その男、ジムチャレンジをしないトレーナー(仮題)(凍結)   作:珊瑚宮出身イマジン

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およそ2ヶ月ですね…まあ投稿やめるとは言ってないし、こんな超ノロノロペースですがやっていこうかなと思います。


※今回個人的考えや偏見が含まれている可能性があります。それをご承知ください。


3話:パーティ編成

「おお、エーデル!無事に来れたようで何よりだ。もう少し遅く来ても大丈夫だったぞ?」

 

「いえ、これくらい全然!アハハハ……はぁ…」

 

エキシビションマッチ前のローズ委員長の話が始まる直前に、僕はやっと現地集合のダンデさんと合流することができた。

あの方向音痴のダンデさんが一人で…?しかも自分から?と思ったが、後で話を聞いたところどうやらタクシードライバーの方に最寄りまで飛ばしてもらっただけでなく、現地まで付きっきりで教えてもらったらしい。

ということは、僕が遅れそうになった理由も知ってるってことなのかな…?後でお礼と何か渡すもの用意しなきゃ…

あ、なんか控え室前の方で手を振ってる。

僕は思わず聞こえるはずのない声量で「ありがとうございます」と言いながら何回も頭を下げた。

普段は余裕を持って来ることを心がけているのだが、今回は前日のこともあってあまり寝る時間を取れなかったためこうしてギリギリになってしまった上にダンデさんの案内役もできなかった。そう思いそのことを謝ると、

 

「今回はしょうがないさ。キバナから聞いたぞ?なんでも特訓やらパーティの見直しやらを手伝ったそうじゃないか。

今日のエキシビションでその努力の片鱗が見れると思うと楽しみだ。

てなわけで、全く問題ないぜ!」

 

と、親指をグッとあげる仕草をしてニッと満面の笑顔でそう言ってきた。あぁ、やっぱり知ってたんですね…と、どこか内心で腑に落ちたような感じがした。

そして同時に、この人には頭が上がらないなぁと思った。

 

 

❏❏

 

 

あれから僕はキバナさんのジュラルドンの特訓を(成り行きだけど)バトル形式で付き合った後、多少後ろめたさがあるが、本気のパーティとジムチャレンジ用の手持ちポケモン両方のポケモンと技構成を順番に見せてもらい、なるべく元を崩さないようにしつつ編成の手伝いをしようと思った。

当然ながら、編成し終えたらその記憶はばっちり消して見知らぬフリをすることも忘れずに。

 

まずはジムチャレンジのパーティ。

そのデータを見せてもらった際、初見で思ったことはというと…

 

「(……天候、活かせてなくね?)」

 

そう、キバナさんのジムチャレンジ用パーティは天候の一つにある砂嵐を利用したパーティ、所謂砂パと呼ばれるものなのだが、なんというかその砂嵐の天候下で恩恵を受けれている手持ちがあまり存在しないのだ。

本当に強いて言うならば、フライゴンが有利になりやすいかな?といったくらいなのだ。

まあ、そもそも砂嵐状態そのものがあまり恩恵受け辛いものなのではとか言われると何も言えないのだが。

 

しかも彼はドラゴン使いと明言しているのに、その手持ちにはギガイアスとサダイジャというドラゴンのドの字もないポケモンが入っているのだ。

砂嵐の起点役がギガイアスって……そこは百歩譲って、バンギラスにすればドラゴンっぽさも出るし良いのではなかろうか……。

おまけに、サダイジャの存在がよくわからない。

特性はすなはきにしてると言っていたしへびにらみも持っているから、恐らく天候変化の対策と麻痺撒き要員なんだろうけども…

そこまでして砂嵐状態維持する必要性を、僕はあまり感じなかった。

これならばいっそのこと、特性ぼうじんのジャラランガ(もしくはジャランゴ)やフライゴンに砂嵐を覚えさせた方がいいのでは…?と思うのだ。

これでは確かにネット上でネタにされるのも無理はない。

 

「あの、キバナさん…」

 

「んー?」

 

「キバナさんは、砂嵐パーティとドラゴンパーティ、どっちを優先したいのですか?」

 

僕の考えを伝える前に、これを聞くのは大事なことだと思ったため聞いた。

これによって微妙に答えが変わってくるだろう。

 

「おーそうだなぁ…どっちかっつーとドラゴンだが、砂嵐は消さないでくれると助かるな」

 

なるほど、そういうことなら……

 

「…わかりました。それならば、ギガイアスのところをバンギラスに、サダイジャのところをジャランゴ又はジャラランガにすれば良いと思います。」

 

僕は思ったことをそのまま伝えた。

正直回りくどい言い方をするよりもこの方が伝わると思うし、キバナさんの方針に沿うもののはず。

何より、僕自身回りくどい言い方は苦手なため、それで誤解を与えてしまうのは本意ではない。

 

「……」

 

僕の提案内容と現在のパーティ編成を比べてるのか腕を組んで考えているキバナさん。

さて、どうなるのか……

 

「…2つ質問がある。まず1つ。ジャラランガ又はジャランゴの特性は『ぼうじん』か?」

 

「そうですね、むしろそれしかないかと」

 

まず1つ。

 

「もう1つは、砂嵐を書き換えられたらどうするんだ?」

 

「フライゴンに砂嵐を覚えさせて使わせるか、バンギラスを一度引かせてもう一度出せば良いかと」

 

僕がそう答えると、キバナさんは少し考えるような仕草をした後、僕に向き直った。

 

「サダイジャのすなはきは必要ないってことか?」

 

僕は少し考えてから、答えた。

 

「…そうですね。むしろ、そこまで砂嵐に拘る必要はないかなって」

 

「?どういうことだ?」

 

僕の言葉に疑問を持ったのか軽く首を傾げるキバナさん。

 

「以前ダンデさんから聞きました。キバナさんのところのジムでは、天候への対応だけじゃなくてポケモン同士のコンビネーションや、あらゆる状況に対応できるかを見るんでしょう?なら、天候にそこまで固執しなくてもいいかなって思うんです。というか、キバナさんなら氷対策であろうキョダイジュラルドンのダイロックですぐ戻せるんじゃないですか?」

 

僕がそう言うとキバナさんは一瞬大きく目を見開いて、すぐに大きな声で笑いだした。

 

「…!っははは!!あぁ、そうだな!

確かに天候も大事だが、そこに拘る必要はなかったな!あぁ、ならそのパーティにするとしようか。」

 

「了解です!」

 

「あ、もう一つ聞きたいことがあるんだがいいか?」

 

「…?何かありましたか?」

 

よし、次はトーナメント等で使うって言っていた本気パーティか…と思っていたら、突然キバナさんが質問をしてきた。

疑問に思いつつも聞いてみると、

 

「ギガイアスのところ、なんでバンギラスにしたんだ?」

 

「……ドラゴンタイプにすなおこしの特性持ちのポケモンはいないので、こっちの方がドラゴンっぽいかなって…」

 

そんな質問が飛んできた。なぜだか、子どもっぽい理由に感じて少し恥ずかしくなってきたので別の方を向きながらそう答えた。

だってしょうがないじゃん!すなおこしを持ってるポケモンにドラゴンタイプいないんだし!少しでもドラゴンっぽさを出すならこれしかないじゃん!

と、誰に向けて言ってるのかわからないそんな言葉を内心で洩らしていると、キバナさんが突然腕を首元に組んできてもう片方の手で僕の頬を引っ張ったりグリグリと人差し指で突いてきた。

 

「ハッハッハ!!!意外と可愛いところあんじゃねぇか〜!!」

 

「や、やめてくださいよ!!」

 

そうして、暫く弄られた僕だった……。

 

ちなみに本気パーティの方も同じようなやり方で変えようとしたら、キバナさんが珍しく何かにビビっているかのように

 

「あ、あー…できればっつうか、絶対に近いんだがな…コータスは外さないでくれると嬉しいぜ……こいつがいねぇとあいつに勝てねぇんだ……」

 

と、物凄く冷や汗を垂らしながらそう言っていた。

僕の記憶が正しければ、キバナさんは確かジムリーダーの中で一番強い人だったはずだ。

そんな人がコータスを入れなきゃいけないと本気で考えるほどにやばい相手とは誰なのだろうか…

ダンデさんはおそらく違うだろう、むしろあの人のリザードンやその他のポケモンにコータスは全然刺さらない。というか逆に利用される。

ならばいったい誰が……そんな疑問が僕の頭に残り続けた。

そうなると意図して他にパーティを変える必要はあまりなさそうと感じたので、とりあえずはジジーロンやアローラナッシーを勧めといた。

ドラパルトやオノノクスも良さそうと思い勧めたのだが、「あいつと同じポケモン入れて勝つのはなんか違うからいい」と言われてしまった。さいですか…。

 

 

❐❐

 

 

そんなこんなで思い返していると、いつの間にかローズ委員長の話は終わりに近づいていて隣で控えてるダンデさんが準備を終えていた。

 

「エーデル、俺はそろそろ行かなきゃだからここで失礼するぜ」

 

「あ、はい。行ってらっしゃい、ダンデさん」

 

「ああ、行ってくる」

 

無敗の彼に、僕が特別何か言葉をかける必要はない。

ただ、いつも通りにするだけ。

それでいいのだ。

僕は、十ニ分に信じているから。

 

 

ローズ委員長の話の後は、キバナさんとダンデさんのエキシビションマッチだ。

パーティ編成の見直しにも時間を使ったが、どちらかというと僕はキバナさんのジュラルドンとの特訓の方に多く時間を使わされたのだ。

キバナさんには申し訳ないけど、ダンデさんが負けるとは考えていない。

が、少なくとも圧倒されることはないはずだ。

そう思い、僕はキョダイマックスした二人のポケモンのバトルを見ていた。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや〜、キバナのやつ随分と強くなったなぁ…」

 

「いいとこまでいきそうでしたもんね」

 

あの後、結局ダンデさんの勝ちに変わりはなかったが、キバナさんが映像で見た限りの以前までのバトルとは違ってそれなりに善戦していた。

負けた後のキバナさんは負けて相変わらず悔しそうにしていたが、どこか手応えを感じていたのか少し嬉しそうなところも見えた。

きっと、もっと成長するんだろうなと思う。

けど、その際に僕のところに無断で来るのだけは勘弁してほしいが。

 

「さて、次は懐かしのハロンタウンだ。ホップとユウリに会いに行くぞ!」

 

「了解ですー」

 

少し気が抜けた返事を返しながら、僕はダンデさんと共に列車に乗る。

ホップとはおそらく半年ぶりだ。今もウールーと元気にしているだろうか。積極的に関わりに行くあの姿勢に最初は嫌気が差していたが、なんだかんだでホップはいいやつだ。今となっては久々に会えるのが楽しみだ。

だけど、ユウリという人は知らない。

聞いてみると、ホップと幼馴染なのだとか。

もしかして、時々無表情でポケモンバトルの映像を物凄い集中して見ていたり話しかけられたと思ったらポケモンバトルの話しかしてこない、ホップとどこか対照的とも取れるようなあの娘のことだろうか。

だとしたら、僕はなるべく会いたくはない…というのが本音だ。

だってなんか怖いし、ポケモンバトル以外何も考えてなさそうだし。

そんな二人に会うとダンデさんは言っていた。

けど、ダンデさんのことだ。

会うだけじゃないのだろう。本当に会うだけならば、家族とはいえ多忙な身のダンデさんだしスマホロトムのビデオ通話とかで済ませるはずだ。

そもそも、昨日の時点でサプライズがどーのこーのと言っていたし考えずとも十中八九それのことだろう。

 

 

「お、そろそろ着くみたいだぞ。」

 

そう考えていると、ダンデさんがそう言いながら立ち上がって降りる準備を始めた。

僕も立ち上がり降りる準備をする。

 

さて、サプライズが何なのか楽しみだ。




【速報】キバナさんの手持ち強化&(ゲームで言えば)レベル40台のバンギラスというチート(?)完成。
ドラゴンのイメージ少しは上がるよ、やったね!

何気に初期からいるのに、今でもほぼ全く見かけないジジーロンカワイソス。それとも、もしかして自分が知らないだけで結構活躍してたり…?
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