☆思い出計画中
連休初日。
やることもなく、日々の慌ただしさを忘れてのんびりしていた時のこと。
「ねえ、暁君。どこか行こうよ」
と、七海が〝お出かけ特集! 観光名所・デートスポットおすすめ一覧!〟と表紙にでかでか印刷された雑誌を持って飛びついてきた。
「あー、そうだな。ちょうど今やらなくちゃいけないこともないし、せっかくの連休だ。遊びに行くのもいいな」
「ね、ね、どこ行きたい? 何かやりたいことある?」
「いきなり言われてもな……。もう少しゆっくり読ませてくれ」
「あ、この景色きれい! こっちも素敵! ……遊園地や水族館もいいなぁ。バーベキューも楽しそう! 温泉でゆっくりっていうのもいいよね。暁君、どこがいい?」
七海はやけにハイテンションで、ペラペラと雑誌を捲りながらまくしたてる。
「どれも楽しそうだが……七海こそ、そんなに楽しそうに選ぶなら、行きたいところがあるんじゃないのか? どこに行きたいんだ?」
「え? うーんと、わたしはね、〝どこへ〟行きたいじゃなくて、〝暁君と〟行きたいの。二人で一緒に行けるならどこへ行っても楽しいに決まってるよ!」
「……そう言われるのは嬉しい……が! それじゃ場所が決まらないなあ」
「こういうのは、場所選びを悩むのも醍醐味の一つだよ! 二人で素敵な思い出作ろうね、お兄ちゃん」
☆思い出休憩中
温泉と呼ぶには小さく、普通の風呂と呼ぶには大きすぎる湯の中に七海と二人で入る。
「はー、露天温泉気持ちいい。突発旅行で少し焦ったけど、いい部屋に当たったね」
「そうだな。ちょうど空いている部屋があって助かった。値段も連休中で割高だったけど、まあなんとかなる範囲だったし」
俺たちは今回、連休を利用して観光地の旅館に来ていた。
規模は小さいけれど、観光スポットが近く、部屋に備え付けの露天温泉があったのが決め手だった。
「それにしても癒される。五臓六腑に染み渡るー」
「暁君、お爺ちゃんみたい。でも気持ちはわかるなぁ。今日はたくさん歩いたし」
俺の言葉に軽口を言いながらリラックスする七海。
長い髪を頭の上にコンパクトに纏めたためにあらわになったうなじ。
普段よりも赤みがかった白い肌。そこに浮き上がる珠のような雫が、細い肩からツーっと流れ、たわわな双丘の谷間へと落ちていく。
既に日は沈み、周りの景色はそこまで楽しめない。だからこそ、目の前の完成された美が一際輝いて、目が離せない。
「ちょっと暁君。目がすごくエロくなってる。……明日もいっぱい観光するんだよ?」
「わかってる。でも旅行って観光だけじゃないだろ? 俺たちの旅行はこれからだ!」
「なに頭悪いこと言ってるの。そういうのは温泉をもう少し堪能してからね? あと、ちゃんと加減はしてよね? 明日もたくさん思い出作るんだから!」
☆思い出計画中
せっけくのお休み二人で最高の思い出作ろうね、てお話。
今回の二つはゴールデンウィークネタとなります。
七海が言ってた水族館やバーベキューは紬と涼音さんに行ってもらいました。
雑誌を見ているときに、おそらく暁君は床に胡坐かいて雑誌をペラペラ。
七海ちゃんはそんな暁君の背中に側から身を乗り出すようにして手を那波している感じのイメージです、いいなぁ。
☆思い出休憩中
ひと時の安らぎをあなたに、なお話。
実際混浴とかしたら周りの景色なんて目に入らなくなりそうなもんですよね。
七海ちゃんにずっと釘づけにされててほしいです。
やったことないのですが、テレビとかでよく見る、露天温泉につかりながら日本酒を呷る、ということをいつかやってみたいです。