この年末スペシャルIFルートは5発目だね」
八木「黙れ!!この変態押し付けるぞ!!」
AFO「ファ!?」
人生は選択の連続である
複数の選択が取れる時もあれば
ほぼ選択の余地がない場合だってある
その場では正解だった選択が後になってから
間違いだったと後悔することもある
昼に社食やら給食でカレーをお腹いっぱい食べたら
家の晩御飯がカレーだった時なんてそうだろう
それは大なり小なり誰しも経験のあることだ
例え“ナンバー1ヒーロー”だったとしても
晩年、オールマイトは後悔していた
やっぱり、あの時に息の根を止めておくか
タルタロスにぶちこんでおけばよかったと
ヘドロヴィランを追ってオールマイトは地上に出た
そこで彼が目にしたのは
気絶しているのか力なく広がっているヘドロヴィランと
ヘドロまみれになっている変態であった
オールマイトはヒーローとして多くの事件を解決してきた
凶悪なヴィランとも戦ってきたし、
しょうもないチンピラを相手にしたこもあるし、
同情を禁じ得ない境遇の少年ヴィランもいた
変質者もいたし露出狂もいた
だが、ここまで完成された変態を見るのは初めてだった
「SMASH!!」
「はあぁぁぁぁぁぁぁん!?」
思わず殴ってしまったオールマイトは悪くない
オジサンだって変態の相手はイヤなのだ
ヒーローだって“ナンバー1ヒーロー”だって
ドン引きするし、キモがるのだ
口より先に手が出ても仕方がない
殴られて流星の如く吹き飛んでいく変態
本気で殴ってしまい息が乱れる
深呼吸をして一息
そして、冷静になって気が付いた
「あ、やべ」
オールマイトは慌てて変態の落下地点へと向かう
本当に慌てていたのだろう
本来追っていたヘドロヴィランを
その場に残して行ってしまったのだから
━━とあるビルの屋上
そこに変態が寝転がっていた
日向ぼっこをしているのではない
憧れのヒーローにいきなり殴られれば
現実逃避もしたくなる
風切り音と共にオールマイトがやって来た
「ヘイ、変態ヴィランめ
大人しく捕まってもらおうか」
変態を拘束し警察に突き出す為にだ
「待って!あの…」
「No!!待たない」
「“個性”がなくてもヒーローは出来ますか!?」
変態の戯れ言、聞く必要はない
だが、オールマイトには聞き捨てならなかった
彼自身、元は“無個性”だった
努力はしてきた
だが受け継いだ“個性”無しでは
今の地位にも実力にも至らなかっただろう
まぁ、それは兎も角
「確保!!」
「トぁあああ!!?」
仕事はキッチリする
それがヒーローのお仕事だ
ただ少し遅かったかもしれない
時間切れだ
オールマイトの身体から白煙が昇る
白煙は量を増していきオールマイトを包んでいく
白煙が晴れた時、そこにいたのは“平和の象徴”ではなく
ガリガリのガイコツのような男だった
「オールマイト…?」
「誰ソレ!!」
「いや、今さらだと思いますが」
「・・・私はオールマイト、じゃない」
「無理がありますって」
「よし、頭を殴って記憶を…」
「あなたの力で殴ったら記憶じゃなくて
首から上が吹き飛びますよ!?」
~オールマイト説明中~
「なるほど、プールで腹筋力み続けてるようなものと」
「間違ってネットには書き込むな?」
「私と…いや、
「why?」
変態が被っていたパンティーを外す
するとムキムキだった変態ボディが
白煙をあげながら萎んでいき
軟弱なクソナードボディの少年へと変わった
「僕が変態仮面だ」
「マジで!?」
「銭湯でよく見栄剥きしてる人がいるでしょう?
アレと同じです!オールマイトと似てませんか?」
「…umm、確かにわかりやすい例えだが
私を一緒にしないでもらいたい」
オールマイトは吐血した
事前に食事を取っていたら嘔吐していたに違いない
シリアスは何処に行ってしまったのだろうか
変態仮面だった少年はいたって真面目なのだが
格好からしてふざけているので仕方がない
「ところで“無個性”でもヒーローに…
とはどういう意味だい?」
「あ、僕“無個性”なんで」
「ウソだ!!」
「変身はパンティーを被ったら自然に…」
「ウソだ!!」
「あと僕、中3ですよ」
「ウソだ!!……え、マジで」
※オールマイトの設定
わかりやすいが一緒にされたくない
もっといい例えはなかったのだろうか
“無個性”ならヴィランじゃないし…と
帰した後で公然猥褻の現行犯だと気付いた
※変態仮面の設定
その正体はヒーローを夢見る中学生だった
そして、ヒーローでもヴィランでも悪夢的存在
変態仮面の時は“私”
オールマイトリスペクトである
そう言ったらオールマイトは嫌そうな顔をしていた