「『ドラゴンアロー』!!」
「『でんこうせっか』!!」
電気の鎧を纏い、近接戦を拒否しながら遠距離攻撃を仕掛けてくるドラパルト。この攻撃を前にブラッキーは、まずは攻撃を避けるためにでんこうせっかを発動。この対面が始まったばかりの時と同じように、飛んでくるドラメシヤを華麗に回避したブラッキーは、遠距離技はダメならと今度はあくのはどうを構える。
「打って!!」
「『ゴーストダイブ』!!」
しかし、こちらの攻撃が相手にあたる直前に、ドラパルト自身が姿を消すという方法で回避。フィールドにはいきなりひとりぼっちになって、困惑の表情を浮かべながら辺りを見回すブラッキーだけが取り残されることとなる。
「っ!!ブラッキー!!8時の方向に『あくのはどう』!!」
「っ!?ブラッ!!」
「避けろドラパルト!!」
そんな困惑をしているブラッキーを死角から攻撃しようと、空間に穴を開けて現れるところを何とか確認できたボクは、その位置をすぐさまブラッキーに伝達。迅速な報告のおかげで何とか反応できたブラッキーは、穴のある方向に正確に攻撃を打つことは出来た。が、向こうの反応速度も凄まじく、こちらに補足されているのを確認したダンデさんはすぐさま攻撃の中止を指示。空いていた穴はすぐさま閉じ、ブラッキーの攻撃は何も無い空間を通り抜けるだけに留まる。
(『ゴーストダイブ』……厄介な技を覚えてるね……)
空間の一切を無視して、自由にどこからでも現れて攻撃できるゴーストタイプの物理技。
相手の不意を突くという点では、かげうちと似たような技ではあるものの、その実、かげうちよりも機動力に富んでおり、影に潜む兼ね合い状、どうしても地面や壁に入るしかないかげうちと違って、ゴーストダイブは別空間へ入り込んで行動するため、移動の制限が存在しない。
それはつまり、空中だろうとどこだろうと関係なく仕掛けられるということ。
「っ!?ブラッキー!!真上!!」
「遅い!!『ドラゴンアロー』!!」
注意して周りを観察していたら、今度はブラッキーの真上に穴が空いたのを確認した。が、今度は反応が少し遅れてしまい、2人のドラメシヤのうち片方の突撃を受けてしまう。
「ブ……ラッ!!」
幸い、耐久力の高いブラッキーはこの程度では致命傷にはならず、すぐさま攻撃が飛んできた方向に反撃を開始。あくのはどうが再びドラパルトに向かって放たれるが、やはりこれも穴の中に入って回避される。
完璧なヒットアンドアウェイ戦法。
こちらはつきのひかりという回復技があるため、持久戦は望むところではあるけど、それにしたってこちらから攻撃を当てる方法が乏しいのはいただけない。どうにかして同じ土俵に引っ張り出さないと、勝負にすらならないだろう。
「ブラッ!?」
「どうしたのブラ……っ!?」
どうやって相手をこちらの土俵に引っ張り出すか。それを考えようとした時に聞こえてきたブラッキーの戸惑うような声を聞き、視線を前に向ければ、ボクも同じように声を詰まらせてしまう。
その理由は今ボクたちの目の前に広がる光景が原因。
「これ……どうしよう……」
目の前に映ったのは、空中の至る所に空いている紫の穴。
ポケモン1人が通ることの出来る程の穴がたくさん出現したこの空間は、その全てがドラパルトの通り道であることを表している。それはつまり、この全てからブラッキーを狙って攻撃が飛んでくる可能性があるということ。
「……っ!!右!!」
この光景に呆気にとられそうになっていたところで、視界の端に何とか動きを捉えることのできたボクは、すぐさま攻撃が来る方向を指示。ギリギリだったため、究極にまで短縮した指示しか出せなかったけど、ちゃんと意味をくみ取ってくれたブラッキーはジャンプを行って回避。自身の足元を通過していくドラメシヤを目で追い、ドラメシヤが到着する地点をあくのはどうで攻撃しようと構える。
が、そんなこちらの考えは、ドラメシヤがそのまま目の前の穴に消えていくのと同時に、すぐ左の穴からもう1人のドラメシヤが突っ込んできて、ブラッキーの身体を貫いてきたという出来事の前に霧散する。
「まだまだ行くぞ!!『ドラゴンアロー』!!」
「くっ、『でんこうせっか』!!」
ブラッキーに直撃したドラメシヤは、そのまますぐ近くの穴に入り込んで逃走。その姿を追いかけたくても、ダメージのせいで少し動き出しが遅かったブラッキーはこれも追うことが出来ず、そのままドラパルトのターンが続いていく。
本人はゴーストダイブによる別空間の中に閉じこもり、そこからこちらを狙って次々と攻撃を放ってくるという、こちらからはどうしようもない戦法を前に、取れる行動は回避のみ。前後左右、そして上下……あらゆる方向から襲いかかってくるドラメシヤを前に、ブラッキーはとにかく走って避けることしか出来ない。
右から来たものを前に出て回避し、続いて前から来たものを左に飛んで回避。かと思えば、さっき右から来たものが穴を通ってワープし、今度は後ろから接近。これをジャンプして避けるものの、さっき前から来たものが今度は真上から飛んできたので、慌ててイカサマを構え、上から来たものを右にそらすように振るうことで何とかいなすことに成功。しかしこの間に2回目のワープを終えた、右と後ろから襲ってきた矢が今度は左から襲来。流石にここまでの連続攻撃を避けることは出来ずに被弾してしまい、ブラッキーは大きく右に飛ばされる。
「ブラッキー!!『つきのひかり』!!」
「ブラ……ッ!!」
幸い、ブラッキーの防御力の高さのおかげで致命傷とはいかなかったので、ここですかさず回復技を使用して、体力差をできるだけ作らないように立て直す。ドラパルト自身が、そこまで突出した火力を持っていないというのも、まだこちらの回復が間に合っている要因のひとつだろう。
しかし、回復はあくまでも乱れたテンポの立て直しでしかない。ブラッキーが回復している間に、ゴーストダイブから戻ってきて、ブラッキーから1番離れた穴から姿を現しながら、発射したドラメシヤを回収するドラパルトを見つめ、ボクは必死に頭を回していく。
(このセットアップをどうにかしないと、ひたすらなぶられて回復してのループ……そうなると、先に息切れするのは絶対こっち。だから速くなんとかしないとダメだ)
現状の整理はすぐに終わる。が、問題はこの戦法の解決策だ。一応今の一連の動きを見て、大凡の仕組みを理解はしたので、とりあえずそのまとめだけはしていく。
(1つ。おそらく、ずっと『ゴーストダイブ』の維持をすることはできない。人間で言うところの、いくら水の中で自由に動けても、息継ぎのタイミングでは必ず呼吸をするために、水面から顔を出さなきゃ行けない的な……それに似た制約は多分ある。じゃないと、今こうして姿を現す必要が無い)
「ブラッキー!!『あくのはどう』!!」
「『10まんボルト』からの『ゴーストダイブ』!!」
まとめながらも攻撃の指示をすることは辞めない。思考に囚われすぎて、その間に攻撃をされたのはさっきのゴリランダー戦で学んだので、思考はちゃんと戦いながらでも行う。けど、こちらの攻撃は電撃でしっかり相殺され、再び電気の鎧を纏ったドラパルトが、悠々と穴の中に消えていく。
その動きは、穴に入る直前を攻撃しようと思っていたこちらの考えを見透かしたかのように見えた。が、同時にドラパルトに関する情報を得た瞬間でもある。
(2つ。『10まんボルト』の鎧の維持は、多分長時間できない。というかしちゃいけない。多分、ドラメシヤを回収するのに不都合ってことだよね)
「『ドラゴンアロー』!!」
「『でんこうせっか』!!」
再び空中に展開される無数の穴と、そこから飛び出してくる2人のドラメシヤによる突撃攻撃。これを前にこちらも同じくでんこうせっかを行い、回避ゲームを開始。多少の被弾をしながらも、致命傷だけは受けないように必死に回避を続けていく。
(ドラメシヤを回収する時も電気をまとっていたら、ドラメシヤが感電しちゃう……ってことになる、のかな……)
どんどん進んでいく思考だけど、ここまで来るとさすがに自信がなくなってくるため、少しだけ回転が鈍くなる。
当然だ。先にあげた2つの条件だって、一回見ただけの情報から組み立てた憶測に過ぎない。こういう答えを相手に想像させて、相手の動きを縛るためのダンデさんの作戦だって可能性はあるし、そうなれば詰みだ。
けど、詰み盤面であるのなら逆に割り切れるという考えだってある。
(弱気になるな。読みを外す、ないし、ボクにこの答えを出させるための作戦であるのなら、どうやったってボクに勝ち目は無い。なら最初から
何度も言うが、ボクとダンデさんには明確な実力差がある。これがはっきり存在する以上、ボクがダンデさんのしてきそうなこと全てに対するケアをすることなんて出来るはずがない。なら、勝てないルートのことなんて考えるくらいなら、勝てそうなルートに入った時にどう動くべきかを決めた方がよっぽど建設的だ。
そしてボクはまだ、その勝てそうなルートの上に立っている。
(重要なのはタイミング。逃せば警戒されて絶対に次は無い!!落ち着いて……3……2……1……ッ!!)
「ブラッキー!!右から飛んでくるドラメシヤを咥えて10時の方向に『でんこうせっか』!!」
「ブラッ!!」
1回目の潜伏から考えて、おそらくドラパルトが潜れる限界の時間30秒をしっかりカウントした瞬間に指示を出すボク。
傍から見たら一瞬戸惑ってしまうような指示だけど、これを受けたブラッキーもボクを疑うことなんてせずにそのままの動きを開始。右から飛んできたドラメシヤを少し後ろに下がって避け、自身の目の前を通過した瞬間尻尾に噛みつき、しっかり咥えたまま、前から飛んできたドラメシヤから逃げるように10時の方向へダッシュ。
ブラッキーが走る先には、さっきブラッキーがいた場所から1番遠い位置に存在する紫色の穴。
それは、ドラパルトが息継ぎのためにゴーストダイブから帰ってくる場所の条件を満たす場所。
「たった一度の観察でそこまで気づくか!!」
「出てきた瞬間が狙い目だよブラッキー!!」
ボクの行動を見て感心した声を上げるダンデさんだけど、そっちに反応する余裕のないボクは、ブラッキーの周りにとにかく視線を向け続ける。
この攻撃チャンスを絶対に逃さないために。
そうやって気を張りつめていると、こちらの予想通り、今まさにブラッキーが向かっている穴の中からゆっくりとドラパルトが顔を出す。
「ドラッ!?」
「ウウゥッ!!」
驚いた表情を浮かべるドラパルトと、ドラメシヤを咥えながらのため若干くぐもった声を上げるブラッキー。
ドラパルトの行動を読んだだけあって、これでかなりの距離を詰めることが出来たものの、それでもまだ間は空いている。この距離があれば、ドラパルトは充分反撃することが可能だろう。現に、ドラパルトは身体を少しバチバチと発光させ、10まんボルトを纏う準備を進めていた。順調に行けば、ブラッキーが到達する前に技は整うだろう。
「ドラメシヤを投げて、そのまま『イカサマ』!!」
だから、その技が順調に進まないように妨害するために、咥えていたドラメシヤをドラパルトに投擲。電気を発しているところに子供をぶつけ、発電を阻止した上で攻撃を叩き込もうと動き出した。
このまま発電すれば、自身の仲間を巻き込むことになってしまい、かと言って発電を辞めればブラッキーの攻撃が当たることとなる。
仲間意識の高いドラパルトと言う種にとって、仲間を巻き込むというのは心理的にはしたくない行動のはずだ。少し悪役っぽい考えだが、この作戦は通りやすいはず。
「ドラパルト!!」
「ドラッ!!」
「なっ!?」
が、そんなボクの予想ははずれ、ドラパルトはその身体を強く発電させ、ブラッキーを迎え撃つ準備を整えた。
このままではドラメシヤにもダメージが入るけど、本当にいいのか。自分でやっておいて、どこか不安を感じていたボクだけど、その心配は杞憂に終わる。
「どらっ!」
なぜなら、飛ばされたドラメシヤが身体に僅かながら電気を纏いながらドラパルトの元へと帰っていったから。
「ドラメシヤの時点で『でんじは』を覚えるからな。この種族は総じて電気の扱いに慣れがあって、それは子供であろうと変わらない。これくらいなら、耐えながら帰ってくる!!」
ドラパルトの電気を耐えながら戻ったドラメシヤは、頭部の穴へすっぽり収まり、安心したような表情を浮かべる。また、ブラッキーの後ろからもう1人のドラメシヤが突っ込んできているのを見るあたり、10まんボルトで反撃したところにもう1つのドラゴンアローを叩き込む算段なのだろう。
相変わらず余念が無く、そしてこちらにこれを避ける術は無い。
「ドラッ!!」
「ブラッ!?」
実際、近づいたブラッキーは、ドラパルトから発せられた電撃によって少なくないダメージを受けてしまうこととなる。
「ブラ……ッ!?」
「ブラッキー!!」
更に、電撃を受けたブラッキーは、その身体にまひを受けることとなった。その証拠に、電撃を受けて少し怯んだブラッキーの身体を、小さな黄色の電気が定期的に駆けていく。
「まひを引いたか。運がないな、フリア君!!」
まひして動きが鈍ったところで、後ろから追ってきていたドラメシヤが激突。ブラッキーにさらなる追撃を与えるために、2人目のドラメシヤを回収したドラパルトが、さらにもう一度ドラゴンアローを構えた。
いくら耐久があってもさすがにこれ以上の被弾は危ない。しかし回避はまひのせいで上手くいかない。
絶体絶命のピンチ。しかし、そんな中でボクは、はっきりとダンデさんに向かって言葉を放つ。
「いいえ!!運が悪いのはダンデさんの方です!!」
「何……いや、まさか!?」
「ブラッキー!!『でんこうせっか』!!」
ドラゴンアローを構えているドラパルトに対して、何とか身体を動かして距離を詰めようとするブラッキー。しかし、その動きはまひのせいで決して速い動きとは言えない。
「ドラッ!?」
けど、そんないつもよりも遅いブラッキーに対して、ドラパルトは攻撃を放つことは出来ない。
なぜなら、
ブラッキーの特性、シンクロ。
自身が状態異常にかかった時、その状態を相手にも染すこの特性によって、ドラパルトの身体にも微弱な電気が流れることとなる。
「『イカサマ』!!」
まさか自分も痺れるとは思っていなかったドラパルトにとって、この痺れは自身の身体を想像以上に静止させ、その隙にブラッキーがついに懐まで飛び込んだ。
このチャンスは絶対に逃さない。
そんな気迫とともに振り下ろされたブラッキーの前足は、漆黒に染ったままドラパルトに叩きつけられ、その身体を大きく吹き飛ばす。
「ブラ……ッ!?」
「くっ、『あくのはどう』!!」
「『10まんボルト』だ!!」
飛ばされたドラパルトにさらに追撃をしかけようと構えたブラッキー。が、いくらドラパルトが痺れているとはいえ、こちらがまひをしている事実に変わりは無い。走ろうとしたブラッキーの身体は動きを阻害されてしまい、走ることが出来なかった。なので、仕方なくあくのはどうによる追撃を選択。しかし、ここまでくればさすがのドラパルトも少しは痺れになれた姿を見せ、反撃をしてきた。
結果、2つの技はぶつかり合い、爆煙を生み出して相殺。
「ドラパルト!!」
「ブラッキー!!」
この煙を見たボクたちは、同時にお互いの相棒の名前を呼び、この声を聞いたブラッキーは煙の中を走ってドラパルトに接近を試みる。
「ブラ……」
「遅かったか」
が、煙が晴れた時にフィールドに残っていたのはブラッキーのみ。そして、空中の至る所に紫の穴が出現。ドラパルトが別空間に飛び込んだ証拠が現れる。
再び始まる一方的な攻撃。しかし、さっきと違って、明らかに穴の数が少ない。
おそらく、まひによる身体機能の低下が大きいのだろう。これなら相手の動きを予測しやすい。
もっとも、それはこちらも同じことではあるのだけど。
「ブラッキー。『つきのひかり』」
「ブラ……っ!?」
「くっ、利用できたとは言え、やっぱり邪魔……」
ここからが本番なため、まずはつきのひかりで体力を整えようとするけど、やはりまひはまひ。こちらの動きもしっかりと阻害してしまい、つきのひかりが不発。ブラッキーが回復出来ない事態に陥る。
「『ドラゴンアロー』!!」
「『でんこうせっか』!!」
この隙に準備を整えたドラパルトがついに攻撃を開始。発射され、穴から飛び出してきたドラメシヤたちを避ける必要があるため、回復を諦めて回避に専念。不安は残るけど、こうするしかないので頑張って耐えるしかない。
幸い、ドラパルトのまひは子供のドラメシヤにも適応されるらしく、飛んでくるドラメシヤの動きはさっきに比べれば遅くなっているので、見極めるのは難しくない。こちらも遅くなっていることを加味したとしてもなんとかなるだろう。
ギリギリの状態で何とか回避を続けること15秒。もう15秒経てば、またドラパルトがまた顔を出すので、そこを狙うべくドラメシヤの動きに注意しながら、ブラッキーから1番遠い穴を探していく。
(まひのおかげで穴が少ないし、穴がある範囲も狭くなってる。これなら、多少は反応が遅れても充分間に合う!!)
次に顔を出した時がドラパルトの最後。そのつもりで、頭の中でしっかりとカウントを進めていく。
ここで秒数間違いとかいう初歩的なミスで負ける訳にはいかない。
(18……19……にじゅ……っ!?)
集中して前を見ながらカウントをしていくボク。が、そんなボクの集中を乱すようなことが起きてしまう。
「ブラッキー!!後ろ!!」
「ブラ━━」
「遅い!!『ゴーストダイブ』!!」
カウントはまだ20秒たったばかり。なのに、ブラッキーの一番近く且つ、死角である真後ろから姿を現したドラパルトが、ブラッキーに奇襲という形で突撃を行ってきた。
「そもそも前提を忘れて欲しくないな。『ゴーストダイブ』はただの攻撃技だ。30秒と言うのはあくまでも最大で潜れる時間でしかない。当然途中で出ることもできれば、そこから攻撃もできる……というか、本来はそれが一般的な使い方だと思うし、なんならさっきは攻撃技として使ったはずだがね?」
「くっ……」
ダンデさんに言われて『確かに』となってしまう。
戦術に呑まれまくって、本来の使い方が頭から抜けてしまっている。
技やポケモンが持つ特性や性質、そして搦め手を考えるあまり、単純なことが抜けてしまっていた。
(っていうか、見るべき所が広すぎて、全部を網羅できない……!!)
「『イカサマ』!!」
「忘れてないかな?今は別の攻撃もあるんだが……」
「っ!?」
後ろから殴られたことでダメージこそ受けているものの、ドラパルトとの距離は近づいている。そこで、イカサマによるカウンターを狙うものの、今はドラゴンアローも発射されている途中だ。前足を振り上げたブラッキーから、主を守るかのようにドラメシヤが突進。攻撃を受けたブラッキーが大きく飛ばされる。
「『あくのはどう』!!」
「『10まんボルト』」
それでも何とか反撃しようとするブラッキーは、そこから死に物狂いであくのはどうを発射。が、それすらも予見されていたらしく、ドラパルトは10まんボルトを発射。ブラッキーの攻撃は完全に相殺されて届くことはなく、ここで力尽きたブラッキーはそのまま地面に不時着。数回のバウンドと転がりを経て、ついに目を回して横たわった。
「ブラッキー、戦闘不能!!」
「よくやったぞ、ドラパルト」
「……お疲れさま、ありがとうブラッキー」
ボクとダンデさんの真剣勝負。
そのバトルは、3人目のポケモンでついに、明確な差が出来始めてしまった。