「でっけぇ……」
天空闘技場、高さ991メートル、階数251階、年間観客動員数10億越え、一日平均4000人の腕自慢たちが訪れる「野蛮人の聖地」「格闘のメッカ」である
「
言い訳のようだが、
さっそく受付の列に並んだいずなは、パンフレットを読んで天空闘技場の仕様を確認していた
(10階ごとに階層が分かれて、一勝するごとに階層が上がる。そして階層が上がるほどファイトマネーが上がって、100階から自分の部屋がつきやがる!人の多い下に降りなくて済みやがるです!)
男の話を聞いて隠れ続けるのはやめたいずなだが、こうして人の多い場所では、周りからの好奇の視線や絡んでくる輩が多く、人混みに紛れて尻尾を触られるようなこともあるせいで落ち着けなかったのだ。今でこそ気配を消して気づかれないようにしているが、できることなら人混みは避けたかった
(200階からはファイトマネーがでやがらねーけど、フロアマスターってのは興味があるです)
「……え、あ、登録ですね。では、こちらの用紙に記入をお願いします」
(名前、生年月日、闘技場経験の有無、格闘技経験、格闘スキル………これでいいか、です)
「はい、イヅナ=ハツセ様ですね。1975番になります、お聞き逃しのないよう、ご注意ください」
さっそく会場に入る。見たところ、気配を消したいずなに気づいたものは一人しかいない。また、念能力者もいないようだ
(まぁ、一階ならこんなもんか、です)
いずなとしては、全力の隠密ならともかく、小細工をしただけで特に隠れている訳でもない状態ならば、上階の人間なら気づくだろうと考えていた
『1975番様、2184番様、Cのリングまでお越しください』
「ん!きやがった、です」
いずなは、大量の注目に少し緊張しながら、Cのリングへと向かう
「おうおう!嬢ちゃん、ここにくるなんて運が無かったな!俺は弱えー奴を痛ぶるのが大好きでな、そう簡単に逃げるんじゃねーぞ!」
対戦相手らしい、スキンヘッドの大男は、いやらしい目でいずなを見ながらそう言った。周りも可哀想な少女を見る目や、いずなを馬鹿にするような声、はたまた子供が出てくることに闘技場を舐めていると怒る人、可憐な少女が痛めつけられるさまを楽しみにしている者など、誰もがいずなを侮っていた
「ここでは挑戦者のレベルを判断します。3分以内に自らの力を発揮してください」
一階で行われる初戦では、戦いの内容に応じて最大五十階までスキップできるのだ
「………ハゲザルが、いずなに喧嘩吹っかけてきやがった、です」
「ああんっ!誰がハゲザルだドチビが!」
「それでは、始め!!」
「ヤロウブッコロシテヤラー!!」
向かってくるハゲに応じて、威圧を放つ。最低限、審判が倒れない程度に制御された殺気は、他のリングの選手と観客を巻き込み、心の弱い者たちを失神させた
「せ、1975番、50階へ!」
こうして、誰かに文句を言われることもなく、初戦は順調に終わった
その後、今度は相手以外に影響が出ないように制御した威圧で、当たり前のように50階を勝ち上がったいずなは、ファイトマネーをもらって、宿を探していた
(窓口のねえちゃん、いいやつだった、です)
ファイトマネーをもらう際、一つ問題があった。それは、いずなが、口座を持っていないことだ。いずなはこれから、ファイトマネーが億を超える上の階へと、順調に上がっていく予定だが、その際、そんなお金を現金で持っていては、邪魔になる。悩むいずなを見ていた窓口の人が、おねーちゃん呼びと耳と尻尾をモフることを条件に、いずなの口座を作ってくれたのだ。
「すまない!少しいいだろうか」
悩みが晴れて上機嫌ないずなを呼び止める者が一人
「俺はカストロ、武道家だ。君に指南を願いたい!」
それは会場で見た、いずなに気づき、隣のリングで試合をしていた男だった。
点が並んでる沈黙って、みんなどうやって打ってるんですかね・・・
あと文章の最後に、。を付けるか付けないか悩んでます