんの技を受けてふらふらになっているルチャブルを追撃するかのように降りそそぐ。

 

 ガラル地方でも流行っているバンドチームの、マキシマイザズの曲の一部を披露するストリンダ―のノリノリな攻撃は、観客を巻き込み、空気を飲み込み、そのままルチャブルを攻め切った。

 

 

『ルチャブル、戦闘不能!!』

 

 

「戻ってください。……お疲れ様です」

 

 戦闘不能となったルチャブルを戻しながら、すぐさま次のボールに手をかけるサイトウさん。

 

「リンダアアアァァァッ!!」

 

 

『『『うおおおぉぉぉッ!!』』』

 

 

 一方でストリンダ―は一曲弾き終えたことにテンションが上がり、大声をあげてアピールする。すると、それに触発された観客も大歓声。戦況的にはこちらがちょっと不利だけど、それでも空気は間違いなくこちらが身に着けた。

 

(これで少しはサイトウさんの動きが硬くなってくれればいいのだけど……)

 

「行きますよ、オトスパス!!」

「パァス……」

 

 相手への声援がこれだけ大きければ少しくらい怯んでもいいと思うけど、サイトウさんの瞳は全く揺れず、声もいつもの平坦な声で、淡々と次のポケモンを繰り出してくる。さっきの戦いではほんの少しのほころびを見せているとはいえ、それでも鋼の心は健在。局所局所でのとっさの判断は間違えることはあるかもしれないけど、それは誰だって起こりえる普通のことだし、どちらかというとそこは経験や頭の回転がものをいうところだ。基本的なところで精神的動揺による行動ミスは決してない、そう思って戦った方がいいだろう。

 

(オトスパス……確かサイトウさんのオトスパスは『じゅうなん』だったよね……?ってことは、まひによる弱体化は期待できないね。『ほっぺすりすり』は使えない)

 

 ストリンダ―と観客が盛り上がる中で、私は冷静に相手のポケモンを見て考える。ストリンダ―に一人倒されて出てきたということは、間違いなくストリンダ―に対応できる何かがあるという事だ。けど、ルチャブルとストリンダーの時のように、明確にタイプで負けているなんてことはない。下がる必要はないだろう。

 

「どのみち、何をするにしてもこれが安定するよね……『オーバードライブ』!!」

「リッダァァッ!!」

 

 観客にアピールしていたストリンダーが、そのままのノリで2曲目に突入。じゃかじゃかと胸の発電器官を搔きむしり、辺りに電撃波をまき散らす。ストリンダーを中心にまるで波紋のように広がっていく攻撃は、一見すると逃げ場なんて見当たらない。音波の技であるがゆえに、何か身代わりを立てて逃げるということも難しいこの技は、フリアの時のように地面に潜るくらいしか逃げ道はない。

 

(けど、ここでオトスパスを出してきたってことは多分……)

 

「オトスパス、『あなをほる』!!」

「パッス!!」

「やっぱり……」

 

 広がる電撃波を確認したサイトウさんは、すぐさまあなをほるを指示。オトスパスもこの攻撃は受けてはいけないということをボールの中で待機中に確認していたのかその動きは迅速で、攻撃速度が割と速い方であるはずのオーバードライブが届くよりも速く穴を掘り終え、その穴に飛び込んだ。

 

 フリアがネズさんの技を避けた時と同じ展開だ。

 

「リダ……?」

 

 自身の攻撃をあっさり避けられ、しかも姿まで見失ってしまったストリンダーは、演奏の手を止めて周りを見渡す。フリアの時と違って、完全に地面の中に潜っているから地上から確認できる術がない。しかもあなをほるはじめんタイプの技。どく、でんきタイプであるストリンダーにとっては致命打になる。絶対に受けちゃいけない攻撃だ。

 

 だけど、あなをほる攻撃はその性質上相手の姿を確認できないから、どこから攻撃が飛んでくるのかわからない。だから避けることは難しい。オトスパスの姿を確認したころにはもう、相手の攻撃射程範囲ないだろう。フリアだって、そこをついてネズさんのストリンダーにかげうちを当てていた。

 

(けど、打つ手がないわけじゃない!!)

 

 フリアの時と対比してここまで考えてきたけど、あの時とは違う点がもう1つ。それは、『いわなだれによって視界が封じられていな』ことだ。あの時は岩の壁がヨノワールを隠していたから、ヨノワールが影に潜んだのがわからなかった。けど、今回は私の目の前で地面に潜っているから、地中にいることは分かっている。

 

「それなら、ここは思い切って!!ストリンダー!!地面に向かって『ばくおんぱ』!!」

「リッダアアアァァァッ!!」

 

 今度は発電機能を発揮させずに胸の器官を震わせるストリンダー。特性のパンクロックの効果もあって、すさまじい音量と振動によって地面をえぐっていく音の波。音は振動。その振動が激しく地面を打てば、当然地面の中にも衝撃は伝わっていくし、地面の中にいるってことは視覚が使えない代わりに、聴覚が過敏になっているはずだ。そんな状態でこんな技を喰らえば大ダメージは免れない。

 

「パスッ!?」

 

 その予想通り、めくれ上がった地面と一緒に外に放り出されたオトスパスは、触手のような腕で耳を塞ぎながら、苦しそうな表情を浮かべて飛び出してきた。

 

「『オーバードライブ』!!」

「リッダァッ!!」

 

 空中で無防備なオトスパスに対してすぐさま電波の追撃。空中でかつ耳を塞いでいる状態のオトスパスにこの技を防ぐ方法はかなり限られる。

 

「オトスパス、落ち着いて……周りの岩を!!」

「パ……スッ!!」

 

 しかし、そんな限られている手を正確に見抜いて対処するサイトウさん。

 

 指示を受けたオトスパスは、『空いている触手を使って』、自身と一緒にめくりあげられた地面の破片を集めて簡易的な盾を作る。

 

(そういえばオトスパスは触手が8本あるもんね。その体質上、本来なら無防備なところでも無防備になりえないんだ)

 

 耳を塞いでいる触手以外で器用に岩の盾を構えるオトスパスを見ながら、自身の固定概念にちょっとだけ反省をする。

 

「けど、『オーバードライブ』は音技……その岩の盾だと、衝撃は回り込んでオトスパスに当たるはず!!」

「誰が守るために作ったと言いましたか?」

「え?」

 

 オーバードライブの性質上この岩の盾は大丈夫だと思っていたところに入るサイトウさんからの忠告。素の言葉に一瞬思考を持っていかれていると、オトスパスがすぐさま動く。

 

「『アクアブレイク』です!!」

「パスッ!!」

 

 耳を塞いでいるもの以外の触手全てに水を纏わせて、自身が集めた岩の盾を殴りつける。すると、自身の触手から岩に水が移っていき、結果水を纏った岩の流星が6つ、ストリンダ―に向かって降りそそぐ。

 

「これが狙い!?」

「そもそも私は最初から『盾を作れ』だなんて言ってません」

「リダッ!?」

「ストリンダ―!?」

 

 サイトウさんの言葉に納得している間に岩の直撃を貰うストリンダー。その岩の雨はストリンダーにダメージを与えるだけでなく、ストリンダーの足元を埋めるように積み重なって、ストリンダーの足を奪っていく。幸い、岩の大きさ的にストリンダーの攻撃で十分壊せるものだから、この先動けないなんてことは起きないだろうけど、それでも間違いなくこちらの体力を削っていた。

 

 手痛い反撃だ。けど、被害を被っているのはこちらだけではないはず。

 

「あの岩が自身を守るためじゃなくてこっちを攻撃するための物なら、『オーバードライブ』もしっかり当たっているはず!!……え?」

 

 オトスパスにもストリンダーと同じくらいダメージが入ってしかるべきだ。それを確認するべく、オトスパスに視線を向ける。するとそこには、身体から赤色のオーラを放っているオトスパスの姿。その身体にはいたるところに電撃の跡が見えるものの、彼の目は決して死んでおらず、燃えるような意志を宿しながらストリンダーを見つめ、こちらに向かって真っすぐとびかかってきていた。

 

「相打ち上等。こちらは最初から覚悟していたんです。ならば、あらかじめ構えることは可能でしょう?」

 

 相打ちを覚悟していたオトスパスと、攻撃を受けることを予想していなかったストリンダー。ダメージそのものをは一緒かもしれないけど、心構えの差でお互いのポケモンがダメージから復帰する速度には差があった。ストリンダーがまさかの反撃と、岩で足を取られたことによる混乱でまだ復帰できていないうちに、覚悟を決めていたオトスパスはストリンダーの目の前まで迫っていた。

 

「ストリンダー!!『オーバードライ━━』」

「遅い!!オトスパス!!『リベンジ』!!」

「パッス……ッ!!」

 

 赤いオーラを纏ったオトスパスは、自身の身体から生えている触手のうち3つを搦めて、1つの大きなドリル状の触手に合体する。その状態で身体のオーラをその触手に移し、筋肉を隆起させて思い切りストリンダーにぶつける。

 

 リベンジ。

 

 この技を放つ前に攻撃を受けていれば、自身の攻撃をその瞬間だけ2倍にして相手に叩きつけることの出来る一種のカウンター技だ。相打ちでダメージを受ける覚悟をあらかじめてしていたからこそ、このダメージを利用して自身の攻撃力を底上げしてきたというわけだ。

 

「スト……ッ!?」

 

 オーバードライブが間に合わず、足元も岩で埋められていたストリンダーにこの攻撃を防ぐ術はない。幸い、ストリンダーの持つどくタイプがかくとうタイプの技を半減することが出来るから、体力を削りきられるまではダメージを貰っていない。また、さっきのリベンジの威力が高すぎたせいか、ストリンダーの周りの岩も吹き飛ばしてくれたため身体の自由自体は確保できた。

 

 もっとも、遠距離技が主体のストリンダーの懐に、オトスパスが潜り込んでいる事実に変わりはないため、決して楽観視できる状況ではない。

 

「『オーバードライブ』!!」

「リ……ダ……ッ!!」

 

 だからまずはオトスパスとの距離を離すために、相手にあてることは考えず、とにかくやたらめったらに音と電気を放つために、両手をせわしなく動かしながら胸の発電器官に手を持っていこうとする。

 

「させません。この距離はもう、オトスパスの距離です。オトスパス、『たこがため』!!」

「スパッ!!」

「リダッ!?」

「ストリンダー!?」

 

 しかし、ストリンダーの腕が胸に到達するよりも速く、オトスパスの触手がストリンダーの四肢をからめとる。後ろから羽交い絞めするかのように組み付いているせいで発電器官にオトスパスをぶつけることが出来ず、また手足に1本ずつと腰に2本、それに、ストリンダーの首に1本という徹底的な拘束状態のせいで、そもそも指1本すら動かすことが出来ない状態になってしまっている。むしろ、下手に動いてしまえば触手が更に食い込んで、逆に痛みとして自分に返ってきてしまいそうだ。

 

 かといって、こんな状況で焦るなという方が難しい。実際に拘束されている本人は、現在進行形で軽いパニック状態になっており、身体を動かそうとして逆に絞められている状態になってしまっている。

 

「ストリンダー!落ち着いて!!」

「リダッ!?……」

 

 焦っているストリンダーに声をかけて、パニック状態を何とかやわらげてあげている。

 

 私の声に気づいたストリンダーは、焦ることが一番ダメだということに気づいてくれたみたいですぐさま自分の行動を反省。さっきまで暴れていたのが嘘のように、微動だにすらしない完全なる静止状態に変わる。

 

「良い判断ですね」

「もっと判断が速くて凄い人が身近にいたからね……」

「そう言えばそうでしたね」

 

 私の言葉にそっと微笑むサイトウさん。しかし、その笑顔はすぐに引っ込み、私たちにとって無情の判断を下す。

 

「オトスパス。『アクアブレイク』」

「パス!!」

 

 ストリンダーの身体を縛るのにつかわれているオトスパスの触手は全部で7本で、オトスパス自身には8本の触手が存在する。つまり現状オトスパスには1本だけ自由に動かせる触手が残っている。その触手に水を纏わせたオトスパスは、後ろから組み付いたまま、右の横腹を狙うようにアクアブレイクを放ってくる。

 

 組み付かれているうえゼロ距離から放たれるこの技を避ける方法は全くない。また、たこがためという技のせいで、身体の力を抜かざるを得ないストリンダーは必然的に防御面の弱体化を余儀なくされている。オトスパスが邪魔なせいでリターンレーザーを当てることもできないため、どんな手段を用いたとしても攻撃は受けざるを得ない。

 

 けど、逆に言えばこの攻撃の瞬間こそが、一番の隙になる。

 

 アクアブレイクで攻撃をするということは、当然その触手に力を入れる必要が出て来る。そうなってしまえば、現状たこがためのために力を入れている7本の触手からはわずかに力が抜ける。

 

(この拘束を解くなら、このタイミングが一番のベスト!!)

 

「ストリンダー!!『ヘドロウェーブ』!!」

「リダッ!!」

 

 私の声に、待ってましたと言わんばかりに技を構えるストリンダー。叫び声と共に、締め付けが緩んだことでわずかに動かせるようになった足を踏み鳴らし、地面からヘドロの波を発生させて渦を巻かせ、自分をも技の対象にし、すべてを巻き込むように放つ。

 

「パスッ!?」

 

 その技範囲の広さから、ストリンダーにくっついたままのオトスパスは、ストリンダー自身すらをも巻き込んだ毒の渦に一緒に巻き込まれ、ダメージを蓄積させながら追加効果の毒状態も入っていく。これでオトスパスは長期戦が出来なくなった。たこがためによる拘束から相手をじわじわと追い詰める戦い方を好むオトスパスにとって、この毒状態というのはかなりきついだろう。

 

 ストリンダーと一オトスパスは、2人そろって毒の渦にもみくちゃにされていく。けど、同時にダメージを受けるのなら、どくタイプを持っている故に被ダメが少ないストリンダーの方がダメージレースは勝っている。このままいけば、被害はあるものの、それでも最後に立っているのはストリンダーだろう。

 

「オトスパス……まだいけますね?」

「……スパッ!!」

 

 しかし、そんな状況でもオトスパスは決して触手を緩めない。

 

「凄い根性……ストリンダー!!」

「リッダッ!!」

 

 そんなオトスパスを見て、さらに毒の渦の勢いをあげていくストリンダー。けど、それでもオトスパスは離れない。

 

「オトスパス!意地を見せましょう!!『リベンジ』!!」

「ス……パッ!!」

 

 渦にもみくちゃにされ、毒に蝕まれ、それでも決してあきらめないオトスパスは、水を纏っていた触手に赤いオーラを纏わせる。

 

 ダメージを受けた後に発動すれば威力が倍になるリベンジ。その赤い光が、さっきと比べて強力になっていた。

 

「さっきよりも強く……まさか、受けたダメージの大きさによってその分威力を上げている……?でも『リベンジ』にそんな効果なんて……」

「やられた分を返すから『リベンジ』なんです。お覚悟を……オトスパス!!」

「パスッ!!」

 

 赤い光を見て慌てたストリンダーが更に毒を強くするけど、それすらも耐えたオトスパスが、一本の触手を思いっきりストリンダーに叩きつける。

 

 その衝撃と同時に撒きおこる毒液の飛沫。

 

 舞い散る飛沫はじめんに落ちると同時に蒸発して姿を消していく。すると、毒の渦があった場所に、ストリンダーとオトスパスの姿が見えた。そこには……

 

「……」

「パ……ス……」

 

 リベンジによるダメージで倒れたストリンダーと、かろうじて残ってはいたものの、毒によるスリップダメージに耐えきれずに、たった今ストリンダーの上に重なるようにして倒れるオトスパスの姿があった。

 

 

「ストリンダー、オトスパス、戦闘不能!!」

 

 

 両者ノックダウン。

 

 白熱した互角の戦いに、周りのボルテージはさらに上がっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ストリンダー

発電器官から電気と音波をまき散らす性能上、多分原作よりもアニメの方が技範囲広すぎて対処が難しそうですよね。音技はアニメシーンの方が厄介そうです。

リベンジ

技の使い方としては、スマブラのガオガエンに近くなりましたね。どんどん蓄積して最後に放つようなものになっています。

たこがため

此方も、効果は原作寄りではなくアニメ寄りの効果へ。リオルが脱力によって拘束を抜けていたのが記憶に新しいですね。




DLC来ましたね。ポルターガイストが返って来たり、どくどくが返ってきたりと色々ありますが、個人的にはやはりチャデス関連ですね。いい技ももらっているようなので楽しく戦っていきたいです。




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