プリキュア5の世界に転生しました…悪役サイドだった者ですが。 作:クルミ割りフレンズ
Yes!プリキュア5で一番好きな話は37話です。のぞみのココへの信頼がとても良く感じれる回ですよね。
あれからかなり時間が経ちました、というかギリンマさんが敗れました。なんならプリキュア5全員強化技覚えている頃だと思います、時間飛び過ぎだろと思われますけど立場上早々現場に行けないんですよね。
その代わりに自室で
しかしまぁそうこうしている内にやっとデスパライア様直々に辞令が下りましたよ。内容を要約すると【プリキュアたちが何故強大な力を前にしても絶望せず希望を見出せるのか調査せよ】との事です。珍しくドリームコレットを狙えとかではないのだから少々驚きましたが、どんな暗闇の中でも希望を見出したプリキュアという存在を改めて脅威と認識したのでしょう。
彼女たちは5人で1つのプリキュア、それをバラバラにするというカワリーノさんの作戦は良い線行ってたみたいですが唯一の誤算は一人でも希望を再び持ったならば周囲のプリキュアにも伝播して行くという事でしたね。なんなら本人が毎回口上で言ってましたしたよ「大いなる希望の力」だと。
さてと、では行くとしますか。時期としては30話と31話の間あたりですかね。私の初の
颯爽とスーツの上に羽織ったコートを翻して行く私、キマッタァ...。
◇ ◇ ◇
所変わって私の目の前にあるこの建物、そう『ナッツハウス』です。
しかし、ここまで近づいても感知されないという事はやはり私は他のナイトメアの方たちとは出自が異なるのもあるのでしょうが、所謂〝純粋な″闇の住人では無いようです。
では少し深呼吸して突入です。あぁやっとプリキュア5に会える!いざ!!
「こんにちは。」
「こんにちは!いらっしゃいませ!」
うおおお!最初に迎えてくれたのは元気溌剌 のぞみちゃん です!はぁ~生きてて良かった、いえ一度死んでますけどね。
兎に角平常心ですよ平常心、ぶっちゃけオ〇ナミンCより元気貰えて顔面崩壊しそうです。眼すら動かさないように周囲を確認すると丁度お客さんはいませんでしたが他のメンバーの皆さんもいるようです。ヨキカナヨキカナ
「このような所にアクセサリーショップがあったのですね、初めて知りました。」
「そうなんです!少し前に出来たんですよ。女性のお客さんは良く来て頂いてるんですけど男の人のお客さんって初めてです!」
今度は うららちゃん に話し掛けられました。はぁあ!アイドルやってるだけあってプリキュア5の中で一番年下なのにしっかりした雰囲気と可愛さが混在している!
それにしてもなるほどアクセサリーショップに加えてハンサム店長が揃っていれば女性客が集中してしまうのは当然ですね。そうくれば必然、男性のみは寄り付きにくいでしょう。
「なるほど...おや貴女アイドルの春日野うららさんではありませんか?」
「え?私の事知ってるんですか?」
「えぇ、お恥ずかしながらこの歳でファンになってしまいました。時折テレビでお見掛けしています。CDも購入させて頂きましたよ。」
「うわあ!ありがとうございます!」ペコリ
さすが輝く乙女!油断したらみるみる内に此方が浄化されそうだ!
まぁ、うららちゃん だけではなくプリキュア5全員のファンなのですけどね。フフフ
「そうですね、此処にこうして来たのも何かの縁。貴方が店長さんですか?商品をいくつか買わせていただいても?」
「ええ、そう言って貰えるとありがたい。何を買われますか?」
「生憎と私はそういった知識に疎いものでして。よければ店長さんや皆さんでいくつか見繕っていただけませんか?」
「俺は構わないが、皆もいいか?」
『Yes!』
おお!凄い生の、それも戦いでもない状況で「Yes」が聞けました!
今日は仕事で来たのですが非常に良い思い出が出来そうです。のぞみちゃん・りんちゃん・うららちゃん・こまちさん・かれんさんは勿論ナッツさんとココさんも選んでくれています。ミルクさんは人間態になれないので2期に期待です。
男の私でも持ちやすい落ち着いた物を選んでくれたようです。これってファンからしたらかなり嬉しいお土産ではないでしょうか?
「お待たせした、こちらの商品です。」
「ありがとうございました、では代金を。待たせて頂いている間店内の商品を拝見させて頂きました、どれも素晴らしいものだ。」
「ありがとうございます。全部ナッツや私達で作ったものなんです!」
うっはあー!のぞみちゃん、その笑顔が私には効く!これはココさんが落ちたのも納得ですねぇ。
ふう、お土産(自分用)も買いました。心苦しいですがお仕事を始めましょうか。
「そうでしたか、皆さんが。ではまた次に寄らせていただいた時も何か買わせていただきますね。それでは」
『ありがとうございました。』
「おっと、私とした事が大事な事を忘れていました。」
『??』
フフフ、皆さん「どうしたのだろう?」という顔をしています。
そう、ここです!ここで出来る悪役(笑)ムーブです!
「いえね、とても とても大事な事を忘れてしまう所でした。」
「大事な、事?」
「えぇ こうすれば、分かっていただけますか?」
◇ ◇ ◇
のぞみ達は今日は珍しく暇を持て余していた。朝からナッツハウスを手伝っていたがお客はチラホラとしか来なかったからだ。いつもなら沢山の女性客が訪れるが今日はその何分の一といった程度であった。
しかしそんなのんびりしていた中不意に店の扉が開かれて一人の男性が入ってきた。言わずもがなナッツハウスはアクセサリーショップ、男性客自体が珍しいというより見た事が無かったのだ。
人間に化けたココやナッツと同程度の高身長にスーツの上からコートを羽織った優し気な目元の男性。ココやナッツ、家族やそれに近しい存在以外ではあまり男性と関わりが無い彼女たち。無論ナイトメア達は論外であり、男性の持つ柔和な雰囲気には好感が持てる。
自身の年齢を気にしてか、うらら のファンだと言う男性は恥ずかし気に頬を綻ばせている。それを見てのぞみ達やココ、普段無愛想なナッツまでも口角を緩ませる。
記念にとアクセサリーを買いたいと言う。自身ではそういった事柄に疎いから自分達に選んで欲しいと言われ張り切って選ぶ事にする。その瞬間のみだが男性が一際嬉しそうになったように感じたがのぞみはその考えを直ぐに脳内の隅に追いやった。普段なら派手だったり華やかな物を勧めたりするが今回は男性、年齢は30代前半といったところでとても紳士的だ。選ぶのなら普段と趣向の違う物でなければならないだろう。ならばと同じ男性であるココやナッツ、頼れる先輩である こまち や かれん に相談しながら決める事にした。実家が花屋で手伝いをしている りん も通じるものがあるのか のぞみ と うらら にアドバイスをくれる。
全員でそれぞれ選んだ物を男性に渡すと余程嬉しかったのか先程とは違うように頬を綻ばせる。
たったこれだけのやり取りではあったが此処にいた皆が男性に好感を抱いていた。男性は次に来れた時はまた何か買わせてもらうと言い帰ろうとする。
しかし何かを思い出したと言って立ち止まった。「なにか忘れ物かな?」などと考えていると男性は先程と同じ優し気な笑顔のまま振り返り、
「えぇ こうすれば、分かっていただけますか?」
全身が総毛立ちココとナッツに至っては元の姿に戻ってしまう程のドス黒く禍々しい力を発する男性がいた。
◇ ◇ ◇
おぉっと久しぶりで加減を間違えてしまいました。ココさんとナッツさんの擬態が解けてしまいましたし。
「あなた、一体誰!?何なの!?」
「質問にお答えしましょう。私の名は【ウェザート】、ナイトメアの刺客にして幹部。つまり貴方がたの敵という事です、以後お見知りおきを。」
「ウェザート...ナイトメアの幹部!」
良し!超強そうな敵として振舞えましたよ!序でに名前も覚えてもらった。他の人達みたいに毎回毎回ナイトメアって呼ばれるのはゴメンですからね。プリキュアに名前を憶えて貰えるなんてウルトラハッピーってやつです。
「ナイトメアでお前みたいな奴見た事ないココ!」
「それはそうでしょう。私がナイトメアに加入したのはココさん、ナッツさん、ミルクさん、貴方達の故郷であるパルミエ王国が滅ぼされた後なのですからね。」
「ナツ!?何故今になって出て来たナツ!今まで色んな奴がコレットを狙ってきたのに何故今更ナツ!」
「立場上の問題です。私は幹部の中でも最も位が高いのです。故にそうそう現場に出られなかった。しかし最近になってデスパライア様から直々に命令があったので来た次第です。」
「「で、デスパライア!?」」
デスパライア様の名を聞き震えるパルミエ王国出身の方がた。無理もありません、故郷を滅ぼしたナイトメアの総帥なのですから。
依然彼女たちはこちらを警戒の眼差しで見つめ続ける。あぁそんな目で見られているとゲフンゲフン!
「それじゃあ今度はあなたがドリームコレットを奪いに来たという事ね!」
「「そんな事させないんだから!」」
今までのナイトメアの人達同様コレットを奪いに来たと思った かれんさん 。そしてそんな事はさせないと叫ぶ りんちゃん と うららちゃん。
おっと今回は違うという事を言っておかなければ、どうせ闘う事になりますが。
「いいえ、それは違います。今回はドリームコレットが目的ではありません。」
「ドリームコレットが狙いじゃないなら何が目的!」
のぞみちゃん にそう聞かれて彼女たち指差しながら答える。
「貴女たちですよ、プリキュアの皆さん。端的に申しますと私と戦って頂きます。」
「私たちと戦う事が、目的ですって。」
「えぇそうですよ。キュアアクア、水無月かれん さん。私としても貴方たちにこんなにも素晴らしい物を頂いておいて心苦しいですが。」
私が言った事に皆が眉を顰めて怪訝そうに此方を見る。まぁ今までのナイトメアの皆さん大体趣味が悪かったりしますからねぇ。一般的に綺麗だったり素晴らしいと言えるものをそう思わないと言えば分かりやすいでしょう。
「怪訝そうですが本心ですよ。他の方はどうか分かりませんが私の感性は一般的ですよ。だからこそこの様に美しい物が揃っている此処で戦うのは本意ではありません、故に。」パチン
そう言ってフィンガースナップをすると周囲が荒野の様な景色へと一気に変わる。一種の結界の様なもので私が闇の住人(仮)になった事で習得した能力のようなものですね。結構便利で使い勝手が良いんですよ。
プリキュアの皆さんは最初こそ戸惑っていたようですが直ぐに闘いの目になりましたね。やっと生でアレが聞けます!見れます!
「行くよ!みんな!」
「「「「「プリキュア・メタモルフォーゼ!」」」」」
「大いなる希望の力! キュアドリーム!」
「情熱の赤い炎! キュアルージュ!」
「はじけるレモンの香り! キュアレモネード!」
「安らぎの緑の大地 キュアミント!」
「知性の青き泉! キュアアクア!」
「希望の力と」「「「「未来の光」」」」
「「「「「華麗に羽ばたく5つの心 Yes!プリキュア5!」」」」」
素晴らしい!!これこそが私が見たかったプリキュア5だ!それが今真の意味で目の前にいる。ただ変身しただけだというのに力が随分と増したのを確かに感じる!思わず拍手などしてしまいましたよ。あっホラ、プリキュア5どころかココさんたちまでキョトンとしているじゃないですか。
「素晴らしい、これがプリキュア!これが希望の力ですか!なるほど、これほどの輝きならばどのような暗闇の中でも絶望せずに希望を見出せる筈です。」
「あなた、何でそんな事を...。」
「おや意外ですか?言った筈ですよ、私は感性は普通だと。素晴らしいものを見たのなら称賛を送るのは当然です。」
「だったら何故こんな事をするの!貴方たちがこれまでして来た事がどういった事か分かるでしょう!」
「簡単な話です、貴女たちがプリキュアで私がナイトメア。闘う理由としてはこれで十分です。」
あぁ、ここに来てはっきりと改めてプリキュアと敵対するのだという現実を受け入れているとちょっぴり表情が沈んでしまいました。
「あなたやっぱりそんなに悪い人に見えないよ。私たち話し合ったら分かり合えないかな。」
「...少々話しすぎましたね。構えなさいプリキュア5、私も行くとしましょう。」
危ない危ない のぞみちゃん の説得で瞬間的に「プリキュア側に味方します。」とか言ってしまうところでした。ふぅ~
話は変わりますが皆さん、特に特撮なんかを良く見ている方。変身する時に掛け声がある作品ってあるでしょう。その中でも私は怪人・疑似ライダーたちの掛け声が好きなんですよ。「培養」「蒸血」「潤動」「実装」という風に「変身」とはまた違ったカッコよさがあって好きなんです。
そこで私考えたんですよ、いつか私もやってみたいって。ドーパントにもあれば良かったんですけど、生憎とドーパントは平成2期の最初の怪人。そんな掛け声はありませんでした。代わりに本来はガイアメモリのガイアウィスパーが名前を言うんですがね。しかし諦めきれなかった私は虹色の脳細胞を総動員してオリジナルの掛け声を編み出しました。そして今こそソレを披露する時!
強者風の雰囲気を醸し出す事でプリキュア5やココさんたちは先程よりも表情を引き締めました。そして静かに、しかし確かに周囲に聞こえるように
「想覚」
その一言と共に私の周囲を雷や冷気、強風に熱波と豪雨という無駄に派手なエフェクトで覆い【ウェザー・ドーパント】の姿に変身する。変身するだけならこんなエフェクト無いですよ、ただ格好つけたいだけです。
「さぁ始めましょう、プリキュア5。手加減するので本気で掛かって来なさい!」
親に男なのにプリキュア見てるのって言われましたよ。そんなものは偏見だ!
30,40過ぎても見てる人いるんだから私なんてまだまだです。
どれを書けばいいですかね?
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最初からプリキュア陣営
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鏡の国
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5GOGO
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新規にライダーとのクロスオーバー