【完結】ポケットモンスター 約束のためにもう一度   作:犬鼬

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この辺りから自己解釈が沢山混じってきます。
元からな気がしますが……特にその色が強いと思いますのでよしなにお願いします。

ではどうぞ。


48話

「お、ユウリ!フリア!2人とも来てたんだな!!久しぶりだそ!!フリアに関しては体も大丈夫そうで安心したぞ」

「うん!久しぶりホップ!!あとラテラルジム突破おめでとう!!」

「心配かけてごめんね。今はもうこの通り、元気いっぱいだから安心してね。後ボクからも、ジム突破おめでとう!!」

「サンキュ!!いやぁ、苦しい戦いだったぞ」

 

 ホップのジム戦が終わり、彼が控え室に戻っていくのを見送ったあと、せっかくだからみんなで迎えてあげようということになりラテラルスタジアムの入口で待つこと数分後。着替えとその他の手続きやお知らせ、バッジとわざマシンの説明を聞き終えたホップがスタジアムから出てきたので再会を喜びながらお祝いをしていた。特にボクは風邪で倒れて以来の再会だ。メールなどで大丈夫なことを通知こそしていたけど、やっぱりこうやって顔を合わせて話した方が相手も安心出来るはずだ。

 

「で、そっちがユウリとフリアが言ってたセイボリーさんとサイトウさんか?」

「ええ、このエレガントなワタクシがセイボリーです。以後お見知りおきを」

「サイトウです。よろしくお願いしますね」

「ああ、よろしく!俺はホップ。で、こっちが……」

「マリィ。よろしく」

 

 ついで行われる初対面組の自己紹介。マリィとホップとは入れ違いで共に旅をするようになったから、もしかしたら名前くらいは知っていたかもしれないけど、こうやって顔を合わせるのは初めてのはずだ。これを機に少しでも仲良くなって貰えたらな、なんて思ってしまう。

 

「なぁフリア。いつここに来たんだ?」

「たった今だよ。ラテラルタウンについてそのままの足でここに」

「本当は受付けだけして後はホテルでゆっくりしようかなって思ってたんだけど、思いのほかスタジアムが盛り上がってたからちょっと見学していこうって話になって、そしたらホップがちょうどトドメを決める瞬間だったって感じ」

「めちゃくちゃいい所で来たんだな」

 

 明るく、けど少し陰のある笑顔を浮かべながら喋るホップ。その事にボクもユウリも気づいているけど今は触れない。少なくとも、まだ今じゃない。そんな気がして。

 

「いやぁ、ゴーストタイプっていやらしい戦い方をするんだな!アニキもゴーストタイプのポケモン何匹か持ってるけど全然戦い方違うくてビックリしたぞ」

「『のろい』、『おにび』、『たたりめ』、『かなしばり』……そういった相手を縛る技を使うのに長けていますからね。チャンピオンの戦い方と比べるとその落差が激しすぎて参考にはなりませんよ」

「サイトウさんのその説明を聞く限りだとなんだかフリアに似合いそうなタイプかも……?」

「……一応褒め言葉として受け取っておくよ、ユウリ」

 

 遠回しにフリアの戦い方はいやらしいと言われているような気がしたのでちょっと引っかかるところがあったけど……確かに技の使い方やコンビネーションを駆使して戦うスタイルは他者から見たらそう見えるのかもなんて思ってしまう。けど今までのジムリーダーたちの戦い方を思い出したらみんな何かしら厄介な搦手を使ってきてるから割と普通なのでは?と思ってしまうけど……

 

(最も、ユウリの言っていることはあながち間違いじゃないんだけどね……)

 

「ゴーストタイプ……ここがワタクシの最初の鬼門ですね……」

 

 そんな中1人だけ深刻な顔をうかべるのはセイボリーさん。彼が不安な表情をするのも当たり前と言えば当たり前で、彼が得意とするエスパータイプは次のジムで主に使われるゴーストタイプに弱点をつかれてしまうから。幸いにもエスパータイプの技でゴーストタイプのポケモンを攻撃した時に、こうかいまひとつになってしまうことはないから他の不利相性と比べるとまだ戦える方ではあるかもしれないけど、辛いことに変わりはない。ただ、エスパータイプの特徴としてゴーストタイプのような相手を縛る戦い方に対しては『マジックコート』等の技で意外と対抗しやすい方ではあるのでその辺をどう対策するかが大事かなと思う。

 

「何かあればカブさんの時みたいに手伝うよ」

「ええ、その時はまた頼らせてもらいますよ。あとは……あなたはどうするおつもりで?」

 

 そんなセイボリーさんが視線を向けるのはサイトウさん。こちらもこちらで次のジムは苦戦を強いられそうな予感がする。というのも、かくとうタイプの技は基本的にゴーストタイプのポケモンには当たらない。こうかばつぐんの技を受けることこそ少ないかもしれないけど、サイトウさんの場合は自分のメインウェポンが全く当たらない。そういう意味ではセイボリーさんとは真逆の方向性で不利相性となっている。

 

「わたしは大丈夫ですよ。ゴロンダが対抗出来ますし、かくとうタイプのポケモンは総じてあくタイプの技を覚えやすい傾向にあるんです。『はたきおとす』がいい例でしょうか」

 

 それに対して余裕とばかりに返すサイトウさん。確かに彼女の言う通り、かくとうタイプのポケモンは物理技とカテゴリーされるものに関しては幅広い技を覚える傾向にある。例えば、ほのお、こおり、かみなりのそれぞれのパンチであったり、ウルガモス戦で見せてもらったいわなだれだったり、他にもじめんタイプの技だったり、果てはひこうタイプの技も種によっては覚えたりする。もちろん、かくとうタイプのポケモン全てがこの技範囲を持っている訳では無いけど、それでも他のタイプと比べたら範囲の広さは自慢できるポイントだ。そのため少しの不利くらいならその範囲でカバーできる。その点を考えてみれば、サイトウさんが自信を持ってそう答えるのも納得はいく。

 

「それに、ここのジムリーダーの事はわたしが1()()()()()()()()()()

「1番知ってる……?」

 

 サイトウさんの言葉が気になって思わず聞き返してしまう。もしかしたらジムリーダーのオニオンさんと知り合いだったりするのだろうか?

 

「あれ、言ってませんでしたっけ?ラテラルタウンジムリーダーのオニオンとは━━」

 

 キョトンとした顔をしながら、コテンと首を傾げるその姿が天然の行動故か物凄くあざとく見える。そんな彼女の口からオニオンさんとの関係性を言おうと口を開いた瞬間……

 

「あ、()()()()……帰ってたんだね……というより、挑戦……しに来たって言うのが正しい……?」

「っと、噂をすれば……ええ。ジムバッジ、無事3つ集めたので次はあなたに挑戦です。よろしくお願いしますね。オニオン」

「……え?」

 

 いつの間にかボクたちの前に現れたのはラテラルタウンジムリーダーのオニオンさん。黒色の、男性の中では少し長めと思われる髪にぴょこんと生えたアホ毛が物凄く特徴的な子で、長い前髪のせいか顔があまり見えない上に、さらに白色の仮面を被っているため素顔は全く分からない。仮面の穴から覗く紫色の瞳がゴーストタイプ担当という事を強く意識させてくれる。と、ここまでの説明だとなんだか怖そうな印象を受けるけど、一方で可愛らしいというか、男性なのに女性的な部分に見える所もあり、まず身長がかなり小さい。ボク自身も低い方である自信があるけどそれよりもさらに低い。

 

 ……内心でガッツポーズはしてないよ?

 

 そして肌の色。これがまたとにかく白い。また、体の線も細くて、空手で鍛えられてるサイトウさんと並ぶと身長も肌の色も、何もかもが真逆だ。

 

 そんなオニオンさんと仲良さげに話すサイトウさん……なんだけど。

 

(今……ねえさんって……え?)

 

 聞き間違いかと思って周りのみんなを見るとホップやマリィ、ユウリ、セイボリーさんと全員が自分の耳を疑っているような顔をしており、その反応が逆に先程の言葉の真実味を上げてしまう。

 

(いや、まだ聞き間違いの可能性がっ!!)

 

 全員でその言葉の真意を確かめるためにサイトウさんに視線を向ける。帰ってきたのは……

 

「はい。わたしとオニオンは血縁関係ですよ」

 

 物凄くいい笑顔のサイトウさんから告げられた衝撃の事実だった。

 

 

「「「「「えええええええぇぇぇぇぇっ!?!?!?」」」」」

 

「ひぃっ!?」

「大丈夫ですよオニオン。悪い人たちではありませんから」

 

 ラテラルスタジアム入口。黄昏時へと移りゆくその時間に5人の叫び声が響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……というわけなのですよ」

「「「「「なるほど〜」」」」」

「うぅ……」

 

 衝撃的なお話を聞いたボクたちは、みんなでご飯を食べるため兼詳しい話を聞くためにお店に立ち寄っていた。7人というちょっとした大所帯ではあるものの、オニオンさんとサイトウさんの2人の馴染みのあるお店ということで快く迎え入れてくれた。ちょっとずるいけど2人に感謝しておこう。

 

 というわけで全員でお店に入り、改めてサイトウさんからの説明を受けたボクたち。先程の衝撃発言についつい驚いてしまったものの、再説明の末、サイトウさんとオニオンさんはどうやら従姉弟という関係性らしい。ちょっと失礼な言い方かもだけど、それなら2人が似ていないのもまだ納得だ。流石に姉弟と呼ぶには見た目が違いすぎるというか……ね?

 

 2人は親戚関係なことがわかったんだけど、さらにわかったことがある。まず1つ目がここ、ラテラルタウンがやっぱりサイトウさんの故郷であったみたいで、ガラル空手の道場もここにあるらしいという事。まだラテラルタウンの全てを歩いて回った訳では無いので、今度観光する時に色々確認してみよう。しかし、これでこの辺りの地域やポケモンについて詳しかったり、移動が手馴れている理由がわかった。もっとも、こっちはかなり想像しやすいことだったけどね。そして次。サイトウさんとオニオンさんが仲がいいのは従姉弟関係なこと以外にも、一緒にガラル空手を習っていた同門でもあったということ。うん。今のオニオンさんを見ると想像なんて全く出来ない。もちろん、道場に行って運動し始めたのが3、4歳くらいからだと言うので、その頃の体の出来具合によっては全然おかしくはなかったとは思うのだけど……うん、やっぱり想像出来ない。

 

「体づくりの一貫としてとりあえず習うだけ習ってみようということでオニオンは始めたのですよ。この町は岩場が多く、日差しも強いため外で遊ぶというのにも限度がありますからね。となると体を動かすことの出来る場所というのは存外限られるんですよ」

「そこで体を動かすための習い事……それなら納得出来るな」

「もっとも、わたしの家系は代々道場を受け継いでいるので、わたしに関しては産まれる前からここに通うことは決められていましたけどね」

「オニオンさんは違うんだ?」

「……ボクたちは母方が……姉妹の従姉弟……なので」

「姉妹仲の良い2人なのでその頃からよく遊んだりしていて、その過程で一緒に道場に通うことになったのです。当然それぞれにかけられている期待値や熱量は違いましたけどね」

 

 2人の馴れ初めはこれでよくわかった。なかなか数奇と言うか、珍しいというか、兄弟がいないボクにとってはなかなかに興味深い話で聞くだけでも思わずため息が出てしまう程のものだった。けどここまで聞いたことによって逆に気になることも出てきた。

 

「でもそれならなぜオニオンさんだけがジムリーダーなんだ?歳も聞いている限りだとサイトウさんの方が上だろうし……」

 

 ホップが口にした通り、オニオンさんがジムリーダーになっていることが引っかかる。それもガラル空手に関わっているのにかくとうタイプではなくゴーストタイプのジムリーダーとして。

 

「それはですね……」

 

 至極普通の疑問だし、恐らくサイトウさんもその質問をされるだろう事を予想してはいたと思うけど、それでも彼女にしては珍しく歯切れの悪い回答を返してくる。そんな彼女の視線はオニオンさんへと注がれていて。

 

(う〜ん、ちょっとデリケートな事だったかな?)

 

 事情は当然知ってるけどオニオンさんの過去に関わるから自分が言ってもいいものかどうか迷っているという感じだ。気になったからという少し安直な理由で聞くべきことではなかったかもしれない。さすがのホップもちょっとまずったといった顔をしていた。けど……

 

「……いいよ。ねえさんが信用……する人なら」

「……わかりました」

「話したくない事だったら話さなくても大丈夫ですよ?結構プライベートなことらしいですし……」

 

 サイトウさんの袖をゆっくり引っ張りながらそういうオニオンさん。なんだか無理やり言わせているような気がしたので一応断ってはみる。流石にこれ以上踏み込むのは少し躊躇ってしまう。

 

「……大丈夫。……ボクのリーグカード……読んだらどうせバレるから」

「そういえばインタビューでも答えていましたね。それなら言っても大丈夫でしょうか」

「えっと……本当に大丈夫?」

 

 まさかのオニオンさんからの肯定にちょっとびっくりだ。いくらインタビューやリーグカードといった大勢の目や耳に入る状況にすでにさらされている情報だとは言え、他媒体から聞くのと本人から聞くのとではその情報の重みが違うと思う。それでもこうやってOKを出してくれる当たり、もしかしたらボクたちが思っているほど大ごとではないのか、はたまた、それだけオニオンさんがサイトウさんのことを信頼しているという事なのか。

 

(……おそらく後者かな?)

 

 ここまで見てきた二人の仲の良さを見るにそうだと思われる。ならこのまま彼の話を聞かせてもらおう。ここまでいってもらっているのにここで断るとむしろ失礼な気がする。

 

「ではなぜオニオンがゴーストタイプのジムリーダーになっているかですね。それは……」

 

 そこからの話をまとめるとこうだ。

 

 同じ道場に通うことになった2人は、空手に取り組む姿勢や情熱こそ差があれど、家族ぐるみで仲が良かったため一緒に頑張っていたという。そんな状態でしばらく道場に通っていたある日、長く使わせてもらっている道場に感謝を込めて定期的に大掃除をする期間があるみたいなんだけど、当然空手を習いに行っている二人にもその仕事は回ってきて、特に文句も言うことなく、これまた2人で仲良く協力をしながら掃除を順調に進めていたらしい。

 

 その大掃除も佳境を迎え、二階で出た大量のごみを下す手伝いをするためにオニオンさんとサイトウさんが一生懸命袋を持って行く途中にそれは起きた。大掃除をしているだけあって、勿論階段もしっかりと雑巾で拭かれていたんだけど、拭かれてすぐの階段を2人が通ってしまったのがまずかった。荷物で足元が見えづらいのもまた危険度を上げてしまっていたらしく、オニオンさんが足を滑らせて階段から落ちてしまったという。それも階段を降り始めてすぐだっため、1階までまだまだ高さがあったことと、持っていたゴミにもみくちゃに押しつぶされたことが重なり、そのうえ打ちどころが悪かったため重症を負ってしまう。急いで病院に運び込まれたものの、意識不明の重体となってしまい、数日間生死の境をさまよったのだという。結果としては一週間という長い日にちが経ったものの、何とか意識を取り戻し、特に後遺症も残ることもなく回復することができたらしい。ただ、この事故をきっかけに本来見えないはずのものが見えるようになってしまったらしく……

 

「……ゴーストタイプのポケモンも……よく見えるようになってしまったんです」

「「「「「……」」」」」

 

 あまりにもな体験談に思わず黙ってしまうボクたち。ここでちゃんと反応した方が間違いなくオニオンさん的には気が楽になるとは思うんだけど……正直どう言葉を出してあげればいいのかちょっと迷ってしまう。

 

 

「えっと……今は、大丈夫なんですか?」

「大丈夫ですよ。先ほども言った通り、後遺症はありませんし、退院するまでの間は私がしっかりリハビリに付き合って完全に回復するまで看病しましたから」

「……そのおかげで……ボクはこうして……自由に動けてますし……ゴーストタイプのみんなとも仲良くなったので……辛い経験でしたけど、今は感謝も……してたりするんです」

 

 ユウリの質問に代わりに答えるのはサイトウさん。そしてそんなサイトウさんに感謝しながら続きを言うオニオンさん。はたから聞けば不幸としか言いようがない事件だけど、こうも穏やかに言われてしまうとこちらとしても気にしないようにしてあげないと逆に悪い気がしてきた。

 

「はぁ、何がきっかけになるかわからないもんなんだなぁ」

「全くですよ。本来ならワタクシのように先天的に手に入れるはずのものを事故でとはいえ後天的に手に入れるとは……」

「ポケモンも不思議だけど、人間も同じくらい不思議だね」

 

 その気を察してホップ、セイボリーさん、ボクと言葉を続けていく。きっとオニオンさんへの対応として一番正解なのはこうした自然な会話だと思ったから。

 それはどうも正しい選択だったらしく……

 

「……ボクも……不思議な体験で……怖かったけど、新しい友達もできたから……」

 

 先ほどよりもほんの少し声色が明るくなった気がした。きっと今まで話してきた時に相手にされた対応は過剰な心配やいらない同情だったのだろう。少しの心配を含みながらも、それでも気負わないで済むようにいつも通りの会話を続けることを優先したボクたちに少しだけオニオンさんの体から緊張が抜けていった……のかな?そうだと嬉しいな。

 

「で、それがきっかけでゴーストタイプのトレーナーに転身したと?」

「……うん。……その事件をきっかけにゴーストタイプの……言葉もわかるようになって……すごく仲良くなったから……ほら、今も……」

 

 そういいながらユウリの後ろを指さすオニオンさん。それにつられてユウリが後ろを振り向くと……

 

「ゲンゲラゲーーーン!!!」

「ひゃわああぁぁ!?」

 

 ゲンガーがものすごくいい笑顔で飛び出してきた。いたずら大成功といった満足気な顔をしてオニオンさんのもとへ戻る。迎え入れたオニオンさんも仮面から覗く目が少し柔らかくなっているところを見ると存外彼もいたずら好きなのかもしれない。それに対して、驚かされたユウリは隣の席にいたボクに泣きついてきて……

 

「うう!!うう!!」

「はいはい、大丈夫だよユウリ」

 

 物凄くおびえてしまったのでそっと背中をさすりながらあやしていく。確かに急に後ろにゲンガーが現れたらびっくりするよね。ボクももりのようかんに立ち寄った時本当に怖かったし……

 

「なんか……あやすの慣れとうね」

「だな……」

 

 なんかホップとマリィから変な視線を受けるけど今はスルーしよう。うん。

 

「それで……そのままゴーストジムに?」

「……うん。もともとゴーストタイプとの相性がよかったみたいで……そこからさらにこんなことになっちゃったから……さらに親和性がよくなったんだと思う」

「当時マイナーリーグだったゴーストタイプのジムリーダーを下し、そのままジムリーダーを襲名。そのままかくとうタイプのジムリーダーをも下して入れ替わりでメジャーに上ったなんて、歴代のゴーストタイプのジムリーダー全員を含めても格別の強さですよ」

「……そんなに……褒めないで……」

 

 サイトウさんからの高評価に照れている姿がなんだか愛らしく、小動物のような可愛さがある。しかしこうなってくるとサイトウさんがジムチャレンジを頑張る理由も見えてくるわけで。

 

「だからこそ、わたしは今回のジムチャレンジで上り詰めて、オニオンと肩を並べたいんです。今度はしっかりと守りたいので」

「うん。何となくそうだと思った」

「いい話だぞ!」

 

 予想通りの思いにボクもホップも笑顔で頷く。一方でオニオンさんはさらに顔を隠そうと下を向いた。確かにボクが同じ立場だったら同じ反応をしちゃうかも。

 

「わたしとオニオンが組めば最強だって思わせてみたいですしね。タイプ相性も素晴らしいですから」

「それは見てみたいかも……でもゴーストタイプとかくとうタイプって相性いいの?」

 

 嬉しそうに答えるサイトウさんに対してようやく復活したユウリがゆっくりと元の席に戻りながら質問してきたのでボクが返答をしておく。

 

「防御に関してはあんまり強くないけど、こと攻撃においてはとんでもなくいい相性だよ?なんせゴーストタイプとかくとうタイプをどっちも高水準で放てるとして、この両方の技をどちらもいまひとつで受けられるポケモンは現状存在しないからね。理論上ではいるんだけど……」

「どんなポケモンが受けられると?」

「ノーマルとゴーストの複合タイプのポケモンだね。そのポケモンなら両方無効にできるよ。ただ……」

「存在すれば、の話ですね」

「そういう事です」

 

 セイボリーさんの言葉に肯定の意を示す。かくとう、ゴーストの技を受けきるにはこのタイプしかなく、そしてそのタイプを持つポケモンが現状存在しないとなればもう手が付けられない。ばつぐんじゃなければ受けられるかもしれないけど、高水準で攻撃されたら致命傷には変わりないからね。等倍だろうと問答無用で吹き飛ばされちゃう。

 

「本当にお似合いな二人だと思います」

「ありがとうございます」

「……も、もう。……からかわないでください」

 

 いい加減恥ずかしさで沸騰しそうなオニオンさん。けどユウリだっていたずらされているので自業自得だと思ってもらおう。

 

 それからというもの、さらに打ち解けたボクたちは食事をしながらこれまでの思い出話……特に他地方出身であるボクの話がかなり盛り上がり、そのまま体験談に花を咲かせ、待ったりした時間を過ごしていった。

 

 やっぱりこういうまったりした時間はいいなぁと改めて実感した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




オニオン&サイトウ

マクワ、メロンの組み合わせと違って原作でも一切の言及がない組み合わせですね。
なのでこの小説ではこのような設定に。
サイトウさんをジムチャレンジャーにしたのは彼女の性格的にジムリーダーでためすと言うよりも強敵にチャレンジのほうが似合うと思ったというのもあります。
なのでこの作品ではジムリーダーではなく、ジムチャレンジャーとして書かせてもらったという訳ですね。
ラテラルジムをオニオンさん1本にした理由です。
また、オニオンさんの事故についてはこちらも事故をした事自体は実機でもリーグカードに書かれているのですが、どんな事故だったかはこれまた記載されていないのでその事故もそれらしく考えてみた結果こうなりました。
……これでどこかと被ってたらどうしましょうね?(どっちみち軌道修正出来ないのでこのまま行きますが)

ガラル空手

めんどくさ……げふん、サイトウさんがここのジム担当なのでここに道場があることに。
ついでに故郷もここに。
2人とも故郷のジムリーダーになりたいはずです。

ゲンガー

げんげらげーん
この鳴き声好き。

ゴースト、かくとうタイプ

本編にある通り、こと攻撃においてタイプで受けるということが実質不可能な組み合わせですね。
マーシャドーが強い理由です。
……彼はシャドースチールとかいうバグ技のせいって言うのもありそうですが……。
このタイプを、抑え込むとなるとノーマル、ゴーストタイプの組み合わせが出るしかないのですが……このタイプ出てきたらまた環境荒れそうですよねぇ……。
ミミッキュみたいなヘイトの貯め方をしそうですね。




ここからどんどんこのような二次ならではの設定が増えるかと思われます。
解釈違いがあるかもですがそれでもお付き合い頂けたら嬉しいです。
今後ともよしなにお願いします。
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