【完結】ポケットモンスター 約束のためにもう一度   作:犬鼬

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313話

 こちらのポケモンの攻撃と特攻がさらに一段階上昇し、火力が一回り上がった今、たとえ相手がちょっと強化されようが、抵抗する手段に困りはしない。勿論、1対1ではどうやったって勝つことは出来ないけど、幸いにもこちらには全部で8人もの仲間がいる。それに、この8人の仲間をボク1人で指示するわけじゃない。もしそうしなければいけないのであれば、きっと色々な処理に時間がかかってしまっていただろう。けど、横に視線を向ければ、そこには頼れるねえさんの姿がある。

 

 ボクはひとりじゃない。これだけの仲間がいれば、絶対に負けない。

 

「……ポットデスとシャンデラは『シャドーボール』!!……デスバーンは『シャドークロー』!!」

「ゴロンダは『アームハンマー』でルチャブルは『フライングプレス』!!ネギガナイトは『つじぎり』!!」

 

 こちらの気持ちは完全にイケイケ状態。4人の仲間を失ってはいるものの、士気は下がることなく、むしろ仇をとってやると言わんばかりに、みんながやる気を満ちあふれさせていた。

 

 一方で相手の赤と白のポケモンはと言うと、どちらの身体にも傷が増えていき、とてもやりづらそうにしていた。

 

 やりづらそうにしている大きな点はおそらく2つ。その1つ目としては、やはり白色のポケモンの機動力が少し落ちたことだろう。

 

 ダイマックスポケモンが4人も並んでいる現状、そもそも走り回るためのスペースが圧迫されているため、ただでさえダイマックスによって小回りが効きづらくなっているのに、余計に動くことが難しくなってしまっている。

 

 そして2つ目が、思いのほか相手2人が打たれ強くないことだ。

 

 白いポケモンは身体の線が細く、素早く動いている姿から想像できる通り、良くありがちな機動力と瞬間的な攻撃力がある代わりに、そんなに防御面が強くないという典型的な高速アタッカーと言った能力なのだけど、明らかに筋肉ムキムキで、攻撃に耐えられますよといった見た目をし、さらにビルドアップまでしている赤いポケモンも、確かに物理方面に対しては物凄い硬さを誇ってはいるものの、その反動なのか明らかに特殊技に弱いように見受けられる。今も、シャドーボールを受けた赤い方は、ボクの想像している以上のダメージを追ってしまっているのか、小さくない呻き声を上げながら、大きく後ろに下げられてしまっていた。

 

 きっと、ダイマックスのおかげで耐えているだけなのだろう。

 

 相手のポケモンは確かにダイマックスに凄く適した能力を持っている。しかし、逆に言えばダイマックスにやや依存してしまうような能力をしていると言えなくもなく、そして相手はこのダイマックスというものに慣れていない。相手にもしトレーナーがいればまた話は変わってくるのだろうけど、幸いにも相手は野生。ダイマックスについての知見がここから大きくなることもまず無いだろう。なら、こちらが恐れることは何も無い。

 

 

「マッシッ!!」

 

 

 反撃のために赤いポケモンがかみなりパンチを構えて乱打を放ってくるのに対し、こちらはデスバーンが前に出て、全ての攻撃を黒い触手で受け止める。

 

 じめんタイプを含んでいる彼なら、相手がどれだけ力をあげようが関係ない。

 

 そんなデスバーンに対して攻撃を仕掛けるのが白いポケモンで、こちらは両足に氷をまとって、弱点を突くように仕掛けてくる。

 

 この攻撃に対して動いたのがゴロンダ、ネギガナイト、ルチャブルの3人。

 

 最初に繰り出された右足の振り上げに対しては、ゴロンダはバレットパンチ、ルチャブルはとびひざげりを放ち、相殺。これによって右足の氷はうち払われることになる。しかし諦めないかった白いポケモンは、残った左足で再び技を繰り出そうと、右足を後ろに弾かれた勢いを利用して1回前宙返りをした後に、今度はかかと落としとして左足を振り下ろしてきた。

 

 機転をきかせた素早い反撃に、大技を放っていたルチャブルは驚いた表情を浮かべるものの、小技で戦っていたゴロンダと、そもそもまだ技を出していないネギガナイトがすぐに反応をし、バレットパンチとスターアサルトでこれまた迎撃。またもや攻撃を不発にさせられた白いポケモンは、このやり取りのよって大きく後ろに下げられていく。

 

 こうなってしまえば、場に残っているのは、かみなりパンチを受け止めるデスバーンと、デスバーンのせいで攻撃が発生せず、好きだらけの姿を晒している赤いポケモンだけ。そんな赤いポケモンに向かって、こちらはシャンデラとポットデスがシャドーボールを放ち、ダメージを追加。そうやって赤いポケモンも後ろにさがらせる。

 

 欲を言えば、デスバーンがダメージを受けて、そのままさまようたましいで特性を奪えればよかったけど、効果の無い技では発動しないのと、さすがにそこまで望むのはリスクが高いのでここで妥協。いい流れは来ているけど、ここで調子に乗れば手痛い反撃が絶対にやってくる。

 

 勝てる流れは来ている。けど、嫌な予感もちゃんと感じるから、その準備だけは怠らない。

 

 

「フュォォォォッ!!」

「マッ………シッ!!」

 

 

「オニオン!!」

「……うん!!」

 

 そんな思いと共に、後ろに下げられた相手のポケモンをじっくりと観察していると、下げられた2人が同時に咆哮し、赤いポケモンは右腕に電気の、白いポケモンは左足に氷のエネルギーをこれでもかというくらいチャージ。誰がどう見ても大技だとわかる構えを取り、そこから予想通りの技を発射してくる。

 

 放たれた技はダイサンダーとダイアイス。ここに来て2人から放たれた初めてのダイマックス技。

 

 相手の特性や技によって強化された2つの技は、ボクたちの想像以上の威力を持って迫って来ており、その威力に比例して技そのものもとても大きくなっている。具体的に言うのであれば、向かい合っているボクたちから見て左側は雷の球に覆われており、右側は大きな氷塊に埋め尽くされているため、パッと見安全地帯が確認できない。この攻撃を見てすぐさま地面に潜ったゲンガーはともかく、他のみんなはこの攻撃のスケールにさぞかし驚いているはずだ。

 

 左から迫る電撃と、右から迫る氷塊。

 

 一瞬で出来上がったこちらを攻める2つの攻撃は、どちらも球状の巨大な塊を維持したまま、円軌道を描いてこちらに迫ってくる。けど、そんな驚く場面においても冷静だったボクとねえさんは、しっかり逃げ道を見据えていく。

 

「……みんな……真ん中に固まって!!」

「その状態で伏せて衝撃をやり過ごしなさい!!カイリキーは大きくバックです!!」

 

 2つの巨大な攻撃に対してこちらは、ダイマックスしているカイリキーは大きく後ろに下がり、他のポケモンは2つの技の丁度中心点でしゃがみ、スクラムを組むようにお互いががっしりと組み合って、その場にお互いを固定していく。

 

 パッと見た感じでは、全員で防御を固めて、来る大きな衝撃に対して防御行動を取っているように見えるだろう。回避できないほど巨大な攻撃に対して、苦し紛れの防御行動。当然、こんなことをしたところで、相手の火力が高すぎて耐えることは不可能だ。片方だけでも耐えられるか怪しいのに、それが2つあって、それに挟まれるとなると余計に耐えるなんて無理だ。

 

 ではなぜこんな行動をするのか。それは、相手の攻撃が球状にあることが関係している。

 

 球と球がぶつかり合うとなると、その接点はほんの少ししかなく、地面すれすれの場所となると、攻撃が直撃することは無い。あって攻撃の爆風が襲ってくるだけだ。しかし、その爆風も、2つの攻撃の中間に逃げ込んでしまえば、右と左、それぞれから襲ってくる衝撃がお互いを相殺し合うことによって、ちょうど中心にいるポケモンたちへの被害はグンと下がっていく。

 

 現に今も、荒れ狂う氷と雷のぶつかり合いは、外で見ているこちらにはすごい衝撃となって襲いかかってきており、そこから離れているはずのカイリキーでさえ、キョダイマックスに加えて、大きな腕をクロスさせて必死に防御してようやく耐えることが出来ているのに対し、その攻撃の中心地にいるデスバーンたちは、スクラムをがっちり組んだ状態からほとんど動きを見せていない。

 

(……想像通り守れてる……デスバーンが念の為と『いわなだれ』で盾を作ってるのも大きいのかも)

 

 腕を上げて顔を守りながらも視線は前に向け、攻撃の嵐の中心で微動だにせずに耐えきっているみんなを見ながらほっと一息。これならこの攻撃に関しては最小限の被害に抑えることが出来る。

 

「この攻撃が止むと同時に反撃と行きましょう」

「……うん」

 

 ねえさんも同じ感想を抱いていたみたいで、安心した表情を浮かべながら次のことについて喋りだす。それに頷いて返したボクは、次に備えて頭の中で指示を思い浮かべて準備する。

 

 ぶつかり合う氷と雷の嵐はやがてゆっくりと納まっていき、同時に蹲っていたみんながゆっくりと顔を上げてお互いの無事を確認する。ボクの位置から見ても、特に大きなダメージを負ったようには見受けられない。これならすぐに反撃に取り掛かれる。

 

「……よし……じゃあ早速━━」

「待ってください!!あれ!!」

「っ!?」

 

 やってきたこちらのターンで効率よくダメージを与えるために、思い浮かべていた指示を口に出そうとしたところでねえさんに言葉を遮られ、前を見るように促される。

 

 するとそこには、白のポケモンと赤のポケモンが、お互いの中心点に、風エネルギーを球状に固めたものを作り出して構えていた。

 

 嵐を無理やり丸め込めたとでも言うようなその塊は、離れているここにも轟々という音を届かせており、込められた力がとんでもないことを悟らせてくる。その状態を見て、直ぐにそれが何なのか理解したボクは、けど始めてみる現象に戸惑いを隠せずにいた。

 

「……『ダイジェット』の融合!?……そんなの聞いたことない」

 

 赤いポケモンと白いポケモンがしたのは、お互いのダイジェットを合体させて、1つの大きなダイジェットを作り上げるというもの。ダイジェットという攻撃は、風の波動を放つ前に、その風を一箇所に集めるという工程を踏むのだけど、その集めるという工程を2人で一緒に行ったという訳だ。ただでさえ能力が強化されている2人がそんなことをしたせいで、集められた風の塊は、先程の雷と氷の球以上のスケールを誇っていた。

 

 あんなものが打ち出されたら溜まったものでは無い。

 

(……もしかして……最初からこれをぶつけるために……さっきの攻撃は……こっちを真ん中に集めるためのブラフ……!!)

 

 

「フュォォォォッ!!」

「マッ………シッ!!」

 

 

 さっきの威力だけは派手で、思いのほか躱しやすかった攻撃の本当の意味を知った時にはもう遅く、既にチャージを終えた赤と白のポケモンは、赤の方は左腕のストレートを、白の方は右足のハイキックを同時に風の塊に叩きつけ、固められたエネルギーを発射。今まで無理やりせき止められていたものを一気に解放したせいで、とてつもない勢いと威力を持って解き放たれた嵐の進軍は、こちらのポケモンなんて軽く飲み込むレベルの規模となって飛んでくる。

 

「まずっ!?」

「……みんな逃げ……くっ……間に合わない!!」

 

 規模も威力も速度も、何もかもが想定以上となって襲ってくる巨大な嵐を前に、そのスケールの大きさに驚いてしまったボクたちは反応が一瞬遅れてしまう。最も、例え反応できたとしても、この竜巻の規模的に避けることはできないが、それでも何かしらの対策は練ることが出来たはずで、それを行うことすら出来なくなってしまっていた。

 

 今からこちらが指示したところで、行動する頃にはダイジェットを喰らってしまうだろう。

 

「……せめてダメージを軽減できれば」

「スババ……ッ!!」

「ギャモッ!!」

「……デスバーン!?」

「ネギガナイト!!」

 

 それでもなにかできないかと必死に頭を動かしていたら、その間にダイジェットが直撃する……かと思われたその時、突如聞こえてきた声に反射的に視線を向けると、そこではデスバーンとネギガナイトがみんなの前に立ち、攻撃を受け止める態勢に入っていた。

 

 デスバーンは緑のバリアを張っており、ネギガナイトは自慢の盾を前に突き出しているのを見るあたり、おそらく2人ともまもるで受け止めるつもりなのだろう。

 

(……無茶だ……止められるわけが無い)

 

 その勇気ある姿に対して、本当なら声を上げて応援するはずのところなのだろうけど、ダイマックス技はまもるやブロッキング、キングシールドのような、ダイウォール以外の自身を攻撃から守る技では防ぎ切る事が出来ないことを知っている。ダメージそのものを軽減はできるけど、それを貫通して来るのだ。

 

 これがただのダイマックス技なら、苦肉の策としてダメでは無いけど、今回は相手の技の規模が違いすぎる。そんなボクの予想通り、ガードしているデスバーンとネギガナイトの守りは一瞬で砕け散りかけていく。もうあと数秒もすれば、2人の身体は吹き飛んでしまうだろう。

 

「ス……スババ……!!」

「ギャモギャモッ!!」

 

 勿論そんなことはデスバーンもネギガナイトも理解している。そんな彼らは、そのうえで、ボクたちに視線を向けて声を上げた。

 

 それはまるで、『オレたちを犠牲に逃げろ』と言っているようで。

 

「……っ!!……ポットデス!!……シャンデラ!!……今のうちに逃げて!!」

「ルチャブル!!ゴロンダ!!撤退を!!」

 

 2人が吹き飛んでしまうまで残り数秒。逆に言えば、その数秒を稼いでくれた2人の行動を無駄にしないために、その間に残ったみんなを攻撃の軌道から退避させる。

 

 ポットデスたちは左へ、ルチャブルたちは右へと走り出し、何とかダイジェットの軌道からは逸れることが出来たけど、4人が軌道から離れた瞬間、デスバーンとネギガナイトの防御が限界を迎え、2人をダイジェットが襲っていく。

 

 渦巻く嵐に巻き込まれた2人は、そのまま揉みくちゃにされたのちに空中へと打ち上げられる。

 

「……デスバーン!!」

「ネギガナイト!!戻ってください!!」

 

 そんな2人を見たボクたちは、地面へ落ちてくる前にリターンレーザーを放ってボールに戻していく。

 

 目を確認していないため、完全に戦闘不能になっていると決まっているわけではないけど、あんな攻撃を受けてしまったのなら耐えられる可能性はほぼないだろう。

 

 

「フュォォォォッ!!」

「マッ………シッ!!」

 

 

 そして、そんなボクたちの予想を裏付けるように、相手のポケモン2人が、身体を薄く発光さっせながら声をあげていく。しかも、ボクの目が確かならその発光はそれぞれ4回ずつ発生していた。

 

「『ダイジェット』の追加効果で2回。自分の技で倒したことにより、特性が発動して2回。これで計4回でしょうか」

「……合体技で倒したから……どっちも自分の技で倒したって扱いなんだね」

 

 この考えが当たっているのなら、赤い方は攻撃と素早さが2段階ずつ。白い方に至っては、もう素早さがあがりきらないところまで成長しきってしまっているだろう。そんな高みまで成長しきってしまっている今の相手とぶつかりあったら、いくらこちらがダイナックルとダイアシッドで強くなっているとしても、その程度では追いつけない。それを理解しているのか、相手2人のポケモンも、ここから反撃してやるぞとばかりに地面を踏みしめ、前に飛び出す準備を終えていた。

 

 このまま真正面から戦ったら、絶対に負ける。

 

 雷をまとった赤と、氷を纏った白から放たれる圧が、更に1段増してこちらを押し潰してくる。

 

 この攻撃が振るわれた瞬間、こちらのポケモンは殆どが吹き飛ぶ。

 

「「……」」

 

 その圧を前に、ボクもねえさんも、思わず喉を鳴らす。

 

 

「フュォォォォッ!!」

「マッ………シッ!!」

 

 

 そしてついに、このバトルを終わらせるために、相手のポケモンが行動を始めようと足を1歩前に踏み出した。ここから一気に加速して、こちらに何かをさせる前に潰そうという考えだろう。

 

 確かに、素早さに天と地の差が生まれてしまったから、ここから動かれたらもう追うことが出来ない。

 

 だから……

 

「……かかった」

 

 デスバーンとネギガナイトが命懸けで作った時間で仕込んだ、最後の罠を発動させる。

 

「……みんなずっと一緒がいい……ずっとずっと……離さない」

 

 

「「ッ!?」」

 

 

 ボクが言葉を紡いだ瞬間、相手のポケモンの足元が闇に染まり、そのまま足を地面の中に飲み込まれる。

 

 走り出そうとした瞬間突如奪われた足元に、思わず声にならない言葉を挙げる2人だけど、そんな2人のことなんて気にせず、ボクはずっと地中で力を溜めていた相棒に、声高々に言葉を投げた。

 

 

「……ゲンガー!!……『キョダイゲンエイ』!!」

「ゲン、ゲエェェラァァッ!!」

 

 

 同時に地面に浮かぶ大きな顔面。

 

 奇妙な笑い声と共に開かれた大きな口という名の落とし穴に、赤も白も纏めて落とし、両者の下半身がすっぽりと地面の中に埋まっていったところで、思いっきり切り口を閉じて捕まえる。これで相手は身動きを取ることが出来なくなった。

 

 勿論これで終わりなんてことはなく、身動きをとることが出来なくなった2人に対して、闇色に染った椅子やらポットやらが次々と降り注ぎ、ゴーストタイプの技による大ダメージが叩き込まれ、同時にキョダイゲンエイの追加効果であるかげふみ状態が発動する。

 

 落とし穴とかげふみのコンボ。これにより、相手2人は穴から出ようと藻掻く動きすら禁止された。

 

 そして、そんな無防備な状態の相手に前に、4つの大きな拳を構えるポケモンが立ちはだかる。

 

「腰に力を入れて打つべし!!その拳で、勝利を掴む!!」

 

 拳をオレンジ色に輝かせ、懇親の力を込めるカイリキー。その溜まりに溜まったエネルギーが、ねえさんの言葉と共に、解き放たれる。

 

 

「カイリキー!!『キョダイシンゲキ』!!」

「リッキイイイィィィッ!!」

 

 

 降り注ぐは拳の雨。

 

 2秒間に1000発の拳を叩き込むことの出来るカイリキーによる乱打は、キョダイシンゲキの効果で、1つ目が当たった瞬間にカイリキーを集中モードへと誘い、残りの999発の拳全てを、相手の急所に吸い込ませることとなる。

 

 身動きが取れず、防御行動も取れず、そのうえで、ひたすら急所を殴り続けられる赤と白。むしタイプを持っているため、相性こそいまひとつで受けられるものの、そんなこと関係ないとばかりに叩き込まれていくカイリキーの拳によって、ゴリゴリと体力が削られていく。

 

 ここまで来たら、あとは押し込むだけだ。

 

「……ポットデスは『シャドーボール』!!……シャンデラは『オーバーヒート』!!」

「ゴロンダは『アームハンマー』!!ルチャブルは『フライングプレス』!!」

 

 総攻撃。

 

 今放てるこちらの、最大攻撃を持って、最後の攻撃を放つ。

 

 しかも、キョダイシンゲキの効果で周りのポケモンもきあいだめ状態になっているため、これらの技も全て急所に当たるおまけ付き。

 

 降り注ぐ全力攻撃は余すことなく直撃し、2人の身体からダイマックスエネルギーを徐々に抜いていく。

 

 一方的なワンサイドゲーム。

 

 もう、ここまでくれば、相手にできることは何もない。そんなボクの予想通り、赤と白のポケモンはダイマックス状態を維持できなくなり、身体を本来の大きさに戻しながら倒れ、戦闘不能へ。そのさまを見て、自分たちの勝ちを理解したゲンガーたちも、ダイマックスを解除しながら喜び合う。

 

 そんなちょっとした宴会ムードになり始めたバトルフィールドを眺めながら、ボクとねえさんは、今回のバトルの1番の功労者を称えていく。

 

「……ありがとう……デスバーン」

「ネギガナイト、よくかんばりましたね」

 

 彼らが受止め、時間を稼いでくれたから、ゲンガーが準備でき、トドメまで行くことが出来た。

 

 だから、心を込めて言葉を送る。

 

 ボクたちの言葉を受け、カタカタと揺れることで返事を返してくれた彼らに、改めてお礼を言い、微笑みながら、ボクとねえさんはそっとハイタッチをした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 オニオン&サイトウVSマッシブーン&フェローチェ

 

 勝者、オニオン&サイトウ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ゲンガー&カイリキー

キョダイマックスゲンガーの強さが、私の解釈の仕方のせいかもしれませんが、とてつもなく強くなってしまってますね。そのうえで、落とし穴にはまっている2人に対してインファイトを叩き込むカイリキー。控えめに言って、結構畜生かもしれません。




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