なんでだ
どうしてこうなった
救急車で運ばれて行くクラスメイトを
ステージの上から力無く見ることしかできない
負けたくなかった
勝ちたかった
自分の努力が間違っていなかったと証明したかった
それだけ
たったそれだけだったのに
ヒーロー失格だな、と自嘲する
人を救うのがヒーローだ
まだ自分は誰も救っていない
“個性”を使って人を傷付けた
これではまるで…
最初はただ人に認められたかっただけなんだ
有名なっていくのがうれしかったんだ
“みんな”が見てくれている
それだけで頑張れた
つらいこともあった
悩んだこともあった
“みんな”の声が支えてくれた
だから立ち上がれた
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数分前までは観客席は熱狂に包まれていた
あの“ホムラ”の息子の出場
“ホムラ”の名前のブランド力は絶大であった
さらに轟 焦凍自体が動画配信をしていたために
そのファンも訪れており熱狂に拍車を掛けた
数分後には静まりかえることとなるのだが…
勝てるのか
あの授業での
だが、相手の底が見えない
轟は築いた自信と刻まれた恐怖の合間で葛藤していた
イケメン滅びろ
イケメン滅びろ
イケメン滅びろ
峰田は願い呪い祈っていた
“個性”でいえば自分のほうが優れている
そう思っているが
“個性”の練度は相手の方が上だろう
少なくとも自分の“個性”のアドバンテージが消えるくらいに
あくまで自分は挑戦者なのだ
挑もうあのブドウに
轟は思いを胸に開幕と同時に“個性”を放とうとしていた
顔面の偏差値の差が
戦力の決定的差ではないことを…教えてやる!!
んでもって裸にひん剥いて
全国放送で●●●やら□□□を晒してやる
そうすればオイラは一躍英雄に
トントン拍子で彼女とかも!?
そうしたら学校で通学路で家で出先でムヒョヒョヒョヒョ
峰田は欲望を胸に終始“煩悩”を放っていた
“開幕ぶっぱ”
原作序盤の轟の代名詞ともいえる
高速展開する広範囲への凍結攻撃
雑魚を一掃し瞬時決着をつける技だが
以前に峰田に破られていた
敗北の苦い記憶は轟に新たな境地に至らせた
“溶けない氷”
難なく溶かされてしまったことから
“個性”の範囲を面から点へと絞り
収束された冷気は絶対零度となりて蒼い槍と化した
そして、轟も想像していなかったことだが
副次的な効果として速度の上昇があった
考えてみれば自然なことだ
ステージ全体を凍らすよりも
一点に絞った方が早いに決まっている
轟はそこから考えた
速度をさらに上げるのにはどうすればいいかと
モデルにしたのは“タケノコ”だった
タケノコの成長は早い
1日で1メートル以上伸びることもある
目視で伸びている様子が観察できる程だ
氷の生成は分子の固定化による体積の変化を伴う
よく冷凍庫に飲料水等を入れて容器が破裂するのは
その体積の変化によるもの膨張ゆえである
ならばならば
縦に配列するように“個性”を使えば
氷の発生を一括ではなく連続して同時に行えば
多段ロケットのように加速に加速を重ね
“不可避の速攻”となるのでないかと試し手にいれた
溶けず超高速で生成され相手を貫く槍だ
それが任意でどこからでも出せる
自身の手元は勿論、相手の死角からもだ
これをもって轟は必勝の策としていた
不幸だったのは
轟の“個性”には精密な制御が必要だったこと
それにまだ轟が慣れていなかったこと
そして、峰田の行動が予測よりも早かったこと
峰田の足元を狙って“個性”使った
死角となる後方の足元から突き出る形で
だが狙いは外れた
制御が原因か峰田の速度が原因か
外れた槍だが成長は急に止めれない
十分に速度の乗ったソレは上昇を続け
峰田はソレに気付かず前進して
奇跡的に射線が重なった
峰田のリトルミネタに
瞬間、観客達は水晶玉が砕ける幻影と
甲高い金属音を聴いたという
峰田、戦闘不能により敗退
リカバリーガールにも治癒できない重症につき緊急搬送
七日七晩生死の境を彷徨うこととなる
勝者であるにも関わらず
唖然としてステージに膝をつく轟
彼の二つ名が
※轟 焦凍の設定
クラスメイトに重症を負わせてしまい
ショックを受けているが2分くらいで立ち直って
動画にしたらウケるんじゃないかと画策している
後日、二つ名を知って再びショックを受ける
※峰田 実の設定
ガチで死にかけた紳士
睾丸とは内臓である
内臓を強打されたらどうなるか…
最新最高峰の治療により九死に一生を得る
※轟 燈矢の設定
末弟の試合を見ていて“タマ”がヒュッてした
末弟には優しくしよう
若干内股になった
おや?隣の弟妹達の様子が…?
※轟 夏雄の設定
末弟の試合を見ていて“タマ”がヒュッてした
次は俺の番かとヒヤヒヤ
復讐される心当たりが有りすぎる
ナチュラルボーンセクハライド
※轟 冬美の設定
弟の活躍に大興奮
ドS系王子キャラによる残虐なプレイと歪んだ愛情を
次の作品のテーマにすることを決定した
兄弟が冷や汗をかいてるが知ったこっちゃない