【完結】ポケットモンスター 約束のためにもう一度   作:犬鼬

79 / 374
いよいよ今日、アルセウス発売日ですね。
例により、作者はパッケージ派&この作品が予約投稿なので、このお話を書いている現在ではまだプレイできていませんが、投稿されている頃には昔の北海道に旅立っていることでしょう。

楽しみですね。


79話

「あなたは……?」

 

 あの謎のダイマックスポケモンの攻撃をしのいだボクたちは、最後に手を貸してくれた男性へと視線を向ける。サングラスをかけたそのふくよかな男性は、毛先の方に向かうにつれて黄色に変化する白髪の髪と、黒色のジャケットをなびかせながらガメノデスを労っていた。暫くその様子を見ていると、こちらの視線に気づいたガメノデスのトレーナーが声をかけてくる。

 

「初めまして。僕はマクワと言います。以後お見知り置きを」

 

 マクワと名乗ったそのトレーナーは、一見チャラそうな風貌からは少し予想外な丁寧な喋り方をして自己紹介をしてくれた。その事に内心少し驚きながらも、見た目で判断するのもおかしな話なのでこちらも丁寧に返す。

 

「はい。先程はありがとうございました。フリアです」

「ユウリです。さっきのストーンエッジ、凄かったです!」

「俺はホップ!さっきのガメノデスかっこよかったぞ!」

「あたしはマリィ。本当に助かったと」

 

 先ほどのダイストリームの威力の、大体はボクたちで抑えられたとはいえ、最後に押しきったのは彼のおかげだ。その姿はとても印象強くボクたちの記憶に刻まれている。その事を思い出しつつ、感謝の気持ちと、感心の気持ちを込めて各々がマクワさんへと自分の名前を返していく。対するマクワさん自身も、その事が誇らしいようで少し表情を柔らかくしながら、しかしまだ事件が全て解決している訳では無いので気を引き締め、現場の方へ視線を向ける。

 

「第2波が来る可能性があります。もう一度ここが狙われてもいいように細心の注意を」

「「「「勿論!!」」」」

 

 和やかに自己紹介をしている間もみんなの意識はダイマックスポケモンの方にしっかりと注がれているあたり、みんなの成長がよくわかる。このメンバーなら今回の事件もどうてっことない。そう思っていたんだけど。

 

「……あれ?あのポケモンどこいったの?」

 

 ほんの少し目を離した隙にダイマックスポケモンの姿は消えてしまっており、どこを探しても見当たらない。キョダイマックスゲンガーのように地面に潜った線も考えてみたものの、例えそうだとしてもダイマックスの象徴である赤黒い雲や光が一切見えないというのが説明がつかない。となると本当に綺麗さっぱり消えてしまったという結論しか出てこなくて。

 

「いなくなったみたいですね」

 

 ボクと同じ結論に至ったマクワさんも警戒心を解き、ガメノデスをモンスターボールへと戻していった。その行動に習ってボクたちも自分のポケモンを戻しながら、今なお騒がしいことになっているダイマックスポケモンがいた方向へと視線を向ける。すると、そこから1人の影がこちらに走ってきた。

 

「……皆さん!!……大丈夫でしたか?」

「オニオンさん!!」

 

 向かってきたのはここ、ラテラルタウンのジムリーダーであるオニオンさん。どうやらオニオンさんもジムトレーナーの人たちと一緒にここまで駆けつけてくれていたみたいだ。もしかしたら彼がこの事件を解決してくれたもしれない。

 

 ……どうでもいいけど、ビートの件と言い今回と言い、短期間で沢山の事件に追われるオニオンさんがちょっと不憫な気がしなくもない。

 

「……あなたがたのおかげで……助かりました。……ありがとうございます」

「たまたま近くにいただけだぞ!それに、こういう時はお互い様だしな」

「むしろ、普段からジムリーダーとして頑張ってるけん、このくらい任せても大丈夫とよ」

「……それでも……あなたたちがいなかったら……スタジアムは大変なことに……なっていたと思います。……だから……本当に……ありがとうございます」

 

 ホップとマリィの言葉にみんなで頷いていると、オニオンさんから物凄く感謝をされた。ちょっと嬉しいけど恥ずかしい。

 

「っと、オニオンさん。結局あれはなんだったの?」

 

 話もそこそこに、確かにどうして今回の事件が起きてしまったかというのはとても気になることだ。現場に行ったオニオンさんなら何か知っているかもしれない。

 

「……それが……もうダイマックスエネルギーを使い切っちゃったみたいで……元の姿に戻ってるんです」

「……え?」

 

 オニオンさんからの言葉に思わず声が出た。

 

 ダイマックスを意図的に解除することは出来る。それはボールに戻すこと。けど、ワイルドエリアで出会った野生のポケモンを見たらわかる通り、基本的に戦闘不能になるか、ダイマックスエネルギーを使い切らない限り元の大きさに戻ることはない。この法則に当てはめるなら、先ほどのポケモンはエネルギーを使い切ったから元の大きさに戻ったと考えるのは確かに普通なんだけど、そもそもダイマックス技を1回打つと枯渇してしまうくらいしかエネルギーがないなら()()()()()()()()()()()()だ。それは今なお反応することがないダイマックスバンドを見れば明らかで……。それに、ほんの少しだけでできてしまうのなら、今頃ガラル地方はダイマックスポケモンだらけの無法地帯になっており、とても人が住めるような環境ではなくなっている。

 

(何があってこうなったのかな……?)

 

「なんだか最近多いですね。この手の事件……」

「……ですね」

「そうなんですか?」

 

 そこはかとなく嫌な予感を感じつつ首を傾げていると、マクワさんとオニオンさんから気になる単語が聞こえてくるどうやらこの現象、1度や2度程度ではなく、最近頻繁に起きているようで……

 

「確かに!ニュース見るとたくさんお知らせに書いてある!!」

「昨日は4番道路でイーブイが、バウタウンでコイキングがそれぞれダイマックスしてたみたい。幸い、ヤローさんとルリナさんがそれぞれ対応したから被害は少なかったみたいだけど……」

「……一昨日は……この近辺で……デスマスがダイマックスしたんです」

「……本当だ。そのことも全部ニュースに乗っているぞ」

 

 ユウリが見せてくれたサイトには確かにそう書かれており、マリィが読み上げている通り、ジムリーダーたちの迅速な対応によって解決されたとなっている。

 

 わずか3日のうちに4件も起こったこの事件。ますますきな臭くなってきた。ユウリたちも何か思うところがあるようで、全員難しそうな表情を浮かべている。裏で何かが起こっているのではないだろうか。それともただただ自然のちょっとした異常が起きているのか。

 

(もしくは……ブラックナイト、だっけ?あれが関係しているのかな……)

 

 考えれば考えるほど悪い想像というのはどんどん出てくるわけで、その中でボクたち全員が頭に浮かべたことは……

 

「ジムチャレンジ……どうなるのかな」

 

 ユウリがぼそっと呟いた、ジムチャレンジがこのまま続行されるのか。はたまた、安全をとって今回は中止となってしまうのか。このことに限るだろう。

 

 ユウリの言葉にみんなして黙ってしまう。

 

 このままこの現象が続くなら間違いなく中止になってしまうだろう。みんなの安全を考えるなら当然の判断だけど、だからといって納得できるかと言われると難しいところで。ガラル地方の住人を見ればわかるけど、ジムチャレンジというのはこの地方すべてを巻き込んだ一大イベントであり、全ての人が楽しみにいているお祭りだ。どんなことがあったとしても、中止は絶対に嫌なはず。ボクだって、せっかくシンオウ地方から来て、シロナさんに推薦までしてもらって参加しているのに、はいここで中止しますなんて言われても困る。できることなら最後まで駆け抜けたい。そのためにも、この事件に関しては絶対に解決したいんだけど……

 

「……安心してください。……リーグの方から連絡がありまして……ジムチャレンジの中止は行わないと……同時に……各ジムリーダーに……より一層の警戒をとも」

 

 それは良かった。と思う反面、ジムリーダーたちの負担が大きすぎるのでは?と思わなくもないけど……

 

「……ボクも中止になって欲しくないから……ボクたちが守るので……あなたたちは安心して……旅を続けてください」

 

 オニオンさんからの決意の籠ったその視線に少し押されてしまう。

 

(こんなにも心強い言葉をオニオンさんから聞くとは思わなかった)

 

 ここまで頼もしいことを言われて信じないなんてそっちの方が失礼だ。

 

「わかりました」

「応援してるぞ!オニオンさん!!」

 

 ボクとホップの言葉にみんなも続いて頷く。

 

「……ですが……今日みたいに急に遭遇した場合……また対応してもらうことになるかもしれないです……その時はお願いするかもしれません」

 

 オニオンさんの言う通り、今回のように急に遭遇した場合は、ジムリーダーやジムトレーナー、リーグの人たちを待つ前に迎撃する必要があるだろう。これがただの野生ポケモンならいいんだけど、相手はダイマックスポケモン。それも、こちらはダイマックスが出来ない状態で立ち向かうこととなる。

 

 今までダイマックスのポケモンと戦ったことは何回もあったけど、どれもこちらもダイマックスができる状況で戦っていた。それだけダイマックスというのは強力で、ダイマックスをせずに戦うとなると、ウルガモスと戦った時のように総出でかからないと厳しくなってくる。

 

 まず1対1では勝てないと思っていいだろう。

 

「……ですので……各道路やワイルドエリアに警備員や委員の人は増やしますけど……可能ならあなた方みたいに……複数人で旅をすることをお勧めします」

 

 となれば簡単な対応策としては複数人で行動を心がけること。ウルガモスの時やキルリアとの時のようにレイドバトルとして戦えば対処はまだできるだろう。今回もマクワさんの力を借りてとはいえ、しっかりと攻撃をさばくことはできたし、今回はスタジアムという守るべきものがあったため、避けるという行動ができず、あのような場面になってしまった。けど、大体の場合は避けるという行動もとることが可能のはずだ。そうなればまだ何とかなるかもしれない。

 

 このような連携がいつでもできるように、普段から4人くらいでまとまって行動する方がいいだろう。

 

 まぁつまり、何が言いたいかというと……

 

「ボクたちはいつも通りにしていればいいという事だね」

「俺たちはいっつも一緒にいるからまだ対応できそうだな」

「あんまし調子に乗ってられないけどね」

 

 今まで通り、一緒に楽しく冒険していれば大丈夫だという事だ。

 

「……まぁ、あなたたちなら大丈夫だと思いますが……くれぐれも無茶だけは……しないでくださいね?」

「オニオンさんも、気を付けてくださいね」

「……お互い、頑張りましょう……ボクはこのままあのウオノラゴンのもとに行きますね。……まだまだ調べないといけないことも多いので」

「ああ!頑張るんだぞ!!」

 

 そう残し、再び現場へと走っていくオニオンさん。やっぱりジムリーダーというだけあっていろいろとやらないといけないことが多いみたいだ。

 

(ボクより年下なのにしっかりしてるよね)

 

 とても感心だ。と、同時にオニオンさんの言葉の一つが耳に残った。

 

「そういえばあのポケモン、ウオノラゴンって名前なんだね?」

「確かに、オニオンさんがそう言ってたとね……最近見つかったポケモンとか?」

「マリィも聞いたことなかったんだな……どんなポケモンなんだろうな」

「あれはガラルで最近見つかったカセキポケモンですよ」

 

 皆で意見を出し合っているところに入ってきたのはマクワさんの説明。

 

「マクワさん、知っているんですか?」

「ええ、カセキのサカナとカセキのリュウを組み合わせた時に生まれたポケモンらしく、強力なアゴが特徴的なポケモンなのだとか。確かウカッツという研究者が、本来はカセキのクビナガと組み合わせるはずが、間違えてリュウと合体させてしまったことにより確認できた個体みたいですね」

「えぇ……」

 

 マクワさんに説明してもらったところ、どう見てもその研究者の迂闊な行動によって起きた化石のキメラにしか思えない。そのポケモンをカセキと呼ばれても、実在していたか怪しい気がするんだけど……

 

「ですが実際生息していたみたいですよ。ちなみに絶滅した理由は、そのアゴが無敵すぎたため、周りの獲物を喰らいつくしてしまったかららしいですよ」

「「「「嘘くさすぎる……」」」」

 

 とてもじゃないけど信用できない話だ。けど、マクワさんの話ぶりから嘘を言っているようにも見えないし……

 

(シンオウ地方と違ってとても謎に包まれているカセキポケモンだなぁ)

 

 ポケモンにはまだまだ謎が多いね。

 

「しかし、マクワさんってカセキポケモンに詳しいんだな!びっくりしたぞ」

 

 ホップの言葉に確かにと賛同する。割と最近見つかったばかりのポケモンらしいのに、この情報収集力はなかなかなものだと思う。もしかしたら彼もマリィやセイボリーさんみたいに、何かしらに特化しているトレーナーなのかもしれない。

 

「僕の専門はいわタイプなのですよ。なのでその延長でカセキポケモンについても少し調べていたのです。もっとも、ガラルで発見されたカセキポケモンにはいわタイプがないので手持ちに入れることはありませんがね」

「成程、納得」

「いわタイプ、入ってないんだ……」

「そんなに驚くことと?」

 

 マクワさんの言葉にユウリが納得し、それにみんながつられて頷く。対するボクは、ウオノラゴンを含めたガラルのカセキポケモンにいわタイプがないことに少し驚いた。マリィがそんなボクの様子に少し疑問を持ったみたいだったので、ボクはなんでそう思ったのか説明を始める。

 

「シロナさんの手伝いをしていた兼ね合いで、割とカセキポケモンに関してはシンオウ地方のポケモン含めて何匹か見させてもらったことがあるんだけど、どれも必ずいわタイプが入ってたんだよね。むしろない子なんて見たことなかったからつい……」

「そうなんだ……知らなかったと」

「あなたもなかなか詳しいのですね」

「シロナさんの職業が職業なので、手伝いをしていた分人並み以上には詳しいつもりですよ?」

 

 ボクの説明に納得したマリィがうなずいていると、次はマクワさんが興味深そうに声をかけてきた。やはりいわタイプに明るい彼としては、考古学などの話も少しは気になったりするのかな?

 

「それはそれは……ぜひいろいろお話を聞かせてもらいたいものですね」

「俺も俺も!!シンオウ地方のカセキポケモンとか知りたいぞ!!」

「ボクなんかの話でよければ喜んで。代わりに、マクワさんの話も色々聞いても構いませんか?」

「ええ、話題の選手たちと交流できると考えれば安いものですよ」

 

 そのままあれよあれよというまにカセキポケモンやいわタイプのポケモンについての談義の約束が決まった。ともなれば早速話込みたいんだけど……

 

「あ、そういえばサイトウさんたちの様子……」

「おや、この後予定でもありましたか?」

 

 ここまで決めてようやく当初の予定を思い出す。ウオノラゴンのせいで忘れてしまっていたけど、そもそもボクたちはここでサイトウさんやセイボリーさんの様子を見たいと思っていたんだった。マクワさんとの話も楽しみだけど、先に決めていたことでもあるし、どちらから取り掛かろうかと考えていると、横からユウリにツンツンとつつかれる。振り向くと、そこには通話アプリのチャット欄をこちらに見せてくれるユウリの姿。

 

「サイトウさんとセイボリーさんに連絡とってみたんだけど、今アラベスクタウンにいるみたいだよ」

「あらら、じゃあルミナスメイズの森ですれ違ったとね」

「ってことはここを無事に乗り越えたってことだな!会えなかったのは残念だけど、順調なことが知れてよかったぞ!」

「だね」

 

 ホップの言う通り少し残念だったけど、セイボリーさんが無事にオニオンさんに勝っているということが分かったので一安心。これで心置きなくマクワさんとお話しすることが出来る。

 

「そちらの予定は大丈夫みたいですね」

「はい、お待たせしました。今日はボクたちの予定もないので長く話せますよ」

「それは良い知らせです。僕も今日はフリーなので長話と行きましょうか」

 

 どうやらお互いもう今日の予定はないみたいで。これは長い夜になりそうだ。

 

 早速、ラテラルタウンのスボミーインへと足を運ぶボクたち。この間にも軽い談笑は行われていたんだけど、そんなときにふとユウリが質問を投げる。

 

「そういえば、マクワさんもジムチャレンジャーなんですよね?」

「ええ、そうですよ。先日ポプラさんに勝利し、5つ目のバッジを手に入れたところですね」

「おお!オレたちと一緒だぞ!」

 

 質問内容は、今どこのジムまでクリアしたかというもの。同じジムチャレンジャー同士となれば進捗具合はやっぱり気になるもので、ユウリが質問してなくてもここにいる誰かが同じ質問をしていただろう。

 

 質問に対する回答はアラベスクタウンまで突破したというもので、ホップの言っている通りボクたちと全くの同じ進捗具合というわけだ。となれば、次の目的地も当然ボクたちと同じでキルクスタウンのはず。そのことに思い至ったホップが、少しうずうずしながら続きをしゃべる。

 

「ならなら!次の目的地は俺たちと一緒でキルクスタウンだよな!もしマクワさんがよければ一緒に行かないか?」

「僕があなたたちと一緒にですか?」

 

 ホップの提案にマクワさんだけでなくユウリたちまで吃驚する。けど、反対意見の人は誰もおらず……

 

「確かに、同じ場所が目的地なら一緒に冒険はいいかも……そうすればもっとお話聞けるだろうし、いわタイプに関する特訓も積めるだろうし……」

「それに、さっきのダイマックスの現象にぶつかるかもしれんしね。そのことを考えると、ホップの提案は理にかなってるとよ」

「ってことだ!勿論マクワさんがよければだけどな」

 

 むしろユウリとマリィで後押しをしているともとれる発言をしていく。それもかなり筋が通っているため、確かにと思わせてくるもので……今回は聞きに徹しているボクまでも納得してしまったほど。

 

「……そうですね。ではしばらくの間お世話になりましょうか」

「やった!改めてよろしくだぞ!!」

「ええ、よろしくお願いします」

 

 マクワさんからの許可も得て、晴れて新しい仲間の一時的な加入。明日からの旅がまた賑やかで楽しいものになりそうだ。

 

 見た目と違って落ち着いた言葉づかいをしながらも、話してみるととても盛り上がるマクワさん。

 

 新しい旅仲間が増えたボクたちは、その嬉しさそのままに今日をゆっくりと過ごしていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……やっぱり……ウオノラゴンからは特におかしなもの……見当たらない」

 

 ウオノラゴンが暴れていた場所まで来たボクは、ウカッツさんのもとを訪れて、ウオノラゴンがダイマックスをするまでの経緯を聞いていました。

 

 どうやらウオノラゴンの身体能力の検査をしているときに、昼を回ったためご飯を作ってあげようとカレーの準備をしていた時に目を離してしまい脱走。6番道路を爆走し始めたウオノラゴンを何とか抑えるべく、必死に追いかけていたら、突如ウオノラゴンの足元からダイマックスエネルギー特有の赤いひかりがあふれ出し、ウオノラゴンを包み込んでダイマックスさせたらしいです。

 

 相変わらず、ウカッツさんにはいろいろと思うことがあるのですが……やはり気になるところは地面から赤いひかりがあふれてきたというところでしょうか……。

 

「……先日暴れてた……デスマスも同じような感じだった」

 

 その子は今ボクのジムで保護していますが、その時も一発ダイホロウを放った瞬間元の姿に戻ってしまいました。他の目撃証言を集めてみても、ヤローさんやルリナさんが抑えたと言われている事件も、一回ダイマックス技を打っただけで元の大きさに戻ったみたいです。

 

「……一体今ガラルで……何が起きているんだろう」

 

 今はまだ何とかなっている。けど、これからダイマックスしたポケモンが沢山現れて大暴れを始めたら、このガラルはどうなってしまうのでしょうか。

 

「……なんだか……いやな予感がする」

「……サニ」

 

 ボクがそうつぶやくと、そばまで来ていたサニーゴにボクの不安がうつってしまったみたいで、少し不安そうな声を上げながらすり寄ってきました。

 

「……ごめんね。……大丈夫。……ボクが守ってあげる」

 

 その子を抱きしめながら、諭すように声をかける。

 

 ジムリーダーのぼくが怯えていたらだめですよね。しっかり守ってあげないといけません。それに……

 

「……フリアさんたちも……いますから」

 

 きっとこの先に大きな問題になっても、彼らが心強い味方となって一緒に戦ってくれる。

 

 そう思うと、少しだけ、勇気が湧いてきた気がしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「グゥゥゥゥ……」

 

 どこかの街の地下施設。その最奥にて一匹のポケモンが、少しずつ動き始める。

 

 そのポケモンに向かって送られるたくさんのねがいぼしのエネルギーが、このポケモンを目覚めさせようとしていた。

 

「グウゥ……」

 

 そんな中、そのポケモンはねがいぼしのエネルギーとは別に、違う何かのエネルギーも感じ取る。

 

 それは自身に似ているようで、それでいてどこか違い、何よりも……

 

「ピピュ?」

 

 自身の興味を引き寄せてやまないそのポケモンに、眠っていたポケモンは大きな関心を向けていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ウオノラゴン

やっぱり人気ですね。感想欄でも色々突っ込まれていた、ダイマックスしない方が強いポケモン筆頭のカセキメラさん。しかし、残念ながらこの作品ではあまりピックされなさそうですね……
楽しみにされていた方、申し訳ありません。
単純に、ウオノラゴンに焦点を当てたお話を何度か見かけたことがある気がするので、私は他のキャラに触れてみたいなと思ったからと言うだけですね。
なかなか可愛いと言う人が多い中、個人的にはその不安定なデザインにちょっとハラハラしてしまうタイプでした。

マクワ

というわけで、マクワさんが仲間に加わりました。
ソードをプレイはしていますが、シールドをメインにしている上、アニメなどで動くシーンを見たこともあまりないので、動かせるか不安ですが、頑張りたいですね。

??????

その小さな子と自分は、どこか似ているような気がした。




アルセウスの個人的注目ポケモンは、イダイトウとヒスイゾロアークですね。(ゴーストタイプ好き)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。