【完結】ポケットモンスター 約束のためにもう一度   作:犬鼬

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246話

「お疲れだぞフリア!!」

「ちゃんと勝てたわね」

「あ、2人とも!!うん!とりあえず決勝には進めたよ!!」

 

 ボクの試合は無事終わり、そして手持ちのみんなの治療も完了したボクは、一足先にシュートスタジアムのロビーで待機していた。本当なら、特に用事がある訳でもないし、マクワさんとのバトルの時と違って、共有化を使っていた時間が短かったことから、ボク自身の体力も全然減ってないから、ボクの試合のすぐ後に始まったユウリとホップのバトルを観戦してもよかったのだけど、どれだけ急いでも2人の試合を最初から観戦することが出来ない事と、どうせ後で手持ちのみんなと一緒に、ユウリ対策として試合を見直すということを考えたら、今焦って見なくてもいいのかなという結論に至った。ボク自身の体力はあっても、闘ってくれたみんなの治療には時間がかかるからね。そうなると、みんなで落ち着いて試合を見るのは、どうやってもホテルに戻ってからになるし。

 

 とまぁ、そういう理由でボクは1人、ロビーの隅っこで人目につかないようにまったりと過ごしていたのだけど、そんなボクの所にジュンとヒカリがやってきた。どうやらホップとユウリのバトルに決着がついたらしい。

 

「とりあえずって内容かよ。オレにはまだまだ余力はあるように見えたぜ」

「少なくとも、セイボリーさんのやりたいことはちゃんと防げていたわよね」

「ヨノワールが『かわらわり』で壁を壊せたのが大きかったかな。でも最初からダイマックスきって来るのはびっくりしちゃった」

「面白い戦法だよな。それに通ったら普通に流れ持っていけるだろうし、悪くないんじゃないか?」

「実際にブラッキーは倒されちゃったものね」

「みんな一生懸命戦法を練って来るから、本当に気が抜けないよ」

 

 ボクと合流した2人は、そのままボクのついている席の対面に座り、今日のボクとセイボリーさんのバトルについての感想戦を始める。開幕の予想外な戦い方から始まり、ヨノワールの逆転の一手。そしてマホイップたちの成長に、インテレオンの大立ち回り。軽く流れを振り返ってから、『ここはこうすればよかった』や、『この動きはよかった』等、ボクの動きやセイボリーさんの戦法についてあれやこれやと盛り上がっていくボクらは、気づけばかなりの時間を話し込んでしまっていた。

 

 こうして3人で長時間話すのは、ユウリたちと話すのとはまた違った落ち着きがあって楽しい。その心地よさにしばらく浸っていたけど、それでもいい加減時間が経ちすぎているので、ボクはちょっと気になっていた質問を投げてみる。

 

「そういえば、マリィたちはもう行っちゃったのかな?」

 

 別にマリィたちを待つためにずっと話し込んでいたというわけではないのだけど、今日はジュンとヒカリと一緒に観戦していたと記憶している。となれば、ここに来るのは一緒になっていてもおかしくはないのでは?と気になっていた。それに、ヒカリはほしぐもちゃんを預かっていた人間でもある。そして今のヒカリはほしぐもちゃんを持っていない。となると、ほしぐもちゃんをユウリに返すためにも、一度合流はしているはずで、ならばいっしょにここに来るのが自然だし、例えちょっと用事があって少し遅れるにしても、ここまで時間がかかるとは思えなかった。

 

「ああ、ユウリたちについてね。それの事なんだけど……」

 

 そんなボクの疑問について答えてくれたのがヒカリ。

 

「やっぱり決勝戦でフリアとぶつかるってことを考えると、少し思うところがあるみたいね」

「成程」

 

 その言葉にボクは納得の意を示す。確かに、この後すぐにぶつかる相手と考えると、今から会って話し合うというのはどこかぎこちなくなることもあるだろう。

 

(……いや、ユウリやホップに限ってそんなことはないか。ってことは、単純に、本気でボクに勝つための作戦を考えるから、作戦内容が少しでもバレることを避けるため……ってことかな?)

 

 それだけボクのバトルに本気になってくれている。なら、こちらからその想いを崩しに行くのはよくないだろう。

 

「ああ、ほしぐもちゃんはマリィに預けておいたから大丈夫よ。今頃ご主人様の腕の中にいるんじゃないかしら?」

「はは、それを想像したらちょっと和んじゃうかも」

 

 試合終わりのちょっとした休憩に、ほしぐもちゃんを抱きしめながら一息ついているユウリを想像して、思わず頬が緩むボク。目の前でそんな光景を見せられたら、ついついお菓子を並べてしまいそうだ。それはヒカリも同じみたいで、視線を向ければボクと同じような微笑みを見せていた。

 

(なんていうか……本当に姉妹みたいな関係だよね)

 

 ヒカリたちがガラルに来て、もうそこそこ日にちが経っているけど、ヒカリとユウリの仲はかなり近づいている。どこか抜けているユウリと、しっかりはしているけどちょっと人をからかうのが好きなヒカリの組み合わせが上手くマッチングしており、ヒカリがユウリをからかっているところをちょくちょく見かけるけど、その姿が妹をからかう姉のように見えてとても面白い。ユウリもそのやり取りがまんざらでもないように感じているので、本当に波長が合うのだろう。

 

「和んでる場合かよ。向こうも作戦考えてるんなら、こっちもしっかり考えていこうぜ!!」

「はいはい、分かったから分かったから」

 

 そうやって2人でほっこりしていると、相変わらずのせっかちボーイであるジュンがボクたちの背中を無理やり押してくる。けど、ジュンが言いたいこともわからなくはないから、今回は特に文句をいう事もなくその通りにしようとして……ふと疑問が浮かんだので立ち上がるのをやめて、ヒカリと一緒にジト目でジュンをにらむ。

 

「……って、その言い方だと、まさかボクのホテルの部屋までついてくる気?」

「当り前だろ?向こうがホップ、ユウリ、マリィの3人がかりで考えるなら、こっちはオレたち3人で考えるのがフェアってもんだろ?」

「……そんなこと言って、あんた絶対私たちと一緒に試合見直してワーワー騒ぎたいだけでしょ。本当にフェアに行くのなら、経験値で勝るフリアにわたしたちの手助けはむしろダメでしょ」

「……サーナンノコトダロウナー」

「「こいつ……」」

 

 相変わらずの態度に思わずいつものノリが出て来るボクとヒカリ。一方の睨まれているジュンは明後日の方向を向きながら、下手くそな口笛でごまかしになっていないごまかしをしていくかと思ったら、すぐさま席を立ってまた声を張り上げる。

 

「いいからいいから!!ユウリたちがこっちに来る可能性はもうないわけだし、だったらここにいる理由もないし、これからする予定だってもうないだろ?ならオレが提案した案が一番いいと思うぞ!!」

「まぁ……そうなんだよねぇ」

 

 いつも通りのボクとヒカリの塩対応に、少し興奮気味に反論を返してくるジュン。そのせっかち具合にボクとヒカリで揃ってため息を零すものの、ジュンが言っていることが間違えているわけでもないのは事実だ。ヒカリの言っていることが正しければ、ユウリがここに来ることはないし、なんならボクとユウリが闘う時まで顔を合わせることすらないだろう。それならば、ボクたちがここで話し合いをする意味はない。ここに居続けたらいつか他の人に見つかって、サイン攻めみたいな目にあう可能性もゼロではないことも考えると、やはりここはすぐに移動するべきだろう。……ここまで駄弁ってて言える発言ではないけどね。

 

「仕方ない。ジュンの言葉に従うのはちょっとあれだけど、今日はこのままホテルに戻ろうか」

「そうね。ついでに、あなたの作戦立てに付き合ってあげるわよ」

「ん、よろしくねヒカリ」

 

 ということで、これからやる予定が決まったボクとヒカリはそろって椅子から立ち上がり、横並びに歩いて話しながらシュートスタジアムの出口の方へ足を運んでいく。勿論正面から出ると人目についてしまうので裏口から。

 

「さて、まずユウリと戦うにおいて注意するポケモンはって話からだけど……っと、そういえば、ユウリが決勝戦に勝ち残ったのは知ってるわよね?」

「ううん、まだ知らなかった。……でも、何となくそうなんじゃないかとは思っていたけどね」

「そんな事だろうと思った。ま、そういうってことは、おおまかには考えているって事よね?」

「まあね。やっぱり一番目に付くのはエースバーンだよね。後はミロカロス。あの耐久はやっぱり脅威だ。対策はしっかりしておかないと……」

「お、おい!!さっきまでオレの意見に反対だったのに急に結託して動くなよ!!」

 

 となれば、移動する間もとりあえず話せることを話しておこうと、ヒカリと会話をしながら歩き出すボクとヒカリ。その急な心変わりの速さに、ジュンが何か言っているような気がするけど、彼が発案したことなので、彼は何も言わなくても勝手についてくるだろう。そう判断したボクとヒカリは、後ろから掛けられる声に気にすることなく前に進み続ける。

 

「その2人が目立っているだけで、タイレーツとかもかなりやばいわよね?」

「ただ、タイレーツに関してはまだ対策立てやすい方な気はしているんだよね……先発に選ばれそうな所から考えても、ボクの先発は……」

「ああもう!!なんだってんだよー!!お前らオレを置いて行くんじゃない!!」

 

 後ろから聞こえてくるジュンの叫び声をBGMに、作戦を立てながら歩くボクとヒカリ。

 

 ある意味でいつも通りなその光景に、ジュンにばれないように少しだけヒカリと目を合わせ、微笑み合い、また元の表情に戻って何事もなかったかのように会話を続けていく。

 

 懐かしく、けどちょっと真面目な空気。それがボクの緊張を程よくほぐしてくれる。

 

(さぁ……ユウリ!!こっちも準備するから、そっちも全力で準備してきてね……!!)

 

 見据えるは決勝。

 

 シンオウ地方3人組による、少し緩い作戦会議が続いて行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「……はぁ」」」

「ぴゅい?」

 

 私とホップによる決勝戦を掛けた激闘から数時間後。ポケモンたちの治療も終わって、ホップも想像以上に気落ちしていなかったことから、観客席で観戦していたマリィを含めて合流した私たちは、さっきの試合の反省や感想を少し話した後、来たるべき決勝戦の相手であるフリアに対して全力で対策を立てるために、ホテルの私の部屋に全員で集合。今日フリアが行っていた、セイボリーさんとの試合をみんなで見ながら、次に私が闘う時にどんな作戦を持ち込むかの緊急会議を行っていた。

 

 改めてフリアの手持ちを確認し、そしてそれぞれのポケモンがどんな技や戦い方を得意にしているのかを復習。そして、どんな戦い方をされたときにフリアが苦戦しているのかを振り返るということをして、私とホップ、そしてマリィの3人で意見交換をしていた。しかし結果は芳しくなく……

 

「ううん……フリアって確かに苦戦している回数は多い方なんだけど……でも結局最後は勝っちゃっているんだよね……」

「一番対策を立てにくい理由は、何よりも『負けたところを見ていない』ことなんだよなぁ」

「確か、このジムチャレンジ中も全く負けることなくトーナメントまでこれたのはフリアだけだったはずと」

「しいて言えば1回だけ負けたところを見たことはあるけど……あれはねぇ……」

 

 ジュンとのエキシビションでこそ負けてはいたものの、あれはどちらかというとただの確認というか、お互いの小手調べ感が強くて正直参考にはならないというのが本音だ。あの時闘っていたゴウカザルだって、この大会には出てくることはないからいよいよ参考にはならない。となると、やはりガラル地方の公式大会では未だ無敗というその戦績は、私たちにとってはかなり異常なものとして映って見えてしまう。

 

「まずやっちゃいけないことは、フリアの行動に対して後出ししてはダメってことだよね……」

「手札はすごく多いからな……」

 

 フリアの強い所は何かと言われたら、まずぱっと思いつくのが適応力の高さと、それによる手札の多さだ。マホイップなんかが一番わかりやすいけど、そのポケモンの特性をこれでもかと生かし、さらにそこからできることを開拓して自身が一番得意としている戦法に引き込むのが本当にうまい。ただ、手札がバラバラすぎて戦い方が変わりすぎるというわけではなく、ある程度共通点があるのは違いない。

 

「おそらく……というか、たぶんここにいるみんなは分かっていると思うけど、その中でもフリアが主軸においてる闘いって、ポケモンの『速さ』を生かしたものだよね」

「どのポケモンでも動きは確かに激しか」

「確かに、それは感じるな。あまり速くないって言われるモスノウやマホイップまでもアクロバットに動くし……ただ、あの機動力も突飛すぎて止めづらいんだよなぁ」

「それを無理やり止めようと『トリックルーム』したりしても、多分フリアは簡単に乗り越えてくるよね……」

「クララが突破してるの見てるしね……それ以前に、ユウリって『トリックルーム』使えると?」

「……出来ない」

「だと思ったと」

 

 その共通点である機動力は、変化技で成長させることもあれば、そのポケモンの特徴を生かして行うこともある。この機動力さえ抑えることが出来れば、フリアの戦闘力をかなり削ることが出来るとは思う。だけど、マリィやホップが言っている通り、何かしらでフリアの妨害をしたところで、それに対しての対策が速すぎて乗り越えられる未来しか見えない。それほどまでフリアの適応力というのは高い。最も、全くの無意味というわけではないけど。

 

「ただ、何かしらの奇策は準備しないとだよな。全く効かないってわけじゃないし」

「そこがしいて言えばの付け入る隙とね」

「フリア本人も、急な作戦を未然には防げないって言ってるもんね」

 

 そんなフリアがよく零している言葉が、『自分はあらかじめできることを考えてから挑む人間だから、急な変化球にはどうしても後手に回るしかない』というものだ。正直私たちからすれば、そんなの嘘だと言いたくなるけど、確かにフリアが苦戦しているときは、大体フリアが驚いている時だと言われたら納得は出来る。

 

「現に、セイボリーさんの作戦はちゃんとはまってはいたと」

「ブラッキーは速攻で落とせていたもんね。いきなりダイマックス……そういう意味では、悪くない作戦だったんだ」

「実際、流れは取れるよな。ダイマックスって基本的に先に切る方が弱いって言われてるけど、だからこそその固定概念を崩すような作戦は、意表を突くのにぴったりだぞ」

「あとは、そこで取った流れを取られないように維持するのが大事と。……フリアに対して、それをするのが一番の鬼門だけど」

「結局そこの壁に当たっちゃうんだよね……」

 

 けど、どれだけ苦戦しても……そしてどれだけ策の壁に当たっても、しっかりと返しの策を構築して戦ってくるのがフリアというトレーナーだ。フリアが自分のポケモンと、今できることをしっかりと把握しているからこそ、その場でどうすれば返せるのかをすぐに組み立てることが出来る。この逆転力を抑えるには、こちらもそれ相応の作戦をもっと用意する必要が出てきてしまう。

 

 手札の多いフリアと手札の数で競わないと、そもそも有利展開を続けるのが難しいという無理難題。そんなフリアを唯一完封しかけた人がいるにはいるのだけど……

 

「ポプラさんなぁ……あそこまで完璧に戦法を組み立てられるのなら、ワンチャンってところか?」

「あのバトル、インテレオンに進化していなかったら、かなりきつかったよね」

「きついなんてもんじゃなかと。急所以外で突破できる方法なんて今考えても思いつかなか」

「ってことは、ポプラさんを真似るのが一番って事?」

 

 唯一私たちの前で勝ちかけたポプラさん。あの人クラスの戦略性と、最後まで押し切るパワーがあってようやく『惜しい』と言われるところまでフリアを追い詰めることが出来る可能性がある。なので、一番手っ取り早いのはこれをもとに組み立てていくことなんだけど……

 

「問題はそのバトルではヨノワールが参戦していないってこととね」

「あぁ……」

 

 そのうえで立ちはだかるフリアのエース、ヨノワール。フリアに勝つには、このヨノワールを倒し切る必要がある。

 

「手札をそろえるか、抑えきるパワーを手に入れて、そのうえでヨノワールを倒さないと勝てないのかぁ……どうすりゃいいんだ?」

 

 振り返るほど高く感じるフリアの壁。3人でどれだけ考えても突破口が見つからないことに、本当に頭を悩ませていく。

 

「あ~あ、どうやっても最後のヨノワールが重いなぁ」

「ダイマックスを使われることも考えると、セイボリーさんみたく最初に切らせるのを狙ってみると?」

「う~ん……」

 

 どのルートを通っても、どうしても最後の一押しが出来ない。そんな気がしてならない私たちは、頭を悩ませ続ける。

 

(せめて、最後のヨノワールを倒す策だけでも……あれ?)

 

 と、そこまで考えたことで、私の頭の中を電気が駆け抜けた。

 

「そうだ……逆だ……ああすればチャンスあるかも!!」

「「え?」」

 

 急に立ち上がって声をあげる私に、ホップとマリィが疑問の声をあげる。けど、そんな2人に対して、私は今頭に浮かんだ作戦を伝えていく。

 

(どうか、うまくいきますように……!!)

 

 私の挑戦を、この作戦にかける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやぁ、今年は豊作って風の噂で聞いてきてみたらさ、なかなかどうして面白い奴らばっかりじゃないか。なぁ?」

「…………」

「ああ……ダメだこりゃ。こいつ、頭の中でもうあのヨノワールとの戦いをシミュレーションしてやがる」

 

 未だ盛り上がり冷めやらぬ会場の観客席にて、とある青年2人が今日の試合を見て言葉を零していた。

 

「おれ的には、最後の特性同時発動同士のぶつかり合いの方が好きなんだがな。まだトレーナー業初めて1年も経ってない奴同士で、これだけ見せてくれるならかなりやべぇと思うが……」

「…………」

「お、そこは納得してくれるんだな」

 

 その2人も他の観客と同じく、先ほど行われていたバトルに大きな興味を持ったらしく、その展開についてと、自身が興味を惹かれたポケモンについての話をしていた。

 

「だが、おまえがあのヨノワールに惹かれるのも十分理解はできるぜ。……あれって確か、カロス地方で見つかった現象だよな?」

「…………」

 

 片方の青年の言葉に頷くもう片方の青年。傍から聞いたら、かなりポケモンに精通していそうな2人の会話は、しかし他の誰にも聞こえることはなく、2人の間だけで行われていく。

 

「確か名前は……『キズナ現象』。一番最初にこの現象が発見されたポケモンはゲッコウガだったな。で、そこから他のポケモンにもちらほら見られたことから、他のポケモンにも起きうる可能性があるにはあるが、とてつもなく珍しいから見かけることはまずないってじいさんが言ってた」

「…………」

「ははっ、そういや、おまえもその現象の使い手だったな。おまえとこうしてどっか出るの久しくて忘れてたよ」

「…………」

「お、じゃあこの後いっちょやるか?おれは何時でもいいぜ!!久しぶりにガチでバトルしたいしな!!」

「…………!!」

 

 今ガラル地方にて騒がれている、ヨノワールの現象についても象司が深く見える2人は、とりあえず今のバトルについて一通り話すことに満足したのか、席を立ちあがり、観客席の出口へ歩き始めていく。

 

 どうやら、久しぶりに全力で対戦を行うみたいだ。

 

「さすがに街中じゃあやばいから、ワイルドエリアのどっかにするか。どこがいい所はっと……人目に付きにくいって点なら、多分『げきりんの湖』ってところが一番人が来づらいか?」

「…………」

「おし、んじゃそこで決まりだな。この数年間でどれくらい強くなったか見せてやるから、覚悟してろよな!!」

「…………!!」

 

 仲のよさそうな2人はゆっくりとこの場を去っていく。

 

『なぁ……おい、今の2人組って……』

『いや……まさか、そんなわけ……』

『だよな……』

 

 一部の人たちの視線を、その背中に集めながら……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




シンオウ組

いつもの空気。バトル続きでこういうのが少なくなりがちなので、たまには。

ガラル組

何か思いついたみたいですね。ユウリさんの作戦が刺さるかどうか……

2人組

怪しげな2人組。フリアさんとヨノワールのことについても知っていそうですね。

キズナ現象

アニメでも、昔からちらほら確認されていたとのこと。設定上でも、一応はゲッコウガ以外でも確認されているみたいですよ。だからこそ、本作でもヨノワールさんに頑張ってもらっているのですが。……これも前話した気がしますね。




今年の投稿はこれが最後になります。みな様、今年も付き合っていただきありがとうございました。また来年からもよしなにしていただけたらと思います。ではでは、よいお年を。




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