僕のH☆EROアカデミア   作:紫煙隊

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その戦い、開拓する…?

 

━━心操

 

 

恐怖、恐怖しかなかった

自分と同じ“影”に生きる者である常闇が

あんな無惨な目に合うだなんて

 

そしてもうすぐ始まる第2試合

自分の試合だ

相手は口田…話したことはない

だが常闇をあんな目に合わせた障子と同じクラスで

同じ異形型なのだ

警戒しかない

 

…勝てるのか?

いや、勝ちたいし勝たなければ

ブドウに股関を圧迫され破面の股関で圧迫され

麗日さんの境遇に泣かされてでも進んだ最終種目だ

 

ただ本当に怖い

勝つにしろ負けるにしろ

無事で済むのか?

五体満足でいられるのか

心は精神はまともでいられるのか

そして、生きていられるのか

逃げ出したい

棄権して戦いから遠ざかりたい

けれども逃げないのは

勇気なのかあるいは俺の咎か

因果率に導かれた(カルマ)

 

やるならばいつも通りに

言葉を謳って

言葉で穿って

言葉は疑って

 

惑わして騙して嵌めて沈めて落とすだけだ

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

━━口田

 

 

控室で口田は震えていた

緊張、ではない

恐れていた

 

戦いが怖い

敵が怖い

殴るのが怖い

殴されるのが怖い

蹴るのが怖い

蹴られるのが怖い

“個性”を使うのが怖い

“個性”を使われるのが怖い

人が怖い

人に対峙するのが怖い

人に見られるのが怖い

人に嫌われるのが怖い

人に期待されるのが怖い

人に無視されるのが怖い

人に失望されるのが怖い

 

 

実家の岩手から新幹線に電車にバスを乗り継ぎ

応援に来てくれた母には悪いが棄権しよう

自分には戦いなんて耐えられない

 

 

1件のメールが届いた

 

 

『頑張って欲しいのさ!ʢ•·̫•ʡ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう、なにも怖くない

 

 

 

 

メールを見る前の彼に試合相手について訊いたら

きっと首を激しく横に振りながら手のひらを見せ

頑なに否定をしただろう

戦うなんてとんでもない、と

 

しかし、今メールを見た彼に訊いたならば

こう応えるだろう

うるせぇハエ共だ

まずは貴様から叩き潰してやろうか?あぁん?

試合相手だぁ?

ショウジョウバエだろうがギンバエだろが

ハエはハエだろうが

クソに集るムシケラじゃねぇか、と

 

殺る気に満ち溢れてなによりである

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

『さぁ!気を取り直して第2試合よ!!

 ヒーロー科A組 口田 甲司君VS

 普通科から唯一の参加者C組 心操 人使組!!』

 

『他のヒーロー科の生徒を押し退けての参戦です!

 運だけでこれる程甘くはない!彼の実力です!』

 

 

実際はほとんど運である

それも悪運というか運がなかったからこれたのだ

第1種目ではB組女子軍団に目を付けられたばっかりに

拾われ拉致され辱しめられて突破し

第2種目では色丞に目を付けられたばっかりに

股関と股関で変態的騎馬にされ

もし仮に最終種目に出なかったならば

彼の体育祭の思い出は

“生温かった”とか”グニグニしていた”とか

股関の思い出しか残らなかったであろう

 

 

『それじゃあ!試合開始よ!!』

 

 

開始と同時に“個性”を使いながら話し掛ける

無視できないような思わず応えてしまうような話題を…

心操の十八番、常套手段であった

 

 

「なぁ、アンタさぁヒーロー科に入ったのって

 聞いた話じゃ好きな人を追いかけて入ったらしいけど

 それってヒーローとしてどうなの?

 誰かを救う為にヒーローを目指してる奴に対してさ

 失礼だとは思わないの?それとも馬鹿にしてる?」

 

 

返ってきたのは鉄拳だった

心操の”個性”を知った上での無視ではない

元々口田は滅多に喋らないのだ

そして、口で話すより肉体言語(意味深)の方が得意である

 

 

口田が殴りかかる

心操が避け話しかける

口田が殴りかかる

心操は避け話しかける

口田が殴りかかる

心操が避け話しかける

口田が殴りかかる

心操が避け話しかける

口田が殴りかかる

心操は避け…きれない直撃する

口田が殴りかかる

心操に被弾する

口田は殴る

心操は動けない

口田は、殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴り続ける

 

心操が倒れても動けなくなっても意識を失っても

ただ、ひたすらに無言で殴る

殴った拳の皮膚が裂けて血が滲んでも殴る

硬い骨に当り指の骨が折れても殴る

 

 

口田が“頑張った”結果である

口田が“頑張って”しまった結果である

 

━━入試の実技試験を思い出してもらいたい

“生き物ボイス”を使ってあの試験を突破するならば

どうすればいいか?

例えばネズミなどの小動物を使って

仮想敵ロボの機体内にある配線を噛み切らせる

と、いう手が真っ先に上がるだろう

口田は優しい性格をしている

動いているロボットに小動物を向かわせるなどできない

踏まれて死んでしまうかもしれないし、

機体内に入ろうと隙間を見付けても

機体は動いているため挟まれて死んでしまうかもしれない

なにより配線を噛み切ったら死ぬ

電力が流れている配線を噛むのた当たり前だ

ならどうやって入試を突破したのか?

確かに“生き物ボイス”は使った

小鳥をドローンのように利用し索敵手段として

あとは単純だ

異形型特有の筋力で正面から殴り屠るだけである

 

 

口田 甲司はただレロレロするだけの男ではないのだ

時と場合によってはオラオラもする男である




※心操 人使の設定

前試合を見て覚悟はしていたが
別方向に凶悪だった模様
本当に体育祭の思い出が股関だけになりそう
……殴られている時、ちょっと気持ちよかったのは秘密

※口田 甲使の設定

多分、頑張らなくても勝てた人
彼にとって舌は喋るためではなく
レロレロするために存在するのだろう
殴っている時、心操が気持ち悪い表情をしたのが怖かった

※根津校長の設定

今回の戦犯
表立って1人の生徒を応援できないので
こっそりメールを送った
そのせいで惨劇が起きてしまった
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