暗黒大陸出身のイヅナたん   作:羊、飛ぶ。

5 / 7
カストロのイメージは某鬼サイボーグをマイルドにした感じです。
いずなたんの口調やっぱむずくね?

修正・三話の後書きを少し修正しました。師団長もう少し強いイメージだったわ。


修練開始

 カストロの話を要約すると、自分を威圧の余波だけで負けたと思わせるほどの強さに憧れた。ということらしい。

 

「もちろん対価は払う、考えてもらえないだろうか?」

 

 対するいずなはといえば、結構乗り気だった。今も、自分を見つけたことから、それなりに強い人間であることはわかるし、指南するとなれば、対価に情報や労働などを求めることも簡単だ。しばらくはここを離れるつもりもないし、何より、憧れているとまで言われて、悪い気がする訳ない。

 

「・・いいだろ、そこまで言うなら稽古つけてやる、です」

 

「おお!本当か!いや、本当ですか!」

 

「あんま難しいことはできねえけど、お前ができそうなことは教えてやるです」

 

「よろしくお願いします!先生!」

 

「ん!じゃあ明日からさっそく始める、です!」

 

「はい!」

 

 こうして、いずなに初めての弟子ができた。

 

「そういえば先生、宿を探しているのではないですか?」

 

「よくわかったな、です」

 

「そのような動きをしていたので。なら、私が泊まっている宿はどうでしょう?部屋も広いし、食事も美味くておすすめですよ?もちろん、宿代は俺が出します」

 

「じゃあ、そこにしてやる、です」

 

 

 

 

 次の日、さっさと試合を終わらせた二人は、走って街の郊外の荒地まできていた。

 

(流石に速い、ついて行くだけで精一杯だった)

 

「まずは、お前がどれだけできるか、測ってやるです。全力できやがれ、です」

 

「!はい!胸をお借りします!」

 

 カストロが構えをとる、いずなは自然体で、まずは好きに打たせてみるようだ。

 

「はあっ!ふっ!せあっ!」

 

 カストロが左手刀を縦に振るい、いずなが半身になって避ける。ローキックを軽く跳んで、そこを狙った正拳突きを、カストロの腕に手をついて飛び越える。

 

 後ろを取られたカストロは、すぐに反転しながら手刀を繰り出す。いずなは屈んで躱し、打ち下ろすような突きを下がって躱す。

 

「虎咬拳!」

 

 それを隙と見たカストロは、距離を詰め、鉤爪のようにした両手でいずなの腕を挟む。

 

「なっ!?」

 

 しかし、傷一つ付かない。決まれば鋼鉄をも噛みちぎる虎咬拳だが、一瞬オーラを纏った腕を傷つけることはできなかったようだ。

 

「次はこっちからいくぞ、です」

 

 いずなのパンチが胴に飛ぶ。しばし呆然としていたカストロだったが、拳に反応して受け流す。

 

(鋭い!)

 

 すかさず、いずなが連打を放つ。カストロも素早くさばいてゆくが、一瞬テンポの変わった拳に対応できずに一撃もらった。

 

「ぐっ…」

 

「大体分かった、です。体術は特に言うことことはねーです。だから、もっと大事なこと教えてやるです」

 

「もっと大事な…それは?」

 

「せいれ…念、です。これを使えりゃ、今までと段違いに強くなりやがるはずです」

 

「おお!そのようなものが!ではさっそく…」

 

「少し待ちや……いや、始めやがるです!」

 

 お互いに向かい合って構える。

 

 いずなは少し悩んでいた。獣人種(ワービースト)にとって念は、程度は違ど成長の過程で自然に使えるようになるものだ。念使いがいるなら、人間がオーラを扱えないということはないはずだが、いずなは人為的に精孔を開ける方法など知らないのだ。

 そして今なんとなく、念を直接ぶち込んでやればなんとかなるのではないか?と思い至った。ので、軽く念を込めたボディーブローを決めた。

 

「ふっ!」「ぐはっ!」

 

 あっさり成功した。

 

「こ、これは!…ゴフッ」「あっ」

 

 そして血を吐いて倒れた。加減をしたとはいえ、念による攻撃は強すぎたのだ。

 

 

 次の日

 

「すまねえ、さすがにやりすぎだった、です」

 

「いえ、あまり気にしないでください。こちらからお願いしたことなんですから」

 

 あの後、カストロを担ぎ、急いで病院に向かった。一時は危なかったそうだが、もう大丈夫らしい。

 

「ところで、この、蒸気のようなものが念、なのですか」

 

「そうだ、です。正確には、そのモヤモヤしやがるのがオーラで、オーラを使った技術が、念とか、念能力っていいやがるらしい、です」

 

「?らしい、とは?」

 

「いずなは遠くから流されやがったから、こっちでそう言うらしいって聞いただけだろ、です」

 

「そ、そうだったのですか…」

 

 少しの沈黙があった後、カストロが切り出す。

 

「では、念能力とは、どのようなものなのでしょうか」

 

「それは大体わかるだろ、です。こっちでなんて言うのかしらねーけど、いずなが今やってるみたいに、オーラを纏う『纏』。オーラをいっぱい纏う『練』。オーラを出さない『絶』。これが基本だろ、です」

 

 説明とともに、いずなが実演して見せる。

 

「なるほど。ならば、今私がやっていたこれが、『絶』なのですね」

 

「多分、死にかけやがった時に、オーラを無駄に垂れ流さないために自然になった、です」

 

「なぜです?」

 

「オーラってのは命の力です。そんなもん垂れ流してたら疲れるに決まってやがるです」

 

「……なるほど。起きたばかりの時にやけに疲れていたのはそのせいでしたか、どうりで」

 

 カストロは納得したようだ。また、修行をどうするか聞いてみたところ。

 

「怪我は問題ないので、先生さえ良ければ、今からでも!」

 

 そうゆうことになった。




オーラ垂れ流しながら大怪我しちゃったから死にかけた訳ですねー。問題(ない訳)ないです。
いずなたん自身が腹に穴空いてもしばらく戦えるような種族だから、本人が大丈夫って言う(大丈夫じゃなくても気合でなんとかするって考えてる)なら大丈夫なんだろうと考えてます(怪我してることには気づいてる)。

獣人種は、念能力の名前(円とか練とか)は、オーラ、念、の単語以外は人間と同じです。なんでそんなことを、と思うかもしれませんが、一応理由はあります。まあ一番は考えるのがめんどくさくなったからなんですが。
あと、基礎に『発』がないのはわざとです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。