プリキュア5の世界に転生しました…悪役サイドだった者ですが。 作:クルミ割りフレンズ
『ふふ、かかっておいでよ。勝てるものなら、ね』
「小手調べですっ!」
あちらがそう仰るのならばお言葉に甘えて遠慮無く...という感じで限定範囲で雹をガトリングみたいに降らせて攻撃してみましたが、やはり上手い。簡単に撃ち砕かれていますね。
「くっ!はあああ!」
「こんのぉお!」
『ははっ、そんなんじゃ僕は倒せないよ?ホラっそこガラ空き!』
「ぐぅっ!?」
やはり私は勿論彼女達と比較しても場数が違うのか回避や迎撃が上手い。私の雹も悉く銃撃によって撃ち落とされ、ドリームとローズの連携も受け流したり弾かれています。更にはあの謎の高速移動で突然の近接攻撃まで...。銃ライダーがインファイトしないで頂きたい!
それにしても結構な量の雹を降らせましたがこれ以上降らした所で撃ち落とされるか避けられるか...それなら手を変えましょう。と言う訳でルージュとアクアにチラッと目配せしましたが...
「「...っ!」」コクリ
おっ!分かって貰えた様で何よりです。それならこちらも攻撃を雹から熱波へと変更です!
「これでも!」
「食らいなさい!プリキュア ・ファイヤー・ストライク!」
『あんまり芸が無いね』
そういうと彼が取り出したのは一枚のカード。チラっとアタックライドのカードである事は見えましたが種類によっては私の作戦も失敗しますが果たして...
私の放った熱波とルージュのファイヤー・ストライクという広範囲攻撃に対しては回避よりもガードを選びましたか。...良かった、想定通りの動きをして貰えました。我々の攻撃は防がれてしまいましたがこれで良いんです。繋ぎはお願いしますよアクア!
「プリキュア・サファイア・アロー!」
私とルージュの攻撃の後に間髪入れずにアクアが上手く繋いでくれました。アクアが放った狙いを定めた矢は良く使われる一点集中型ではなく数本の矢を発射するタイプです。重要な点はディエンドに回避ではなく防御か迎撃を選択させその場からの移動を制限する事ですから。
『悪くはないけど背後を取れれば僕に勝てるとでも?』
アクアの矢もディエンドによって迎撃されて撃ち落されてしまいましたが私の狙いはここです!
「頭上と足元ご注意を!所により落雷の檻です!」
『なっ!?ぐぅっああああ!?』
狙いはディエンドの周辺に大量に残されていた私が降らせた雹です。私の熱波で雹を溶かし、ルージュのファイヤー・ストライクの爆発で視界を制限する。そうする事で周囲の雹が溶けて水になった事を誤魔化しつつ続くアクアのサファイア・アローで熱波とファイヤー・ストライクによって減った水分の補充しつつディエンドの移動を制限。そして私の落雷により周囲の水を使ってディエンドを感電させる。ここまでが作戦でしたが上手く行って良かったです。とは言え通用するのは1回が限度でしょう。出来れば変身解除まで行ければ良かったのですがそう上手くは行きませんでしたか。
『っぐ!やってくれたね、破壊力の高い攻撃しかして来ないと思ってたけど...』
「ええまぁ、少なくとも真面に反撃されるまではこちらを嘗めてくれると思ってましたから。まぁそれはそれとしてさっきも言いましたが頭上と足元注意ですよ」
「プリキュア・エメラルド・ソーサー!」
『っ!?しまっ!』
「プリキュア・プリズム・チェーン!」
僅かながら会話によって私の方に注意を向けつつ蜃気楼で姿を隠したミントによるエメラルド・ソーサーでの奇襲により体勢を崩しました。流石のディエンドも突然首に向かって刃が飛ばされれば驚くでしょうしね。更に追撃としてレモネードによって拘束、そしてミントと同じく蜃気楼によって今まで姿を隠していた彼女へと繋げる。
私はあくまで前座ですので。メインアタッカーは最初からドリームに任せるつもりでした。仮にレモネードの拘束が外れてもローズに逃げ場を塞いで貰えたでしょうし。
って、あっ!忘れてました彼にはまだあのカードが!!
「プリキュア・シューティング・スター!」
『なんてね!甘いよっ!』
「えぇ!?ちょっ!あだぁっ!?」
あちゃー、拘束から抜け出されてドリームはシューティング・スターの勢いそのまま地面に突っ込んじゃいましたか。そうでした彼にはまだあのアタックライド...インビジブルがあるんでした。テレビで見てた時はただ透明になるだけの能力だと思ってましたがディケイドと同じく当たり判定までバラけさせるなんて...。
ウェザーマインを引っ掴んで急いで駆け寄りましたが間に合いませんでした。油断していたつもりは無かったのですが、土壇場での機転はやはり彼の方が上ですか。
『いやぁ、今のは危なかったよ。後1秒でも発動が遅れれば変身だって解除されてたかもね』
「嘘吐きなさいな、結構余裕あったでしょうに...」チラッ
標的を見失って地面に突撃してしまったドリームの方に視線を向ければ小規模ながらクレーターが出来る程度には高出力で突っ込んだご様子。スピードもかなり出ていたので彼の言う通り直撃していれば本当に変身解除まで持って行けたかもしれませんねぇ。それはそれとしてアニメならたん瘤の1つや2つは出来てそうなくらいには痛そうです。
「あいったたた...頭打ったぁ」
『まぁ流石に僕からしても君達7人は少し荷が重い...多勢に無勢だ。』
そう言いつつ腰のカードケースから1枚のカードを取り出すディエンド。ディエンドと言えばこの能力って感じですよね。本来なら妨害なりした方が良いんでしょうけどまぁお約束というか私自身彼の力を見てみたいという欲に駆られてしまいます。
『そういう訳で僕も仲間を増やそう』
ディエンドが使うKAMENRIDEは自身が変身するカードともう一つ、カードに描かれている仮面ライダーを召喚するタイプ。そして今回召喚されたのはライオトルーパーですか。あまり強くない所謂量産型ライダー...今回はそれが6体召喚され数で見れば7対7。ネオディエンドライバーでは無い上にライオトルーパーなので必殺技など出しはしないでしょう。寧ろ素のスペックが高い鬼系ライダーなどを出されるよりかはマシです。いきなり敵の数が増えた事で皆さんさっきまでよりも更に気を引き締めておられるご様子。うぅむ、しかしこのまま乱戦になって私の攻撃が誤射するかもしれない可能性を考えると...。
「申し訳ないのですが皆さんには彼等の相手をお願い出来ますか」
「でもそれじゃあウェザートさんが...」
「ええ、ですので皆さんには早急に彼等を倒して駆けつけて頂くと嬉しいですね。それまでは何とか持ち堪えてみせますよ」
「...分かったわ、直ぐに皆で駆けつけるわ。ドリーム!」
「うんっ!行くよ!みんな!」
「「「「 Yes! 」」」」
「たくっ、それまでやられないでよ?」
やる事が決まれば後は各々に任せるだけです。ここまで数分間じゃれ合いましたが未だに彼の思惑が分かりませんね。テレビで見ていた彼の印象としてはお宝を手に入れる為なら手段は問わないにしても手に入れたならさっさと退却するイメージだったのですが...他にまだ目的でもあるのか否か。まぁ考えても埒が明きませんね、それなら
『終わった?それじゃあいってらっしゃい兵隊さん達♪』
「皆さんお気をつけて!」
◇ ◇ ◇
(side・???)
「それで?アレを持った小娘はどうなりましたか?優秀な君達の事です、勿論始末して取り戻したのでしょう?」
ここはウェザート達が居る世界とは別の世界にある高層ビル...その最上階の部屋に4人の男が揃っていた。高級そうなソファに足を組んでふんぞり返りながら部下と思われる緑・紫・黒のバンダナを腕に巻いた3人の男達を冷めた目で見ていた。
詰められている様な雰囲気の中3人の男達は顔色悪く目の前の男の言葉に更に顔を青くする。意を決して3人の内、緑のバンダナを着けた男が口を開く。しかし
「い、いえそれが「まさか未だに取り返すどころか捜索も上手く行ってない...等と言うつもりですか?」...誠に申し訳ございません」
「はぁ、全く。君達は一体どれだけ僕を失望させれば気が済むのでしょうか。相手は何の力も持たない人間の小娘ただ1人...一体どうすればここまで難航すると言うのです?ねぇ?」
「...またしても貴方様のご期待に沿えず、任務も真面に遂行できず申し訳ありませんでした」
「「申し訳ございませんでした」」
緑のバンダナの男が深々と謝罪すれば残りの2人も同様に腰を曲げる。その顔に浮かぶのは恐怖その物。対して目の前の男は相変わらずつまらなさそうにそんな3人を見ながら嫌味を言う。
「本当に申し訳無いと思っているのならさっさと小娘を探し出しなさい。君達には私兵としてグロンギにオルフェノク、魔化魍を態々
「「「.......」」」
「分かったのならさっさと任務に戻りなさい。話は終わりです」
「「「はっ!」」」
バンダナを着けた男達は返事をすると足早に退出し任務に戻る。1秒でも早く目の前の男から逃れたいからだ。
彼等が出て行った後部屋に残った男は立ち上がりビルの窓から外の光景を眺める。その口元は僅かに弧を描いている。
「フン、まあいい。着々と人間の数は減っている...彼等も人類という脆弱で愚かな種の根絶に一役買っているのだし、ね」
高層ビルから見渡せる景色ではどこかしらで火の手が上がり、爆音が響き、複数の人間の絶叫が聞こえる。その光景を見ながら男からは時折笑い声が漏れ、その目は先程と違って狂気が宿りながら細められていく。
「後はアレさえ取り戻せば残りは全て僕だけで終わらせられる!そうすれば聞くに堪えない人類の悲鳴も大して役に立たない無能共も消せる!ふふふ...ふはははは!!!」
男は1人部屋の中で狂気の混ざった笑い声を上げ続ける。左手の中で1本の黄金のガイアメモリを弄びながら。
◇ ◇ ◇
何とか上手い事彼女達とライオトルーパー、私とディエンドに別れる事が出来ました。人数が減った分彼のヘイトは私だけになる訳でちょっと辛いです。
「くっ!はあああ!いい加減ローズパクトを返しなさい!」
『ぐっ!返せと言われて大人しく返してる様じゃ泥棒は名乗れない、よ!』
「痛っつ...!開き直らないで欲しいのですがっ」
とは言え乱戦を避けてディエンドと分断したのは正解でしたね。あれだけの人数で
『言っただろ?そうでもなきゃ泥棒なんてやってられないよ。それに折角
「...は?教えてもらった?一体誰に...?」
『おっと、話し過ぎたね。お喋りもそろそろ終わりにしようか』
えっと...彼の予期せぬ発言で一瞬頭が真っ白になりましたが一体誰が彼にローズパクトの情報を?エターナルの線も考えましたがそれは無いでしょう。その場合エターナルにとっては手を組むメリットがありません。お宝の情報を与えた所で彼の場合はそのまま持ち去ってしまうでしょうし、例え彼のそういう性格を知らなかったとしても海東大樹自身にも大したメリットは無い。ならば
『長物使いには長物使いでどうかな?』
『『......っ!』』
「ちょっ!?」
カメンライドによって召喚されたXライダーとレンゲルが登場するや否やライドルスティックとレンゲルラウザーで殴り掛かられてちょっとピンチです。右手はウェザーマインでライドルスティックを、左手はウェザートマグナムで何とか受け止めてますがやはりライダー相手だと徐々に押されますかっ!こうなったら一か八かですっ!
「せぇいっ!ついでにコレもオマケです!」
『WEATHER MAXIMUM DRIVE』
『『っ!?...っ!』』
ふふふ、やはり瞬間的な出力ならまだ私の方が上でしたね。態と踏み込んでから体勢を崩し銃撃からのウェザーマインでの薙ぎ払い...オマケでヘラクレスビートルフォンでマキシマムドライブの発動。突風を纏っての突進で吹き飛ばしてくれましたが流石にまだ消滅しませんか...っ!
『へぇ、やるじゃないか。でも君でもこれならどうかな?』
『!とぉう!』
『...』
クロスアタック...やはり使って来ましたね。ディエンドが召喚したライダーに必殺級の技を使わせる際に使用するカード。相手が幾ら召喚された偽者とはいえ使って来る技は間違いなく数多の怪人を打ち破って来た技であるのは確かです。ぶっちゃけ好きだったライダーの必殺技を見れる事でのワクワクと絶賛ピンチかもしれない事でのドキドキなの...ですが...。ん?あれ?これは寧ろラッキーなのでは?
『僕は律儀だからね、オマケにもしっかり料金は払うさ。お釣りはいらないから受け取りたまえ』
『X!キーック!!!』
『スピニングダンス...』
どうやら今回は幸運の女神は私の方に微笑んでくれた様ですね。本当に『運』が良かった。
「お望み通り受けて立ちましょう!はぁっ!」
『っ!ぐぁっ!?』
『ぬぅうっ!?』
『何っ?これは...』
「使わせる技を間違えましたね。そして...」
私がやった事と言えば簡単です。レンゲルが使用したスピニングダンスは空中浮遊してから体を高速回転させながら竜巻を纏ってのキックです。そう竜巻...つまりそれが気象現象であるならば『ウェザー』たる私の制御下に置けます。後はそのまま竜巻の方向をXライダーの方に誘導し同士討ちを起こしたという事です。
『ヘラクレスビートル』
『WEATHER MAXIMUM DRIVE』
「ディエンド、お人形遊びは終わりにしましょう。ウェザー・ヘラクレスペネトレーション」
『『ぐぁあああ!?』』
『ぐっ!くうぅ!』
レンゲルとXライダーはマキシマムで貫き消滅させる事が出来ましたが流石に直撃はしませんでしたか。まぁそれでも足元には着弾したので余波でそこそこダメージは入ったでしょうね。変身解除させられなかった事は残念でしたがね。
「...いい加減降参しませんか?いくら何でも量産型ライダーじゃ彼女達を倒すなんて出来ないでしょう。直ぐに駆け付けてくれますよ?」
『ぐっ!それはどうかな?僕が君を倒して逃げる、なんて可能性だってあるかもしれないよっ』
そう言いながらディエンドが取り出したのはファイナルアタックライドのカード...。確かに使われれば私とて一溜りもありませんが、この距離なら使わせる前に私の方が先に届く!
そう、この距離なら本当に先に当てられる。その自信がありました。だからというか私の悪い癖が出ちゃいました。肝心な所で油断する。改善出来たと思っていたのですがどうやらレジェンドライダーと戦えた事で浮かれてたんでしょうね。
だからこそディエンドまで後一歩という所まで距離を詰めれた事で気付くのが遅れました。私の直ぐ真横から迫って来ていた
『くっ!.......は?』
「な!?コレはっ!?
オーロラカーテンに呑み込まれて強制的にこの世界から姿を消すハメになるなんてヘマをやらかす事に。馬鹿に付ける薬は無いらしい事はどうやら本当だったみたいです。何回やったら気が済むんでしょうかね私は、なんて後悔しながら転移したのでした。
『今のは、オーロラカーテン...。鳴滝さんめ、まさか僕を利用する為にお宝の情報を...気に入らないねぇ全くっ』
知人にも時々読んで貰ってるんですが「これが放送されてる世界線の掲示板回とか書かねーの?」って言われたんですけど流石にプリキュア 5とガイアメモリじゃ年代が違う上に「なんだあのアイテム」ってなるからやりにくいんですよね。次回あたりやっとアンケートの結果やれそうです。