このワンワンは6発目です。
雄英高校の数ある教室の一つ
生徒指導室
元々は机と椅子、アルミラック程度の家具と
校則の詳細が書かれたファイル
…その程度しかなかった部屋だが
重厚感あるアンティーク調の棚とそこに収まるボトルと
クリスタルガラスのグラス達が照明を乱反射しており、
ガタつきが酷かったパイプ椅子も今では
今や革張りのリクライニングチェアに姿を変えていた
そのリクライニングチェアに背を預け
高級葉巻を燻らす一匹の大型犬がいた
生活指導担当教員ハウンドドッグである
ハウンドドッグがグラスに酒を注ごうとし
ふと、気がついた
床に見覚えのない物がある
しかし、ハウンドドッグには置いた覚えがない
「ハウンドドッグ…学校で飲酒とはいい身分なのさ…」
驚いたことに剥製が喋り始めた
これはいけない
どうやら酒を飲み過ぎたようだ
だが酒が美味すぎるのが悪いのだ
紫煙を吐き出しながらグラスに
「ちょっと待って欲しいのさ!」
おやおや、なんとも自己主張の激しいボトルだ
気分的にはコニャックだが、温いビールもまぁ、悪くない
そう思い、おもむろにその剥製を持ち…
「ハ・ウ・ン・ド・ドッ・グ・先・生?」
「おや?これはこれは校長先生ではありませんか…
いかがなさいましたかな?」
「『いかがなさいました』だって?
今の君の姿を見て僕は確信したのさ!そもそ…」
この鼠の話はいつも長い
“ハイスペック”ならばもう少し話をまとめて欲しいものだ
そもそも、この鼠は少々オカシイのだ
鼠の癖に服を着て歩いている変態である
私のように動物らしく服を着ないで過ごして欲しい
他人の…、いや他鼠の性癖などどうでもいいが、
動物が服を着て歩くような破廉恥なマネはよして欲しい
「~であるから、教師は生徒の見本となるべく、
品行方正秩序を持った存在であるべきであり…」
第一この鼠は『自称 鼠』なのだ
犬なのか熊なのかわからないような身体をしている
どうせ『千葉県浦安市方面にいる鼠』のように
人気を獲ようとしているのだろう
実に浅い考えである
この鼠の中では私も大変遺憾ではあるが
あの『千葉県浦安市方面の鼠の友達の黄色い犬』
…のような扱いなのだろう
「~よって校舎内でも飲酒など言語道断!
校長の権限によって懲戒免し…」
「校長先生、一つよろしいですかな?」
「ッ!なんだい?言っておくけども、
言い訳をしたって処分は覆らないのさ!」
「…実は先日、面白いビデオを見つけましてな…」ピッ
『レロレロレロレロレロレロレロレロ
「絶対に舌技なんかに負けたりしないのさ!」レロ
「んほぉー!!」レロレロレロレロレロレロ
レロレロレロ「と、トンじゃうのさ」レロ
レロレロレロレロレロレロレロロロ
「そんなっとこまでっ…!?」レロレロレロ
レロレロレロレロレロレロレロレロ
「もうやめっ」レロレロレロレロレロレロ
レロレロレロレロ「堕ちる堕ちゃうのさ!!」
レロレロレロレロレロレロレロレロロ』
「………」
「さて“トぶ”やら“堕ちる”やら…何の事ですかな?
私にもわかるようご教示願いたいものです」
「…その~これは、“生徒とのふれあい”的な…」
「ほほう!“生徒とのふれあい”ですか!
ならば是非とも“生徒とのふれあい”の“見本”として
職員会議にて他の教員にも見ていただきましょう!」
「!?」
「やはり社会人たるもの情報の共有は大事ですからな!」
「あ~、その程度アレなのさ…」
「はて?アレとは?」
「これからの季節は暑くなるし、熱中症予防にも
やっぱり水分の摂取は大事だと思うのさ」
「そうですな!コレは“原料”は水ですし
そうじゃなかったとしても6割程度は水ですからな」
「うん…ならきっと“水”なのさ…うん…
それで…その~さっきの動画の件は…」
「こちらのUSBがそうですな」スッ
「うん…………僕はもう帰るのさ………」
※ハウンドドッグの設定
遂に末期症状が出始めた中毒者
中毒になっているのはアルコールとは限らない
懲戒免職を免れ、校長のお墨付きを得た
※根津校長の設定
快感に負けた鼠
毛艶がかなり良くなっている
まだ一線は越えてないハズ…
と、自分に言い聞かせている
※口田 甲司の設定
最近は根津さんの方から来てくれるようになって
毎日が幸せでいっぱい
プレゼントする為に食用ヒマワリを育て始めた
※結(口田のペットのウサギ)の設定
最近、ご主人様が“レロレロ”してくれなくて不満
ド腐れ鼠に対抗するべくスペックを上げている
高卒認定は取れたので大卒認定を狙っている