【完結】ポケットモンスター 約束のためにもう一度   作:犬鼬

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お待たせしました。諸事情もひとまず落ち着いたので、次話からはまたいつも通りに戻せるかと思います。


231話

「『サイコカッター』!!」

「エルッ!!」

 

 地面を踏みしめ、両腕に超能力の波動を溜めたエルレイドは、そこから一気に虹色の刃を放つ。特性のきれあじの乗った鋭い刃は空気を切り裂き、真っすぐヤドランに向けて飛んでいった。

 

「『サイコキネシス』です!!」

「ヤド……」

 

 これに対してヤドランの行動はサイコキネシス。念動力の波によってこちらの斬撃を逸らそうと飛ばしてくるその波動は、的確にこちらの技を逸らしていく。ヤドランを中心にドーム状に展開された念動によって攻撃を逸らされた刃は、あらぬ方向へと飛ばされて散っていく。

 

「まだまだ!!」

「エルッ!!」

 

 しかし、そんな姿にも臆することなく前に走るエルレイド。斬撃を飛ばしながら突撃するエルレイドは、例え攻撃を逸らされてもそのまま攻撃をし続ける。

 

(『サイコキネシス』で自分を守っている間は、むしろこっちに攻撃できないもんね)

 

 自分を包み込むように発動しているということは、逆にそのドームの外へと攻撃を飛ばすことが出来ないという意味でもある。この間にしっかりと距離を詰めて、こちらの攻撃の射程範囲にヤドランを捉えていく。

 

「『つじぎり』!!」

 

 しっかりと距離を詰めたところで、攻撃方法をサイコカッターからつじぎりに変更。虹色から黒色に変わった肘の光を、念動力のドームに叩きつけて、ヤドランのサイコキネシスを破壊する。

 

 もはや見慣れた光景だ。ここまで距離を詰めれば、ヤドランに大ダメージを与えていくことはそう難しくはない。けど、やはり今回もあの技がこちらの邪魔をする。

 

「今です!!『シェルアームズ』!!」

「ヤドッ!!」

 

 ドームが消えると同時に発射されるヤドランからの毒弾と、上空から降りそそぐ光の球。ヤドランの攻撃自体はつじぎりで弾くことが出来、懐に潜り込むことには成功するものの、それと同時に空から降ってきた光球がエルレイドに直撃することによって、こちらに大きめのダメージが入ってしまう。が、ただではやられないと肘の刃を右から左に振り切ったエルレイドの執念の攻撃がきまり、ヤドランを大きく後ろに吹き飛ばす。

 

 ようやく取れたクリーンヒット。かのように思われたけど、よくよく見ればヤドランは左腕のシェルダーの砲台でしっかりと防いでおり、更にリフレクターの効果によってエルレイドの攻撃は大きく軽減されていた。最終的なダメージ量は、エルレイドに比べれば本当に微々たるものだろう。そして、先のやり取りでまたエルレイドとヤドランの距離が空いたということは、ヤドランが準備をする時間がまた生まれたという事であり……

 

「ふっふっふ!ヤドラン!!『みらいよち』!並びに『サイコキネシス』!!」

 

 嬉しそうに笑うセイボリーさんの言葉と共に、ヤドランが天に向かって祈りを捧げ、それが終わると同時にまたヤドランを守るようにサイコキネシスのドームが展開される。

 

「盤石!!ワタクシの考えたこの作戦に、敵は居ません!!」

 

 自信満々に、大胆不敵にそう告げるセイボリーさん。まだ勝負が決まっていないこの段階での発言は、人によっては不快を覚えるかもしれないけど、実際にボクの攻撃はしっかりといなされている。その実績があるせいか、セイボリーさんの言葉に対して、観客はむしろ大盛り上がりを見せている。観客のみんなからすれば、優勝候補であると言われているらしいボクが、ここまで追い詰められていることに、なにか思うところがあるのだろう。

 

 けど、ボクだってこの状況にただ指をくわえて待っているわけじゃない。

 

(うん、今のやり取りのおかげで、明確にタイミングはつかめた。後は……)

 

 

「エルレイド。ボクが合図をしたら……」

「……エルッ!」

 

 

 ボクが小声で指示をしたことを理解し、しっかりと頷いてくれたエルレイド。と同時に、ボクは右手の人差し指で、また太ももを『トン、トン』と、リズムよく叩いて行く。更に、左手にはモンスターボールをこっそりと構え、()()()()()()()()()()()を整える。

 

「GO!!」

「エルッ!!」

 

 ボクの準備が出来たと同時に、エルレイドがダッシュ。またサイコカッターを構えながらヤドランとの距離を縮めていく。

 

「ヤドラン!」

「ヤド……」

 

 一方でヤドランは、こちらからの攻撃をできるだけ遅らせるべく、自身を守るドームの大きさを徐々に大きくしていき、ドームの斥力を持ってエルレイドを突き放そうとする。この膨らんでいく攻撃に対して、エルレイドは肘に貯めた力を解放。鋭く小さく放つことを意識して出された虹の刃は、つじぎりで攻撃する時に、1秒でも早くサイコキネシスのドームを壊せるように、表面に罅をいれておく。

 

「『つじぎり』!!」

 

 そしてドームとエルレイドの距離がゼロになった瞬間に、また虹のオーラを漆黒に変えてドームの真正面に穴を開け、そこから侵入してヤドランにダッシュ。

 

「『シェルアームズ』!!」

 

 サイコキネシスが破られることは想定内。それを確認したセイボリーさんは、今度は毒の弾丸を発射。ここまでは予定調和だ。強いて予定と違うところを言えば、今回はサイコキネシスのドームを壊したのが最低限だったため、壊れ始めているとはいえまだ一部分はドームの形を維持していたという事くらい。

 

 けど、この小さな違いをセイボリーさんはしっかりとみていた。

 

「ドームの残りを利用なさい!!」

 

 まだほんのりと残っているドームの欠片は立派な障害物。そこにシェルアームズの弾丸をぶつけることによって、毒の弾丸は複雑な起動を描いてエルレイドに向かって飛んでいく。

 

(マクワさんやメロンさんの戦術を真似てる!!)

 

 物に反射して弾を飛ばしてくるこの戦術はあの2人がしてきたそれだ。ここに来て新しい引き出しを見せてきた。

 

(でもそれはもう体験している!!)

 

 確かにこの攻撃は、攻撃の方向がばらばらになるために対処が難しい。けど、既に体験している以上、ボクはこの手のものに目が慣れている。だから、ボクがエルレイドの目になって、彼が避けられない物はボクが見て指示を出す。

 

「エルレイド!!左右から来るよ!!」

 

 早速左右から飛んでくる毒の弾丸。これに対してエルレイドは小さくジャンプし、前宙返りをしながら避ける。

 

 華麗な身のこなしで左右からの攻撃を避けたエルレイドは、そのまま着地も綺麗に決めて再びダッシュ。ジャンプの高さが小さかったのもあって、前に走る動作への移り変わりも凄くスマートだった。

 

「ヤドラン!!」

 

 せっかくサイコキネシスのドームを広げて時間を稼いだのに、エルレイドのアクロバティックな行動のせいでその時間を帳消しにされたことを嫌ったセイボリーさんが、失った時間を取り戻すために再び毒の弾丸を発射。今度は反射を使った攻撃ではなく真っすぐドストレート。その分スピードの乗った攻撃は、エルレイドの身体の中心に向かって真っすぐ飛び……

 

「エル……!!」

 

 向かい合うエルレイドはその弾に対してスライディングをして潜り抜け、自身の頭の上を弾が通り抜けたと同時にまた起き上がり、再びダッシュ。ヤドランとの距離を一気に縮める。

 

「エルレイド!!『つじぎり』!!」

「ヤドラン!!近接の『シェルアームズ』を!!」

 

 ドームを壊し、毒の弾を潜り抜けたエルレイドが再びヤドランの下に辿り着き、黒のオーラを纏った刃を振り切る。これに対してヤドランは、いつもは特攻が高い故に、毒の弾丸による攻撃になっていたシェルアームズを無理やり近接仕様に変更し、毒を纏ったシェルダーの砲台で無理やり殴りかかってきた。

 

 急な近接攻撃に一瞬表情を驚きに変えるエルレイド。しかし、その変化も一瞬だけで、すぐに表情を引き締めて相対する。むしろ、近接の勝負の方が得意なエルレイドにとっては、この打ち合いは願ったりかなったりだ。その想い通り、左腕を振り下ろす形で攻撃してきたヤドランのシェルアームズを、エルレイドは下からかちあげるように左肘の刃を振り上げてパリィする。攻撃を弾かれたことで万歳状態になったヤドランは、思いっきり大きな隙をさらすこととなった。

 

 勿論この隙は逃さない。

 

(けど、忘れてはいけない『あれ』のことも、どうにかしなくちゃね!!)

 

「28……29……30……!!エルレイド!!今だよ!!ヤドランを()()()()()!!」

「エルッ!!」

「は……?」

「ヤドッ!?」

 

 大きな隙をさらしたヤドランは、来たるべき衝撃に備えて身体中に力を入れて身構えていた。しかしそんな彼を襲ったのは、急にエルレイドに持ち上げられたことによる浮遊感。殴られると思っていたのに、いきなり背中から手を添えられて持ち上げられるとは思わなかったヤドランは、軽いパニック状態になる。いや、正確にはセイボリーさんも軽くあたふたしているから、ヤドラン『たち』という方が適切か。

 

「一体持ち上げて何をする気で……」

「何をするって……忘れたんですかセイボリーさん?あなたがやった技の対策ですよ?」

「ワタクシがやった技の?……いえ……まさか!?」

 

 ボクの言葉にようやく心当たりを思いだしたセイボリーさんと一緒に視線を空を見上げる。すると、その視線の先には白色の光球が現れ始めた。

 

「来た!!『みらいよち』!!タイミングぴったり!!」

 

 光の球の正体はみらいよち。もう何度もヤドランの手によってエルレイドに降り注いだエスパータイプの高威力技は、今回も()()()()()()()()()()エルレイドに向かって降りそそぐ。

 

 みらいよちは文字通り未来に攻撃を予知する技だ。技をあらかじめ打っておくことで、時間差で敵を攻撃する技。時間がかかる反面威力が高いという性質があるけど、このみらいよちにはもう1つ弱点がある。

 

 それは、『攻撃タイミングが読みやすい』という事。

 

 みらいよちによって攻撃が飛んでくる時間は常に一定だ。だからこそ、その攻撃はボクでも利用できる。

 

「ヤドラン!!すぐにエルレイドから離れて━━」

「遅い!!エルレイド!!真上にぶん投げて!!」

「エルッ!!」

 

 光の球が定刻になって落ちてくると同時に、その光の球の群生地に向かってヤドランをエルレイドがぶん投げる。これにより、本来エルレイドに向かって落ちてくるはずの攻撃は、間にヤドランが入り込むことによってそのすべてがヤドランへと向かっていった。

 

「くっ、『サイコキネシス』です!!」

「ヤド……ッ!!」

 

 このまま受けてしまえば大ダメージは必至。しかし、ここまでみらいよちに接近を許してしまえば無傷で切り抜けることは難しい。だから、せめてもの抵抗とばかりにサイコキネシスのドームを張ることによって、少しでもクッションを作ってガードする動きを見せるヤドラン。しかし、急に作ったドームというだけあって大きさはかなり小さく強度もない。最初数発を防ぐことこそできたけど、ドームはみらいよちの球2、3発を受けてすぐに割れ、残りが全てヤドランに突き刺さる。

 

「ヤド……ッ」

「ヤドラン!!……まだいけますね?!」

 

 大ダメージを受けて思わず声を漏らすヤドラン。しかし、派手な攻撃を受けた割には、ダメージは想像より少ない。ひかりのかべがヤドランを守ったおかげだろう。

 

「『ひかりのかべ』のおかげでまだ戦えそうです!!ヤドラン!!着地と同時に攻めてきますよ!!準備を……なッ!?」

「ヤド!?」

 

 ヤドランがまだ戦えることを確認したセイボリーさんが、すぐにヤドランに態勢を整える指示をする。

 

 そこでようやくヤドランから視線を外し、バトルフィールドを見渡すセイボリーさん。そんな彼から驚愕の声が上がる。

 

「エルレイドはどこに……!?」

「ヤド……」

 

 理由は、ヤドランの対戦相手であるボクのエルレイドがフィールドに見当たらないから。

 

「セイボリーさんがヤドランに夢中になっている間に、ボクの方でもいろいろやりましたからね」

「くっ……ヤドラン!『サイコキネシス』です!!」

「ヤド……ッ!!」

 

 ボクが不敵に零した言葉に何かを感じ取ったセイボリーさんが、ヤドランに守りのサイコキネシスの指示をする。これによってまたヤドランの周りに防御壁が生まれ、リフレクターとひかりのかべも相まって堅牢な防御となる。これを外から崩すとなると、かなり骨が折れることだろう。だから……

 

「殻にこもらないで出てきてくださいよ。無理やり引っ張りだしてあげますから」

「やれるものならやってみるがよろしいのです!!」

「そう言うなら喜んで……()()()()()!!『()()()()()』!!」

「……は?」

 

 ボクが指示を出すと同時に、ヤドランの陰に潜んでいた()()()()()()()()()

 

 ヤドランがみらいよちに集中していた隙にこっそり交代をしていたヨノワールは、地面に潜んでヤドランが下りて来るのを待っていた。そしてサイコキネシスのドームを張られることも予想していたボクは、その内側にヨノワールを滑り込ませ、ヤドランの逃げ場が作れない状況を作成。絶対にヨノワールの技が当たる状況を作成し、ヤドランの後ろからかわらわりを放った。

 

「ノワッ!!」

「ヤドッ!?」

 

 ヨノワールからの攻撃に驚いたヤドランが、ダメージこそあまり負っていないものの、何かが割れるかのような音を響かせながら後ろに下がる。

 

 エスパー、どくタイプであるヤドランにかくとうタイプであるかわらわりはほとんど通らない。けど、かわらわりにはリフレクターやひかりのかべと言った防御壁を破壊する効果がある。先ほど響いた割れるような音は、この時の音だ。

 

 これでもうヤドランを守るものはない。

 

「『いわなだれ』!!」

「『サイコキネシス』!!」

 

 一転攻勢。すぐさまヨノワールに追撃を指示し、岩を降らせるこちらと、それを防ぐためにサイコキネシスを全力で放出し、斥力によって抗うヤドラン。流石に今回はサイコキネシスに軍配が上がり、いわなだれが外に飛ばされたものの、この岩が周りに散らばったおかげでこちらの技の幅が広がった。

 

「ヨノワール!!」

「ノワ!!」

「しまっ!?」

 

 岩が周りに散らばったのを確認したと同時に、ボクとヨノワールの意識が交わり、ヨノワールの姿が変わる。視界が混ざり合う独特の感覚に一瞬だけ襲われるが、もはや慣れたこの感覚にこちらがリズムをずらされることはない。

 

「『ポルターガイスト』!!」

「ノワ……ッ!!」

 

 1秒と掛からずに完了した共有化を、ちゃんと行えているかの確認をすることもせず、すぐさま技を指示。ゴーストの力を纏った岩は、一気にヤドランの周りを周回し、ヨノワールが手のひらを握り締めると同時に卒倒。黒い岩に押しつぶされたヤドランは、爆発とともに倒れていく。

 

 

「ヤドラン、戦闘不能!!」

 

 

「お疲れ様です……ヤドラン……」

「ナイスヨノワール。一回戻って休んで」

 

 ヤドランが倒れると同時に、ボクとセイボリーさんがリターンレーザーを当ててポケモンを戻す。

 

「まさかこんな序盤にヨノワールを登板させるとは……」

「確かにヨノワールはボクにとって切り札の1つです。けど、だからと言って最後しか出さないわけじゃないですよ?」

 

 確かに、今までの公式戦ではヨノワールの出番は最後だけだったけど、別にそこにこだわりはない。共有化のせいで序盤に出しにくくはなっているけど、だからと言って出しどころを誤るつもりもない。万が一ヨノワールが倒されても、うちはヨノワールに全てを背負わせているようなメンツじゃない。

 

 最も、共有化による疲労の蓄積が大きいことに変わりはないから、控えに戻せるのならこうやってこまめに戻してはおきたいんだけどね。

 

「だから……引き続き行くよ、エルレイド!!」

「エル!!」

 

 ひと仕事終えたヨノワールと入れ替わりで場に帰ってきたエルレイドは、短く声を発しながら腕の刃を伸ばして次の敵に備えていく。これに対してセイボリーさんは、少し汗を流しながら次のポケモンを構えた。恐らく、自信満々に準備して、1度術中にもはめたはずなのに、その上で被害少なめで突破されたことに少なくない衝撃を受けてしまっているようだ。実際は、エルレイドはかなりダメージを受けているため、長く戦えるわけじゃないんだけどね。その証拠に、今も少し表情を歪めて痛みに耐えるような姿を見せている。

 

「……ッ」

(もうちょっと……頑張って……!!)

 

「行きなさい!!ココロモリ!!」

「コロッ!!」

 

 そんな少し苦しそうなエルレイドに声援を送っている間に、セイボリーさんが繰り出してきた4人目のポケモンはココロモリ。てっきりギャロップを出してくると思っていたけど、どうやらまひ状態のギャロップにはエルレイドは荷が重いと判断したようだ。その代わり、また別方面から弱点をつけるココロモリが選ばれたというところか。

 

(個人的にも、ギャロップよりココロモリの方がエルレイドも弱点をつきやすいから、こちらとしてもありがたくはあるけど……ココロモリかぁ……)

 

 タイプ上は不利だけど、相変わらずこちらのつじぎりはよく通るのでこちらのメインウェポンは変わらない。けど、ココロモリはクララさんとのバトルでも、正直エアスラッシュをしていた記憶しかないため何をしてくるのか分からない。

 

(セイボリーさんはこのバトルに対して並々ならない思いで挑んできている。その象徴がさっきの壁と『みらいよち』による波状攻撃作戦。けど、当然これだけで勝てるとは思っていないよね。なら、次の作戦を用意していそうではあるけど……)

 

 はたしてそれがココロモリ1人でできるものなのか、はたまた先程のオーベムとヤドランのように、コンビネーションで戦うものなのか。

 

「ココロモリ!!空へ!!」

「コロッ!!」

 

 ボクが思考を回していると、セイボリーさんの指示に従ってココロモリが天高く飛び上がり、こちらが簡単に手を出せない位置まで高度を上げ、その位置でホバリングを始めた。

 

「『めいそう』」

「ッ!!『サイコカッター』!!」

 

 ココロモリが滞空したことを確認したセイボリーさんは、すぐさま技の指示を出す。それを聞いた瞬間、ボクはセイボリーさんのやりたいことを全て理解し、エルレイドに攻撃の指示を出す。これに従ってエルレイドは無数の斬撃を飛ばして、空中で目を瞑って無防備な姿を晒しているココロモリに次々とダメージを与えていくけど、それを無視してめいそうを行い続ける。ココロモリ自身はさして耐久が高い訳でもないから本当ならつじぎりで一発で仕留められる。しかし高度があるせいで手が届かないからサイコカッターしか当てることが出来ないうえ、このサイコカッターがココロモリにはいまひとつ且つ、距離が離れすぎていることによる減衰が大きすぎてめいそうを止められない。

 

(こうなったら無理やり……!!)

 

「エルレイド!!」

「エルッ」

 

 サイコカッターの減衰を少しでも抑えるために、今エルレイドが込められる最大の力を持ってジャンプ。それでもココロモリには届かないので、ココロモリとの距離が1番近くなったタイミングで、再びサイコカッターを構える。

 

 これで1秒でも早くめいそうを止めたかったから。

 

 が、1歩遅かった。

 

「『アシストパワー』!!」

「コロッ!!」

 

 一足先にめいそうをし終えたココロモリが、ピンク色の輝きを周囲に撒き散らしながら、圧倒的な破壊の嵐を撒き散らす。

 

「エルッ!?」

 

 空中に飛び出したエルレイドは、これに対して防御行動をとることが出来ず、まるで逆再生をしているかのように地面に戻され、叩きつけられた。

 

「エ……ル……」

 

 

「エルレイド、戦闘不能!!」

 

 

 ここまでダメージが蓄積していたエルレイドは、急に襲いかかってきた一撃必殺の威力を前に、あえなく戦闘不能。

 

「ココロモリ……『はねやすめ』です」

「コロ~……」

 

 その威力を目にし、思わず言葉を失うボク。そんなボクの目の前で、ココロモリはゆっくりと着地して身体を癒し始めた。

 

(なるほどね……次はワンマンプレーのゴリ押しで来るか……)

 

「コローッ!!」

 

 身体を休め、元気に声を上げる新しい挑戦者に対して、ボクはすぐに思考を回し始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




みらいよち返し

アニポケでもありましたね。タイミングを計って相手に逆にぶつける戦い方です。……アニポケの方は、少しずるい気がしますけどね。

ヨノワール

ちょこっと出番のヨノワールさん。ちょこっとでも頼りになりますね。

ココロモリ

前回は活躍できなかったので、今回は頑張ります。




最近ちょくちょく更新がぶれますね。申し訳ないです。




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