☆エスコート
とある休日の昼下がり。いつもより気合を入れたオシャレな店でのランチタイム。
「なんだかすごく雰囲気のいいお店だね。今日ってなにか特別な日だったっけ?」
「いや、特にそういうわけじゃないが。たまにはいいだろ、こういうのも」
「まあね、実際嬉しい。わたしのためにしてくれてることだもん。それにしても、よくこんなお店知ってたね」
「そこはまあ色々調べたりしてだな……。今日のデートのテーマはクラシカルだ。大人でスマートな最高のエスコートを期待していてくれ」
「おお……! 暁君がいつになく自信満々だ。でーも、それならもっと気を付けて」
「なにが?」
「口元。食べかすついてるよ。せっかくかっこよく決めてくれてるのにもったいないよ」
そう言って七海は紙ナプキンを一枚取り、向かいの席から腰を上げ手を伸ばしてくる。
「ちょっと動かないで……はい、とれた。もう、しっかりしてよね」
満足気に笑う七海に俺はつい目が引き寄せられる。——笑顔の下にあるその光景に。
胸元の大きく開いたシャツから、たわわな果実が大胆に顔を見せている。
「……暁君? どこ見てるのかな? 全く、大人でスマートなエスコートはどうしたの」
「悪い。つい目が離せなくなって」
「大人のお楽しみは後に取っておいてよね。今は素敵なデートをお願いね、お兄ちゃん」
☆交換こ
橘花学院に転入して早数週間。今日は親睦会の名目でパフェを食べに来ていた。
メンバーは俺、七海、壬生さん、恭平の四人。
元々は七海と壬生さんで行く予定だったところを、人見知りの七海に気を使って壬生さんが俺のことも誘ってくれた。そして俺が男一人を嫌って恭平に声をかけたのだ。
四人全員の前にパフェが並ぶ。……なぜか四つよりも多いのだが、差分は全て恭平の前に並べられたから何も言うまい。
早速みんなパフェに手を付け始める。うん、評判になるだけあってとてもおいしい。
「ん~! 苺の甘味と酸味が丁度良くておいし~い。あ、暁君、暁君のも一口頂戴!」
「自分のがあるだろ。おとなしくそっちを食べてろ」
「だって味が違うじゃない。そっちのチョコソースのも食べたい。私の一口あげるから! はい、あーん」
「あーん。……仕方ないな。ほら、あーん」
「あーん。うん、こっちのもおいしい! 暁君もう一口!」
「……なんていうかさ、わかってはいたけど二人とも仲良いよね。兄妹以上に」
「……ですよね。もしかして私たちお邪魔だったりしますかね」
「な⁉ そんなことないですから! これは子どもの時からの癖で!」
「はいはい、わかったから。ほら七海ちゃん、今日のメインは七海ちゃんと私の仲を深めることだよ。私とも交換こしよ! はいあーん」
☆エスコート
ちょっと大人チックなデートをプレゼント、てお話。
これの投稿は6月27日でした。
この日から七海ちゃんの日(7月3日)に向けた、一週間連続七海ちゃん投稿チャレンジが始まりました。
その第一弾がこちら。
星幽発表会の打ち上げの際の七海の献身的なお世話のシーンがとても好きです。
自分からお世話しといて、「わたしがいなきゃ仕方ないな」って感じで、とどめに「ブラコンじゃないもん」。可愛すぎだ!
暁君がちょっと大人な感じのデートに挑み、七海ちゃんは素直に喜び楽しむ。
しかしところどころに詰めの甘さが見え七海ちゃんが気づかれぬようにひそかにフォローする、そんなデートが見たかったです。
☆交換こ
「はい、あーん」てお話。
一週間連続七海ちゃん投稿チャレンジ第2弾。
この日はちょうどパフェの日だったらしいのでこんなお話。
余談ですけど、千咲ちゃんと恭平のペアっていいですよね。
カップリングという意味は一切なく、この二人がいると容赦なくシスコンブラコンのことを指摘してくる。
シスコンんブラコンを指摘されて否定するも「いや、明らかにそうだよね?」という雰囲気が好き。
だからこの4人のキミ合わせはかなり好きです。
そして「あーん」。
世界中の兄妹が日常的に行っているであろう「あーん」。
これは良い。
妹に差し出されたらなんでも食べちゃう。
味見と称しての交換こを日常的にやっていてほしい。
そんでもって、千咲ちゃんと恭平の前にもかかわらず、何の疑問も持たないでやっていてほしい。
兄妹的いちゃつき方をどんどんしていてほしい。