【完結】ポケットモンスター 約束のためにもう一度   作:犬鼬

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232話

(『アシストパワー』……ガラル地方では2回目に立ち向かう技になるけど、やっぱり強いね……)

 

 この戦法を受けて思い出すのは、アラベスクタウンで戦ったポプラさんのマホイップ。あの時は、全ての準備を終えたマホイップに、インテレオン以外の全員を倒されてしまい、有利展開を一気にひっくり返されたという苦い思い出がある。マクワさんたちの戦法に続いて、こちらも見た事のある技だ。こうしてみると、セイボリーさんはボクが戦い、そして苦戦した戦法を取り入れたりもしているのかもしれない。本当に、普段の態度からは想像ができないほど勉強熱心だ。

 

(それにしても、ポプラさんの時よりも『めいそう』をする時間がかなり短かった)

 

 空中に飛んで、少しでもサイコカッターの威力をあげてめいそうを止める。それ自体は悪くなかった作戦だと思うし、当たれば間違いなくめいそうは止まっていた。たとえ当たったとしても、そのあとで距離を取られてめいそうや、はねやすめで回復される可能性はあれど、時間を稼ぐことはできるので、そこをつくこともまた可能だった。ポプラさんの時に掛かっためいそうの時間と回数を考えても、十分余裕はある計算だったのだけど……それでも間に合わなかったということは、ボクの中で答えはひとつしか見当たらなかった。

 

(特性『たんじゅん』……厄介だね……)

 

 たんじゅん

 

 自身の能力に変化が起きた時に、その変化量を2倍に増やす効果を持つ特性だ。例えば、このたんじゅんを持つポケモンがからにこもるを行った場合、本来なら防御が1段階成長するだけのはずが、特性の影響で2段階成長に変わる。てっぺきでのように2段階上がる技ならなら4段階上げられるし、コットンガードのように3段階上がる技なら6段階成長させることが出来る。一応デメリットとして、この特性は能力を下げられる方向にも適応されるので、にらみつけるを受けたら1段階ではなく2段階下げられるし、いやなおとを受けたら2段階ではなく4段階下げられる。なので対策が出来ない訳では無いが、それでも強力な特性であることに変わりは無い。今回の場合は、めいそうの上昇値を上げられているから、本来なら特攻と特防が1段ずつ上がる技なのに、どちらも2段階上がっているというわけだ。そんなことをされたら当然強い。

 

 さて、種が分かったところで、次にボクがするべきなのはこのココロモリに対して誰で挑むかという話だ。一応、今ボクの手持ちでココロモリに対して攻撃ができないポケモンはいない。インテレオンとマホイップは特殊技が主体だから技が届くし、モスノウとヨノワールに至っては自身も空を飛んでいるから追いかけることが出来る。最も、ココロモリはかなり素早いポケモンではあるから、追いかけられるかどうかという不安はあるけど……

 

(それに、『アシストパワー』の火力に目がいきがちなんだけど、一緒に特防が上がっているのも厄介なところだよね……)

 

 めいそうは攻防一体の技だ。火力を上げていると同時に特殊に対しては耐性も手に入れられる優秀な技。しかも、今ボクの手持ちはヨノワール以外が特殊よりなせいで、特防上昇はかなり分が悪い。もちろん、そんななかでもどうにかする方法は既に考えてはいるが……。

 

 というか、ココロモリのたんじゅんに関してはある程度予想はしていた。だからボクは、この時のために少しだけ技を変えたこの子にこのバトルを託す。

 

 ポプラさんの時はインテレオンのねらいうちで、急所を撃ち抜いてトドメを差した。今回もそれをしても良かったのだけど、個人的にはもうひとつの作戦の方が確実な気がしたし、相手の特性の弱点もつけるから適材な気がする。その自分の考えを信じて、ボクは次のポケモンを繰り出した。

 

「お願い!!モスノウ!!」

「フィ~!!」

 

 現れたのはモスノウ。氷の鱗粉を撒き散らしながら空を舞うその姿は妖精のようで、見ているものの視線を思わず奪ってしまう。さながら妖精の舞と言ったところか。

 

「『ちょうのまい』!!」

「フィッ!!」

 

 そんな見るものを虜にする幻想的な姿を、さらに煌めかせるように空を舞うモスノウ。めいそうのように特功と特防を上げるだけにとどまらず、自身の素早さも上昇させる完全上位互換の技だ。上昇値そのものは、たんじゅんによるブーストがかかっているココロモリに比べれば小さいけど、こちらはその分素早さが上がっているため、飛行速度でココロモリを翻弄できる。

 

「『アシストパワー』です!!」

「コロッ!」

「横に『ふぶき』!!その勢いで移動しながらもう一回『ちょうのまい』!!」

「フィッ!!」

 

 素早さが上がったモスノウは元気よく空を舞う。そんなモスノウを追いかけるようにココロモリがアシストパワーを発射。舞いながら宙に浮かびあがるモスノウを上からたたき落とすように打ってきたので、これに対してこちらは真横にふぶきを放ち、その反動で逆側に飛ぶことで範囲外から逃れ、その速度を維持したまま2回目のちょうのまいへ移行。これで素早さはココロモリを絶対に上回っているはずだ。

 

「駆け回って!!」

「フィッ!!」

「速い……」

 

 アシストパワーを避けた速度をそのまま維持したモスノウは、ココロモリの周りを周回しながら上を取るように高度を上げていき、太陽を背にしながら技を構える。

 

「『ふぶき』!!」

「『アシストパワー』!!」

 

 太陽の光を背にしたまま放つふぶきは、光を乱反射して輝きながらココロモリに向かって突き進む。背中にある太陽光も合わさってモスノウが光り輝き、眩しさに目を細めるココロモリは、アシストパワーでふぶきを相殺しようとするけど技が少しそれてしまう。結果、アシストパワーはモスノウの左を通って天に向かい、モスノウのふぶきはココロモリにしっかり直撃をした。

 

 こおりタイプの技はひこうタイプにこうかばつぐん。それも、こおりタイプの中でも群を抜いて威力が高いふぶきが当たったということもあり、ココロモリにしっかりとしたダメージが入った。けど、めいそうによって火力だけでなく、守りも上がっているココロモリは、まだまだ余裕そうな表情を浮かべて空で羽ばたき、眩しさにくらんだ視界を取り戻していく。

 

「こうかばつぐんは取れたけど……やっぱり固い……」

「これならまだ戦えそうですね。『アシストパワー』!!」

「避けて!!」

 

 視界を取り戻したと同時に、相手の火力に対してもはねやすめで回復が間に合うと判断したセイボリーさんが、ココロモリの位置を調整してモスノウと同じ高度に到達させて、再びアシストパワーを放ってくる。こちらもちょうのまいで特防はあげているし、こおりのりんぷんのおかげで特殊攻撃は半減にできるとはいえ、相手の火力が高すぎて受けとめきることが出来ない。ココロモリのようにはねやすめによる体力回復もすることが出来ない以上、被弾は絶対に許されない。物凄い勢いで飛んでくるピンク色の波動に対して、素早さをあげたおかげでふぶきの反動を利用せずとも避けられるようになったモスノウは、一瞬力強く羽ばたいて、高さを上にずらすことで回避。同時に、後ろに風を送ることでココロモリまで一気に距離を詰めていく。

 

(『ちょうのまい』のおかげでまだごまかせているけど、技の打ち合いになったら絶対に勝てない。あと一回『ちょうのまい』をすれば、機動力もさらに上がってココロモリに迫れるようになるけど、どうやっても『アシストパワー』の火力には追い付けないからどこかでボロがでる可能性がある。だから……ここでココロモリ対策の技を切る!!)

 

「モスノウ!!『むしのていこう』!!」

「フィッ!」

「ッ!?まずい、ココロモリ、下がりなさい!!」

 

 ココロモリに一気に近づいたモスノウが、自身の技を避けられない距離まで肉薄したところでボクが指示したのはむしのていこう。むしタイプの特殊技の1つではあるけど、別段威力が高い技ではないし、そもそもむしタイプの技という時点で、どうしても技の通りがよくないこともあって、まず使う人のいないマイナーと言われる技だ。せめて弱点をつければ、まだましなダメージになる可能性こそあるけど、エスパータイプと共にひこうタイプも持つココロモリには、残念ながらばつぐんで通ることはない。めいそうで特防も上がっていることを考えれば、ただでさえ威力が低い技なのに、その通りはより悪くなっていることだろう。

 

「コロ……?」

 

 その証拠に、焦ったセイボリーさんの声に反応して避けようとしたココロモリは、思いのほか痛くなかった事実に思わず首をかしげるほどだった。

 

「コロッ!?」

 

 が、首をかしげて、ちょっとおかしな表情を浮かべていたココロモリの表情が、身体が薄く青色に光ると同時に、驚愕の色に変わった。

 

「くっ、やってくれますね……」

 

 ボクがわざわざ威力を捨ててまでこのむしのていこうという技を選んだ理由。それはこの追加効果にある。

 

 むしのていこうは、威力こそ低いものの、この技が当たったポケモンの特殊攻撃を1段階下げる効果がある。とはいえ、この効果が威力を犠牲にするほど強い物なのかと言われたら、やっぱり割に合わないから、この効果があったとしても、決して強い技とは言えない。

 

 が、ここで思い出してほしいのがココロモリの特性、たんじゅんだ。

 

 特性、たんじゅんは、先も言った通り能力変化がいつもよりも大きくなる特性だ。そのせいで少ないめいそうでこんな強力な状態になってしまっているが、逆に言えば、能力が下がる時も一気に下がってしまうという事でもある。つまり、本来なら1段階特攻を下げるだけのこの技が、ココロモリにとっては、自身の火力を2段階も下げられる技になってしまうという事になる。向こうからしてみれば、さぞかし厄介な技になっているだろう。

 

「まだ終わりじゃないよ!!もう一度『むしのていこう』!!」

「フィッ!!」

「『エアスラッシュ』です!!」

「コロッ!!」

 

 驚きで目を白黒させているココロモリに対して、もう一度むしのていこうを放つモスノウ。これに対して、この技のやばさを体感したココロモリは、今度はセイボリーさんの言葉にすぐに反応して、翼から白い風の刃を飛ばしてくる。自身とタイプが一致し、さらにむしのていこうに対してタイプで有利を取っているエアスラッシュは、むしのていこうをかき消してモスノウに飛んできた。これに何とか反応したモスノウは、自身の身体を半分右にずらしたことで何とか避ける。

 

「ココロモリピンポイントの対策とは、ずるいですよ!!『エアスラッシュ』!!」

「セイボリーさんだって、ブラッキーピンポイントの対策してたじゃないですか!!お相子です!!こっちも『エアスラッシュ』!!」

「うぐ、そういわれると言い返せない……」

 

 唐突に始まるボクとセイボリーさんの言い合い。ちょっと不毛で下らない言い合いだけど、そんなことを離している間も、空中ではエアスラッシュの打ち合いが行われている。

 

 お互い3発ずつ放ったエアスラッシュは、両者の中間地点でぶつかり合うが、ココロモリが放った方が貫通してモスノウの方へ飛んでくる。これを、自身の羽ばたきを小さくして、高度を下げることで避けたモスノウは、今度は力強く羽ばたいて加速。ココロモリとの距離を詰めながらエアスラッシュを放つ。対して、自身を近づけたくないココロモリは、一発の大きなエアスラッシュを放つことによって、この3つのエアスラッシュの全てとまとめて相殺。同時に、少し強い爆風を起こすことで、その風にあおられる形となったモスノウが、後ろの方に弾かれることによって仕切り直しの形となる。

 

 威力で勝るココロモリと、機動力で勝るモスノウ。そんな、自身の長所を押し付け合うバトルを繰り広げていた。そんな、一見互角に見える空中の打ち合いは、観客たちのボルテージをまた1段階あげていくこととなる。

 

「……ですが、まだワタクシの有利は揺らがないようですね」

「……」

 

 が、一見互角に見えるこのバトルも、実際のところはセイボリーさんの言う通り、ボクの方が不利な戦いになっている。

 

 アシストパワーは、自身の能力値が上がれば上がるほど威力の上がる技だけど、上がる能力が特攻である必要はない。そのため、特防も一緒にあがっている今は、例え特攻をあと2段階下げたとしても、まだココロモリの方が威力的には上になるだろう。じゃあもう1回むしのていこうを当てればいいのでは?と思うのだろうけど、そう簡単にはいかない。先も言った通り、むしのていこうは相手の特攻を下げられるかわりに、威力を犠牲にしている技だ。威力を犠牲にしているということは、ただ相手に与えるダメージが下がるという単純な話しではない。このデメリットにプラスして、相手の技にかき消されやすい可能性も上がるという注意点も存在する。つまり、セイボリーさんからすれば、次からはむしのていこうを打たれようが、さっきのようにエアスラッシュでかき消してしまえば関係ないという思考になる。勿論、この作戦は、モスノウが懐に潜り込めば瓦解してしまう。だからこそ、さっきの打ち合いでわかる通り、今のセイボリーさんは距離を取るように動いている。

 

(もう一度『ちょうのまい』をできれば、今度はこっちが一気に攻められるんだろうけど……多分、次は手数の多い『エアスラッシュ』で技を妨害される。『ふぶき』じゃまだ威力は足りないし、『むしのていこう』と『エアスラッシュ』に関してはもっと勝てない。……やっぱり、現状でどうにかして懐に入ってもう一度『むしのていこう』を当てないと、ココロモリは落とせなさそうだね……)

 

 不利展開は変わらない。けど、やるべきことが明確なら、迷う必要はない。

 

「行くよモスノウ!!」

「フィッ!」

「させません!!『エアスラッシュ』!!」

「コロッ!!」

 

 前に走るモスノウと、迎え撃つココロモリ。

 

 地面と直角の方向に伸びた状態で飛んでくる風の刃を前に、モスノウは右、左、右と、身体をローリングさせながら軸をずらして回避。鱗粉をまき散らしながら速度を上げていくモスノウは、ココロモリに向かって真っすぐ進み、羽ばたきを強くしていく。

 

「ココロモリ!!前です!!」

「コロッ!!」

「なっ!?」

「フィッ!?」

 

 これに対してココロモリは、自分から体当たりを仕掛けて来た。まさかの行動に驚いたモスノウは、相手が迫って来ることによって、ほぼ倍の速度で近づいてきたココロモリの身体に反応できずにお互いごっつんこ。求めていたはずの近距離にこそ入ったけど、お互いの頭がぶつかったせいで軽い痛み分け状態となった両者は、その反動でモスノウは下、ココロモリは上に向かってそれぞれ跳ね飛ばされる。

 

「『アシストパワー』!!」

「『ふぶき』!!」

 

 弾かれたせいで、変な回転をしながら弾かれた両者は慌てて自身の態勢を整えてすぐに相手に向かって全力の技を放つ。が、態勢を整えるだけでいいココロモリと、態勢を整えながら、地面に落ちるのを防がなくてはいけなかったモスノウとでは、ココロモリの方が一瞬早く技を打ち出しており、威力の差もあってか、ふぶきを貫通してきたアシストパワーがモスノウへと襲い掛かる。

 

「モスノウ!!」

「フィ……ィッ」

 

 ふぶきと、こおりのりんぷんによって威力を抑えられたけど、それでも強力なアシストパワー。減衰してなおモスノウはその威力によって吹き飛ばされ、地面に向かって落ちていく。それでも気合を入れたモスノウが、地面にぶつかる直前で態勢を立て直し、地面すれすれの位置で間に合った。

 

「『エアスラッシュ』!!」

「避けて!!」

 

 けど、セイボリーさんの攻めは止まらない。地面間近を飛んでいるモスノウに向かって風の刃の雨を落とすココロモリ。対するモスノウは、上からの攻撃に対して、身体を左右に揺らしながら高速で飛ぶことで的を散らし、何とか直撃こそ避けていく。しかし、地面にぶつかったときに巻き上がる石礫が細かくぶつかり、それらが跳ねてモスノウにぶつかっていくことで小さな傷を作っていく。

 

(このままだとじり貧……なら!!)

 

「真上に『ふぶき』!!」

「フィッ!!」

 

 エアスラッシュが被弾することを覚悟して、真上に向かってふぶきを放つモスノウ。羽ばたきと共に巻き上げられる雪たちは、竜巻となってフィールドの真ん中に鎮座する。

 

「くっ」

「コロッ!?」

 

 その竜巻は誰かを狙って作られたものじゃなく、適当に放たれたものだからココロモリに直接大きなダメージを与えているわけではない。けど、竜巻の風は空を飛んでいるココロモリの平衡感覚を崩していく。

 

「上に!!」

 

 その間にモスノウは、竜巻の風に乗って上に飛びあがり、ココロモリに向かって一直線に飛んでいく。

 

「『むしのていこう』!!」

 

 ふぶきの風に乗ったモスノウの速度は、一瞬でトップスピードになってココロモリにぶつかりに行く。先と違ってぶつかることをしっかりと意識しての突撃だったから、モスノウが弾かれることもない。そうやってココロモリにぴったりとくっついたモスノウは、この状態でむしのていこうを発動。ココロモリに小さいダメージを与えながら、特攻をさらに下げていく。

 

「『エアスラッシュ』です!!」

「『ふぶき』!!」

 

 くっついたモスノウを剥がすために必死に羽を振るココロモリに対して、こちらも負けずに翅を羽ばたかせて雪をふぶかせる。

 

 刃と雪のぶつかり合いは、一瞬の拮抗を見せた後に、むしのていこうの影響からか、モスノウの勝利という形で決着がつく。

 

「『ちょうのまい』!!」

「フィッ!!」

 

 雪の嵐に巻き込まれて吹き飛ばされるココロモリを確認したと同時に、こちらは3回目のちょうのまいを行った。

 

 これで特攻の上昇値だけの話をすれば逆転できた。

 

「本当に……なんでここまでやって逆転してくるのでしょうね……」

「こっちも必死ですからね」

 

 お互い少なくないダメージを負いながら向か会うモスノウとココロモリ。だけど、最初と比べるとこちらの特攻と特防もしっかりと育っている。技の威力では未だに負けるけど、ステータスの高さならこっちが勝っているはずだ。ここまでくれば、こうかばつぐんであることや、モスノウの特性も込みで考えれば、アシストパワーともしっかり渡り合えることが出来るだろう。

 

「『ふぶき』!!」

「『アシストパワー』!!」

 

 お互いかなり体力が削れていることから、もう長くは戦えない。セイボリーさんはこれ以上特攻を下げられるわけにはいかないし、こちらも、アシストパワーの余波や、エアスラッシュの雨で受けた細かいダメージのせいで、能力の成長具合だけを見れば確かに速く放っているけど、全速力を出せるわけじゃない。そう判断したので、お互いが今だせる最高威力の技をぶつけ合う。

 

 ぶつかり合うピンクの光と雪の嵐。

 

 荒れ狂う2つの力は、爆風を巻き起こして、空を飛んでいる両者をも巻き込んでいく。その爆風の中でもみくちゃにされる両者は、それでも何とか態勢を立て直そうと必死に羽を羽ばたかせ、風を掴んでいく。その様をボクとセイボリーさんも確認していたので、ボクたちは、自分のパートナーこそが先に態勢を立て直すと信じて、最後の技を選択する。

 

「「『エアスラッシュ』!!」」

「フィ……ッ!!」

「コ……ロッ!!」

 

 ボクたちの言葉を聞いてさらに力強く羽を広げる両者。相手よりも1秒でも早く風を掴んで攻撃するために、光と雪が乱れる中で羽を白く輝かせる。

 

 先に風の刃を飛ばしたのは……

 

「フィッ!!」

「コロッ!?」

 

 モスノウだ。

 

「しっ!」

「くっ……」

 

 風の刃を受けたココロモリは、雪と光の嵐の中で完全にバランス崩して振り回され、その身体を地面に叩きつけることとなる。

 

 

「ココロモリ、戦闘不能!!」

 

 

「フィーーッ!!」

 

 決着がつくと同時に散っていく雪と光。その中で雄たけびをあげるモスノウの姿は、とても幻想的に見えた。

 

 空のバトルの軍配は、モスノウの勝利で幕を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




たんじゅん

説明通り、能力変更がいつもよりも多くなるという効果ですね。この特性をタイレーツや、ポットデスみたいな強力な積み技持ちが持っていたらどうなるのだろう?と言ったロマンは、いろんな人が考えたりしたのではないでしょうか?

むしのていこう

対ココロモリようにフリアさんが用意した技。この技のせいで、ぼうふうとむしのていこうをくしているので、フリアさんの中では割と一番対策用に調整されていた子ですね。ふぶきでは安定性がなく、むしのていこうでは威力が足りない。なので、安定した攻撃技が欲しいけど、ぼうふうでは安定性がなく、むしのさざめきではむしタイプが被るなぁ。という思考からフリアさんは、今回はこの技構成にしているみたいですね。




マクワさんとのバトルで活躍できなかったモスノウが、今回は輝いてますね。




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