暗黒大陸出身のイヅナたん   作:羊、飛ぶ。

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うま娘…楽しいですね…()


200階到達

『早速決まったーっ!ボンノ選手耐えきれない!これまで多くの闘士たちを阻んだ”威圧”、未だ無敗!イヅナ選手、190階クラス進出です!!』

 

『おおっと、クリーンヒットォッ!圧倒的な余裕を見せつけて、カストロ選手、一発KOッ!190階クラス進出だ!!」

 

 その後も二人は順調に闘技場を勝ち進みながら順調に修行を進めていた。

 

「…『纏』に気を取られんな、です」

 

「くっ!申し訳ありません!」

 

 いずなが提示した修行は、念を纏えなければ動けなくなるほどの威圧を与えながら組手をする、というものだった。勿論、『纏』が緩んで動けなくなっても攻撃は飛んでくる。

 

「もっと攻撃しねーと負けんぞッです!」

 

「はっ!うおおお!」

 

 この組手を行う際、いずなは心掛けていることがある。できるだけ突拍子もない手を混ぜることだ。時に罠を張り、時に姿を消し、時に武器を使う。この時、できるだけ念を絡めるのがみそだ。

 いずなは系統で言えば強化系、というか獣人種は突然変異でも起きない限り強化系だ。それも変化系と放出系が40,強化系が260、他はほぼゼロ、みたいな強化系極振りみたいな種族だ。しかも個人の『発』が滅多にない。

 変わりと言ってはなんだが、種族の特性なのか獣人種は、応用技でやれることが多い。それも、人間では『発』になるようなことを応用技としてできる。

 つまり、『周』が手放したものにもしばらく持続する『強』、気配だけオーラを他人のものに変える『偽』、などがと言ったものを、メモリを気にせずに修得できるのだ。

 

「なっ!落とし「隙あり、です!」がはっ」

 

 この落とし穴は、足が嵌る程度の穴の上に、弱い『強』を施した落ち葉を敷いただけの、組手をしながら作った即席トラップである。

 

「今日はこんなもんにしてやる、です」

 

「はぁ…はぁ…はい!ありがとうございました!!」

 

 カストロにはすでに、応用技もある程度教えてある。これらの修行は、『凝』や『円』などを使おうとする癖をつけ、敵の罠や能力を見抜くための修行だ。

 

 いずなは元々、修行にここまで工夫するつもりはなかった。理由としては、種族の違いになる。故郷ならばすぐにでも絶滅しそうな、か弱いと言っていい人間ばかり見ていたことで、無意識に舐めていたのだ。こんなに弱いのだし、修行しても強くなれないのでは? と。

 

 だが以前、実際に人間の実力者がどのような力を持つのか調べるために200階層の戦いを見に行った際、その考えは改られた。一人一人固有の念能力を使い、他の人間とは一線を画す戦闘能力を持つものたち。客観的な事実として、いずなが勝つだろう。だが、能力次第では不覚をとることもあり得る。人間は、一般人と強者の差が、かつての巫女さまと自分たちくらい離れるような、個人差の大きい種族なんだと理解した。

 

 そして、カストロは人間だ。しかも、才能に恵まれた人間。となれば、修行しだいで今の自分に迫るほど成長することもあり得る。さらにこの数日で、カストロがこちらを騙したり、裏切ったりする質ではないことはわかっていた。

 ならばもう全力で育成しない理由もない。どこまで成長するのか楽しめて、予想外に成長すれば自分の糧にもなり、信頼できる実力者ができ、こちらに対価まで払ってくれるのだから。

 

「明日の200階からは、念使い達が出てきやがるです。気合入れて行きやがれ、です」

 

「はい!」

 

 

 

 翌日、190階クラス闘士を問答無用で瞬殺した二人は、現在200階クラス闘士として登録していた

 

「はい、確認いたしました。早速申し込みますか?」

 

 ここで200階からの制度を説明しよう。

 200階クラスは申告戦闘制。90日の戦闘準備期間の内、戦いたい日を申告して、それに合わせてマッチングする。準備期間のうちに一度も戦わなければ失格、戦えば次の準備期間が与えられる。

 また、武器の使用が認められており、4敗すれば失格、10勝すればフロアマスターへの挑戦権が与えられる。フロアマスターに勝つことができたら、晴れて次のフロアマスターになれる。

 さらにこのフロアからは、P&KO(ポイントアンドケーオー)制ではあるが、相手を殺してしまっても責任に問われることはない上、時間の制限もない。

 これが天空闘技場200階クラスである。

 

「別にいつでもいいだろ、です」

 

「では私は…彼に合わせましょうか」

 

 そう言って後ろに振り向く、そこに、曲がり角から男が現れる。

 

「ヒューウ♪やる気満々だねー」

 

 ナイフを持った、金髪の派手な格好の男だ。ニヤニヤしながらこちらを見ている。

 

「俺としては、そっちのかわいこちゃんのが興味あるかな〜?」

 

「……貴様、ロリコンか?」

 

「ちっげーよ!あと2年はしないとストライクゾーンに入んねーよ!!」

 

「……そうか。どちらにしろ、先生に挑みたいんだったら、俺を倒してもらわないと困るな」

 

「先生?…もしかしてあんた、この子に教えてもらってんの?確かに綺麗な『纏』する子だけどさぁ、ブッハハ!」

 

「貴様ッ!!……俺は明日にする。まさか、今更逃げるなんてことないだろうな?ロリコンが!」

 

「ハッ!なんで俺が言うこと聞くと思ってんだ。……だがいいぜ、明日だ。そっちこそ逃んじゃねーぞ、白ロン毛」

 

 そして、ロリコンは去って行った。

 

「おい、ロリコンってなんだ、です」

 

「…先生は知らなくていいことです」

 

「……で、お前を倒さねーといずなと勝負できねーんじゃ、なかなか戦えねーじゃねーか、です」

 

「あっ、すみません」




金髪はオリキャラで、バタフライナイフくるくる回してます。
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