ちなみに1番時間が足りないと思った瞬間はレジロックからレジギガスまで全部色違いを粘った時ですね。
レジアイスが1便苦戦したうえあの子色違いでも見た目ほぼ変わらないので何回も頭をひねりました。
今はラティアスの色違いがでなくて泣いています。
ミラータイプが嫌いになりそう()
ご感想も頂きました。
やっぱり送って貰えると凄く嬉しいですね。
感謝です。
「ぅん……ふぁ……」
普段自分が寝ているものよりも柔らかくてふかふかしたベッドに意識が持って行かれていつもより体を起こすのがだるい。いつもならぱっちりと目が覚める時間なのにやっぱり予想以上に旅疲れというのは大きかったというのも要因のひとつかもしれない。
(飛行機の中では仮眠とか取ってたんだけどなぁ……)
むしろ久々の旅行で時差ボケしなかっただけ褒めて欲しいくらいではあるけどそれでもねぼすけになっていい理由にはならない。んだけど……
(あと30分だけ……)
布団の中に顔を埋めながらまだゴロゴロ〜。
『フリア君〜。そろそろ起きないとみんな待ってるわよ〜』
階下から響くソニアさんの声に少し意識が現実に引っ張られるけどすぐに夢の中へ戻される。そのままふわふわした幸せな時間にまた溺れようとして……
「お・き・な・さーい!!」
布団を思い切り引き剥がされる。温もりが消えたことで比較的寒冷地であるガラル地方の少し肌を刺激する風が入り込んで身震い。流石にこのまま寝ることも出来ないので無理矢理体を起こす。
「おはよぅ……ございましゅ……」
「こう見ると本当に可愛いわね……じゃなくって……フリア君って、実は物凄く朝弱い?」
「それもあるんですけど……昨日の移動がやっぱり……疲れ大きく……て……ふあぁ……」
「昨日濃密だったから忘れてたけどそういえばフリア君がガラルに来たの昨日だったわね……無理やり起こしておいてあれなんだけどもしまだ辛いならもう少し休む?」
「いえ……頑張って起きます……」
確かにまだ眠気は襲ってくるけど昨日割と早めの時間から睡眠をしたことによって疲れ自体はかなり抜けていて回復している。単純に時差ボケが少し残っているだけだと思う。それに昨日の睡眠前の話だとホントはホップもユウリも昨日の時点で図鑑を貰ったらすぐにジムチャレンジのエントリーに向かうはずだったのをボクの用事に付き合わせてしまったせいで1日遅れでの行動となってしまっている。
開会式が明日ということもあるから出来れば埋め合わせとか謝罪の意を込めて今日は早めに行っておきたい。「ボクを置いて先に行ってもいいよ?」とも伝えたんだけどホップもユウリもせっかくここまで一緒に行動したし、仲良くなったんだから一緒に行きたいとの事で待ってくれるという。2人とも優しすぎてほんとに頭が上がらない。ちなみにダンデさんは明日のジムチャレンジの開会式の準備のために一足先に式が行われるエンジンシティに向かったみたいでもうこの家にはいない。
「じゃあ先に降りておくわね。そんなに急がなくても大丈夫よ。ゆっくりね」
パタンと閉じられるドアを見送りながらボクは寝ぼけ眼を擦り顔を洗った後に自分の着替えが置いてある方へ歩いていく。群青色のズボンに白のシャツと少し濃いめのグレーのスウェットパーカー。そこに赤い帽子と水色のマフラーを巻いていつものボクの完成だ。まぁ、帽子とマフラーはまだ室内なので手に持った状態だけどね。
「うぇ、やっぱりまだねむねむ……」
気合い入るかなと思ったけどまだちょっと眠いっぽい。それでもさすがにもう待たせたくないので1階に降りていく。階下から匂う朝食の美味しそうな香りに誘われてリビングへ。他のみんなは既に食べ始めているのでボクも横に座り手を合わせて食べ出す。朝食もソニアさんお手製らしくトーストにオニオンスープ、スクランブルエッグと美味しく、けど重くない。朝に弱いボクにとってとても優しいものだった。
「おっすフリア、おはよう」
「おはようフリア。……凄く眠そうだね」
「おはようホップ、ユウリ〜……眠い〜……」
ふぁぁとまた欠伸をしながら朝食を食べていく。マグノリア博士やソニアさんも見てくるけど眠いものは仕方ないので許して欲しい。ちゃんと口元は隠してるしね?
「ここからシンオウは距離がありますからね。時差もありますし疲れが多かったのでしょう」
「よくよく考えたら単身でよく来たわよね。そりゃ疲れるわよ」
「それもそうなんですけど……ここまで時差ボケが凄いとは思わなかったです……」
もしかしたら違うのかもだけどここまで引きずるのはそうじゃないと説明出来ないというか……まぁ、兎にも角にも……
「なにか目が覚めることがあればなぁ……」
「目が覚める方法……じゃあさ、フリア!!」
「ん?なぁに?」
「これなら1発で目が覚めるぞ!!」
ホップの満面の笑顔を前に首を傾げながらとりあえず先を促してみる。ホップが思いついた内容は……
☆
「両者使えるのは1匹のみの戦いね。2人とも準備はいい?」
「なんだかんだでまだ戦ってなかったからな!!フリアとのポケモンバトル、楽しみだぜ!!」
「確かにこれなら1発だね……ボクもホップと戦ってみたかったし、熱くなってきた!!」
場所はマグノリア博士の家の庭にあるバトルコート。その両端に立つのはボクとホップ。
目を覚ますための荒療治、ポケモンバトルを行うために踏み入れるボクたちは既に目標を達成しており、ボクの目はいつになく冴え渡っている。しかしじゃあこれで終わり、なんてことはなくむしろこれからが本番だと趣旨が入れ替わってしまっていた。
ガラル地方にて既に数戦ほど対戦は行っていたが先程も言った通りボクたちの間でバトルは1回もしたことは無い。2番道路の途中で他の人が戦っているところを観察こそすれ、戦う機会がなかなか巡って来なかったからだ。そして観察した感想。
(間違いなく2人とも強い)
まだまだポケモンを貰ったばかりで未熟というのはもちろんある。けど既に技の選択とか視界の広さとか状況判断とか、その辺のセンスの良さは垣間見えるところがあった。
いずれ大物になりそう。
ユウリに言ったボクの言葉に嘘偽りはない。この2人からはコウキみたいな何かを感じる。だからこそ、戦ってみたかった。もちろん、今度ユウリとも対戦をしよう。
「よし、じゃあ……」
「行くぞ!!」
兎にも角にも、まずは目の前の試合に集中しますか!!
ポケモントレーナーの ホップが
勝負を しかけてきた!
「いけ、サルノリ!!」
「行くよ、メッソン!!」
「グルゥキィ!!」
「メソーッ!!」
元気よく飛び出すのはサルノリとメッソン。タイプ相性的にはボクの方が不利だけどそこはボクの経験と腕の見せどころだ。頑張るしかない。
「まずはお手並み拝見と行くぜ!!サルノリ、『ひっかく』!!」
真っ直ぐ走ってくるサルノリ。両手の爪を光らせながら突っ込んでくる姿に少し震えるメッソン。
「大丈夫。よく相手を見て引き付けて」
「メソ!」
ボクの言葉で落ち着いたメッソンの体から震えが消える。ボクの指示を信じてどっしり構えるメッソンに距離を詰めたサルノリが爪をふりがぶる。
「今!1歩下がって」
「メソ!」
「何!?」
爪がふるわれる瞬間に指示通り1歩下がるメッソン。先程までメッソンの頭があった場所を爪が通り過ぎ、サルノリの体が隙だらけになる。
「『はたく』!!」
「メソッ!」
「ルゥキッ!?」
前足を起点に横に一回転し尻尾でサルノリの頬をはたいて飛ばす。初期位置まで飛ばされたサルノリは何とか受身を取るもののその顔はどこか驚愕に染まって見えた。ひとまず、ファーストヒットはこちらのものだ。
「凄いぞフリア。相手との距離をしっかり把握してるんだな」
「メッソンのすばやさあればこそ、だよ」
ボクの言葉に得意げに頷くメッソンに対し悔しそうにするサルノリ。だけど勝負はまだまだこれから。
「サルノリ、もう一度『ひっかく』!今度は大ぶりじゃなくて小さく素早く、連続で繰り出すんだ!!」
先程の反撃から学び次の手でしかけてくる。学習能力と対応力も2番道路のトレーナーたちより全然上だ。
再び飛びかかるサルノリに同じように下がりながら避けるメッソンだが先と違って『はたく』で反撃する隙がない。さすがにこのままだと被弾するので大きく後ろに飛んで距離を取る。その着地こそ好機と詰め寄ってくるサルノリ。
「『みずでっぽう』!」
サルノリの顔に向かって水を噴射。前かがみになっているサルノリに直撃したそれはサルノリの全身を食い止める。しかし相手はくさタイプ。こうかはいまひとつでその壁を無理やり突き破って走ってくる。そして今度こそサルノリの爪がメッソンを捉えた。
「よし、何とか1発」
「突き破って来るか……凄いパワープレイ」
今一つとはいえ押し切られるとは思わなかった。
(仮にもタイプ一致なんだけどなぁ……まぁそれならそれで別プランをだね)
「『みずてっぽう』を地面に撒き散らして!」
地面に向かってまばらに水を撒き、水たまりを要所要所に作っていく。
「何企んでるんだ……?けど、オレたちのやることは変わらない!サルノリ、さっきみたいに『ひっかく』!」
「右に飛んで!」
三度走ってくるサルノリに対して飛んで避けるメッソン。飛んだ先を追いかけるべくさらに踏み込むサルノリ。その攻撃をまた右へ、今度は左へ、今度は飛び越えてと数回飛び回って避けていくうちに飛んでくるサルノリとメッソンの間に水たまりがある位置に着地する。やるなら今!
「メッソン、目の前の水たまりに『みずてっぽう』!」
「なっ!?」
水たまりに勢いよく水をぶつけて水しぶきのカーテンを広げる。サルノリもホップも視界が水しぶきで見えなくなる。
「『なきごえ』!」
「メソーッ!!」
「キィッ!?」
「大丈夫だサルノリ。ただの威嚇!!そして今ので位置がわかった。右に『ひっかく』!」
相手のこうげきを下げる効果のあるなきごえ。そのなきごえの効果で先程よりも迫力が弱くなったひっかくが
「『はたく』!」
バチンと破裂音が響き霧の中からサルノリが弾き飛ばされる。風が吹き霧が晴れた頃には倒れているサルノリと手のひらを振り切ったメッソンがいた。
「『なきごえ』で位置偽装とサルノリの攻撃を下げてそのうえで攻撃をふらせてその隙を殴る……この一瞬でそこまでやるなんて凄いぞ……」
「まだまだこんなものじゃないよ!ホップとサルノリだってまだやれるでしょ?」
「当然!」
元気に立ち上がり頭に刺さっている木の棒を抜き地面を叩き、自らを鼓舞するサルノリ。まだはたくを2回当てただけ。もっとしっかり攻撃を当てないと多分倒れない。
「今度はこっちだ!『ひっかく』!」
水たまりを間に挟まないように飛び回りながら肉薄してくるサルノリ。
(もうあの作戦は通じないと仮定してやっぱりここはメッソンの強みである高い機動力からの差し返しでダメージを取るしかない)
まずはやっぱり後ろに飛んでまた攻撃のチャンスを探ろう。……とした時。
「後ろに飛ぶタイミングをやっと覚えたぞ。サルノリ、今だもっと踏み込め!!」
「!?」
ひっかくに合わせて後ろに飛んだメッソンを見てひっかくを止めてさらに踏み込む。空中にいるから避けれない!
「今しかない!!『えだづき』!!」
サルノリの持っている木の棒が緑にひかり少し長さが伸びる。間違いなくくさタイプの攻撃。迎撃も回避も出来ないならせめてダメージを減らすしかない!
メッソンになきごえを指示しさらにサルノリの火力を落とすもののえだづき自体は直撃し飛ばされる。何とか空中で姿勢をただし着地するがメッソンの表情は歪んで見える。なきごえがなかったらもしかしたら戦闘不能までいっていたかもしれない。機動力はあるものの耐久力に難があるのはメッソンの弱点だ。ここはもう少しなきごえで火力を落としたいけど……
「『なきごえ』を有効活用する人なんて初めて見たぞ……けどもうさせない!サルノリ、『ちょうはつ』!」
(ちょうはつも覚えるのかっ)
そうは問屋が下ろさない。メッソンがちょうはつに乗ってしまい変化技はもう打てない。これでもうえだづきは喰らえない。
「もう1発当てるぞ!!サルノリ、『えだづき』!!」
今度はひっかくで誘導などなしに直接狙ってくる。効果抜群をもろに受けたメッソンはまだダメージのせいか動き回るのにもう一呼吸必要だ。避けるのは厳しい。なら……
「突っ込め、メッソン!!」
「えっ!?」
メッソンもサルノリに向かってかけ出す。今まで避けることを中心に立ち回っていたため急な行動の変化に驚くホップ。避けられないなら迎え撃つのみ!2匹の距離がゼロになりえだづきが放たれる瞬間。
「えだを持ってる腕を下から『はたく』!」
サルノリの突き出された腕を下からかち上げ軌道を上にずらして攻撃を逸らす。ここで畳み掛けて仕留める。じゃないと多分倒すチャンスはもう来ない。ここまで至近距離ならこの技が猛威を振るうはずだ!!
「メッソン、『しめつける』!!」
「まずい!?逃げろサルノリ!!」
ホップの指示で慌てて逃げようとするがえだづきを放ったあとの後隙で体勢が悪く避けれない。そこをついてメッソンの尻尾がサルノリを捉えてしめつける。一撃の大きさこそ無いものの相手の自由を奪いじわじわとダメージを与え続ける。
「くっ、サルノリ、えだづ━━」
「両手でサルノリの腕も掴んで!!」
唯一尻尾に締め付けられてない突き出した右腕をも両手でしっかりと掴みいよいよ動けなくする。そのまま数秒、サルノリも諦めずに身をよじるがこちらも負けじと相手をつかみ続ける。ただやはりパワーはサルノリの方が上なので少しずつ解かれていく。それでも蓄積されたダメージは大きく……
「もう少しだ!頑張れサルノリ!!」
「メッソン、準備!!」
さらに数秒経ってようやくメッソンのしめつけるが解かれる。その瞬間を狙って……
「今!!『みずでっぽう』!!」
しめつけるから逃げた時にたまらず飛び退いた瞬間を狙ってみずでっぽうで狙撃。最初に当てた時とは違い空中で踏ん張ることも出来ずに直撃を受けたサルノリはそのままホップの後ろの木の幹にまで吹き飛ばされる。
「サルノリ!?」
みんなの目がサルノリに向けられるなか、木の幹にぶつかり、ずるずると地面に落ちていくサルノリの目はぐるぐるしていた。
「そこまで。サルノリ戦闘不能。勝者、メッソン!」
「よしっ!!……っはぁ、お疲れ様メッソン」
「メ、メショ〜……」
「くっそぅ……でも、いいバトルだったぞ!お疲れサルノリ」
「キィゥ〜……」
お互いのパートナーを労いながらリターンレーザーを当てる。
タイプ相性が悪い中、諦めずボクを信じて戦ってくれたメッソンに感謝だ。ボールに戻ったメッソンを労うように撫でながら腰のホルダーにつける。
「ありがと、メッソン」
「フリア〜!!いい勝負だった!!やっぱり経験の差というか判断の速さというか……強いなフリア!!タイプ的に有利だったのに負けるとは思わなかったぞ」
「初見殺しが多かっただけだよ。多分このまま何回か連戦したら逆転されそう〜……」
なきごえをあんな感じで使う人なんてそう居ないだろう。水しぶきの目隠しだって慣れられたら通用しないし……一応手札は残してるけどまだ明かしたくないしね。
「ホップ、フリア、2人ともお疲れ様!!凄いバトルだったよ!!」
「ええ、私も久しぶりにこんな熱いバトル見たかも」
「見ていてとても気持ちのいいバトルでしたよ。お二人ともお疲れ様でした」
ホップと互いの健闘を称えながら握手しているとユウリ、ソニアさん、マグノリア博士も褒めてくれた。そういえば今回はこの3人に見られていたんだっけ?バトル中はそんなに意識してなかったけど意識するとなんか恥ずかしいね。
「いいなぁホップ。私も戦いたい……」
「ボクもユウリとはいつか戦いたいと思ってるよ。だから今度、ね?」
「絶対だよ!!」
「う、うん」
そんなにボクと戦いたかったのか〜……もしかしてホップも今日誘うまではこんな気持ちだったのかもしれない。2人ともポケモンバトルが大好きみたいだ。
(それならもっと早く戦ってあげたかったなぁ……)
まぁ出会い方が出会い方なので仕方ないといえば仕方なし。次の機会を楽しみにしよう。
「で、フリア。さすがにもう目は覚めた?」
「あ、そういえばそれが目的で始めたんだっけ」
「もう、忘れるとは思ってたけど早すぎ。熱中してたから分からなくはないけど……」
そういえばこれはボクの目を覚まさせる戦いだったっけ?いやぁ、やっぱりポケモンバトルは楽しすぎて色々置き去りにしちゃうね。
「さて、それじゃサルノリとメッソンの傷を治したら行こっか。昨日フリアが言ってた線路にカビゴンがいて封鎖されてたって話ね、カビゴンが乗っかってる時間がちょっと長かったせいか線路がちょっと曲がっちゃって修復作業のために一時的に使えなくなってるから急いだ方がいいかなって」
「え、そんなことに……?ってことはここから歩いていくの?」
「ブラッシータウンからエンジンシティは行けないけど集いの空き地までは分岐してる線路だから問題なく使えるはずだぞ。とりあえずそこまで行って、そこからワイルドエリアを突っ切ればエンジンシティは目の前だ!」
「ってことはワイルドエリアを歩くんだ?」
ワイルドエリア。
ナナカマド博士やパンフレットでも見た大自然の中を悠々と生きるポケモンたちを見て触れ合って戦って……サファリゾーンを超えるそれをようやく体験できる。そう思うとなんだかもういてもたっても居られなくなって……
「早く行こう!ワイルドエリア!!ガラル地方に来る前から凄く楽しみにしてたんだ!!」
「オレも、皆で早くワイルドエリアで探索したいぞ!!」
「私も色んなポケモンと出会いたい!」
そうと決まれば早速行動。3人で頷きあっていざ冒険へ。
「少しお待ちなさい」
行こうとしたところでマグノリア博士から待ったがかかる。
3人揃って出鼻をくじかれたことに少し不満顔が出そうになるけどマグノリア博士の手に握られているものを見て合点がいき、顔を引き締める。
「昨日あなた達が見つけたねがいぼしから作りました。新たなぼうけんへの餞別として、持っていきなさい」
渡されたのは昨日の動画でダンデさんたちがつけていたダイマックスバンド。
右手首にしっかりとつけるとなんだか少し温かみを感じる。
(不思議な感じ……)
言葉に表すと難しいけど不快感はなく、むしろ新しいことができるようになったというワクワク感が先行してたまらない。
「ワイルドエリアの一部の場所でダイマックスを行うこともできます。ジムチャレンジ前に使って感覚を掴むのもいいでしょう。……さぁ、お行きなさい、若き子たちよ。そしてその目で、体で、心で、精一杯楽しんできなさい」
「「「はい!!ありがとうございます!!」」」
3人で頭を下げ礼を言う。
バンドも貰って宿も提供して貰ってご飯も貰って……本当にお世話になりました。
「さて、こんなに若い子たちも旅立とうとしています。あなたは……どうするのですか?」
「わ、わたし!?」
マグノリア博士の言葉に驚くソニアさん。そのまま何かを考え込むような表情を見せる。
何か大事な話なのだろうか……?
どちらにしろボクたちは聞かない方がいいのかもしれない。ソニアさんもこちらを見て先に行って大丈夫と言ってる気がしたのでボクたちは顔を見合わせて頷き合い、2番道路の道を戻った。
(ソニアさんにも頑張って欲しいなあ)
そんなことを思いながら。
☆
昨日ぶりのブラッシータウン。
ポケモンセンターでみんなの手持ちを元気にしてもらいワイルドエリアに行くための駅で券を買う。時間的にもちょうどよく、そろそろホームに列車が来そうなので改札で券を通そうとした時。
「待ちなさい」
後ろからかけられた声に振り返る。そこに居たのは2人の女性。そのままホップとユウリに話しかけ雑談をするあたり恐らく2人のお母さんだと思われる。そのやり取りを見てそういえば自分も旅立つ前にこうやって話をかけられてランニングシューズだとか冒険用のカバンとか貰ったりしたっけなと昔をまた思い出す。そんなふうに思い出にひたっていると今度はこちらに話題が振られてきた。
「あなたがフリア君ね。まどろみの森での話はホップから聞いたわ。ホントにありがとうね。それとごめんなさい、うちのバカ息子が迷惑かけちゃって……」
「うちのユウリも。ほんとにありがとうね」
「いえいえ、たまたま近くを通りかがっただけなので……こちらこそお世話になってます」
「ちょ、かーちゃん!あまり言わないでくれよな」
「お母さんも!恥ずかしいから!!」
その後も色々雑談に花を咲かせる。ボクもコウキもヒカリもジュンもそうだったけど旅立つ前に母親に言葉をもらって旅立つのはどこの場所でも恒例なのかもしれない。そう思うとなんだか面白くてクスリとしてしまう。
「ああ!フリアが笑った!どうせオレたちをひよっこだと思ってるんだろ!!1年早く旅に出てるってだけなのに〜」
「思ってない思ってないって。単純に懐かしんでただけだって」
「の割にはニヤニヤしてるように見えるんだけど〜……」
「気のせい気のせい。さ、もう列車出ちゃうから行っちゃお〜!!」
「「誤魔化した!?逃げるなぁ!!」」
ホップとユウリの母親に礼をしてさっさと逃げ込むように列車に乗り込む。
やっぱり冒険は騒がしく楽しく、笑って始めないとね!!
ボクたちが乗り込んで程なくして列車が動き出す。その間もボクたちは周りに迷惑にならない程度にやれバカにしてるなだの実際にあの時何も無いところで転びそうになってただの他愛のない茶化しあいをしていた。
出発を告げる列車の汽笛。それまでもがボクたちの騒がしさに笑ってるような、そんな気がした。
ポケモンバトル
ようやくまともな戦闘描写。
やはり剣盾で最初の描写を飾るのはホップ君以外居ないですね。
今回のバトル、一応ゲームでもホップの手持ちが8レベルなのでメッソンとサルノリの覚える技8レベル以下のもののみで構成した上全部の技を出すようにと。
サルノリはなきごえうってないですけどその分メッソンに鳴いてもらってます()
理由としてはサルノリのちょうはつに意味を持たせたかったから。
ゲームだと変化技をこちらが打たないこともあって死に技になってるんですよね……
水の霧
ホップとサルノリがメッソンを見失ったのはもちろんメッソンの速さが速かっただけでは無いです。
お母さん
ポケモンの冒険の始まりはいつもお母さんに見送られることによって始まります。
『GOTCHA!』でも映写機で過去の主人公見てるのお母さんでしたしね。
……お父さんは何処に?
ゲームアニメあわせてもセンリさんくらいしか父親知らない……