なんか続いちゃったシリーズ
カローシス専業主夫ルートもいいなと思う昨今
「……で、日程についてなのですが……」
「……この時期は繁忙期なのでその前に……」
すり合わせをしながらチラリと彼女を目を向ける。
「……でしたら、この週で……」
今日はIT雑誌の取材日程の打ち合わせ……という予定なんですが
「……その週なら木曜日か金曜日で……」
「斎賀 百」と書かれた名刺につい視線が伸びる。
「ではその日取りでお願い致します」
「いえいえ、こちらこそ」
なんとなく面影もある。やはり「
「本日はありがとうございました」
そうは言ってもずけずけと人様のプライベートを詮索するのはマナーとしてよろしくない。ここは見なかったことにして……
「どうですかな?楼堂さん、この後一杯飲みませんか」
「でしたら、このすぐ近くに良い店がありますので……」
◇◇◇
「……失礼、ちょっと厠に……」
「いえいえ、お気になさらず……」
…………
「ウチの社員が申し訳ないことを……」
頭を下げる斎賀さんの姿はサイガ-0と似ているようで少し違うような、
「斎賀さん、どうかお気になさらず。……御名刺によると
「ええ。普段は服飾関係の雑誌記事を扱っています。本日は打ち合わせの応援という形で……」
要するに接待要員ということなのだろう。通常業務も忙しい中、急に仕事を振られるのは辛いだろう。よく分かる。これだけの美人でも、だからこその苦労というところか。
「そうでしたか。あ、いやどうも。お気兼ねなく……」
注がれたビールを煽り、
「では失礼して……」
………………
…………
……
「……で、看板が天音永遠と言うんですがね」
「噂は兼ね兼ね」
「学生時代の友人で……まあすごい奴ですよ」
「気にならないんです?」
「……何が?」
「いや、旧友にそっくりのアバター、でしょう?」
「……」
「……」
あっっ
「すみません。今のは忘れてください」
「……お互い少し飲み過ぎたな。うちの
◇◇◇
打って変わって大衆酒場。
「よかったんですか?」
「ああ、いつもああなんだ。飲むだけ飲んで酔いつぶれると勝手に帰る……根本的に向いてないんだ」
そんなことより、と斎賀さんが詰め寄る。
「どこで分かったんだ?」
「いや、アナグラムにしては
「シンプルだったか?そうか……」
「顔も端麗ですからすぐわかりましたよ」
「お世辞はいい」
ジョッキのビールをあおって……あれ斎賀さんこれ何杯目だ?
「で、ペンシルゴンだったな」
「ですから、忘れてくださいと……」
「本人だよ」
えっ?
「えっ?」
「《そっくり》に見えるように、一から作ったんだそうだ」
なんでまたそんなことを……最初から別人のアバターにした方が効率はいいと思うけれど。
「あー。今のはオフレコな。大々的にバレるとうちも困る」
「でしょうね。ふふ。承知しました」
「で、お前は?」
「はい?」
「今度素材周回にでも誘おうかと思ってな?」
「それならまた、
「ああ、だからプレイヤー名をだな……」
「……」
「……」
「すでにフレンドですが、何か?」
この後サイガ-100は恥ずかしさから更に飲んだし、カローシスは久々のアルコールに翌日二日酔いと体調不良を抱えながらエナドリ両手に仕事した。
あわよくばこれを機に定期的に会ってほしい。