この“モンちゃん”は18発目です。
前回の続き(過去編)になります。
こんにちは!
僕、志村…じゃなかった死柄木 弔!
今年で11歳になったよ!
今は先生と黒霧お兄ちゃんと暮らしてるんだ!
あまり外には遊びに行けないけど
義欄おじちゃんとかマキアおじちゃんが
ゲームとかいっぱい買ってくれるんだ!
え?ドクター?…あのハゲのこと?
「あいつは!!嫌いだ!!」
ごめんね
怒鳴ったりして……
今日は僕のオリジンの話だよ!
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一般的な住宅街にある一般的な一軒家
そこに住むのは
表札には“志村” と表記されている
一家の大黒柱 志村 孤太郎
その妻、義理の両親2人
そして子供の華と転孤
ペットの大型犬 モンちゃん
少なくとも“幸せ”に見えたこの家族は
その日、“崩壊”した
きっかけは転孤の姉“華ちゃん”だった
『ひみつだよ』
と、彼女が転孤に見せたモノ
それは普段、立ち入りを禁止されている
父親”孤太郎”の部屋の机の奥深くに隠されていた
転孤がそのモノを見るのは初めてだった
黒い髪の優しそうな女性……
…が、表紙を飾る”薄い本”だった
『お父さんの趣味なんだって』
“華ちゃん”がそう言い“僕”に“薄い本”を手渡す
“僕”がページを捲ると
表紙に描かれていた女性が触手に捕まっていた
なんでか服も破れている
5歳の“僕”にはよくわからないが
“お父さん”はマンガ?が好きらしい
『ここでなにをしている!?』
“お父さん”の怒鳴り声が聴こえ
“僕”が顔を上げると部屋の入り口に“お父さん”がいた
『ちがうの!転孤がどうしても読みたいって!』
“華ちゃん”の叫びに思わず振り向くと
“華ちゃん”が今まで見たことの笑みを向けていた
言葉には出してないが表情が語っている
『私の為に叱られてね!弟は姉の人身御供なんだよ?』
“僕”は思った
『そんな…理不尽な!?』
姉弟の間でのやり取りを無視して
“お父さん”が近づいてきて
“僕”を殴りつけようと拳を振り上げ…
近くにあった本棚に肘が当たって
元々バランスが悪かったのか本棚が倒れて
そして、本棚から“薄い本”が大量にばらまかれた
どうやらブックカバーで偽装していたみたいだ
『俺のコレクションがぁぁ!?』
“お父さん”の悲痛な叫びが家に響いた
“僕”はどうしていいかわからないけど、
“華ちゃん”は“お父さん”の姿が滑稽だったのか
顔にニヤニヤと黒い笑みを張り付けている
『あ・な・た?』
ドスの効いた声が聴こえ
室温が一気に下がった
『ち、ちがうんだ!コレは…この本は…
そうだ!転孤がどうしても読みたいって!』
“お父さん”の言葉に驚きそちらを見ると
『頼む、あとで小遣いやるから!』
器用に表情だけで全力で媚びているオッサンがいた
男ってのは案外狡くて単純だ
すぐにバレて、状況を悪化させる嘘を平気で吐く
ハハ、オッサン後ろ見ろよ
“お母さん”がスタンド…いや屍鬼封尽かな?
僕に媚びを売ってないで土下座でもなんでもしたら?
後に“お父さん”孤太郎は“モンちゃん”に語る
『モンちゃん…俺はね、アレ以外なら どんな困難にも
立ち向かえる気がするよ……マジで』
その後の展開は早かった
“おばあちゃん”と“おじいちゃん”も加わって
“お父さん”を苛め…説教したんだ
そして、結局離婚することになったんだけど
“お父さん”が駄々を捏ね回した挙げ句、
“僕”の親権を得てしまった
“華ちゃん”は“お母さん”が親権を得て
“おじちゃん”、“おばあちゃん”と
みんなでマンションを買って暮らすらしい
一方で“僕”は
築40年で風呂無しトイレ共用のボロアパートだ
“モンちゃん”は“マダオ”の相談相手だ
よく“マダオ”に噛みつくし
“マダオ”の枕にオシッコするけど
ご飯をあげている最中だけは
“マダオ”の話を聞いてくれる唯一の存在だからね
まぁ“僕”ならご飯あげなくても
“モンちゃん”は懐いてくれているからね
そんな生活が少し続いて、
ある日、“マダオ”が“僕”にヘラヘラ笑いながら
『転孤…お父さんの知り合いに
小さな男の子が好きな奴がいるんだが…』
とりあえず
『もしもしポリスメン?』
『ばっ辞めろ!冗談!冗談に、決まっ…
いや、違うんです!はい!お騒がせして…
え?なんですか手錠なんて…ちょ、待っ…』
…
……
………
『モンちゃん、これからは2人で頑張ろうね』
こうして“僕”の“家族”は“崩壊”した
幸い“僕”の受け入れ先の施設でも
“モンちゃん”と一緒に入ることが出来た
え?“お母さん”?新しい“男”捕まえたって!
こういう時は黙って親の幸せを祈るものさ!
それからしばらくたって、
オンラインゲームのボイチャで“先生”と知り合って
養子になることになりました!
あの人、マジゲーム強えぇの!
金持ってるから課金し放題だし!
今季のイベントはJPサーバーで10位になれました!
“僕”は今、幸せです!
けど、あのドクターって人…
“マダオ”の知り合いに似ているような…?
※死柄木 弔(旧 志村 転孤)の設定
ゲーム内で光属性を多用する
ヒーラー兼バッファータイプ
“華ちゃん”とはたまに会っているが
その度にタカられている11歳児
※志村 孤太郎の設定
数年後、出所してきたら
アパート自体がなかった
“転孤”の話を聞いて“激おこ”な先生に捕まり
蟹工船に無理矢理乗せられた
オホーツク海で凍えながら帰港を待つ
※志村ママンの設定
捕まえた“男”と再婚した
後ろめたさからか“転孤”とは会っていないが
メールのやり取りはしている
※“華ちゃん”の設定
弟が金をもっているのでタカる姉
昔撮った“転孤”の入浴動画等を
販売して小遣い稼ぎをしている
将来の夢は結婚詐欺師
※“モンちゃん”の設定
“転孤”と離れ離れにならなくて一安心
“転孤”と一緒に来たオッサンは誰だろう?
ご飯くれるし“召し使い”かなにかかな?
食事中に話しかけるのはマナー的にどうなのよ?
※オール・フォー・ワンの設定
オンラインゲームで知り合った子が
先代ワン・フォー・オールの孫でビックリした
あれ?じゃあ、あの蟹工船に送ったのって…
割と真面目に先代を憐れんだ