「下がれ皆!!コイツは
ざわめく教室の最中、視線の中心は2人
1人はブリーフをスリングスタイルで履きこなす
パンティーを被った変質者然とした男
もう1人は寝袋に包まって廊下に寝転がる
ボサボサ髪と無精髭の不審者然とした男
変質者 対 不審者
その戦いが雄英高校ヒーロー科の教室で始まるとは
一体誰が予想しただろうか
変態に先制攻撃こそ取られたが相澤は落ち着いていた
感情に振り回されるようではヒーローは勤まらない
変態が戯言を言っただけ
…そう考えて行動をしようとしたとき
「皆!気を付けろ!!寝袋で寝ている風を装い
コイツはスカートを覗いてくるぞ!!」
「ひっ!!」
まさに覗かれるベストポジションにいた麗日が避難する
「ヒーローが沢山いる雄英にまで来る変態かよ」
「きもっ」
「度しがたいな」
「不潔ですわね」
「頭おかしーんじゃねぇの?」
生徒達の言葉が相澤の心を傷つける
涙を流さぬよう目を食い縛り叫ぶ
「待て!!俺はこのクラスの担任だ!!」
だが、この言葉がマズかった
ついさっきまで変態と飯田が行っていたやり取り
そのものであったからだ
クラス全員から疑いの目を向けられる相澤
さらに変態が追撃の一手を打つ
「女子達をそんな血走った目で見ておいて
よくもそんな嘘を吐けるな!!」
違う、違うんだ
俺をそんな目で見るな
ドライアイでちょっと涙目になりかけただけなんだ
寝袋から出て反論しようとする相澤だが
寝袋の中で何かが相澤の手に触れる
ソレの正体を思い出し相澤はこれで疑いは晴れると
行動を開始する
「まてまて、本当だ…証拠もある」
そう言って寝袋から体操服を取り出す
この後で行う予定だった“個性把握テスト”の為に
配る体操服である
コレを見ればきっと疑いは晴れ…る…ハズ
周囲の目がより鋭く、より冷たくなったのを
相澤は感じた
なぜだ!?
なにを間違えた!?
校舎内に侵入してきた不審者の疑惑があり
女子生徒のスカートを覗こうとした嫌疑がかかった男が
寝袋から生徒の物と思われる体操服を出した
まず一般的な感性をもっているなら盗品を疑うだろう
「どれ、改めてさせてもらう」
だが相手は変態である
相澤から体操服を受け取り確認を始めた
「なるほど……生暖かい」
使用中の寝袋の中に入れていたのだ
当たり前のことだが
女子生徒を中心に嫌悪感を込めた視線が相澤に刺さる
「…ふむ、臭いは…汗の臭いと若干ワキガの臭い…
………そして隠しきれない程のイカ臭さがするな」
相澤は一瞬、宇宙空間に放り出されたのかと錯覚した
マイナス270℃の極寒、全身に突き刺さる宇宙線、
真空で息が出来ない状態
…全て生徒達の視線と態度から来た物である
「あ!縮れ毛ついてる!」
相澤は勝ち目が無いことを悟った
ヒーローは戦うだけが仕事ではない
時に災害現場での救助や
事件事故の際に避難誘導をしたりもする
そして戦うこともあるが
勝てない場合は情報を持ち帰るために逃走もする
相澤は教室から逃げ出そうとして肩を掴まれた
「どこに行くんだワン?」
肩を掴んだのは高級そうな黒のスーツを着た犬…
ではなく犬の顔をした男
そう、保須市警察署署長 面構 犬嗣である
「だ、誰だ!?ここは雄英高校…部外者は出て行け!」
だが、相澤は面識が無かった為に
変態の仲間と判断して抵抗を試みる
…が面構の後ろから現れた
複数の警察官に取り押さえられた
「まて、違う!!話を聞いてくれ!!」
「うんうん、話なら署でじっくり訊かせてもらうワン
…相澤 消太!!迷惑防止条例違反の重要参考人
及び公務執行妨害の現行犯で逮捕だワン!!」
暴れて拘束を振りほどこうとする相澤
騒ぎを聞き付け教員や他のクラスの生徒達が集まってくる
相澤はその中に
「山田っ!!助けてくれ!!俺はやってない!!」
心得たとばかりにプレゼント・マイクは
面構に近づき話掛けた
「コイツ、昨年の担当だったクラスでも
やらかしてるんでしっかり調べてください」
「山田ァァァァァ!!」
相澤は
目は口程に物を語るという
プレゼント・マイクの目が語る『ざまぁ』
そしてプレゼント・マイクは口を軽く動かし去って行った
相澤は読唇術の心得が若干ある
プレゼント・マイクの口の動き……
『オ・マ・エ・モ・オ・チ・ロ』
「ふざっけるなァ!!俺を誰だと思ってる!?
山田ァ!テメェの血は何色だぁ!!
覚えてやがれ!!そのバナナみてぇな頭を
バリカンで丸坊主にしてやる!絶対だ!
くそ!離せ!離せェェ!!俺は無実だァァ!!」
暴れる相澤だが警察官に取り押さえられたまま
パトカーに乗せられ、パトカーは学校を出て行く
見苦しさ満点の逮捕劇が終わったのだ
「君から連絡があった時は驚いたワン
まさか雄英高校に入学しているとは……ワン」
「いえ、面構署長、今回は助かりました」
親しげに話す変態と署長
実はこの2人、面識があったのだ
以前に赤黒 血染が公安での任務の際に
保須市を訪れておりそこに色丞も居合わせた為
警察、公安、
同じ国の行く末を憂う同志として意気投合し
連絡先を交換しあっていた
そして、担任…
になるハズだった男が居なくなった教室に
黒いマスクとマントを着けた男が現れ…
「突然ダガ、担任ガ居ナクナッテシマッタノデ
我ガ、代理ヲ勤メル」
そう、皆大好きエクトプラズム先生だ!!
「デハ、入学式ガアルノデ皆デ体育館二移動スル」
※色丞 狂理の設定
いたいけな少年Bと少年Iだけでは
あきたらず15年ぶりに相澤を成敗する
とりあえずA組でいいだろうと
適当にクラスを決めたらクソナードと
同じクラスになってしまった
相澤 消太の設定
原作にてバッチリ麗日のスカートの中を
覗いていた下手人
親友に裏切られたが先に裏切ったので
なんともいえない
※麗日 お茶子の設定
クソナードに話し掛けるという偉業を成した少女
割とドン引きしている
入学初日にスカートの中を担任に覗かれた
純粋な被害者
※山田 ひざしの設定
ざまぁみやがれ
お前も俺と同じだけ…
いや、俺より下へと堕ちれ
※エクトプラズムの設定
急遽、1年A組の単に代理となった
入学式には参加するガイダンスもする
というか、予定していた事を
“自由だ”なんて理由で変更する意味がわからない
皆で立てた計画を独断で変えない立派な社会人である