【完結】ポケットモンスター 約束のためにもう一度   作:犬鼬

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誤字報告に本気で感謝してる今日この頃。
本当にこの機能素晴らしいですよね。助かります。

一応新しいお話は投稿される日より2日以上前には書き終えて見直してから予約投稿しているんですけどゼロにするのは本当に難しいですね……本当に感謝。


7話

「サルノリ、『ダイソウゲン』!!」

 

 ダイマックスしたサルノリから放たれるダイソウゲンがオタマロに直撃する。同時に起きる大爆発。危険を察知したオタマロがダイマックスが切れる前に逃げようと体を徐々に小さくしながら巣穴の奥へ奥へと逃げ去っていく。

 

「よし、オレも出来たぞ!ダイマックス!!」

「お疲れホップ」

「おう!!サルノリもよくやったな!!」

 

 ボクとハイタッチをしながらダイマックスの解けたサルノリへの労いもしっかりする。

 

「ホップもちゃんとダイマックスできたね!」

「初めてにしてはちゃんと出来てるわね。ほんとに初めてなのか疑っちゃうくらい指示も的確だったし見事だったわ」

「伊達にアニキの動画を何回も見直してないからな!!ソニアのアシストも良かったぞ!さっきの『ほっぺすりすり』のまひとかも助かった!!」

 

 ボクがラルトスを迎え入れ、さらに時間がたった今。あれからユウリとホップのダイマックス練習のためにワイルドエリアを散歩しながら、それでもエンジンシティには近づいておきたいということでうららか草原をキバ湖の瞳を中心に反時計回りに歩いていき、途中にいる野生のポケモンを観察したり、トレーナーと戦ったり、交流したりとワイルドエリア生活を満喫しながらトレーナーとしての経験を着実に積んで行った。

 

 2人とも問題なくダイマックスでき、レイドバトルも順調に勝ち、ジムチャレンジ前の験担ぎとしてはこれ以上ない戦果と言っても差し支えないと思う。残念ながらボク以外に新しい仲間を増やしたという声は聞かないけど……まぁ焦って増やすものでもないし、自分にあったポケモン、欲しいポケモンで頑張って欲しい。

 

 ……何を捕まえたかは気になるから教えて欲しくはあるけど。

 

「ラルトスもお疲れ様。ナイスファイト!!」

「ラル!!」

 

 ボクも先程捕まえたラルトスでレイドバトルに参加していたのでラルトスを労いながらみんなの元へ。

 

「さて、そろそろ時間もいい感じだしエンジンシティに向かっておこっか」

 

 ラルトスをボールに戻しながら提案する。みんなも各々の相棒をボールに戻しながらスマホロトムを確認すると時間は午後4時くらいを回っており、外は大分茜色に染ってきていた。

 

「そうね、旅に出たてでいきなり夜のワイルドエリアは危険だと思うから直ぐにエンジンシティに向かって受付しましょうか」

 

 ソニアさんの言葉に頷き4人で談笑しながら歩き出す。

 

「しかしこうやって自分でダイマックスしてみるとなんか熱いものがあるな!!」

「ずっとやりたいって言ってたもんね」

「ユウリだってそうだろ?そんでもって次はジムリーダーとダイマックスバトル……くぅ〜!!燃えるぞ!!」

 

 目に炎が見えそうなくらいテンションの上がっているホップに苦笑いを返しながらも自分も同じ気持ちではあるのか静かにギュッと拳を握るユウリ。かく言うボクもジムリーダーとダイマックスをするのは楽しみだし、対人だとどのようになるのか頭の中は作戦でぐるぐるだ。

 

「あの巨体となると躱すのは無理だからやっぱり大事なのは力とダイマックスを切るタイミングなのかないやいやタイミングはともかく力押しでどうこうするしかないのならそんなものはタイプのジャンケンでしかなくそうなるとジムリーダーが圧倒的不利すぎるからやはり苦手タイプであろうとどうにかできる方法があってとなると考えられるのはダイマックス技の追加効果かな?ほのおタイプで日照りにすればみずタイプの威力は半減されるしでもその後みずのダイマックス技で雨をふらされたらやっぱりほのおタイプきつそうだよねということはサブに弱点をつける技を持ったり実はダイマックスでも避けられたりする技術があるのかそもそもバトルフィールドの大きさ次第では……」

「ふ、フリア……?」

「は、はいっ!!」

 

 思考の海に沈んでいる時にいきなり声をかけられてびっくりしてしまう。振り返ればいつの間にか君付けが抜けてさらにフレンドリーに話しかけてくるようになったソニアさんが。

 

「ちょっと怖かったわよ?」

「ご、ごめんなさい。ちょっと夢中になっちゃってて……」

「全く、ユウリもホップも自分の世界に入り込んじゃって……あんた達、性格は結構違うくせに根本的には似てるのよね〜。ポケモントレーナーってみんなこんなものなのかしら」

 

 横を見てみれば一緒にエンジンシティに歩いてはいるものの2人ともこの先のジムチャレンジについて考えたりワクワクしたりと自分の世界に入りながらの状態でこちらから強く声をかけないと気づいてくれなさそうな雰囲気だった。

 

「みんな楽しみなんですよ。ようやく自分の旅が、挑戦が、夢が始まるから……」

「夢、かぁ……」

「ソニアさんの夢ってやっぱり、マグノリア博士の後を継ぐことなんですか?」

「継ぐ、ねぇ……継ぐって言うよりは認めて貰いたい、かなぁ」

 

 空を仰ぐように頭を上げながら呟く。

 

「まぁ、わたしにも色々あったのよ。それよりも急ぐわよ」

「あ、はい!ホップ!!ユウリ!!行くよ〜」

 

 ボクの呼びかけにハッとなった2人が慌てて走ってくる。2人が近づいてくるのを確認し、ボクも先を行くソニアさんについて行く。

 

 その時見た横顔は、どことなく寂しそうで何となくここに来る前の自分を想起させるような気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、ここがエンジンシティよ」

 

 ソニアさんの後を着いていき程なくして到着したのはエンジンシティ。

 

 自然が豊かだったハロンタウンや田舎特有の懐かしさから一転。物々しい機械仕掛けが多く発展した街。パンフレットにも蒸気機関を利用して近代化を遂げた工業都市と書かれていた。その言葉に偽りなく、シュートシティ程では無いにしろ充分大きな街だった。

 

 機械仕掛けと言っても合間には噴水や木々が生い茂っている公園と自然を感じる所もしっかりとあり、子供やポケモンたちが噴水の水で遊んでいる姿が見える。そして何より目を引くのは歯車の形をした昇降機?と思われるもの。

 

 真ん中の歯車から真上と真下に人が乗る台があり、時計周りか反時計回りかで観覧車のように回って人を上ないし下に連れていく構造になっているようだ。ワイルドエリアから入ってそこそこ距離のあるところに建っているはずなのにしっかりと見ることができるその圧倒的存在感はなかなかに目を引くものがある。

 

「あの昇降機を昇った先にジムチャレンジの受付ができるエンジンスタジアムがあるわよ」

「日も傾いてきてるし早く行こうぜ!!」

「あ、ちょっとホップ!!」

 

 受付の場所を聞いた瞬間に前にダッシュするホップとそれについて行くユウリ。

 ほんとにジュンみたいに前向きだなぁと思いながらソニアさんに体を向ける。

 

「すいませんソニアさん。案内してもらったのに礼とかなくて……」

「いいのいいの。それより早くあんたも行きなさい。受付間に合わなくなっても知らないわよ?わたしはポケモンセンターで休んだあとわたしの研究のために色々見て回るから」

「本当にありがとうございました!!」

「はいはい、頑張っておいで」

 

 手をヒラヒラとするソニアさんを背に昇降機まで走る。途中左右のお店に目移りしながらも昇降機にたどり着くと待っていてくれたのかホップとユウリが昇降機に乗るための扉を開けて手招きをしていた。

 

「遅いぞフリア!」

「ソニアさん、何か言ってた?」

「間に合わなかったらあれだから早く行っておいでって。ポケセン寄って休憩終わったら自分の研究に取り掛かるみたいだから少しの間お別れかもね」

「ソニアも頑張ってるってことだな!オレたちも行くぞ」

 

 上に上がるために昇降機のボタンを押すホップ。かなりの高さがあるこの壁の向こうには地図を見る限り巨大なスタジアムがあるらしい。楽しみだなんて思いながら昇降機が動くのをまち……

 

 プシューという音と共に昇降機がぐるんと時計回りに回る。

 

 ……とんでもないスピードで。

 

「「「え?」」」

 

 と呟く頃には下から半円を描くように時計回りに上に上がり、真上にたどり着いたタイミングでピタリと止まる。もちろんそんな動き方すれば慣性がバリバリ残っているわけで……

 

「うわぁっ!?」

「ちょちょちょちょ!?」

「きゃああ!?」

 

 ボクとホップは何とか手すりを掴んで振り落とされないように耐えたけどユウリだけが手すりを掴むのが間に合わなくて倒れそうになる。

 

「「ユウリ!!」」

 

 ホップと一緒に手を伸ばしてユウリの手を掴む。何とか2人で手を掴んでユウリが転ける、ないし昇降機から落ちるということは防げた。

 

「あ、ありがと2人とも」

「何とか間に合って良かったぞ……この昇降機、こんなに早く動くのか……」

「……注意書きでちゃんと手すり持ってって書いてあるね。もっと安全に動くようにした方がいいのでは?」

 

 さすがにこの速度は危ないと思う。とりあえず無事だったことにほっとしながらスタジアムの方へ。なんかモンスターボールの被り物を被った変質者がいたけどとりあえず無視してスタジアムの中へ入る。スタジアムの中は白色のユニフォームを着た人で溢れかえっていた。

 

「凄い人の数……」

「みんなジムチャレンジの参加者なのかな」

「だとしたら皆ライバルなのか!燃えてくるな!」

 

 確かに、ここにいる人全員がライバルだとしたら、そしてみんながジムリーダーたちに参加を認められた強者たちという訳だ。

 ホップの燃えてくるというのもうなずける。

 

「とにかく、まずは受付だな!!」

 

 蛍光ピンクのジャンパーを着た銀髪のような白髪のような人とすれ違い受付へ。

 

「ジムチャレンジ参加者ですか?でしたら推薦状の提出をお願いします」

 

 受付のお兄さんの言葉を聞いてリュックから推薦状を取りだし提出する。

 

「何と、チャンピオンからの推薦状!?あのダンデさんがよく認めましたね……そしてこちらはシンオウチャンピオンからの!?いえ、今は元、でしたっけ……それにしても珍しいところから……どちらの推薦状も初めて見ます。あなた方はいったい……」

「オレは未来のチャンピオンだ!アニキの弟だからな!」

「あ、あはは……」

「ボクはただシロナさんと知り合いだっただけなので……」

 

 チャンピオンからの推薦状というのはどうやら貴重なものらしく受付の人が分かりやすく動揺している。チャンピオンからの推薦というのがどれほど重い意味を持っているのかボクは全然分かっていなかったけどもしかしたらこれだけで一種のステータスになるほど珍しいのかもしれない。そう思うと少しだけ緊張してきた。ホップのドヤ顔できる肝っ玉の座り具合が今は少し羨ましい。

 

「と、とにかく今からジムチャレンジの登録をするので少々お待ちください」

 

 カタカタカタとPCのタイピング音をBGMに周りを見渡してみるとやっぱり多い人の量。みんながみんなユニフォームを着てるわけじゃないけどそれでも恐らくここにいる人はほぼ参加者とみていいだろう。褐色の肌で灰色の髪に黒いリボンの着いたカチューシャをつけた人。サングラスをかけ毛先が少し黄色がかった白髪の少しぽっちゃりした人。ピンク色のふわふわした髪型に少し近寄り難い雰囲気を纏っている子。なんかシルクハットの周りにボールをふわふわ浮かせている人。etc…

 

 思わず目に止まってしまうような特徴的な人が沢山居て、そのどれもが強敵に見えてくる。受験や試験の時に周りの人がみんな賢く見えてしまうあれに似てるといえば伝わるだろうか。いやボクは受験も試験もしたことないから人伝いに聞いた話でしかないんだけど……みんなと戦うことはあまり無いかもしれないが最後まで行けば直接対決が待っているいわゆるライバル的存在。

 

(……って、まずはジム攻略しなくちゃね。早とちりは良くない。目指すのは先だけど足元はちゃんと見ておかないとね)

 

 深呼吸をひとつ落としてどうやら登録が終わったらしい受付の人へと視線を戻し再び説明を受ける。と言っても残りはユニフォームの背番号の登録とジムチャレンジに参加している間、正確には今日からガラル地方の各地にあるスボミーイン、及びアーマーガアタクシーを無料で使用出来るといったことくらいで大きく重要な話というのはなかった。いや、ホテルとタクシー無料の時点で太っ腹だけど……兎にも角にも、受付は期間ギリギリの滑り込みとはいえ無事に登録が完了。大分暗くなってきているので今日はもうホテルに行こうと言う話になりボクたち3人でスタジアムを出てスボミーインへと歩いていく。

 

「しっかし、至れり尽くせりだね……ホテルにタクシー無料ってシンオウじゃ信じられないよ」

「そうなのか?オレたちはむしろこれが当たり前だからなぁ」

「シンオウ地方のジム巡りってどんな旅なの?」

「全部自分の足だけで移動だしポケモンセンターみたいな最初からトレーナーに対して無料開放してるところ以外は普通にお金取られるし基本野宿だしでここほど手厚い保護受けてないよ」

「他の地方だとそんな感じなのか……」

「ボクが初めて旅をした時なんて荷物が多くて大変だったもの」

「そういえば……フリアのリュックって私たちのよりも大きいもんね」

 

 ガラル地方は地方そのものが旅人やチャレンジャーに対してかなり優遇していることもあってか荷物を抱えてる人も少ない。さっきスタジアムにいた人たちも比較的荷物の少ない人も多かったしね。まあ荷物に関してはパソコンから預け入れができるのでそもそも場所を取らないというのはあるんだけど……それにしてもやはりガラルの人は軽装には感じる。旅した時のものをそのまま使っているボクのリュックはそんなガラルの人々と比べるとどうしても一回り程大きなものになっている。

 

「不便だったりしないのか?」

「その分自然と沢山触れ合えるしキャンプとかも沢山できるから楽しいのは楽しいよ?野宿は野宿でそこでしか楽しめない、学べないことも多いしね」

「確かに……こうやってその時の話を聞いているとなんだか私もキャンプとかしてみたくなってきたなぁ」

「ならいつかワイルドエリアでみんなでキャンプだな!そんでもっていつかはシンオウ地方も回る!その時はフリア、案内してくれよな!!」

「私も!!お願い!!」

「ボクで良ければ喜んで」

 

 スタジアムからホテルはそんなに離れていないらしく楽しくおしゃべりしながら向かっているとすぐにホテルが目に入る。今日はもう特に何もすることはないのでこのままホテルに入り夕食を取って休もうと3人の意見が合致したので自動ドアを開けて中に。

 

 ドアを開けて目の前に鎮座するのは剣と盾を持った黄金の大きな像とその前にたって何か考えている様子のソニアさん。なんとも早い再会である。

 

「あら、受付は無事に終わった?」

「おう!間に合ったぞ。今日は明日の開会式のために早く休もうって話になったところだ。逆にソニアはなんでここにいるんだ?」

「わたしが研究していることについての手がかりの1つがここにあるからよ」

 

 そう言いながら見上げる黄金の像。

 

 曰くこの像は昔ガラルを襲ったブラックナイトと言われる危機を解決した若者を象ったものであるらしい。らしいというのも文献が古い、ないし無いせいで本当かどうかも怪しくブラックナイトがどんな現象かはともかく、どんな武器で戦ったのかすら分からないらしい。そこまで来ると本当にあったのかどうかすら怪しいものだけど……伝承として有名ならやっぱりちゃんと存在していたということなのかなと。少なくともテンガン山ではシンオウ地方の伝承が証明されていた。となるとこちらにあっても別段おかしなことでは無い。にしては手がかりが少なすぎる気もするけど……

 

「まぁ、研究は足でするものだし分からないことを解明するのが研究者だもの。これからコツコツ頑張るつもりよ。さて、今度こそしばらくお別れかな?わたしは自分の研究のために。あんたたちはジムチャレンジのために。お互い目標のために頑張りましょ。じゃあね」

「はい、ソニアさんも頑張って!」

「頑張れよソニア!!」

「またどこかで!」

 

 手を振りながら自動ドアを出ていくソニアさん。考古学者であるシロナさんや博士であるナナカマド博士の大変さを身近で割と理解できる方だと思う立ち位置としては是非とも頑張って欲しいなぁなんて思いながら姿が見えなくなるまで見送る。

 

「オレたちもチェックインしようぜ。実はワイルドエリアを結構歩き回っていたからお腹ぺこぺこなんだ」

「私も〜。ご飯も食べたいしお風呂も入って汗流したいかも……」

「あはは、旅に出て初日って思ったより疲れるよね。……あれ?」

 

 階段を登って受付に行こうとした時に奥から聞こえるのは言い争っているような声。階段を登りきって見るとカウンターの前に顔にペイントを施してブブゼラやタオルを持った黒い集団がたむろしており受付までの道を通せんぼしていて、その後ろにはジムチャレンジの参加者と思われる人達がその黒い集団に対して批判の声をあびせていた。

 

「何が起きてるんだ……?」

「分からないけど……なんだか嫌な雰囲気だね……」

「……ちょっと話し聞いてみよっか」

「あ、ちょっとフリア!?」

 

 少したむろしている所をかき分けて最前列へ。もう少しで受付に到着、というところで肩をガシッと掴まれる。

 

「お前、そこで何をしてーる?」

「なんだか受付が騒がしかったので何かあったのかなと気になって来たんですけど……何かありました?」

「今我らが受付中。邪魔をするなー!」

「ってこの人たちは言ってるんですけどどうなんですか?」

 

 受付の人と周りのジムチャレンジャーに目線を向けて回答を促してみる。

 

「こいつらかれこれ30分もここに仁王立ちして動かないんだ」

「そうよそうよ!私たちチェックインしたいのに出来ないじゃない!!」

「私も特に泊まるという話は聞いてないですね……むしろ私から話しかけても動かなくて……」

「みたいですけど……ジュンサーさん呼びます?」

 

 ぐっと唸る声がかすかに聞こえた。どうもホテルの人も困っている模様だ。

 

「我々はただ1人のトレーナーのためにエールを送るために来ただけ」

「そんな我々の……エール団の真面目な行動……」

「邪魔するなら、エール団の恐ろしさを教えーる!!」

 

 受付で邪魔していた3人の集団。エール団がそれぞれ1匹ずつポケモンを下してくる。

 

(室内なのに容赦無しって……他の人巻き込んだらどうするつもりなのさ)

 

 出てきたのはジグザグマの色が変わった子が2匹とロコンと同じような色をした子が1匹出てきた。ロトム図鑑が勝手にポケットから出てきて相手のポケモンをスキャンしていくのを横目にボクもボールを構える。

 

「フリア、手伝うぞ!」

「私も!他の人が巻き込まれたら危ないもんね」

「うん。行くよ!」

 

 サルノリ、ヒバニー、メッソンのおなじみメンバーの登場。そしてロトム図鑑からの言葉。ジグザグマはガラルのリージョンフォーム、もう1匹はクスネというポケモンらしい。どちらもあくタイプだしジグザグマに至ってはノーマルも複合されているらしく、にどげりを覚えているヒバニーが有利に戦えそうだ。

 

「エール団を甘く見るなー!クスネ、『でんこうせっか』!!」

「「ジグザグマ、『たいあたり』!!」」

 

 エール団のポケモンたちがクスネを先頭に突っ込んでくる。けど動きは単調だしパッと見まだ育ってない子に見えるから被害を増やさないためにもここは速攻!!

 

「メッソン、相手の足元に『みずのはどう』!!」

「ヒバニーは『ひのこ』を合わせて!!」

 

 ユウリがボクの意図に気づいて技を合わせる。ほのおタイプの技とみずタイプの技がぶつかって水蒸気がおき、相手の視界を塞ぐ。

 

「サルノリ、『はっぱカッター』!!」

 

 その水蒸気の中にはっぱカッターを打ち込み相手の突撃を封じる。はっぱカッターによってダメージを与えながら水蒸気を飛ばし、ダメージを受けて怯んでる3匹を確認して……

 

「メッソン、『みずのはどう』!!」

「ヒバニー、『にどげり』!!」

「サルノリ、『えだづき』!!」

 

 それぞれが一人一殺もとい、一匹一倒せんと全力で技を放ちトレーナーの元へ吹き飛ばす。足元に倒れ伏したクスネたちは目を回していた。戦闘不能だ。

 

「「「わ、我等が負けーる……」」」

「ちょっとあんたたち!!」

 

 ポケモンを戻しながら肩を落とすエール団。そんなエール団に怒号が飛ぶ。振り返るとそこに居たのは剃りこみ入りの黒髪ツインテールに緑色の目。ピンクのワンピースの上に黒のジャケット、足はスパイク状のヒールというパンクな服装に身を包んだ少女がいた。

 

「私の応援に来てくれるのは嬉しいけど他の人に迷惑かけるのはいけんって言っとるやろ!!ほら、早く帰って!!」

 

 少女の言葉に追い立てられるように逃げていくエール団。エール団が消えたことによって受付前が空き、受付できなかった人が口々にありがとうやこれで受付できると言いながら受付へなだれ込む。一応これで一件落着なのかな。……ボクらが受付するのはまだ先になりそうだけど。

 

(しっかしエール団……エール団ねぇ。ナントカ団には全くいい思い出がないんだよなぁ……)

 

 ギンなんとか団とかいう奴らのせいでいい思い出がないボクとしてはこの地方にも変なやつがいるのかと若干ヒヤヒヤものなんだけど……

 

「さっきはごめん!!」

 

 受付の様子を見ながらそんなことを考えていると後ろから声をかけられて振り返る。するとさっきの少女がボクらに頭を下げていた。

 

「さっきのエール団っていうの、あたしの応援団なんだ。ただ、地元からチャレンジャー出るのが珍しかったけんみんなちょっとピリピリしてて……不愉快な思いしてたらホントにごめん!!」

 

 目をぱちくりさせながら顔を見合わせるボクたち。けどそれもほんの数秒で直ぐにボクたちの顔は微笑みに変わり……

 

「別に気にしてないぞ。ちょっと過激そうだなとは思ったけどチャレンジ前からファンがいるなんて普通に凄いもんな!」

「それだけ期待されてるってことだもんね。凄いな〜」

「こっちの地方だと始まる前からファンが出来るんだね……なんか、ガラルって凄いや。よかった、ギンガ団みたいな奴らじゃなさそうで……いやでもワンチャンこの子が幹部とか……いやさすがにないかな

 

 ボクらの言葉に今度は少女の方が目をぱちくりさせる。

 

「あ、そうだ。オレの名前はホップ」

「私はユウリ」

「ボクはフリア。よろしくね」

「あっ……」

 

 一瞬驚いたような表情をした後……

 

「あたしはマリィ。みんなと一緒でジムチャレンジャーのひとり。よろしく」

 

 彼女、マリィがそっと微笑みながら自己紹介をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ダイマックス戦術

某ヒーロー志望生みたいになってますね()
見ての通り主人公は色々考えて動くタイプ(の予定)です。

ソニアさん

個人的に私が剣盾で一番好きな女性キャラ。
ストーリー見返してみると挫折多いのに立ち直るの早くて凄く心の強い方。
ちなみに作者は白衣を着たソニアさんより私服の方が個人的に好きです。
それ脱いでください。(おい)

昇降機

初めてゲームで動いている所を見た時その回転速度を見てずっとこう思ってました。
あれ絶対乗ってる人吹っ飛ぶ殺人昇降機です間違いない(迷推理)

チャレンジャー

ちらほら見たことある影が……
どれが誰ですかね?

マリィ

みんな大好きマリィさんですね。
ただなんとかガ団と戦った経験のある主人公からしたら気が気じゃない相手ですよね。
思いっきり杞憂ですが。
作者的には似非博多弁がどの程度かが分からなくて頭を悩ませる種に。
作品によってはバリバリの博多弁っ子になってるものもあるんですよね。
めんどくさいので私の塩梅でやります()
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