まず、おそらくですが今年投稿できるお話はあと1話になりそうです。そして年始は4日までには1話出したいなと考えています。
日程をまとめますと……
12月の25日~31日までに1話。
1月の1日~4日までに1話。
の予定で考えています。
時刻はいつも通りですので、よろしくお願いします。
「来ましたか……今回こそは楽しませてくれるのでしょうね?」
「……」
ビートへのジムミッションチャレンジに敗北してしまい、ビートやフリアからいろいろな話を聞かされてから次の日。本当だったら何日か開けて再挑戦したかった。気持ち的にも実力的にも、まだまだ敵わないと思っていた俺は一度ワイルドエリアで落ち着く時間が必要だと思っていたから。だけど、昨日フリアから言われた言葉は……
『明日、必ず再挑戦すること。大丈夫。今のホップなら絶対に勝てるから』
というものだった。
いつもならその言葉に対して元気よく任せろと返すところだったけど、正直今のフリアの言葉を真っすぐ信じることは俺にはできなかった。けど、同時にそんなフリアに対する反論も全く思いつかなかったのも事実だ。
「……何か言ったらどうなんですか」
「お、おう……今日は、ちゃんと突破する。絶対勝つからな」
「やれやれ、ずいぶんと頼りない返事ですね……今日不甲斐なかったら、本気で叩き潰しますからね」
「……」
昨日以上の鋭い目で俺をにらみつけてくるビート。その視線に少し怯んでしまい、モンスターボールを握る手が少し震えてしまう。
(本当に、信じてもいいのか……?)
頭の中に疑念が渦巻く中、俺は昨日フリアに言われていたことを思い出していた。
☆
「ホップ、君は……ダンデさんの様にはなれないよ」
「……っ!!」
一度落ち着いたはずの頭が再び沸騰するものの、今度こそしっかりと自制して掴みかかる自分を抑える。アニキのようなトレーナーになるのは俺が小さかったとき、アニキがチャンピオンに輝いた瞬間から根付いた俺の大切な夢だ。それを遠回しにだけど否定するかのような言葉をかけられて怒らない奴なんていないと思う。現にこれがビートからの言葉なら、俺は怒り狂っていたかもしれない。けどこれは俺が尊敬しているトレーナーであるフリアからの言葉だ。若干信じすぎていると周りから言われるかもしれないけど、今までの戦いの様子から裏付けられているその実力は、少なくとも俺とってはアニキの次に信じることのできる身近な存在だった。
(落ち着くんだぞ……フリアの性格はよくわかっているはずだぞ……)
深呼吸を一つして心を落ち着ける。フリアがこう言う時は絶対に何か理由があるんだ。それを信じて続きの言葉を聞くために今は落ち着かないといけない。
「……うん。君にとって酷い事を言っている自覚はあったんだ。なんなら殴られる覚悟だってしてたんだけど……ありがとう。流石ホップだね」
「フリアのことは……付き合いはまだまだ短いけど、理解はしている方だと思っているからな」
「う、うん……」
今の俺の正直な思いだ。それを聞いてフリアが目をそらし頬を指先でかく。これはフリアが恥ずかしさを隠す時によくやる行動だ。ユウリやマリィといるときに最近よくやっているから流石に覚えた。
「と、とにかく……まずはホップ。君にビートの発言を含めて言わないといけないことがある」
「……ああ」
そこから話してもらったのはビートの発言と、フリア自身が俺に想っていることに対する発言のまとめのようなものだった。
一つ。
フリア曰く、俺は器用なトレーナーではない。
二つ。
俺のトレーナーとしての強さは別にあること。
三つ。
俺は、アニキのようにはなれないという事。
四つ。
何よりも俺たちはジムチャレンジャーであること。
そして最後の一つが……
「明日のバトルはウールーで戦う事。いいね?」
「……ウールーで?」
俺のジムミッションで使うポケモンの指定だった。
☆
「2人とも、ポケモンを出しな」
「行きなさい、クチート!」
「行け!ウールー!」
ポプラさんの言葉と同時に現れるのはウールーとクチート。2匹のポケモンが元気よく飛び出して中央で睨み合う。が、クチートの特性であるいかくが発動することによって、開幕の睨み合いはクチートが制することとなる。ウールーの体が少し強ばってしまい、攻撃力が下がった。
そんな戦場を眺めながら、俺の頭の中は現在進行形でぐるぐるしていた。
(フリアが言っていたことは正直今もよくわかっていない……けど、聞こうと思って質問しても、それは自分で気づくべきことだって言われて返答がもらえなかった……)
この返答がもらえなかったという事実が、俺からフリアへの信用度を下げてしまっている理由だ。だってよくよく考えてほしい。ウールーはノーマルタイプで、相手のクチートははがね、フェアリータイプだ。相手からこうかばつぐんの技こそ喰らわないものの、こちらのメインウェポンはこうかがいまひとつで半減される。さらに先程も見た通りクチートの特性はいかく。物理攻撃が主体のウールーにとって不利としか言いようのない相手だ。なのにそんなウールーで戦えと言われたんだ。
(これで勝てると思う方が不思議だぞ……)
これが普通のトレーナー相手なら百歩譲って理解できる。けど相手は俺の格上ともとれるビートが相手。そんな相手に不利なポケモンで勝てるだなんて今の俺には思えない。それに……
(ウールーをビート相手に選択した今、間違いなくあいつの頭の中は俺に対する文句で埋まってるはずだぞ……)
俺のことを嫌っているであろうこいつに何を思われるかわかったもんじゃない。文句なんて好きで聞きたいやつなんていないはずだ。だから出したくなかった。今も顎に手を当てながら、何かを考えるような仕草をするビートに何を言われるのかハラハラしてしまってどうしようもない。
「……成程、ウールー。その表情から期待はしてなかったのですが……ポケモンのチョイスは悪くないですね……少しは期待させてもらいましょうか」
(……は?)
しかし聞こえてきた言葉はまさかの褒めるような言葉。ポケモンの相性のことなら俺のなんかよりもはるかに理解しているはずのビートから投げかけられるその言葉に余計に混乱してしまう俺。
(一体、何が……)
「それじゃあ……始めな!!」
「クチート、『アイアンヘッド』!」
「っ!?ウールー!!『まるくなる』だ!!」
ビートからの言葉に思考を傾けていると、ポプラさんの開始宣言に気づかず1歩出遅れてしまい先手を相手に譲ってしまうこととなったため、仕方なく防御に回ることに。初っ端から不安の残る立ち上がりになってしまった。
小柄な体型だからこその素早い動きからすぐにウールーの懐に潜ったクチートの頭が、ウールーの体に突き刺さる。しかし、予め丸くなっていた事により防御を上げたウールーは、後ろに弾かれてコロコロ転がりながらも、まるで何もされていないかのようになんともなしに立ち上がる。
そこで湧き上がる違和感。
(俺の想定よりダメージが少ない……?)
防御をあげていたとはいえ、いくらなんでも受け無さすぎている。その事に疑問を持ったものの、これ以上長考するのは相手に隙を与えるだけになってしまうため、次の行動へ。
「ウールー!!『にどげり』だ!!」
「『かみくだく』!!」
反撃とばかりに走り出すウールーは、クチートを目の前に体を反転し、後ろ足で2回クチートの体を蹴ろうと構える。対するクチートは後頭部の口でかじりつかんと大口を開けて、後ろ足をまとめて噛んでしまおうという考えだ。
(このままじゃ止められる!)
こんな時にフリアなら?アニキなら?ユウリなら?他の人ならどうするかを考えようとして……
(だめだ!そんな時間ないし思いついたとしても今の俺にそんなこと……)
フリアに言われた、『ダンデさんの様にはなれないよ』の言葉を思い出してしまい、さらに頭の中がごちゃごちゃになってしまう。アニキのようになれないのであれば、他の人のようにもなれないのではないか?そんな不安から何をすればいいのかわからなくなってしまう。けど、このまま動かなければただただやられてしまうだけ……
「ウールー!!」
とにかく叫んで応援することしかできない俺は、力の限りその名前を叫んだ。
「メェーッ!!」
そんな俺の声に応えるように大きな声で返してくれたウールーは、にどげりを構えた位置からさらに一歩踏み込み、かみくだくを構えていたクチートの、後頭部の大きな顎の奥に叩き込むように足を突っ込んでいった。
「クチッ!?」
「クチート!」
急所に叩き込まれたその攻撃は、クチートを怯ませ大きく後ろに弾き飛ばした。しかも、後頭部の口が閉じ切られる前にちゃっかり足を引っ込めているおかげで、反撃のかみくだくを喰らっている様子もない。
「ウールー……お前……」
「メェッ!!」
まるでどんなもんだい!とでも言っているようなウールーの表情。
(……あれ?)
その顔を見て脳裏によぎるのは、俺が初めてのジムミッションであるターフスタジアムを乗り越えた瞬間。ウールー追いを抜けて、手持ちのウールーとサルノリとココガラの3匹と大喜びをしたあの時。
(そういえば、あの時の俺ってどんな風にバトルしていたっけ……)
そこからジムリーダーを倒し、先に進んでまた新しい仲間と出会って、明日が楽しみで仕方なかったあの日々。そこまで来て思い出されるのは、あの瞬間は確かに、アニキの背中よりも目に入っていたものがあった。
「ウールー……皆……」
ベルトのホルダーに並んでいるボールたち。フリアに言われて、ここにつけているポケモンたちも俺がビートに負けて変更する前の手持ちたちに変わっている。ここまでの苦難の道を共に乗り越えて、笑いあった仲間たち。勿論、ビートに負けて変えた仲間たちに愛情がないなんてことはない。スナヘビだってエレズンだって、今は俺にとって大事なポケモンたちだ。この子たちを手放したり、逃がしたり、放置したりなんてことは絶対にしない。今も俺の家で母さんたちと楽しい時間を過ごしていることだと思う。けど、やっぱり俺にとっての起源は今の手持ちたちなんだと強く感じる。
「俺はアニキのようにはなれない……なんか、今ならわかる気がする」
俺がアニキにあこがれている要素の1つに、自分の手持ちを相手に合わせてしっかりと変えられるという点がある。勿論、リザードンのような固定メンバーもいるけど、相手によってガマゲロゲや、バリコオル、ドサイドンなどを使い分けて、並み居る挑戦者を叩き伏せてきた。肝心のメインのリザードンだって、戦う相手によってはがらりと技構成が変わってたりして、見ていて飽きさせないバトルをしていたし、そんなアニキのバトルが俺は大好きで、いつもユウリと一緒に目を輝かせながら見ていた。
……ユウリは俺に付き添ってただけかもしれないけどな。
とにかく、俺はそんなアニキの姿に強く魅せられて、だからこそ初めての惨敗を経験した後、手持ちを交換した。
(けど、俺はアニキみたいにはなれない……)
フリアたちに言われたこの言葉。今なら理解できる。アニキのように相手に合わせて手持ちを変えて立ち回るその動きは、長い経験とアニキの持つ天才的な観察眼、および、判断力があってこそ成り立つものだ。トレーナーになったばかりの俺には間違いなく存在しない武器。それを見よう見まねでやったところでうまくいくわけなんてない。
(フリアとビートの言っていたことがつながってきた)
一つ。
俺は器用なトレーナーじゃない。
当然だ。まだまだ新米な俺に、相手に合わせて手持ちを変えるなんて柔軟な行動をできるだけの余裕なんてあるわけがない。そんなことをするくらいなら、俺自身のスタイルをしっかりと確立するべきだ。
二つ。
俺のトレーナーとしての強さは別にあること。
そしてそんな俺のバトルスタイル。それは今ウールーが教えてくれた気がした。そもそも、器用な戦い方ができない俺ができることなんてたかが知れている。でも、それこそが俺とウールー達だからこそできる強さなんだ。
三つ。
俺は、アニキのようにはなれないという事。
だから、俺はアニキのようになれない。いや、
四つ。
何よりも俺たちはジムチャレンジャーであること。
そう、俺たちは
だって、現に俺が強いと信じているフリアが、一度心を折られているという話を聞いたから……。
(それなのに、たったの2回ビートに負けて、たったの3、4回オニオンさんに負けて足踏みを喰らったからなんだっていうんだ!)
負けたから手持ちを変えるなんて、今まで付き合ってくれた仲間たちに失礼だ。俺の得意な押して倒す戦法が通じないならもっと押せばいいだけだ。仲間を信じて、俺のスタイルを押し通して、このジムチャレンジを駆け上がる。器用なことを憶えることは、それからでも遅くないはずなんだ。泥臭くたっていい。どれだけ負けてはいつくばっても、最後まであきらめずに立ち上がって乗り越えれば負けじゃない。
「ウールー……ごめんな。俺、ようやく気付いたよ」
「メェ?」
こちらに向かって首をかしげているウールーの頭をそっとひと撫でする。俺が生まれた時からそばにいてずっと一緒に育ってきた、産まれた時からのパートナー。そんなお前を一時的にとはいえパーティから外して、他人から説得されて渋々手持ちに戻してようやく気付かされたこの思い。本当なら愛想を突かされてもおかしくないのにそれでも健気に俺についてきて、今も俺のために戦ってくれている。そんな相棒の姿を見せられて、相性が不利だから勝てないなんて考えるのはそれこそウールーに対する侮辱だ。
「ウールー……本気で勝つぞ!!」
「ッ!?」
俺の言葉にウールーが目を見開いた気がした。きっと、俺の心がすっきりしたのを感じ取ってくれたんだろう。
「いいねぇ、凄くピンクだよ。やっぱり若いもんはこうじゃないとね」
「……ようやく、いい目をするようになりましたね。ですが、気づくのが遅すぎる!あと、だからと言ってあなた相手に手加減をするつもりはありませんからね!」
俺たちの様子を見て反応を見せるポプラさんとビート。俺たちの行動を何もせずにただ見守ってくれた二人には感謝しかない。特に、俺の気持ちを整理させるきっかけをくれたビートには感謝してもしきれないくらいだ。
(……いや、そもそもあいつの性格がもっと丸くて、俺を倒したときにもっとまともな言葉を使ってくれればこうはならなかったはずだから、やっぱりビートは許さないぞ!)
あの時のビートの態度を思い出すと、なんだか今度はむかむかしてきた。けどこのむかむかはマイナスの感情から産まれるものじゃなくて、今度こそあいつを乗り越えてぎゃふんと言わせてやるというプラスの感情からくるものでどこか心地いい。
心は軽くなった。
視野も広くなり、心なしか窮屈に、そして狭く感じていたバトルコートはとても広く感じ始め、今ならのびのびと戦えるような気がする。だからと言って、ウールーとクチートの相性が変わるわけじゃない。ウールーの得意技は相変わらずクチートに対してこうかはいまひとつだ。
「だからどうした!!」
頬を二回軽く叩いて気合を入れる。
いつの間にか癖になった俺のルーティーン。
「押してダメならもっと押す!こうかがいまひとつならばつぐんと同じくらいのダメージが入るまで攻撃しまくる!!引くなんて
今この時より、俺の目標はアニキのようなトレーナーになることから変わる。
「このジムミッションを越え、ジムチャレンジを制覇し、アニキをも超えて、チャンピオンになる男!!」
アニキの
そのためにも、俺は最高の仲間たちと駆けあがる!
「今一度、俺に力を貸してくれ!!ウールー!!」
「メェーッ!!」
俺の叫び声に、同じくらい大きな声で答えるウールー。
そして……
ウールーの体が青白い光に包まれる。
「これは……!!」
「……やはり、そう来ますよね」
「本当に、今期のチャレンジャーは豊作だね」
ウールーのシルエットから角が伸び、体は2倍近く大きくなる。
青白い光が弾け、中から現れるのはただでさえ白くもこもことした体の弾力性をさらに増した、力強くも優しいものへと変わったポケモン。
ポケモンの神秘である進化が起き、ウールーがその姿を変える。
「……バイウールー!!」
「メェッ!!」
ウールーからバイウールーへと進化を遂げたその姿に思わず声をあげる。まるで俺の心の成長と一緒に進化したバイウールーに、思わず目から雫がこぼれそうになるのをグッとこらえる。
今はバトル中だ。そんな姿を見せていい場面じゃない。
袖で目元を擦り、スッキリした視界でビートを見つめる。
「やれば出来るじゃないですか」
「散々ムカつくことを言われたけど、お前のおかげで大事なことに気がつけたし、成長することも出来た。そこには感謝するぞ。けど、それとこれとは話は別。敵に塩を送ったこと、後悔させてやるぞ!!」
「御託は結構。そう言いたいのなら、実力で示しなさい!!クチート、『じゃれつく』!!」
「バイウールー!!『まるくなる』!!」
クチートが1番得意とする攻撃を真正面から受け止めるべく、さらに守りを固くしようとするバイウールーに指示する。が、本来なら体が丸くなり始めるはずの技が発動せず、代わりにバイウールーの周りに白い綿が集まり始め、クチートの攻撃を完璧に受けきった。俺はこの技を知っている。
「コットンガード!?」
「いいぞバイウールー!!続けて『たいあたり』!!」
「メェーッ!!」
ビートの驚きの声を無視して一転攻勢。コットンガードに受け止められ、軽く弾かれたところにバイウールーが物凄い勢いで体をぶつける。これまた俺の指示した技じゃない。
「今度は『とっしん』っ!?」
「バイウールーの技がどんどん進化しているぞ……!!」
しかもそれだけではなく、コットンガードによる綿と、特性もふもふによるクッションで、とっしんにより受けるはずの自傷ダメージを軽減するテクニックまで身につけていた。
それはまるで、俺のガンガン攻めていく戦闘スタイルに合わせてくれたように見える成長の仕方で、本当に俺の事を信じてくれていたことがよく分かる。
(絶対に勝ちたい!!)
「バイウールー!!『とっしん』しまくるんだ!!」
「これ以上好きにはさせません!!『アイアンヘッド』で受けてから『じゃれつく』!!」
アイアンヘッドで弾かれようとも、じゃれつくでひるまされようとも、そんなの関係なしにとにかくとっしんで攻めまくる。タイプ相性の差で相手の体力よりもこちらの体力の方が段々と多く削られて来る場面が増えてきたけど、大丈夫。今の俺たちなら負ける気がしない。しかしそこはさすがビート。勢いだけで勝つのは難しく、気づけばバイウールーの体力は残り少し。クチートも攻撃の受け流し方を覚え始めたのか、もうとっしんをまともに受けてくれることは無いだろう。
「……さて、あれだけの啖呵を切っておいてここで終わりますか?」
少しだけガッカリしたような顔を見せるビート。昔の俺ならこの辺りで心が折れ始めたかもしれない。けど、今の俺とバイウールーはひるまない。
「……終わるわけ、ないぞ!!バイウールー!!」
「メェッ!」
俺の掛け声とともに体から黄色いオーラを放ち、全身に力を込めるバイウールー。体力が低いながらも……否、体力が低いからこそより強く輝くそのオーラ。
「この技……まさか!?」
「さぁ、これが俺たちの本気のゴリ押しだぞ!!」
押してダメならもっと押す。その極致のような技。今の俺とバイウールーの最強火力!!
「バイウールー!!『きしかいせい』!!」
「メェーッ!!」
黄金の輝きを発しながら、バイウールーがクチートに向かって全力で駆け出した。
☆
「ホップ……大丈夫かな……」
「流石に心配ね」
アラベスクスタジアムの入り口にて、ボクたちはホップが来るのを待っていた、本当なら中で一緒にジムミッションを観察していたかったけど、残念ながらここのジムはジムミッションの中継を行っていないため確認するすべがない。なのでボクたちができることは待つことだけだ。だけど……
「大丈夫だよ。ホップなら……ほら!」
「「!!」」
ボクの言葉を聞いて弾かれたように入り口に首を向ける2人。その視線の先には、うつむいた状態のホップが姿を現した。
「ホップ?」
「大丈夫と……?」
不安がる2人の声に反応を返さずにこちらに歩いてくるホップ。その姿に余計に不安感を憶える2人。そんな2人の横で、ボクはそっと手を上げる。ボクの行動にはてなを浮かべる2人を無視してそのまま待っていると、ホップもゆっくりと手を上げて……
「お疲れ!!」
「サンキューだぞ!!」
景気のいい乾いた音が響いた。
そこには初めてボクとポケモンバトルをした時のような、明るい顔を浮かべているホップがいた。
ホップ
というわけでスランプをひとまず突破。
実機に比べて少し早いですね。
バイウールーのとっしんは個人的にはすごく印象に深いです。あの正面突破感は、とても主人公らしいなと。
改めて調べえてみると、凄く主人公らしい技構成ですよね。
アラベスクタウンは、フリアさんというよりは周りの人に焦点の当たったお話ですね。
もっとも、ジム戦までそうとは限りませんが……
さて、ポプラ戦はどうしましょうかね……